日本の窯風呂発祥の地に誕生した「moksa」。歴史ある療養地で「生まれ変わり」を体感する旅

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日本仏教の母山と称される比叡山の麓、京都・八瀬(やせ)に2022年3月開業した「moksa(モクサ)」。「moksa」とは、梵語(サンスクリット語)で「解脱(げだつ)」や「解放」を意味し、現代の暮らしに疲れた心と体を癒やし、「再生」体験をしてほしいという思いが込められています。

「moksa」が立つ八瀬は、京都では気軽に行ける避暑地として、また、日本の古式サウナ「窯風呂(かまぶろ)」発祥の地としても知られています。その昔、壬申の乱で背中に矢傷を負った大海人皇子(おおあまのおうじ※後の天武天皇)が、村人が献上した窯風呂でその傷を癒やしたと伝わり、古くから心身を清める場所として貴族や武士たちに愛されてきました。

そんな八瀬という土地が持つ歴史や文化を活かしながら、お茶、蒸湯、薪火料理の3つの要素を軸に、身体内外からの再生を提案する「moksa」で”生まれ変わり”を味わった、1泊2日の滞在記をお届けします。

 

京都の中心から少し離れた、緑あふれる洛北の八瀬へ

八瀬は京都市北東部に位置し、比叡山と清流・高野川が流れる自然豊かな場所。ガイドブックなどではあまり紹介されることがなく、知る人ぞ知るエリアですが、京都駅から車で40分ほどでアクセスできます。

 

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車で向かう際、ホテルの近くまで来ているのに道が分からなくなる人も多いそうなので、迷わないためのポイントを紹介。

京都駅から国道367号を大原方面に向かう途中に八瀬駅前バス停があり、そこを過ぎてすぐ右側の小さな橋を渡ります。しばらくすると左手にケーブル八瀬駅が見えてきます。その駅前に真ん中に階段が付いた下り坂があり、一見、車では通れなさそうに見えますが、ためらわずに進んで大丈夫。あとは道なりに進むと無事、「moksa」に到着します。

 

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電車の場合は、叡山電鉄の八瀬比叡山口駅が最寄り駅。改札を出たら右へ回り、線路沿いの生活道路を道なりに歩いて行くと吊り橋が現れます。その橋を渡れば、駅から5分ほどでホテルに到着。また、バスの場合は京都バスの八瀬駅前で降り、そこからは車と同じルートで向かいます。

 

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山の懐に抱かれるように佇む京都らしい和の建築デザイン。エントランスまでをつなぐアプローチは、慌ただしい現実から静謐(せいひつ)な世界へ誘うようです。

 

民族的モダンなアートが彩る空間でチェックイン

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エントランスに入ると最初に目に飛び込んでくるのが、植物の蔓(つる)などを用いた立体的なアート(陶芸家・廣谷ゆかり氏作)と、「moksa」が所有する山の土を使用した土のオブジェ(陶芸家・清水志郎氏作)。

インパクトのある作品なのに、空間に溶け込むように存在しています。そのほかにも、八瀬という土地の歴史や文化から紐解いた、多数の「民族的モダン」なアートが館内を彩り、滞在時間を楽しく演出してくれます。

 

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なかでも特に惹かれたのが、チェックインカウンターの横にちょこんと座った「moksa jin」(彫刻家・沓澤佐知子氏作)。ホテルの守護神のような土像で、館内にはさまざまな形の「moksa jin」が点在しています。呪術的なニュアンスもありながら、ちょっととぼけた顔がなんとも愛らしい。

 

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チェックインは、苔むす庭園を望むカウンターで。今回の宿泊プランは、食事や部屋のドリンクなども宿泊料金に含まれるオールインクルーシブです。

 

ガーデンビューの客室「moksaスイート」

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「moksa」の客室は全31室あり、高野川に面した部屋と、庭園を望む部屋に分かれています。宿泊したのは庭園側に面した最上階の「moksaスイート」(60平米)。グレーを基調としたインテリアに、木の持つ温もりが加わった落ち着いた雰囲気で、和と洋のテイストがうまく調和しています。

ゆっくりと過ごすのにうれしい座面の広いソファや、寝心地抜群のシモンズ製ベッドがあり、どこにいても窓の外の緑が目に入る配置になっています。

 

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用意されているのは、上下セパレートタイプの館内着と室内用のスリッパ、館内用のサンダル。自宅のようにくつろいでほしいという思いから、ホテル内のどこでも館内着&サンダルスタイルで利用できます。とにかく着心地抜群の館内着は、自宅用に購入する方も多いそう。

 

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また、室内には養生茶やコーヒー、お着きのお菓子がセットされ、ミニキッチンも。スタッフの方によると、養生茶を冷蔵庫の中にあるミネラルウォーターに入れて、水出し茶を作っておくのもおすすめとのこと。

 

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冷蔵庫の中には、京都の酒造メーカー黄桜が手がけるクラフトビール「京都麦酒」や甘酒、チューハイ、ジュース類などドリンクが充実。オールインクルーシブなので、気にせずに楽しめます。

 

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洗面台は複数人で宿泊しても朝の渋滞の心配がない、うれしいダブルシンク。

 

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その奥にはバスルームがあり、入浴しながら外の景色を楽しめる開放的な設計です。浴槽は存分に足を伸ばせるスクエア型で、すっきりとした印象。

 

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シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュは備え付けで、植物療法の第一人者である森田敦子氏監修の「Waphyto(ワフィト)」のもの。植物が持つ機能性成分によって身体のバランスを整えてケアするという、日本初の植物バイオメソドロジーのコスメブランドです。

そのほか、使い切りタイプのクレンジング、フェイシャルウォッシュ、ローション、乳液などもそろっています。歯ブラシやカミソリなどのアメニティもひと通りあり、「Nobby(ノビ―)」のドライヤーは大風量のプロ仕様で、速乾性抜群です。

 

高野川に面した「デラックスリバーツイン」も素敵

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こちらは、清流・高野川沿いに面する「デラックスリバーツイン」(52平米)。窓を開けると川のせせらぎと鳥の声、4~7月ごろにはカジカガエルの美しい鳴き声も聞こえ、自然の中に溶け込むような気分を味わえます。

 

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3名まで利用でき、くつろぎ感を重視したリビングとおこもり感のある独立したベッドルームを備えています。

 

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「デラックスリバーツイン」も「moksaスイート」同様、開放的なガラス張りのバスルームですが、どちらもブラインドを下ろすことができるので安心です。

荷物を置いて少しくつろいだら、さっそく、最初の”生まれ変わり”体験となるお茶をいただきにラウンジへ向かいましょう。

 

ラウンジ「帰去来」で、養生茶をいただく

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お茶をいただけるのは、チェックインカウンターの隣にあるラウンジ「帰去来(ききょらい)」。ここでは「HAHAHAUS(ハハハウス)」の養生茶「moksaブレンド」「気 おぎない」「血 あたため」「水 めぐり」の4種のほか、「一保堂茶舗」の日本茶、「小慢(シャオマン)」の中国茶・台湾茶を、ゲストの体質や体調、季節に合わせて提供してくれます。

「茶は養生の仙薬なり、延命の妙術なり」と鎌倉時代の茶道書『喫茶養生記』(栄西著)にあるように、季節や心身の状況に合わせたお茶を飲むことで、体の内側から調子を整える効果があると言われています。

 

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選んだのは熊笹、柿の葉、枇杷(びわ)の葉、よもぎをブレンドした「moksaブレンド」。森林浴をしているような香りが特徴で、目の前に広がる新緑を見ながらいただくと、さらに深い味わいに。もちろん、こちらも宿泊料に含まれ、養生茶のほかコーヒーや紅茶、ソフトドリンク、アルコール(一部除く)も好きなだけいただくことができます。

 

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お茶をいただいて一息ついたところで庭園へ。ここは「moksa」ができる前からあり、庭の中に高野川を引き込んだ池があるというぜいたくな造り。

 

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池の中では立派な鯉や高野川から迷い込んだ魚が気持ちよさそうに泳いでいて、そんな姿を見ているだけでも心がなごみます。スタッフに声をかければ、えさやりもできますよ。

 

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お庭を散策していると、本格的な茶室を発見。希望すればこちらでお茶をいただくこともできるそうです。

さらに小川の鯉たちを眺めている、愛らしい表情の「moksa jin」も見つけました。お庭にも数人(数体?)いるらしいので、「moksa jin」探しをアクティビティとして楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

プライベートサウナ「蒸庵」で、じっくりと整う

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2つ目の”生まれ変わり”体験は、蒸湯(サウナ)。先述したように、八瀬には日本最古の窯風呂(日本式の古式サウナ)があり、昔から心身を清める場所として蒸湯文化が栄えました。そこからインスピレーションを受けた、「炭」「檜(ひのき)」「美」という、コンセプトの異なる3種の完全予約制プライベートサウナ「蒸庵」が設けられています。サウナーの間で聖地と呼ばれる静岡『サウナしきじ』の娘・笹野美紀恵さんプロデュースとあって、これはとても気になります!

それぞれ90分制で別途料金が必要になりますが、チェックインの際に時間を相談、調整して予約ができます。今回は、夕食前の時間に利用。時間になったらチェックインカウンターに行き、桶や鍵、利用方法が書かれたハンドブックなどをもらって「蒸庵」へ向かいましょう。

 

炭蒸 tanjo

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こちらは、外気浴もできるぜいたくな中庭付きの「炭蒸 tanjo」。重厚な雰囲気の空間は、黒木や炭などを頭にのせ、京都の町へ行商に出かけていたという八瀬の小原女(おはらめ)文化をイメージして造られています。

サウナ室と水風呂のほか、休憩スペースの畳にも炭を使用。炭による浄化効果とミネラルが溶け出すことで生み出されるまろやかな肌触りの水と蒸気が体験できます。

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サウナ室の設定温度は約95度。入り口は茶室のにじり口のように狭くなっています。

 

炭蒸 tanjo

料金
90分/19,800円(※宿泊者料金)

 

美蒸 bijo

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続いて「美蒸 bijo」では、体内のコラーゲンを活性化させる特殊な光を用いたミストサウナを採用。光線が真皮層にまで届き、線維芽細胞に働きかけることでコラーゲンの生成を促し、乾燥肌の解消と美白効果が得られるそう。サウナ室の温度設定も45度と低めなので、サウナが苦手という方にもおすすめです。

「美蒸 bijo」を出た後、ボディークリームなど何も塗らずに過ごしたのですが、寝る前の肌はツルツルサラサラ。乾燥した感じもないのに驚くと同時に、長くこの状態が続くことを切に願ってしまいました。

 

美蒸 bijo

料金
90分/13,200円(※宿泊者料金)

 

檜蒸 hijo

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「檜蒸 hijo」は、比叡山にも多く自生し、仏教や神道でも神聖な木材とされる檜がテーマ。清涼な香りと熱の刺激により血行が促進され、疲労物質の排出を高めてくれるそうです。体の疲れを軽減したい人にはこちらがおすすめ。サウナ室の設定温度は95~100度と、炭蒸より少し高めで、広さも少しゆったり。サウナーから高い支持を得ているそうです。

 

檜蒸 hijo

料金
90分/16,500円(※宿泊者料金)

 

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3種のサウナの室内には、ノンアルコールのシャンパンや炭酸水、ミネラルウォーター、フルーツなどが用意。これらはそれぞれの利用料金に含まれています。

また、すべてのサウナの水風呂は地下水を利用。季節によって水温は若干、異なりますが約14~16度。室内には畳一畳分の休憩場所やバスタブ、シャワーなどが完備されているので、のんびりゆっくり蒸湯タイムを楽しめます。

プライベートサウナを満喫したら、今度は胃袋を満たしに、館内着のまま3つ目の”生まれ変わり”体験のレストランへ。

 

薪火料理で、土地の豊かさを味わう

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薪火料理が楽しめる「MALA(マーラ)」は、八瀬に伝わる⼩原⼥(おはらめ)から着想した薪焼きと、京都・大原の野菜や野草などを使った四季を感じる料理が味わえます。店内に入ると薪の香りがほのかに漂い、オープンキッチンの薪窯からは薪のはぜる音が聞こえてきます。これだけで、もうすでにおいしい! これから味わう料理に、より期待が高まります。

薪火を囲むライブ感あふれるカウンター席は、調理する姿を最前席で楽しめる特等席。五感を刺激しながら食事を楽しみたいならここがおすすめ! そのほか、庭園を望めるテーブル席、グループに最適な個室もあります。

 

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「フォーシーズンズホテル京都」や「ザ・リッツ・カールトン沖縄」などのホテルを経て、現在「moksa」の料理長として腕を振るう佐野良輔さん。

「野菜は大原の契約農家からおまかせで届くため、その日に届いた野菜に合わせてメニュー構成を考えます。また、薪火は焼成段階で熱の質(温度)が変わるので、例えば、魚の身をふっくらと焼きたい場合は火から少し離してじっくりと。逆に、皮目は薪から上がる高音の炎でカリッと焼き上げます。食材の持ち味を生かすために、熱の質や位置、時間を使い分けています」と話してくれました。

 

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今回いただいたのは7品のコース。最初に運ばれてきたのは、セリやクコの実が入った牛テールの薬膳風スープです。

続いて、薪火で軽く炙った水ダコにアプリコットと梅のソースをつけていただく一品。薪の香りをまとった水ダコはスモーキーで、酸味のあるソースとマッチしていました。

 

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アジのコンフィサラダは、大原の野菜の新鮮でみずみずしく、シャキシャキした食感がたまりません。タマネギと塩麹のドレッシングがさらにアジと野菜の味を引き立て、おかわりしたくなるほど美味。

 

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薪焼きにしたコショウダイとサフランソースに、春キャベツが添えられた魚料理。魚の身はフワホロ、皮目はカリッとしていて食感も楽しい一品です。上品な風味のサフランソースと薪焼きの香りがふわっと鼻腔を抜け、余韻が残ります。

 

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低温調理で柔らかくし、薪焼きで仕上げた京赤地鶏と鞘付きヤングコーンにラビゴットソースを添えた肉料理。京赤地鶏は肉の繊維がきめ細やかで歯ざわりがよく、しかも旨みが強いので、さっぱりとしたソースとの相性が抜群。ヤングコーンはサヤもヒゲ(絹糸)もおいしくいただけるのは新鮮だからこそ。

 

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締めは、有名料亭などにオリジナル麺を提供する京都市左京区北白川「萬樹(まんき)」の平打ち麺を使った一品。葛でトロミを付けたダシと、濃厚なカラスミが口の中で広がります。デザートは、台湾スイーツ「豆花(トウファ)」とさつまいものモンブラン、フランス菓子のフロランタン。

レストラン名の「MALA」は、梵語で「循環」や「つなぐ」という意味があるそう。店名どおり、大原の野菜や野草、京の赤地鶏など土地の豊かさだけでなく、地元のお店ともつないでくれる、そんな魅力的なメニュー構成でした。

 

ホタル観賞の後は、夜食と薬酒を堪能

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すぐにお部屋に戻るのはもったいないので、ライトアップされたお庭を見ながらラウンジで食後の一杯。ホテルのシグネチャーカクテル「煎り番茶ジントニック」をいただきました。こちらは、京都「一保堂茶舗」の煎り番茶を漬け込んだ自家製ジンを、トニックウォーターで割ったもの。味も香りも個性的ですが、飲めば飲むほど不思議とハマります。

ここで、スタッフから「高野川でホタルが見られるかも」という情報を聞きつけ、行ってみることにしました。

 

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高野川沿いを歩いていると、闇の中で群れになって乱舞するゲンジボタルをたくさん見ることができました! 思いがけないサプライズにちょっと感激です。毎年6月上旬~下旬にかけて見られるそうなので、時期を合わせて予約を取るのもいいかもしれませんね。

 

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思いがけずホタルを見ることができたので、お部屋に戻ってから、食事の最後にいただいた夜食のおいなりさんと冷蔵庫の中にあったお酒で乾杯。ちょっとピリッとした味付けのおいなりさんも、お酒のお供にぴったりで、これもインクルーシブなんて最高です!

 

朝は、和朝食・洋朝食・養生朝食からセレクト

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”生まれ変わり”体験の効果か、ぐっすり眠れて翌朝の目覚めもすっきり。朝食まで少し時間があったので、苔庭を散歩することに。空気が澄んだ朝の時間はすがすがしく、マイナスイオンもたっぷりに感じます。前日は見つけ出せなかった「moksa jin」も発見しました。

 

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朝食は夕食と同じく「MALA」で。和朝食、洋朝食、養生朝食の3種があり、一番人気の和食をいただきました。一組ずつ丁寧に土鍋で炊き上げた京都産のお米や、卵かけご飯が楽しめる平飼いの卵のほか、焼き魚、サラダ、おばんざいなど副菜もたっぷり。

 

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洋食は、平飼いの卵を使った卵料理と大原の野菜のサラダ、ソーセージ、ハッシュドポテトに焼きたてのクロワッサンやマフィン付き。

養生朝食は、湯葉と柚子のあんをかけたお粥と陰陽五行(いんようごぎょう)をイメージした副菜に、デザートは台湾の美容食オーギョーチ(愛玉子)。胃腸に優しいメニューです。

 

歴史ある京都・八瀬の魅力を感じられる「moksa」

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チェックアウトまでの時間を使って、館内のショップでお土産探し。ラウンジ「帰去来」で使用している茶器や養生茶・中国茶などの茶葉のほか、着心地のいい館内着やオーガニックコスメなどのアメニティ類などを購入できます。

 

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食や蒸湯などを通して、”生まれ変わり”を体験できる「moksa」。八瀬の歴史や文化をうまく取り込み、無意識のうちに地域の価値や魅力も感じさせてくれます。今回はオールインクルーシブプランを利用し、心ゆくまでホテルライフを満喫できました。また、夜食のおいなりさんや薬酒のサービスもあるなど、ゲストに対する配慮が行き届いていて、とても居心地が良かったです。

「moksa」にチェックインしたら、館内で自分の時間をゆったりと過ごすのがおすすめ。お茶で気を巡らせ、蒸湯で心身を整え、食で五感を緩める。宿を後にするころには、日常のストレスから解放され、自身の何かが変わっているかもしれません。

 

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住所
京都府京都市左京区上高野東山65
アクセス
叡山電鉄「八瀬比叡山口」駅より徒歩約6分
チェックイン
15:00
チェックアウト
11:00
客室数
31室
駐車場
25台(無料※先着順)

 

撮影/大林博之 取材・文/惣元美由紀

 

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