ようやく新型コロナウイルスの規制が緩和され、海外への渡航も再開されてきた昨今。日本にも多くのインバウンド客が押し寄せ、日本人も以前のように海外旅行を楽しめるようになりました。今回は3泊4日でソウルの様子をレポート。第3回目は、ロボットがコーヒーを提供する驚きのカフェなどに訪れました。
朝食は「無人コンビニ」のインスタントラーメン!
朝食は、鐘路3街駅近くにあり、日本でも話題の自動ラーメン調理器を備えた24時間営業の「無人ラーメンコンビニ」に訪れました。
早朝に訪れたので、店内には他のお客さんがおらず、貸切状態。
縦長に広がる店内の左側には、インスタントラーメン専用の調理器4台とキムチやネギ、もやしなどの無料トッピングが設置してありました。
一方右側には、棚にインスタントラーメンがずらっと並んでいます。この中から食べたいラーメンを選び、店内の券売機で精算後に、ラーメンを調理して店内で食べることができます。他にはドリンクやレトルトのごはんも販売しています。
2階にも調理器と座席があり、ゆっくり過ごすことができます。
ラーメンは、調理器を使用し、簡単に作れます。用意した器に選択したラーメンを移し、自動ラーメン調理器にセット。最後にボタンを押すと、自動でお湯が注がれ、調理がスタートします。完成まで約5分かかります。
無料トッピングでチーズやキムチなどを乗せてラーメンが完成。ラーメンを食べ満腹になった後、ソウル街に出発することにしました。
無人ラーメンコンビニ
- 住所
- ソウル特別市鐘路区観水洞67-1
- 営業時間
- 24時間営業
- アクセス
- 地下鉄1号線「鐘路3街」駅14番出口徒歩約3分
ロボットがコーヒーを提供!聖水洞のカフェ
次に訪れたのは、古い工場などをリノベーションしたカフェなどが集まる聖水洞。ここでは定番のカフェではなく、一風変わったカフェへ向かいました。
「Better Than Yours」は、ロボットがコーヒーなどのドリンクを提供してくれるカフェ。店内にはスタッフと思える人影は一切なく、「誰もいないのにコーヒーをどうやって売っているのか」と疑問に思い試してみることにしました。
店内入口に券売機があり、こちらでドリンクを選び購入します。メニューはシンプルなコーヒーやカフェラテから、一風変わったミントラテなどがあります。
ホイップが山盛りのラテなども気になりましたが、すぐに飲めそうなアイスアメリカーノを注文。価格は2,144ウォン(2023年3月時点で約215円)でした。
クレジットカードで決済できます。決済後、番号が記載されたレシートが出てくるので、番号が呼ばれるまで店内で待ちます。
店内で待っていると、ガラス張りの奥で2台のロボットがコーヒーを作り始めました。右側のロボットは、手際よく粉を引き、エスプレッソを作っています。
左側のロボットは、カップに氷や水を入れたり、トッピングを担当しているようです。
完成したエスプレッソを氷と水が注がれたカップに最後の一滴まで注ぎ、アメリカ―ノの完成です。
購入から受け取りまで約5分でした。ロボットが淹れてくれたコーヒーですが、かなり本格的な味。ちなみに、深夜もオープンしているので、お酒を飲んだ後にも気軽に利用できます。
Better Than Yours
- 住所
- ソウル特別市城東区聖水洞2街51ヨンムジャン7キル
- 営業時間
- 11:30~16:00/17:00〜9:30
- アクセス
- 地下鉄2号線「聖水」駅4番出口徒歩3分
ウェイティング覚悟!ソウルの森「ハルモニのレシピ」
次は、ランチをするお店へ。聖水駅周辺から徒歩約20分歩いた場所にある「ハルモニのレシピ」に訪れました。ソウルでの「ミシュランガイド」にも紹介された韓国家庭料理のお店です。
住宅街にお店があり、外には何台かベビーカーが置いてありました。子ども連れの方にも人気のお店です。
ウェディングが実施されることが多いと聞いていたので、ランチの時間を少しずらしましたが、店内は満席。すでに約10組が待っていました。
約40分待って店内に案内されると、外国人観光客よりも地元の韓国人客が多く訪れており、地元の人たちに愛されていることを感じました。
お店のメニューは、定食が中心。注文後、韓国料理定番でサラダやキムチ、煮物など4種類が入ったバンチャン(おかず)が提供されました。
黒く四角いのは、韓国ではよく食べられる「トトリムク」というどんぐりで作った豆腐料理です。少し甘みがあり、香ばしい風味がしました。
注文したのは、アオサなどを使用したビビンパ。ご飯の上には、アオサ以外に、サニーレタス、にんじん、エゴマの葉、大根、さらにユッケものっていました。
また、「ハルモニのレシピ」の人気メニュー、きのことニラを使った「ニラビビンパ」も印象的でした。
よくかき混ぜて食べると、アオサやエゴマの葉の香りが口の中に広がります。海と山の幸を両方楽しめ、大満足のランチでした。
ハルモニのレシピ
- 住所
- ソウル特別市城東区聖水洞1街668-108
- 営業時間
- 11:30~21:00(ブレイクタイム15:00~17:00、ラストオーダー20:00)
- 電話
- +82 2-467-5101
- アクセス
- 水仁・盆唐線「ソウルの森」駅5番出口徒歩約5分
ソウルの森周辺は、若者たちのホットスポット!
昼食の後は、ソウルの森周辺を散策。ソウルの森は、都会の真ん中にある公園で、休日には多くのソウル市民が訪れます。
公園内は、ちょうど木蓮の花が満開で、記念撮影をする人たちがたくさんいました。
公園から脇道に入ると、カフェや雑貨屋、洋服屋があります。ソウルの森周辺は、元々は住宅街。古い住宅をリノベーションしたカフェやショップが集まり、現在では若年層が多く集まる場所になりました。
土曜日ということもあり、住宅の間を縫う路地には、たくさんの人がいました。
周辺には人気のショップが点在しており、行列が多く発生していましたが、現在、若年層を中心に注目されているファッションブランド「emis(エミス)」は、特に混雑していました。
街を一望できるティールーム「Magpie&Tiger Seongsu Tearoom」
賑わうソウルの森を抜けて、聖水駅近くにある「Magpie&Tiger Seongsu Tearoom」を訪れました。韓国内だけでなく、様々な国のブランドを豊富に取り扱うファッションビル「EMPTY」の5階にあります。
店内は、カウンターとテーブル席があり、四方を天井まである高い窓が囲んでいるため、とても明るく開放感があります。
お店で扱うのは、韓国の緑茶の名産地である河東地域の緑茶やヨモギ茶など、日本ではなかなか飲めない東アジア地域のお茶。お茶のほかにも胡桃やきのみを使った焼き菓子やバスクチーズケーキなどのスイーツもありました。
手軽なティーバッグから本格的な茶葉や、茶器なども販売しており、お土産にもぴったりです。
注文後にカウンターの中でお店の人が、お茶を一つひとつ丁寧に淹れてくれます。
注文したのは、韓国産のヨモギ茶。一杯目を飲み終えると、ポットにお湯を追加してくれるので2度お茶を楽しめます。
焼き菓子もお茶との相性がよかったです。ソウルの街並みを見ながら、ゆっくりとティータイムを過ごせました。
Magpie&Tiger Seongsu Tearoom
- 住所
- ソウル特別市城東区聖水2路97 5階
- 営業時間
- 12:00〜21:30
- アクセス
- 地下鉄2号線「聖水」駅3番出口徒歩約3分
ソウル最後のディナーは薬膳料理「サムボク韓方タッカンマリ」
夕食は、回基駅が最寄りの「サムボク韓方タッカンマリ」へ。
店内には、韓国人のグループが数組いました。昼には満席になることもあるそうですが、夕飯に訪れたこの日も、次々にお客さんが来ていました。
メニューは、タッカンマリのみ。タッカンマリには、ネギキムチや、麺類などを追加できます。壁には、お店が紹介された日本のテレビ番組のポスターが貼ってありました。
最初に提供されたのは、ネギキムチやニラなどの薬味。このネギキムチは、韓国のSNSでおいしいと評判で、オーナーのお母様が、毎日丁寧につけているそうです。
テーブルに提供された大きな鍋に入ったタッカンマリは、薬膳スープを使用した黒いスープ。通常の透明なスープのタッカンマリとは違うのがこのお店のタッカンマリの特徴です。
お店の名前である「韓方(ハンバン)」は、韓国の漢方のこと。スープは、オーナーのお母様が作っていた薬膳スープの水炊きをモチーフにしており、厳選した12種類の生薬(杜仲、マツホド、熟地黄、葛根、桑枝、クズ、ハリギリ、アマドコロなど)を使用しているそうです。このスープに、韓国産鶏を入れ、長時間煮込んで仕上げています。
大きな鶏肉を切ろうと思い、持ち上げると、肉が解けました。それくらい柔らかく煮込まれた鶏肉なのです。
食べてみると薬膳スープがしっかり染み込んでおり、ほんのり甘く、とても飲みやすいスープでした。身体に良いものを詰め込んだ韓方タッカンマリは、韓国に来たら絶対に食べたい料理になりました。
サムボク韓方タッカンマリ
- 住所
- ソウル特別市東大門区回基洞64-45
- 営業時間
- 11:00~22:00 ※月曜日定休
- アクセス
- 地下鉄1号線・京義中央線・京春線「回基」駅1番出口徒歩約8分