クラシカルな洋館にうっとり。目黒・駒場公園「旧前田家本邸洋館」でタイムトリップ

クラシカルな洋館にうっとり。目黒・駒場公園「旧前田家本邸洋館」でタイムトリップ

提供:ことりっぷ

 

かつて、“東洋一の洋館”とうたわれた、資産家の前田利為(としなり)侯爵のお屋敷「旧前田家本邸洋館」。当時の豪華な雰囲気を残す形に2016年から2年間かけて修復工事がなされ、一般公開されています。大理石のマントルピースや金唐紙の壁紙、天井のレリーフや透かし窓など見ごたえたっぷり。当時に思いを寄せながら洋館の中をお散歩してみましょう。

 

当時の雰囲気そのままに再現

当時の雰囲気そのままに再現 お庭側から見たお屋敷

駒場東大前駅から駒場公園に向かって徒歩12分。駒場公園内に、「旧前田家本邸洋館」はあります。ここは、尾張出身の戦国武将・前田利家をルーツにもつ加賀藩前田家の16代当主・前田利為(としなり)侯爵が昭和4年に建てた洋館です。当時の雰囲気を感じてもらおうと、2年以上にわたって修復工事が行われ、現在、一般公開されています。

 

まるでお城のような風情

洋館は当時、外国のお客様をおもてなしをする迎賓館としても利用されていたこともあり、全体的にとてもゴージャスなつくりです。イギリスの貴族のお屋敷である「カントリーハウス」風の建物は、しっかりとした鉄筋コンクリート造で、大華石とスクラッチタイルで装飾を施しています。

 

見ごたえたっぷりのおもてなしルーム

洋館は、地上3階と地下1階建てからなり、1階と2階部分を見学することができます。洋館1階は、お客様をもてなすお部屋がメイン。玄関を入ると、高い天井と、真紅の絨毯が敷かれたゴージャスな広間が広がり、一瞬で目を奪われます。

 

左上)「小客室」、右上)「大客室」

入ってすぐの客間である「大客室」は、パーティーなどで使われた空間とあって、広々としており、部屋の意匠も豪華です。

その部屋の奥にあるのは、最大で26人までのディナーができたといわれる「大食堂」。こちらは、建物の中で一番格式が高いお部屋で、部屋中央の白大理石のマントルピースは見事なまでの美しさを放っています。

 

家族の食卓「小食堂」

1階の赤いカーペットの廊下の先には、見事なまでの大階段があり、階段にある大きな窓にはステンドグラスがはめられています。この階段を上った先にある、2階は家族の生活の場。「侯爵夫妻の寝室」や家族団欒の場となっていた「夫人室」「侯爵の書斎」「子ども室」などが配されています。

 

立派な大階段 階段のステンドグラス

2階にある「侯爵の書斎」は、壁一面に金唐紙が貼られており、写真をもとに復元したものだそう。マントルピースのカバーには龍のレリーフがあしらわれるなど、格式の高さを感じさせます。黒電話や、呼鈴が備わっており、当時の華族の生活を垣間見ることができるのも魅力。

 

見事な金唐紙の壁がみられる「侯爵の書斎」

侯爵夫妻の寝室の隣「夫人室」は館内で最も華麗な部屋で、絨毯から壁、調度品にいたるまで、赤や紫、ピンクなどで統一されています。絨毯は、前田家で実際に使われていたオリジナルのものを修復し、敷かれているそう。

 

美しいお部屋「夫人室」 落ち着いた雰囲気の「侯爵夫妻の寝室」

「侯爵夫人の寝室」の内装は、とても豪華。金と銀の模様の壁、絹織物のカーテン、毛織物の絨毯で構成されています。

部屋ごとにシャンデリアのデザインが違ってたり、マントルピースのデザインが前田家の家紋「加賀梅鉢」に由来する梅や、夫人の名前の「菊子」に由来する小菊など遊び心のある意匠がほどこされているなど細かいところまで作りこまれている点もみどころのひとつ。ぜひチェックしてみてくださいね。

 

部屋ごとにデザインの異なるシャンデリア

洋館の隣には、外国からの賓客接待のために用いられていたといわれる、日本庭園が備わった書院造りの和館があります。一般公開されているので、洋館とあわせてこちらも鑑賞してみてはいかがでしょうか。

 

おしゃれな意匠があちこちに

 

 

文:田賀井リエ 撮影:キムラミハル

 

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