札幌のSNS映えスポット「モエレ沼公園」で、北海道らしい自然とアートを楽しもう!

モエレ沼公園

北海道札幌市にある「モエレ沼公園」。世界的な彫刻家イサム・ノグチ氏が基本設計を手がけたことで知られ、アートと自然が融合する独特の風景が魅力です。

市内中心部からやや離れた場所にあり、広さは東京ドーム約40個分。さらに、園内にはさまざまなスポットが点在するため、アクセス方法や過ごし方について事前に考えてから行くのがおすすめです。そこで、モエレ沼公園へのアクセスや見どころ、名物グルメについて地元在住ライターが解説します。

 

 

モエレ沼公園へのアクセス

モエレ沼公園

広大な敷地を持つモエレ沼公園は、札幌市の北東部にあります。レンタカーなどを利用して車で行く場合、新千歳空港からは高速道路を利用して約50分、札幌市内中心部からは約30分。ちなみに、駐車場は無料です。

公共交通機関を利用する場合は、地下鉄とバスを組み合わせると便利です。

 

モエレ沼公園
環状通東駅バスターミナル1番乗り場

地下鉄東豊線「環状通東(かんじょうどおりひがし)」駅のバスターミナル1番乗り場から【東69】「あいの里教育大駅」行き、または【東79】「中沼小学校通」行きに乗車すれば、約25分で「モエレ沼公園東口」に到着します。

 

モエレ沼公園
 新道東駅バス乗り場

地下鉄東豊線「新道東(しんどうひがし)」駅のバス乗り場から【東76】「中沼小学校通」行きに乗車すると、約20分で「モエレ沼公園西口※」に着きます。
※積雪時(12月下旬~4月初旬)は利用不可

 

モエレ沼公園
大通バスセンター1番乗り場

また、特設バス停「モエレ沼公園」に止まる期間限定バスでもアクセス可能。こちらは、大通バスセンター、地下鉄東豊線「環状通東」駅、JR「苗穂(なえぼ)」駅、地下鉄南北線「麻生」駅、東豊線「栄町」駅などから乗車でき、2023年は4月29日~11月3日の土・日・祝日のほか、7月18日~8月18日は毎日運行しています。詳細は公式サイトをチェックしてください。

 

モエレ沼公園とは?

モエレ沼公園

北海道らしい雄大な風景が広がり、豊かな緑やアートな空間の中でSNS​​​​映えする写真が撮影できるスポットとして人気を集めるモエレ沼公園。1982年に着工し、2005年にグランドオープンを迎えました。入場料は無料で、誰でも気軽に楽しめます。

 

モエレ沼公園

基本設計を手がけたのは、世界的な彫刻家イサム・ノグチ氏。ゴミの埋立地として利用されていた土地を利用し、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもとに造成されました。

 

モエレ沼公園

北海道の自然とイサム・ノグチ氏のアートが融合する不思議な世界を求めて、国内はもちろん、海外からも多くの人が訪れます。

 

モエレ沼公園

ゴミ処理場の跡地を利用した歴史に加え、施設の一部で冬の間に降り積もる雪を利用した冷房システムを採用するなど、環境保全の観点からも広く注目を集めています。まだSDGsという言葉もなかった時代から現在まで、モエレ沼公園は世代を超えて愛されてきました。

 

園内のレンタサイクルを利用しよう!

モエレ沼公園

モエレ沼公園の面積は約188.8ヘクタール。東京ドーム約40個分に相当する広さがあります。とにかく広い敷地の園内を効率よく回るためには、レンタサイクルを利用するのが便利です。

 

モエレ沼公園

レンタサイクルの受付は東側のP1駐車場内にあります。中央のP2、南側のP3、西側のP4に車を止めると、P1の受付まで歩く必要がありますので要注意。

受付では券売機でチケットを購入します。利用時間は2時間で、普通自転車と子ども用自転車は200円、チャイルドシート付き自転車は300円です。また、受付後にモエレ沼公園のパンフレットとおすすめルートマップがもらえます。

 

モエレ沼公園

一面の緑の中、自転車に乗り、北海道の爽やかな風をきって走るのは気分爽快! マップを見ながら園内を散策しましょう。今回は普通自転車で園内を回ってみましたが、2時間ほどでモエレ山からプレイマウンテン、サクラの森の遊具ゾーンなど、広範囲をスムーズに動くことができました。

 

モエレ沼公園 レンタサイクル

営業期間・時間
2023年4月29日~10月15日/9:30~17:00、10月16日~11月5日/9:30~16:00
※貸出は営業終了時間の1時間前まで
貸出場所
P1駐車場内

 

公園内の見どころを紹介

ガラスのピラミッド ”HIDAMARI”

モエレ沼公園

モエレ沼公園の象徴的な存在であるガラスのピラミッド。公園の文化活動の拠点となる施設で、館内にあるイサム・ノグチギャラリーの展示も無料で見学できます。

ピラミッドといっても三角錐ではなく、一辺が51.2mの三角面と四角錐、立方体が組み合わさった複雑な形をしています。見る角度や光の当たり方によって表情が変わり、見飽きない美しさです。

 

モエレ沼公園

SNS映えスポットとして、特に注目を集めているのが2階のアトリウム。自然光をたっぷり取り込む開放的な空間は、空の色によっても雰囲気が変わります。

 

モエレ沼公園

一面のガラスの向こうにそびえるモエレ山は必見です。大人気の撮影スポットのため、大型連休や夏休みシーズンなどは混み合うことも。人の少ない時間帯を狙うなら、比較的空いている午前中早めの時間がおすすめです。

ガラスのピラミッドはアトリウムを含む館内の4つのスペースを予約制で貸し出しており、イベントや講演会、ワークショップなどに利用できます。ちなみに、商用やウエディングフォト撮影の際も予約が必要です。事前に施設へご確認ください。

 

モエレ沼公園

ガラスのピラミッドの1階には、ショップもあります。オリジナルTシャツやトートバッグなどのほか、イサム・ノグチの照明器具「AKARI」も販売されています。

 

モエレ沼公園

世界中で愛される「AKARI」は光の彫刻とも言われ、イサム・ノグチの世界を自宅でも楽しめるアイテム。ちょっと特別な、旅の記念品になりそうです。

 

ガラスのピラミッド "HIDAMARI"

営業時間
4月29日~11月3日/9:00~18:00、11月4日~4月28日/9:00~17:00
定休日
4月29日~11月3日/第1月曜日、11月4日~4月28日/毎週月曜日

 

モエレ山

モエレ沼公園

公園内で最も大きな造形物である「モエレ山」。札幌市東区で唯一の山でもあります。建設残土や不燃ゴミを使って造成された人工物で、美しい稜線が印象的。52mの高さがあり、ふもとから頂上まで階段を使って10分ほどで登れます。

 

モエレ沼公園

冬季は山の傾斜を利用して、ソリ遊びやスキーなどのスノーアクティビティが体験できます。「歩くスキー」やスノーシュー、ソリなどが有料でレンタルできるので、道具を持っていかなくてもOK。冬の札幌らしい時間を手軽に楽しめるので、地元の人はもちろん、観光客にも人気です。ただし、冬は防寒をしっかりすることを忘れずに。

 

サクラの森

モエレ沼公園

桜の季節はもちろん、年間を通じて楽しめる「サクラの森」は、およそ1,600本の桜が植えられている森の中に、遊具が点在するエリア。イサム・ノグチがデザインした遊具はカラフルで幾何学的。子どもにも大人にも、たくさんのインスピレーションを与えてくれます。

 

モエレ沼公園

円錐形の「スライドマウンテン」は、全部で3方向に降りられるすべり台。何度もすべり降りて遊ぶ中で、イサム・ノグチの彫刻の世界を体で感じることができます。
※遊具エリアは順次改修工事中。使用できる遊具の最新情報は公式サイトをチェック

 

園内の緑を眺めながら、のんびりおやつタイム

モエレ沼公園

たくさん遊んでお腹がすいたら、ガラスのピラミッド1階にあるテイクアウトショップ「panier(パニエ)」へ。おやつや軽食などが購入でき、北海道旅行に来たら一度は食べたいソフトクリーム(400円)や、ピクニック気分で楽しめるランチボックス(800円)もあります。

 

モエレ沼公園

小腹がすいた時におすすめなのが、ほんのり甘い揚げドーナツの「モエレ珠」(4個入400円)です。

 

モエレ沼公園

サクッとした食感のドーナツ生地に包まれているのは、ホクホクのさつまいもとチーズ。やさしい甘さがやみつきになる、モエレ沼公園の名物グルメです。

 

テイクアウトショップ「panier(パニエ)」

営業期間
4月15日~11月3日 
営業時間
11:00~17:00(変更の場合あり)
定休日
夏季/毎週月曜日(月曜が祝日の場合は翌平日)
冬季/休業

 

花火とビーチ!夏のイベントにも注目

モエレ沼公園では、札幌の短い夏を楽しむイベントや施設も用意されています。

 

モエレ沼公園

夏季限定の水遊び場「モエレビーチ」は、なだらかなすり鉢状の敷地に、イサム・ノグチの平面造形による浅い池が設けられています。海のない札幌に作られた小さなビーチには、地元の子ども連れのファミリーが多数訪れます。

 

モエレビーチ

開放期間
2023年 6月17日~8月31日
営業時間
10:00~16:00
定休日
木曜日

 

モエレ沼公園

また、「モエレ沼芸術花火」という花火大会も開催されます。モエレ沼公園の広大な空間を利用したダイナミックな演出が魅力で、札幌市民にも観光客にも人気です。2022年は9月3日に開催されました(2023年の開催日時は、6月現在未定)。

 

モエレ沼公園

住所
北海道札幌市東区モエレ沼公園1-1
入場料
無料
駐車場
無料
公式サイト
モエレ沼公園-イサム・ノグチ設計

 

モエレ沼公園近くの「サッポロさとらんど」もおすすめ

モエレ沼公園

モエレ沼公園に隣接する立ち寄りスポットとして、札幌市農業体験交流施設「サッポロさとらんど」があります。「サッポロさとらんど」は、「人と農業・自然とのふれあい」と「都市と農業の共存」をテーマにしており、さまざまな動物とのふれあいを楽しんだり、農業を身近に感じたりできる体験型スポット。週末には多くのファミリーでにぎわいます。

 

モエレ沼公園

ふれあい牧場でのエサやり体験や、馬車、バターづくり体験などは子どもたちに大人気。北海道らしい時間を過ごせるでしょう。

 

サッポロさとらんど

住所
北海道札幌市東区丘珠町584-2
営業時間
4月29日~9月30日/9:00~18:00、10月1日~4月28日/9:00~17:00
定休日
4月29日~11月3日/無休、11月4日~4月28日/月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)、
年末年始(12月29日~1月3日)
※さとらんどセンター以外の建物は冬季閉鎖
入場料
無料
駐車場
無料
公式サイト
サッポロさとらんど

 

デザイン性の高い大型遊具やガラスのピラミッドなどの建造物も、すべてが自然と一体となって調和しているモエレ沼公園。フォトジェニックな風景を写真におさめ、SNSに投稿するのも楽しいと思いますが、広大な景色を眺めながら、芝生の上にゆったり座って何もせず過ごすというのも贅沢な時間です。

鳥のさえずりに耳を傾け、林を吹き抜ける風に涼み、時間とともに移り変わっていく空の色を眺める。モエレ沼公園で北海道らしい、そんなのんびりとした時間を楽しむのもおすすめですよ。

 

取材・撮影・文/羽田さえ

 

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