2021年10月のオープン以来、来場者数200万人を突破した神戸の人気観光スポット「AQUARIUM×ART átoa(アクアリム バイ アート アトア)」(以下、 átoa)。アートとアクアリウムを融合させた、幻想的でフォトジェニックな展示がSNSでも注目の的に。
そんな「átoa」の展示について詳しく紹介するほか、最新のグルメ・グッズ情報まで詳しくお届けします。この記事を読めば、「átoa」の魅力がまるわかり!
1.劇場型アクアリウム「átoa」とは?
「átoa」は、神戸のウォーターフロントエリアに位置する「神戸ポートミュージアム」の2階から4階にある、建物内の水族館です。天候や、暑さ・寒さの心配いらずなのがうれしいポイント。
公共交通機関で行く場合は、JR「元町」駅から徒歩で約15分、各線「三宮」駅から徒歩約18分。三宮駅からはバスを使えば、約8分で到着します。専用駐車場はないため、車で行く場合は周辺のコインパーキングを利用しましょう。
南京町やポートタワーなど、神戸の観光地から近く、見学の所要時間は約1時間半~2時間ほどなので、神戸観光の合間に立ち寄れます。
館内は8つのゾーンに分けられ、全部で60基の水槽があり、約100種の生きものが展示されています。和や宇宙などのテーマに合わせて作られた、洗練されたデザインの水槽になっています。また、舞台芸術の要素も取り入れていて、ゾーンによっては音・光・香りなど五感で感じる演出もある、とてもアーティスティックな水族館です。
ただ生きものたちを展示するのではなく、アート空間と舞台芸術で人々を迎える、まさに「アートとアクアリウムの融合」を掲げた水族館なのです。
2.「átoa」の個性豊かな8つのゾーン
それではここから、「átoa」のゾーンごとに見どころを紹介していきます。
1.「átoa」の始まりはここから!「CAVE-はじまりの洞窟」
「CAVE-はじまりの洞窟」に入れば、瞬く間に「átoa」の世界へいざなわれます。魚群をイメージした照明が印象的。時間によって色が変わる幻想的な空間にワクワク感が募ります。
2.「átoa」といえば!シンボリックな「PLANETS-奇跡の惑星」
「átoa」のシンボルともいえる日本最大規模の球体水槽「AQUA TERRA」があるのは、3階の「PLANETS-奇跡の惑星」。一度は目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。360°どこから見ても美しく、館内随一のフォトスポットです。
10分に一度、レーザーパフォーマンス「AQUA UNIVERSE」も上演されます。暗い室内を割くように、レーザーとミストが水槽に降り注ぎ、まるで宇宙空間にいるような気持ちに。舞台芸術やデジタルアートを得意とする「átoa」ならではの演出です。
球体の周りには椅子も設置されているので、ゆっくりと宇宙空間に浸りましょう。
3.風光明媚な日本美を感じる「MIYABI-和と灯の間」
「PLANETS-奇跡の惑星」と同じフロアながら、世界は一転。次に現れる「MIYABI-和と灯の間」は、和の趣たっぷりな空間です。舞台の周りには本物の錦鯉が泳いでおり、餌やり体験も可能。
壁面や柱には、光の切り絵作家・酒井敦美氏の『にほはしき時の巡り』が投影されており、日本の四季を感じられる美しい映像が楽しめます。
かつては桶などで泳ぐ金魚を、上から見るのが一般的だったことから、真上から水槽を眺められるよう展示方法を工夫しているのだそう。上から眺めると、美しい姿や形をより間近で観察できます。
水槽後ろの壁面の組子もアート作品のひとつ。和空間を彩る日本の伝統美も、合わせて堪能できます。
4.海中にいるような空間「MARINE NOTE-生命のゆらぎ」
「MARINE NOTE-生命のゆらぎ」は、大きさの異なる円柱の水槽が並ぶゾーン。全体的に青くライトアップされた空間は、まるで海の中にいるよう。円柱の水槽のため、360°いろいろな角度から生きものたちを観察できるのが特徴です。
一番大きな円柱水槽「メガシリンダー」で見られるのは、ウシバナトビエイやドチザメ、ユメウメイロなど6種の海で暮らす生きものたち。毎週火・木・日曜日の14:00~14:10にはMARINE NOTEのフィーディングタイムが実施され、飼育員の解説とともに魚たちが餌を食べる様子を見学できます。
「MARINE NOTE-生命のゆらぎ」での、スタッフイチオシのフォトスポットがこちら。青い照明の下で撮影すると、まるで海にいるような幻想的な一枚を撮ることができます。
5.家族みんなの人気者!ペンギンやカワウソに会える「SKYSHORE-空辺の庭」
屋上の「SKYSHORE-空辺の庭」では、カピバラやフンボトルペンギン、コツメカワウソなどキュートな生きものたちに出会えます。
「átoa」にいるコツメカワウソは、高知県の桂浜水族館からやってきた「お浜」と「げんげん」の2頭です。1日1回、13:20からのコツメカワウソのフィーディングタイムでは、飼育員さんが2頭に餌やりをしながら、コツメカワウソの生態やカワウソたちをとりまく現状について解説してくれます。元気いっぱいに動き回るかわいい2頭を、ぜひじっくり観察してみてくださいね。
屋上デッキからはメリケンパークが一望できます。神戸のシンボルである「神戸ポートタワー」も発見!陽が沈むのが早い冬になると、営業時間内にロマンチックな夜景を楽しめるのだとか。
6.「átoa LAB」が新設!「FOYER-探求の室」
「FOYER-探求の室」に2024年3月から新設された「átoa LAB」。「知的好奇心を刺激するアートな空間」をテーマに、約2,500冊の書籍をはじめ、生きものの標本やテラリウムなどを展示する空間になっています。
本棚は7つのテーマに分けられ、図鑑や写真集、絵本などバラエティに富んだ書籍をラインナップ。子どもから大人まで年代を問わず楽しめる本が並んでいます。
椅子に腰かけて読書を楽しんだり、水槽を眺めてみたりと、思い思いの時間をゆっくりと過ごしてみては。 フォトジェニックなスペースもあるので、ぜひ見つけてみてください。
また、「átoa LAB」内の「átoa LAB ショップ」では、ここでしか買えない限定グッズも販売しています。生きものの生態や特徴をかわいいイラストと共に2コマ漫画で描いた「ポストカード【2コマver】全10種」(各200円)や、「átoa」で暮らす7羽のフンボトルペンギンの「ペンギンアクリルキーホルダー全7種」(各700円)など、キュートなグッズがたくさん!
7.ゾウガメが自由に散歩中!「ELEMENTS-精霊の森」
樹海の森をイメージしている「ELEMENTS-精霊の森」。本物の流木を集めて、一つの大きな樹を作り上げた大迫力のアートにもご注目。
最大の特徴はなんといっても、アルダブラゾウガメが自由に歩いていること!時間によっては、飼育員に甲羅を洗ってもらって気持ちよさそうな様子を見られることも。
そのほかにも、バルマワラビーや、ハダカデバネズミなど、様々なかわいい生きものたちを近くで観賞できます。
8.生きもののリアルを体験「GALLERY-探求の回廊」
「GALLERY-探求の回廊」では様々な体験ができます。こちらは一番人気、生きものたちのおしりの匂いを嗅げるというコーナー。
「強烈!」、「意外とくさくない!」など、感想を言い合うのも面白いですよ。
「átoa」で楽しみたい体験プログラム
2階の「ELEMENTS-精霊の森」や4階の屋外展示「SKYSHORE-空辺の庭」では、ゾウガメとピラルクへの餌やり体験を開催。生きものの生態をより間近で体感したい方は、ぜひ体験プログラムもチェックしてみましょう。
ゾウガメ餌やり体験
- 料金
- 700円
- 対象年齢
- 3歳以上
- 人数制限
- 1日10名
ピラルク餌やり体験
- 料金
- 700円
- 対象年齢
- 小学4年生以上
- 人数制限
- 1日5組
※予約不可・先着順
「átoa」をより楽しむなら、スタンプラリーにチャレンジするのもおすすめ。専用の「STAMP NOTE」(1冊500円)に館内5カ所にあるスタンプを集めていくもので、生きものの解説も載っています。自分へのお土産にもぴったり!
3.「átoa」限定グルメをチェック!
小腹が空いたときや、「átoa」を楽しんだあとに訪れたいグルメ情報もチェック。4階にある「átoa cafe」と、神戸ポートミュージアム1階にある「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL & NIGHT FES」をご紹介します。
かわいすぎると大評判!「átoa cafe」
館内4階にある「átoa cafe」。カワウソやカピバラなど「átoa」で暮らす動物たちのかわいいフードメニューが盛りだくさんです。アメリカンドッグやコロッケ、ポテトなどのスナック類、チュロスやソフトクリームなどのスイーツ、ソフトドリンク、ビールなどを開放的な屋上でいただけます。
中でも人気なのが、カワウソを模したスイーツたち。
「手のりカワウソまん」(660円)は、ビックリした顔や泣き顔などいろいろな表情をしたカワウソをモチーフにしたチョコまんです。中にはチョコクリームがたっぷり入っていて、おやつにぴったり!友だちやカップルで違う表情を選んで、並べて撮影するとかわいさ倍増です。
「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL & NIGHT FES」で神戸ならではの食を堪能
「átoa」をたっぷりと堪能した後は、「神戸ポートミュージアム」1階にある「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL & NIGHT FES」でランチやお茶、ディナーを楽しんで。神戸発祥のブランド「TOOTH TOOTH」がセレクトしたお店が集うフードホールで、座席数はテラスを含めて約400席と神戸最大級です。「átoa」のチケットなしで入場可能ですが、「átoa」への再入場はできないので注意しましょう。
こちらのフードホールの見どころは、 バーカウンターの真上に巨大水槽があるところ!実はこの水槽は「átoa」の「MARINE NOTE-生命のゆらぎ」に展示されていた一番大きな円柱水槽「メガシリンダー」とつながっているのです。ゆらめく青を眺めながら、お酒を……なんて、おしゃれなデートも素敵ですよ。
フードホールに並ぶお店は、神戸牛が味わえる肉料理店、パスタ専門店、洋食屋、ラーメン店、シーフードバルなどジャンルも様々。気になった料理を家族や友人、カップルでちょっとずつシェアして食べるのもよさそうです。
神戸の洋食文化をけん引する「洋食屋 神戸デュシャン」も出店しています。「極 神戸牛の煮込みハンバーグシチュー仕立て」(1,800円)は、こだわりのデミグラスソースがたまらない一品。
「Chaque Jour Epanoui(シャックジュール・エパヌイ)」では、契約農家「神戸うすなが牧場」直送の、自慢の神戸牛を堪能できます。神戸の地が生み出した旨味たっぷりの神戸牛を味わって。
開放的なテラス席で夜景を眺めながら過ごすのもおすすめです。
また、新しいお店も次々と登場!8月9日にはクレープ専門店が開業しており、9月6日には神戸牛・和牛ハンバーガー専門店がオープン予定です。詳細は「TOOTH TOOTH MART FOOD HALL & NIGHT FES」の公式サイトやSNSなどで発表されるので、ぜひチェックしてみてください!
4.「átoa」オリジナルグッズを手に入れよう!
水族館で外せないのが、かわいらしい生きものモチーフのグッズ。「átoa」では、様々なオリジナルグッズを展開しています。
※ミュージアムショップはチケットなしでも入場可能。「átoa」への再入場は不可。
一番人気の商品は、「ハダカデバネズミのスイートポテト」(1,750円)。シワの一本一本まで再現したスイートポテトは、インパクト大で瞬く間にSNSで話題に。ボリューミーで食べ応え抜群のひと品です。
「átoa」のスタッフユニフォームのモチーフにもなっている淡水エイ「ポルカドットスティングレイ」のオリジナルグッズも大好評。穏やかな表情がかわいい巾着は、ちょっとした小物を入れるのにもぴったりです。
キュートな「átoa」の生きものたちを自宅に持って帰りたい……!そんな人へのおすすめは、飼育員が監修し、「átoa」の生きものたちを忠実に再現した「リアルぬいぐるみ」シリーズ。こちらの「アルダブラゾウガメ」のぬいぐるみは、甲羅の傷まで再現しているのだというから驚きです。
学校や職場へのばらまき土産にも最適なのが、「お浜とげんげんの毎日 クリームサンドクッキー」(900円)。コツメカワウソのお浜とげんげんの飼育員監修で、2頭の日常をテーマにしたクッキーです。クッキーの絵柄はもちろん、パッケージにも2頭の特徴や様子が細かに描かれているので、じっくり見てみてくださいね。
フォトジェニックなシンボル水槽が織りなす、幻想的なアート空間が魅力の「átoa」。ムード満点で神戸デートにもぜひおすすめしたいスポットです。次の旅の目的地として、ぜひ候補にいかがでしょうか?
- 住所
- 兵庫県神戸市中央区新港町7-2
- 営業時間・休館日
- 10:00〜19:00(入館は18:30まで)、年中無休
- チケット料金
- 大人2,600円、子ども(小学生)1,500円、幼児(3歳以上)500円
※特定日は営業時間・料金に変動あり。公式サイトをご確認ください。 - 駐車場
- なし(周辺にコインパーキングあり)
- アクセス
- 【電車】各線「三宮」駅から徒歩約18分/各線「元町」駅から徒歩約15分
【バス】各線「三宮」駅から、神姫バス ポートループまたは路線バス(ポートアイランド方面行き)乗車、「新港町」にて下車後徒歩すぐ - 公式サイト
- AQUARIUM×ART átoa
取材・写真・文/中田優里奈
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