提供:ことりっぷ
たくさんのお店が軒を連ね、観光客でにぎわう浅草に、「和紙雑貨の店 watashino」がオープン。手漉き和紙の雑貨をあつかっていて、実際に手漉き体験もできるお店です。工程を教えてもらいながら、自分好みの和紙をつくってみましょう。
都内でも珍しい、和紙の手漉き体験ができるお店
いつも観光客でにぎわっている浅草界隈。メインストリートの仲見世商店街には、たくさんのお店が軒を連ねています。
そんな仲見世商店街の一本隣の観音通りに、2023年、「和紙雑貨の店 watashino」がオープンしました。手漉き和紙の雑貨を販売していて、都内でも珍しい、和紙の手漉き体験もできるお店です。
日本三大和紙のひとつ、土佐和紙の雑貨たち
「和紙雑貨の店 watashino」であつかっているのは土佐和紙。福井の越前和紙、岐阜の美濃和紙とあわせて、日本三大和紙と称されています。
高知の土佐和紙は、良質な石灰や楮(こうぞ)などの原料が豊富にとれたことや、清らかな水に恵まれていたことから発展した和紙です。
店内には、ノートやメモ帳、バッグなど、手仕事ならではの温もりが感じられる雑貨が並んでいます。
紙漉き体験で世界にひとつのオリジナル和紙を
手漉き体験は、A3サイズ1枚か、ポストカードサイズ4枚を作ることが可能。今回はポストカードを作ります。
本来の手漉き作業は、楮(こうぞ)を蒸して、皮を剥ぎ、石灰で煮て、水洗い、というところから始めますが、体験では、そういった手間や時間がかかる工程を済ませた原料を漉くところからスタート。
漉き舟の前に立ち、簀桁(すけた)を両手で持ちます。原料を溶いた水に簀桁を沈め、底の繊維をすくうようにサッと引き上げたら、上下左右に傾けて…バランスよく、縦糸横糸をつむぐ織物のような感覚です。
それを何度か繰り返すと、繊維の厚みが出てきます。そのあと、圧搾機でプレスして脱水、最後に乾燥させたら、オリジナルのポストカードが仕上がります。
A3サイズなら婚姻届にすることも
和紙の手触りは、しっかりしているのに独特のやわらかさがあって、温かみを感じさせます。自分で作ったものはなおさらです。
A3サイズの場合は、そこに印刷をして婚姻届にすることもできるそうです。和紙は100年使えるといわれるほど、丈夫なのが特長。婚姻届にぴったりですね。
今度の週末、浅草散策も兼ねて、「和紙雑貨の店 watashino」で紙漉き体験をしてみませんか。
文:いちきドーナツ 市来恭子 撮影:依田佳子