提供:ことりっぷ
名古屋に脈々と息づく喫茶文化。老舗から新しいお店まで、数多くの喫茶店が個性豊かに揃います。今回はアクセスしやすい名古屋市の中心部から厳選してご紹介。名古屋を訪れたらぜひ楽しみたいモーニングをはじめ、ユニークなトーストやスパゲティなど“名古屋めし”をいただけるお店も。シーンに合わせてぜひ楽しんでくださいね。
新しくて懐かしい!名古屋駅地下街の「カフェニュージャポネ」
真っ赤なウィンナーがかわいい「大漁タコさんあんかけスパゲッティ」
2023年秋、名古屋駅地下街にオープンした「カフェニュージャポネ」。ヴィンテージ風の椅子や革張りのソファ、蝶ネクタイ姿のスタッフ、レトロなデザインのメニューブックなど、細部までニューレトロにこだわったお店です。上品な味わいに仕上げた看板メニュー「だし茹でスパゲッティ」は、ナポリタンや名古屋名物のあんかけなど20種類以上。パフェやクリームソーダ、アルコールなども揃い、さまざまな過ごし方ができます。
カクテルのようにいろんなコーヒーが楽しめる「寄鷺館」
「寄鷺館(きりょうかん)」は、40年以上前から自家焙煎にこだわり、コーヒーの味を追求し続けているお店です。当時から変わらないという店内では、常連客がお決まりの席に座り、いつものメニューを注文。ここだけ時が止まっているかのような空間が広がっています。
お店のメニューを見るとコーヒーだけで50種類以上あり、メニュー表はまるで本のよう。豆の産地ごとに味わうことができるホットコーヒーのほか、アイスコーヒー、アレンジコーヒー、紅茶などさまざまメニューが並んでいます。
地元の人気分で過ごしたい「BUCYO COFFEE」
小倉あんときなこバター、深煎りの濃いコーヒーは相性抜群
名古屋駅から歩いて10分ほどの場所にある自家焙煎コーヒーのお店「BUCYO COFFEE(ブチョーコーヒー)」。周辺の風景に溶け込み、ご近所さんや近くで働く人の憩いの場ともなっている場所です。名古屋のお店らしく、手づくりの小倉あんを使ったメニューも豊富ですが、もうひとつ注目したいのが、濃厚な「きなこバター」。香ばしい煎り大豆のクランチ入りで、お店で食べた人の多くがお土産に買って帰るという人気ぶりです。
名古屋モーニングを一日中楽しめる「喫茶モーニング」
甘さ控えめの小倉とレトロモダンなインテリアにほっこり
ドリンクを注文するとトーストやゆで卵などがついてくる「名古屋モーニング」。名前の通り朝食時間帯のサービスですが、終日オーダーできるお店があります。名古屋駅から歩いて9分、名古屋駅西銀座商店街の一角にある、その名も「喫茶モーニング」。古民家をリノベーションした落ち着いた雰囲気の店内で、小倉トーストやバタートースト、サンドイッチなどのセットを楽しめます。カレーやケーキなど、パン以外のメニューも充実しています。
錦エリアのまちの拠点としても愛される「喫茶七番」
店名の「七番」は住所から。お店の前の広場のにぎわいも楽しい
名古屋駅と栄エリアの中間あたりに位置する錦二丁目。2022年に再開発で誕生した商業施設「オリマチ錦」にオープンしたのが「喫茶七番(きっさななばん)」です。1階の広場に面した明るい店内でいただけるのは、有名な名古屋モーニング(写真右下)など、名古屋の喫茶文化を受け継ぐメニュー。地元のベーカリーや製餡所、工房などから仕入れたパンや小倉あん、コーヒーなどをゆったり楽しめます。
風情あるまちの蔵の隠れ家でゆったり♪「喫茶ニューポピー」
自家焙煎のエスプレッソにホイップクリームがのった「雪見コーヒー」
昔ながらの街並みが続く四間道(しけみち)エリア。オーナーのお母様が長年営んでいた「喫茶ポピー」を受け継いだ「喫茶ニューポピー」は、そんなまちの蔵の中にあるレトロな空間でゆったり過ごせる純喫茶です。自家焙煎コーヒーや、名古屋の喫茶店らしいフードメニューが揃いますが、オーナーのお母様特製の小倉あんと合わせるコーヒー(写真)や、鉄板で供される小倉トーストなど、ひと手間かけたここだけの味わいを楽しめます。
ふわふわタマゴサンドが名物「喫茶、食堂、民宿。なごのや」
昭和7年から続く老舗喫茶西アサヒを「なごのや」として、カフェレストラン&ゲストハウスとして2018年にリニューアル。現代風の中にどこかレトロ感が残る、すてきな佇まいです。
店内ではオリジナルブレンドコーヒーをはじめ、カレーや定食、鉄板ナポリタンや手作りスイーツが楽しめるほか、卵を3個も使う分厚い卵焼きが特徴の、名物タマゴサンドも受け継がれています。
小学校の給食室がダイニングレストランに♪「yoake」
「小倉トースト」(現在はあんこがトーストの上にのっています)
閉校となった小学校をオフィスやコワーキングスペースなどが集まる施設にリノベーションした「なごのキャンパス」。その一角、給食室だった場所が生まれ変わったダイニングレストランが「yoake(ヨアケ)」です。海外の小学校で使われていたアンティーク家具などが並ぶ店内はどこか懐かしく、当時のにぎやかさを思わせる雰囲気。名古屋名物の小倉トーストの朝食や、野菜たっぷりのカレーランチ、自家製スイーツなどを楽しめます。
昭和21年創業の老舗でインパクトのあるメニューを「喫茶ツヅキ」
昭和21年に名古屋で創業し、70年以上の歴史を持つ「喫茶ツヅキ」。街の歴史を見守りながら、独自の珈琲を追求してきたお店です。お店の名物となっているのが、カフェオレ。オーダーすると脚立をもって店主が現れ、珈琲とミルクが入った2つのポットを天井に頭がつくほどの高さからテーブルにあるカップへと注いでいきます。ふわふわの泡が立ち、まろやかな口当たりになるのだそう。
ほかに、目の前でお点前を披露してくれる「抹茶コーヒー」や「日本茶コーヒー」など独創的なメニューも。訪れる人を喜ばせることを大切にしたメニューは、もはや名古屋の観光地。思い出に残る楽しい時間を過ごして。
いかがでしたか?
今回は、過去に「ことりっぷweb」で紹介したお店の中から、名古屋の中心部で喫茶文化を満喫できるお店をまとめてご紹介しました。メニューや営業時間、定休日などの情報は、各記事の公開時点のものですので、事前に確認しておでかけしてくださいね。
文:高柳涼子