提供:ことりっぷ
美食の街とよばれる鎌倉は和食や洋食のお店がひしめき、古都ならではの雰囲気を感じながら過ごす楽しみがあります。こだわりの食材を使うなどお店ごとのオリジナルが多いのも魅力で、特徴のあるお店が続々と登場します。今回はそんな鎌倉で2023年にオープンしたカフェやレストランをご紹介します。
おしゃれな干物カフェ「ヨリドコロ 由比ガ浜大通り店」
「さば塩定食」(1780円)こだわり卵付は+220円
大仏参拝で賑わう長谷と鎌倉を結ぶ由比ガ浜大通り沿いに店を構える「ヨリドコロ 由比ガ浜大通り店」。稲村ケ崎の干物カフェ「ヨリドコロ」の姉妹店で、古民家をリノベーションした店内には本店同様にノスタルジックな雰囲気が漂います。
干物が焼けるのを待つ間にメレンゲづくりに挑戦
西伊豆・天城高原の湧水で洗って天日干しにする干物を低温でじっくり焼いた定食を、一日を通していただけます。基本の定食に卵を追加するのがこのお店のおすすめです。自分で泡立てたふわふわの卵白とあざやかな黄色の卵黄をご飯に盛り付けて召し上がれ。
「稲村ケ崎の夕焼けソーダ」(680円)「ヨリドコロのこだわりティラミス」(880円)
お店の奥にはテラス席があり、スタッフが知恵を出し合ってオリジナルレシピを完成させた「ヨリドコロのこだわりティラミス」でカフェタイムを楽しめます。干物屋さんのこだわりをぜひ味わって。
テーブルの上を水が流れる和カフェ「RURU KAMAKURA」
小石の箒目の上に水が流れるテーブル
枯山水をイメージして小石を敷き詰めたテーブルの上を水が循環する「RURU KAMAKURA(ルル カマクラ)」。水のない庭園に箒目をいれることで水面を表すと言われる枯山水の上に水が流れ、このお店では “枯山水”ならぬ“濡山水(ぬれさんすい)”と呼んでいるのだそう。
「お抹茶ラテ」(800円)「羊羹テリーヌ お抹茶とほうじ茶」(800円)
鎌倉の古刹の庭園を彷彿とさせるテーブルでいただくのは、しっとりとした口どけにこだわった羊羹テリーヌ。上質な抹茶やほうじ茶に、卵やバター、生クリームなどを合わせて焼き、笹の葉に乗せて羊羹のように仕上げています。
「ほうじ茶ラテ」(800円)「羊羹テリーヌ レアチーズ」(800円)
ラテはオーダーごとに抹茶やほうじ茶をスタッフが茶筅で点て、水のテーブルの上でミルクに注いでいきます。その様子をサラサラと心地よく流れる水の音を聞きながら見ていると、観光客の多い鎌倉の賑わいを忘れそうになるほどおだやかに過ごせますよ。
北鎌倉の古民家レストラン「ブラッスリー航」
オーナーやスタッフも古民家の改築に携わった一軒家
アボカドのピュレをエクレアに詰めたランチが人気の「ブラッスリー航」が、同じ北鎌倉にある古民家に引っ越しをしました。塀に囲まれた路地の先に門を構える一軒家で、まるで北鎌倉の知り合いの家を訪ねるかのようです。
縁側で味わいたい「ソフトクリーム」(350円)
門から入るとすぐに趣のある縁側が広がります。カフェのみの利用もできるので、北鎌倉の散策途中に立ち寄ってドリンクやソフトクリームで休憩するのもおすすめです。
エクレア・サラダ・ココット料理・ドリンク・アイスクリームのセット「アボカドピュレのエクレア」(2000円)
広々とした杉の一枚板のカウンターでぜひいただきたい「アボカドピュレのエクレア」。アボカドと玉ねぎ、オリーブオイルのピュレをサクサクに焼き上げたエクレアに詰めこんだオリジナルの一品は、たっぷりの鎌倉野菜付きです。
鎌倉の日常を感じるテラスでランチタイム「ビストロオム 鎌倉」
鎌倉駅から徒歩約5分
フランスの田舎街にありそうなたたずまいの「ビストロオム 鎌倉」は、小町通りから脇道に入った住宅街にお店を構えます。お店の前には居心地のいいテラスがあり、街の様子を眺めながらのんびりと過ごせます。
季節感も味わう7種類の前菜
ランチタイムのおすすめは7種類もの前菜とオムレツのセット。フレンチレストランで長年活躍したシェフ渾身の前菜、季節の素材を使った贅沢な盛り合わせです。一品ずつ端正につくりこんだアラカルト料理を少量ずつお皿に乗せたプレートで、テーブルがぱっと華やぎます。
「フォアグラオムレツ マッシュルームクリームソース」
ウニやシラスなどの食材を使った多彩なオムレツは、3個の卵をつかってトロリと仕上げていきます。なかでも「フォアグラオムレツ マッシュルームクリームソース」は、ふわふわに仕上げたオムレツの中にゴロゴロとしたフォアグラがいっぱい。マッシュルームソースでますますコクのある味わいへと変化します。
静かな裏小町のパフェ専門店「パフェテリア リリア」
すべてのパフェはドリンク付き(2800円)
レストランのパティシエが週に1回だけオープンする「パフェテリア リリア」は、コース料理の最後に出てくるアシェットデセールのようにとても華やかなパフェの専門店。大きなワイングラス中に季節の物語を表現していきます。
グラスの中にぎっしり詰まった旬の素材
パフェは約12種類の素材を贅沢に積み上げていきます。ベースにジュレやカスタードクリームなどを敷き、その上に旬のフルーツなどをふんだんに盛り付け、色合いも鮮やか。アートなパフェで鎌倉の四季を感じてはいかがでしょうか。
モミジやイチョウを模ったチュイルで華やかに
古都で味わうフランスの伝統料理「LA TERRASSE ZEN 日仏茶室」
店内は水色と白のさわやかな配色
貴族の愛したテリーヌやトロリとした卵のフランス伝統料理などが気軽に楽しめる「LA TERRASSE ZEN 日仏茶室(ラ テラス ゼン ニチフツチャシツ)」。アール・デコの様式で統一した店内は天気や気温にあわせて天井や窓を開閉する心地のいいテラススタイルのつくりです。
ヨーロッパ貴族に愛されたテリーヌ2種
ワインからはじまる「MENU DE FETE(メニュー ドゥ フェットゥ)」のコースは、フランスの伝統的なテリーヌと気軽な家庭料理ウフ・アン・ジュレの両方を味わえる欲張りなコースです。
ナイフを入れるとトロリとした黄味が顔をのぞかせるウフ・アン・ジュレ
日本で提供するお店は数少ないといわれている料理ウフ・アン・ジュレは、フランスではポピュラーな家庭料理。半熟卵とハムにブイヨンで煮詰めたゼリーをまとわせた料理で、パリの街中にあるお惣菜屋さんでも人気のメニューなのだそう。ぜひ味わって。
四季それぞれに楽しみのある鎌倉は、何度訪れても新しい発見があります。今回ご紹介した新しいお店にもぜひ立ち寄って、素敵な鎌倉のひと時を過ごしてくださいね。
文:高橋茉弓