農家屋敷の宿で
こだわり地野菜を堪能
宮本家(埼玉県秩父市・横瀬町・
皆野町・長瀞町・
小鹿野町)
元大相撲力士が営む
農家屋敷の宿を拠点に
秩父のこだわり地野菜や発酵文化を
たっぷり堪能
特急を利用すれば都心から80分とかからずに到着する秩父市。春は芝桜、夏は荒川の支流での川遊び、秋は紅葉、冬は氷柱と一年を通じて楽しめる人気のエリアです。さらに関東屈指のパワースポットの三峯神社や秩父の札所など、ご利益のある寺社も市内のあちこちに点在。名物グルメの食べ歩きも人気です。「宮本家」はそんな多彩な魅力にあふれる地域にある築200年を超える農家屋敷。地元産の素材をふんだんに使った料理と温泉で、非日常を満喫します。
元大相撲力士が営む古民家宿で
地元産にこだわった料理をいただく
宮本家がある小鹿野町は、豊かな自然が残る里山。古くから養蚕業が盛んだった地で、行商に来た人が当時農家だった「宮本家」に泊まっていくということもあったそう。正門を入ると、樹齢100年を超える松や明治初期に掘られた井戸のある庭が出迎えてくれます。チェックインは元馬小屋だった馬場帳場で。女性用の色浴衣や力士浴衣の中から好みのものを選びます。
「宮本家」には、農家屋敷の歴史を伝える母屋と別邸があり、それぞれに客室が3室の計6室のみ。こちらは母屋2階にある桑の間。和室6帖+8帖+20帖という広々とした部屋で、屋敷の主人になったような気分になれます。母屋は代々受け継がれてきた昔ながらの屋敷が改築されたもので、200年の歴史がある農家屋敷らしい雰囲気に心が落ち着きます。
こちらは別邸にある隠居の間。日本庭園を眺める10帖の和室にベッド、半露天風呂付き。純和風の趣ながらベッドが用意されるなど、快適さを兼ね備えています。風呂上りに縁側で夕涼みするのも心が穏やかになる過ごし方です。
別邸は松本城の修復も手掛けた宮大工が釘を使わずに2年かけて建てられたもので、平成22年に完成しました。「外は古民家、中は機能的」と当主が言うように、古民家の風情を満喫しつつ、快適な滞在ができると人気です。母屋でも別邸でも、タイムススリップしたような時間が過ごせるのがこの宿の魅力。
大浴場はなく、風呂はすべて貸切。全6室に対して貸切風呂が4つですが、お風呂の付いた客室もあるので、混雑して入れないということはありません。広々とした湯船でのんびり湯につかるなら別邸にある庭園風呂へ。窓からは庭園越しに千束峠まで見渡せ、季節の移ろいをお風呂の中から楽しめます。良質なアルカリ性の温泉で日々の疲れもすっきり。また、薪で湯を沸かす五右衛門風呂風の大釜風呂も宮本家で欠かせないお風呂です。
夕食前には「蔵バー」で食前酒をいただきます。宮本家の庭や秩父の山で採取してきた木の実や果実を使った52種類の自家製果実酒の中から好きなものをチョイス。カリンや梅、イチゴ、黒文字、マタタビなど…。のど越しの良さにもう一杯と言いたくなりますが、35度のアルコールに漬けているので、食前酒は一杯に。(※お酒は20歳になってから)
実は12代目当主は元大相撲力士の剣武関。バー2階には宮本家が大切に保存しているひな人形や五月人形と共に、当主が現役時代に使っていた化粧まわしや親交のあった力士からの浴衣地、断髪した際の髷などが展示されています。化粧まわしを付けた力士になったような写真が撮れるのもここだけ。相撲好きにはたまらない空間です。
「宮本家」でのお楽しみは何といっても食事。直営農園でとれた野菜をはじめ、地元産の素材を使った料理がズラリと並びます。囲炉裏で焼く串焼きなど、野菜がメインなのに調理法や味付けにバリエーションがあり、野菜の持つポテンシャルの高さにもびっくり。また、秩父には酒蔵も多く地酒も多数。おすすめの日本酒との相性も抜群です。(※お酒は20歳になってから)
夕食のメインは元力士である当主直伝のちゃんこ鍋。この鍋を食べるためにここを訪れる人も多いそう。たっぷりの野菜や団子などからのうま味が溶け込んだスープは、何とも例えようのないまろやかかつ深い味わい。心も体も温まる、宮本家ならではの味に心もおなかも満たされます。
二百年の農家屋敷 宮本家
住所/埼玉県秩父郡小鹿野町長留510
交通/関越自動車道花園ICから車で約40分、または西武秩父駅より送迎あり(要予約)
チェックイン/14:00~17:00
チェックアウト/10:00
宿泊料/1泊1名17,000円〜(税・サ込み/夕食朝食付き/2名利用時)
秩父の食に欠かせない味噌
農家の数だけ味わいが変わるという「秩父おなめ」をおみやげに
秩父は、四方を山に囲まれ夏は暑く冬は寒いという寒暖の差が大きく、美味しい水にも恵まれた醸造に適した土地。また古くから大豆と麦の産地だったこともあり、このエリアではどこの農家でも自家製の麦みそを作っていました。秩父で1929年から麦みそを中心にこだわりのみそを製造しているヤマブ味噌こと、新井武平商店を訪ねました。
秩父みその看板商品は、「麦麹田舎みそ(500g412円~)」。色が濃いのは発酵熟成をさせているからで、アミノ酸が豊富に含まれている証拠です。1年かけて寝かせているので、うま味もたっぷり。米麹で作る「黄金みそ(500g594円~)」と合わせて味噌汁にするとさらにうま味が引き立てられて、美味しさもアップします。
そして、秩父の食卓に欠かせないのが「秩父おなめ(302円~)」。おなめとはもろみのことで、大麦と大豆で作る発酵食品です。農作業の合間に食べられていたそうで、農家の数だけ味があるといわれるほど秩父では定番のご飯のお供。おみやげに持ち帰り、まずは炊き立てのご飯で味わってみて。また、秩父みそをより身近にと、食べ歩きができる商品として作られた「みそソフト(350円)」は、麦みそをバニラアイスとミックスしたもので、甘くてしょっぱい味が絶妙です。
ヤマブ味噌工場
電話番号/0494-62-0156
住所/埼玉県秩父郡皆野町大字皆野573-2
交通/関越自動車道花園ICから車で約25分、または秩父本線皆野駅から徒歩約11分
営業時間/9:00~17:00
定休日/土・日曜、祝日
季節の果物にしいたけ狩り
農園ならではの「採りたての完熟」が美味!
東京ドーム1個分の広さを誇る小松沢レジャー農園。ぶどう狩り、いちご狩り、しいたけ狩り、さつまいも掘り、マス釣り・マスつかみ取り、手打ちそば・手打ちうどん体験など。季節によってさまざまな体験ができる農園です。園内に入るとブドウ棚。夏にはシャインマスカットや巨峰などがたわわに実り、甘い匂いに包まれます。
今回は一年を通じて体験ができる、しいたけ狩りにチャレンジ。スタッフの町田さんにレクチャーいただき、まずは採り方を教えてもらいました。さらにすぐに食べるなら「傘が開いているもの」がおすすめというしいたけの見分け方も。完熟している証拠で、店頭ではなかなかお目にかかれないのだとか。傘が閉じているものよりうま味成分であるグアニル酸が3割程度豊富で、採りたてをしいたけ焼コーナーで焼けば、香ばしさと共にしいたけのうま味が口いっぱいに広がります。
園内をぐるりと回るハイキングコースもあり、秋には千本以上の紅葉が色づいて赤く染まった山林を散策できます。ハイキングコースの途中にあるハンモックハウスからは、秩父を代表する山、武甲山が目の前に。旬の素材を食べて、歩いて、ハンモックで風に吹かれながらゆったりと過ごす。お昼寝をしたくなるような、気持ちのいい時間です。
小松沢レジャー農園
電話番号/0494-24-0412
住所/埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬1408
交通/関越自動車道花園ICから車で約40分、または西武秩父線横瀬駅から無料送迎バスあり
営業時間/9:45~16:00、食事処10:30~15:00
定休日/無休
料金/しいたけ狩り600円(200g付き)※未就学児無料
地元のお母さんに習って
秩父そばを三たてでいただく
秩父に来たら食べたいものといえば、そば。市内を車で走るとあちこちでそばの看板を見かけます。今日訪れたのは「あらかわ亭」。荒川地区には60件を超すそば農家があり、約17haのそば畑が広がります。6月上旬から中旬と9月下旬の年2回、白いそばの花が畑を埋め尽くす美しい景色も見られます。
「あらかわ亭」でそばを食べるだけではなく、そば打ちに挑戦です。秩父では客人をそばでもてなす文化があり、今でも人が集まる席には家庭で手作りするそばが欠かせないそう。今日の講師である井上さんもお母様が作る様子を見よう見まねで覚え、そばを打てるようになったそうです。美味しいそばにするポイントは「よくこねること」。つやとねばりが出るまで根気よくこねることで、コシのあるそばに仕上がります。
そばが一番おいしくいただける条件は、挽きたて・打ちたて・茹でたての三たて。「あらかわ亭」では100%荒川地区で栽培されたそばを石臼で挽いています。挽きたての粉を使って自分の手で打ち、店の大きな鍋で茹で上げたそばは、のど越しも良くコシがありました。太さは均一ではありませんでしたが、自分で手打ちしたそばの味は格別です。
あらかわ亭
電話番号/0494-54-1251
住所/埼玉県秩父市荒川上田野1431
交通/関越自動車道花園ICから車で約45分、または秩父鉄道武州中川駅からすぐ
営業時間/10:00~15:00
定休日/12~2月の火曜(祝日の場合は翌日)
料金/そば打ち体験6,000円(4人前1セット)
フルーツ街道にあるワイナリーで
工場見学とワインの試飲を
(※お酒は20歳になってから)
秩父市の旧地名である「兎田」エリアは、市街地が雨でもここでは降らないというほど、雨量が少なくぶどう栽培に適している地域。「兎田ワイナリー」では約2haの農地に6,600本ものぶどうの木を栽培し、ワインを作っています。栽培しているのは、シャルドネやメルロー、マスカット・ベーリーAなど。自家農園のぶどうに加え、契約農家のぶどうを使い年間約4万本のワインを醸造しています。
まずはワイナリーで実際にワインを製造する様子を見学。醸造作業や瓶詰め作業など、見学できる作業内容は季節により異なります。兎田ワイナリーでは、地元産のフルーツを使ったフルーツワインや、地元ウィスキーメーカーから譲り受けたウイスキー樽を使用したウイスキーフィニッシュのワインなど、オリジナリティあふれるワインを醸造しています。「今後はスパークリングワインなども作りたい」と代表の深田さん。ワインへの情熱が止まりません。
お楽しみのテイスティングは、ワイナリーから徒歩3分の売店で。秩父産ブドウを使用したワインや、地元産果実を使用したフルーツワインなど、様々な種類のワインがあります。県内でもフルーツワインを製造しているワイナリーは少ないのでぜひお試しを。販売しているすべてのワインを試飲できるので、お気に入りの味を見つけて。(※お酒は20歳になってから)
兎田ワイナリー
電話番号/0494-26-7173
住所/埼玉県秩父市下吉田3720
交通/関越自動車道花園ICから車で約30分、または西武線西武秩父駅より秩父吉田線バスで約40分、吉田上町下車徒歩約10分
営業時間/10:00~17:00
定休日/月曜
※農場/工場見学については要問合せ
昭和初期に建てられた古民家で
秩父の素材をフレンチで堪能
西武秩父駅や秩父駅の周辺は、レトロな建物や街並みが残るエリア。明治中期から昭和初期にかけて建てられた建物がカフェや飲食店として現在も利用されています。2022年8月に開業した「NIPPONIA秩父門前町」も古民家3棟をリノベーションした施設で、明治元年~昭和初期に建てられたマル十薬局をフロント、客室5室、レストランとして、昭和初期築の小池煙草店と宮谷履物店を客室3室とカフェとして、使用しています。
「NIPPONIA秩父門前町」の1階、通りに面した「Restaurant MARUJU」は、宿泊客以外もランチ、ディナーともにいただけます。古民家らしいしつらえの落ち着いた店内に、ゆったりとした時間が流れます。レストランなどで使用する食器などは地元秩父で活躍する作家のもの。受付カウンターの壁にある檜のロゴも秩父の職人作と、ここにいるだけでも秩父の文化を肌で感じられます。
料理を監修するのは、さまざまなメディアでもおなじみの秋元さくらシェフ。ニジマスや鹿肉、味噌などをはじめ秩父産の季節の食材を創作フレンチで楽しめます。ランチはプリフィクススタイルで、夜はコースで提供。日本酒やワインを合わせながら、秩父の素材の持つ力強さやうま味を堪能。(※お酒は20歳になってから)
Restaurant MARUJU
電話番号/0494-53-9230
住所/埼玉県秩父市宮側町17-5(NIPPONIA秩父門前町MARUJU棟)
交通/関越自動車道花園ICから車で約40分、西武秩父駅から徒歩約15分
営業時間/11:00~14:00、18:00~21:00
定休日/無休
宿泊施設の紹介
埼玉県秩父郡小鹿野町ののどかな田園の中にある「宮本家」。昔ながらの農家屋敷を使った建物で、タイムスリップをしたような時間が過ごせます。自家農園をはじめ土地の食材を使った膳に、当主が作るちゃんこ鍋も美味。田舎の心地よさを体感できるお宿です。
二百年の農家屋敷 宮本家
住所 | 埼玉県秩父郡小鹿野町長留510 |
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交通 | 関越自動車道花園ICから車で約40分、または西武秩父駅より送迎あり(要予約) |
チェックイン | 14:00~17:00 |
チェックアウト | 10:00 |
宿泊料 | 1泊1名17,000円〜(税・サ込み/夕食朝食付き/2名利用時) |
<新型コロナウイルス対応>
- ○スタッフ対応
- 手洗い・うがい・マスク着用
- 定期検温を実施
- ○除菌対応
- 定期的な館内の除菌清掃
- 客室の除菌清掃
- ○換気対応
- 定期的な館内(料飲エリア)の換気
- 定期的な館内共有部分の換気
- ○客室対応
- 消毒液の設置
埼玉県秩父市・横瀬町・皆野町・長瀞町・小鹿野町の
いいもの、美味しいもの
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※掲載している観光情報は2022年8月時点の情報です。
施設・イベントの情報は変更になる場合がございますので、
事前に各公式HPなどでご確認ください。