読みまわり
キャンペーン対象
農家の家庭料理を
古民家で満喫
石畳の宿
(愛媛県内子町)
水車小屋と古い町並みが残る美しい田舎で
心尽くしの手料理を味わう
松山から車で約1時間、愛媛県の中央に位置する内子町は自然豊かな山間にあります。国の重要文化財の建物など江戸時代の風情を感じる古い町並みが残り、すぐ近くに美しい里山の風景が広がります。棚田の風景が美しい御祓（みそぎ）地区など山懐に抱かれた里山では地元で育てた絶品の郷土の味を楽しむことができ、「石畳の宿」では、摘み草の天ぷらや水車小屋で精米した米など、農家のお母さんたちが手料理でもてなしてくれます。また、伝統的な町家や商家が残る町並みや、伝統工芸品作り体験などで地元の文化と歴史に触れられるのも楽しみのひとつ。レトロな町並み、郷愁を誘う里山、ここには昔ながらの日本の魅力がつまっています。
野菜の花や果樹の新芽など、
珍しい農家の家庭料理を古民家で満喫
内子の中心地から北へ車で20分強、麓川（ふもとがわ）を中心に石畳の集落が広がります。よく手入れされた美しい田んぼや大きな実をつける栗畑、清流にかかる屋根付き橋に、米をつくために使われている水車小屋など、昔話に出てきそうな里山の風景は、眺めているだけでタイムスリップした気になれます。「石畳の宿」は地元の農家住宅を移築した築100年を超す2階建ての古民家で、懐かしい里山の風景にしっとりとなじんでいます。
扉を開けると、ほがらかなお母さんたちが出迎えてくれ、「さっき収穫してきたばかりなのよ」と、みずみずしい野菜を見せてくれました。ここは地元の農家のお母さんたちが力を合わせて運営している宿。お母さんたちが育てた旬の野菜や米、生みたての卵などを使って、農家ならではの田舎料理でもてなしてくれます。
1階は広い座敷と囲炉裏の部屋があり、古民家らしい風情が満喫できます。夕暮れになると宿のお母さんが囲炉裏に炭をおこします。串に刺した川魚を囲炉裏の灰に刺し、強火の遠火で約1時間もかけてじっくり焼き上げます。魚は清流で育ったアメノウオ（アマゴ）、炭も地元の職人が作った「内子炭」です。「石畳の炭はクヌギの木を焼いているから見た目もきれいなのよ」など、囲炉裏端でお母さんとの会話も弾みます。
天ぷらを揚げる前に、「何だかわかる？」とお母さんが食材を見せてくれました。かわいらしい花はドクダミで、鮮やかな緑はゴーヤの葉。そのほか、ビワの新芽や葛の葉など、初めて見るものばかり。このあたりの農家では日常的に食べているそうですが、町のスーパーでは決して売っていない食材で、どれもお母さんたちが食べごろを見極め、摘んできてくれたものです。どんな味なのか、夕食への期待がさらに高まります。
この日の夕食の膳には、山菜のちらし寿司に石畳の蕎麦、ツルムラサキと人参の白和えなど、素朴でいて贅沢な山の田舎料理が並びました。野菜やこんにゃくに酢味噌を添えた「みがらし味噌」はこの地方の郷土料理で、冬はおでんや白身魚などにつけていただきます。野菜のお煮しめは素材の味を生かすため、1種類ずつ別々に味を煮含ませています。夕方から囲炉裏で焼いていたアメノウオは、身はふわふわと柔らかく皮はパリッと香ばしい絶妙な焼き加減。ほろ苦く、山の香りが楽しめる摘み草の天ぷらは、抹茶塩で味わいます。デザートは濃厚クリーミーな栗のジェラートで、この栗も石畳産です。
客室は1階と2階にあります。1階は広々とした座敷で、屋根付き橋など石畳の農村風景を描いた襖絵が目を楽しませてくれます。2階は屋根裏部屋のような天井の低い落ち着く小部屋が3つ。小さめの入り口をくぐるときはちょっと秘密基地に入るようなワクワク感も。夕食が終わると宿の中は私たちだけに。辺りはしんと静まり、驚くほどぐっすり眠れてしまいます。
鳥のさえずりで目が覚めると、朝ごはんのいい匂いがただよってきました。粒の立ったご飯は、水車小屋の杵で5日間かけて精米した「水車米」。水車でゆっくり精米するため米にストレスがかからず、米の甘さや風味が引き出せるそう。瀬戸内のイリコと石畳の干しシイタケ、昆布でとった出汁に麦みそで仕上げた味噌汁は体に沁みるおいしさです。イワシの丸干し、自家製の奈良漬け、しっかり酸っぱく上品な味の梅干しなど、ごはんをおかわりしたくなるおかずがたくさん並びます。
水車米を炊いたご飯は、しょうゆではなく柚子胡椒をのせて「卵かけごはん」にするのがおすすめ。この柚子胡椒、地元のお母さんたちが集まって青い柚子を1個1個手洗いし、青唐辛子と塩、麹で熟成させたもので、辛過ぎず、香りよくマイルドな味わいが独特です。ツヤツヤの炊きたてご飯に、プリッと黄身が盛り上がった卵を混ぜていただけば、卵のコクと柚子胡椒の爽やかな塩気がごはんの甘みをグッと引き立ててくれます。
「石畳の宿」を訪れたら、ぜひ立ち寄って欲しいのが「屋根付き橋」です。弓削神社にかかる「太鼓橋」（写真）は、池の先にある神社への参道でもあり、ちょっと神秘的な雰囲気。天気のいい日は池に写り込む橋の姿も綺麗です。もうひとつのおすすめは麓川の中流域にかかる「田丸橋」。杉皮葺きの橋は昔ながらの農村風景そのもので、ドラマ｢坂の上の雲｣のロケ地にもなりました。どちらも「石畳の宿」から車で10分弱の場所に位置しています。
石畳の宿
住所：愛媛県喜多郡内子町石畳2877
交通：JR内子駅から車で約25分
チェックイン：16:00～18:00
チェックアウト：10:00
宿泊料：1泊1名11,880円～（税・サ込み／2食付き／大人2名利用時）
※1日2組限定
旧小学校の職員室で味わう
ほっこり和める野菜たっぷりの定食
2014年に閉校した御祓小学校が「コミュニティスペース みそぎの里」として生まれ変わりました。地元のお母さんたちによるカフェから始まり、今では空き教室を活用した個性的な店が校舎に集まるようになりました。元図工室には和紙と印刷「ゆるやか文庫」、元家庭科室には自家焙煎コーヒーと古道具の「ぽたり珈琲」、自由に見学ができるアトリエやギャラリーもあり、学園祭気分でいろいろな教室をめぐることができます。
校舎の旧職員室に月2回オープンする「みそぎの里カフェ」は、農家のお母さんたちが自分たちの育てた野菜やお米を使って作るランチで評判を集めています。かつて子どもたちが使っていた木の椅子や時間割の書かれた黒板など、小学校の雰囲気がしっかり残っていて、懐かしい気分にひたれます。カフェで使う食材は地元でとれた野菜や棚田で育てた「みそぎ米」。校舎のまわりに広がる御祓エリアの田んぼは棚田で、平地の田んぼより手がかかりますが、愛情をたっぷりそそいで育てられています。
地元産の旬の野菜をふんだんに使った「季節の定食」（900円）は、農家のお母さんたちがふだん作っている家庭の味が楽しめます。コロッケやロールキャベツなどメインのおかずに、煮物やおひたしなど野菜の小鉢が3～4品、「みそぎ米」のご飯、汁もの、デザートといった充実の献立で、ちょっとずついろいろな野菜が食べられます。名産の原木干しシイタケが出汁のベースになっていて、煮物やうどんなどさまざまな料理に使われています。特に人気が高いのはちらし寿司（写真）。ちょっと甘めに炊いたごぼうとシイタケの味わいにほっとします。とれたて新鮮野菜の直売コーナーや、ちらし寿司、おはぎなどのテイクアウトも人気です。
コミュニティスペース みそぎの里
電話／0893-43-0620※畑に出ているときは電話に出られないため、メールでの問い合わせにも対応。
メールアドレス／misogi.sato@gmail.com
住所／愛媛県喜多郡内子町只海甲456
交通／JR内子駅から車で約15分
みそぎの里カフェ
営業時間／第2･4日曜の11:00～14:00(13:00LO)
※営業時間は店舗により異なる
全国有数の鯛の名産地･宇和海の
ぷりぷりの鯛を丼にした「たいめし」
内子町からほど近い宇和海は、リアス式海岸に黒潮が流れ込む豊かな漁場で、特に鯛のおいしさで知られています。愛媛の郷土料理である「鯛めし」は実は2種類あり、松山周辺では鯛の炊き込みご飯、南予地方ではタレに漬け込んだ鯛の刺身をご飯にかける漁師料理を指しています。「りんすけ」の「名物･たいめし」（1,210円）は宇和島スタイルの鯛めしをアレンジしたもので、ご飯の上に鯛の刺し身を盛った丼仕立て。鯛の風味を生かすべく、タレに漬けるのは1分程度。ピンク色の鯛の身は、味が濃くもっちり感がたまりません。
「宇和海はもともと鯛の名産地ですが、ここ数年、養殖方法などが進化して目に見えておいしくなっているんですよ」とご主人は話します。八幡浜から届く鯛を店でさばき、薄く塩をするひと手間で鯛のうま味を凝縮。卵は黄身の味が濃厚でくさみのない内子産EMハーブ卵、ご飯は内子の契約農家の米を使っています。
「りんすけ」は創業120年を超す「料亭魚林」に併設の食事処で、昼は「名物・たいめし」のほか、味噌風味のとろろを麦ごはんにかける「むぎとろ」（1,100円）、「じゃこ天の定食」（660円）などがいただけます。たいめしは数量限定なので、早めの時間に訪れるのがおすすめです。
りんすけ
電話／0893-44-2816
住所／喜多郡内子町内子2027
交通／JR内子駅から徒歩約9分
営業時間／11:30～14:00※鯛めしが売り切れ次第終了、17:00～（19:30LO）
定休日／水曜
歴史情緒あふれる内子町のシンボルは
大正時代に創建された現役の芝居小屋
町のシンボルとして愛される「内子座」は、1916年に大正天皇の即位を記念して建てられた伝統的な芝居小屋です。100年を超す建物ですが、文楽や狂言、落語など、いまも伝統芸能の殿堂として愛されています。催し物のない時間は場内を見学でき、希望すれば無料でガイドさんが説明してくれます。回り舞台や花道、桝席など本格的な芝居小屋の形式を備えていて、広々とした空間を支える格天井も美しく、芸能を愛する人々の歓声や息遣いが聞こえてきそうです。
見学の時間は、舞台に上がっても大丈夫。舞台を円型に切り抜いた回り舞台に立ち、内子座のハッピを着て役者気分を味わうこともできます。舞台から客席を見はらす風景も独特の体験。舞台の地下にある「奈落」も見学でき、芝居を楽しむための仕掛けや裏方の苦労を知ることができます。2階席から舞台を見下ろしたり、客席に座ったりしてレトロな空気を肌で感じてみましょう。
地元･内子町の有志によって大正時代に建設された内子座は、歌舞伎や人形劇など娯楽の場として長い間愛されてきました。時が経ち、施設が老朽化したときに取り壊しの話も出ましたが、有志の努力で復原が行なわれました。国の重要文化財にも指定されている、町の人々の文化や芸能を愛する情熱が感じられるスポットです。
内子座
電話／0893-44-2840
住所／愛媛県喜多郡内子町内子2102
交通／JR内子駅から徒歩約10分
開場時間／9:00～16:30※公演時には入館できない場合あり
休場日／年末年始
料金／大人400円、小･中学生200円、未就学児無料
※2024年9月2日より大規模修理工事のため長期休館予定
あんどんや組子細工、手すき和紙など
歴史ある町で手仕事を体験
江戸時代後期から明治時代にかけて内子町は木蝋（もくろう）の生産によって栄え、豊かな水の恵みを生かした「大洲和紙」も古くから生産されてきました。町の中には伝統的な造りの町家や商家が軒を連ね、江戸時代の面影が今も色濃く残っています。そんな風情あふれる町で、伝統工芸に触れられるのが「内子手しごとの会」です。
今回は「ミニ彩あんどん」作りに挑戦します。まずは、あんどんの顔となる切り絵和紙のデザインを選びます。伝統的なデザインからモダンなものまで目移りするほどたくさん。切り絵和紙は柿渋で手染めしたもので、人工的な染料とは異なる深い色合いにクラシックな美を感じます。職人さんの軽妙なトークによる、この町の手仕事のストーリーを聞きながら、お気に入りの1枚を探します。
あんどん作りは、木の板戸柱を組み立てることからスタート。上手に組み立てられたら、柱の横と後ろに白和紙を貼り、柿渋切り絵和紙を正面に貼り付けます。難しい作業はなく、職人さんと一緒に作るので、物作りに慣れていない人でも安心。和紙を貼り終えたら、白い和紙の部分に好きな絵を描きます。ベッドサイドに置こうかな…など置く場所をイメージして絵を考えるのも楽しい時間です。
絵を描き終えたら、あんどんの中のフックにライトをかけて完成です。和紙からこぼれる光は、まるでろうそくを灯したような柔らかさ。旅から帰った後も、内子のカルチャーを灯すことができます。ほかにも「内子手しごとの会」では、オリジナル手すき和紙を作る紙漉き体験や、升のぐい飲み作り、箸作り、キャンドルを入れて楽しむアロマ行燈作りなどのワークショップを開催しています。
内子手しごとの会
電話／0893-44-7776
住所／愛媛県喜多郡内子町内子2899-2
交通／JR内子駅から徒歩約15分
営業時間／10:00～16:00
定休日／火～木曜(祝日の場合は営業)
料金／ミニ彩あんどん作り体験2,200円ほか※要予約、4名～
宿泊施設の紹介
美しい里山の風景の中に佇む「石畳の宿」は、築100年を超す古民家の宿。地元の農家のお母さんたちが育てた旬の野菜や米、生みたての卵などを使った、農家ならではの田舎料理でもてなしてくれます。摘み草の天ぷらや水車小屋で精米した米、自家製柚子胡椒でいただく卵かけごはんなど、ここでしか味わえない素朴でいて贅沢な味が待っています。
石畳の宿
| 住所 | 愛媛県喜多郡内子町石畳2877 |
|---|---|
| 交通 | JR内子駅から車で約25分 |
| チェックイン | 16:00～18:00 |
| チェックアウト | 10:00 |
| 料金 | 1泊1名11,880円～（税・サ込み／2食付き／大人2名1室利用時）※1日2組限定 |
※掲載している観光情報は2024年6月時点の情報です。
※掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。
※店舗・施設の休みは原則として年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業を省略しています。
キャンペーン期間
2024年10月7日(月)10:00～2024年11月30日(土)9:59
※進呈するポイントは期間限定の楽天ポイントです。
上限や条件の詳細はのんびり農泊TOPページでご確認ください。
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