城崎温泉　西村屋本館 西村屋の歴史

城崎温泉の開湯はおよそ1300年前といわれます。平安時代「古今和歌集」に収められた藤原兼輔の歌にも詠まれ、平安貴族たちの安息の地であったようです。 そして江戸末期の安政年間、若狭の国からこの地に移り住んだ初代西村佐兵衛は御所の湯の隣にあった久美浜代官の陣屋屋敷跡を譲り受け、旅館「西村屋」を開業。以来およそ160年「安息の宿」としてお客様に愛されてまいりました。

昭和6年（1931）、西村屋の四代目、西村佐兵衛は二機の水上飛行機を擁する「日本海航空」を発足させました。北丹大地震の被害からようやく立ち直った城崎温泉の活性化を目指したもので、城崎－天橋立上空の遊覧飛行や大阪－城崎－鳥取－松江－隠岐を結ぶ定期便として活躍。
昭和14年に戦争に伴い中止になるまでの八年間、「表裏日本をつなぐ空のタクシー」として活躍しました。