|
|
小旅プランⅡ:大宮・川越の二古都物語り❖
大宮と川越の二つの古都を丸々二日間かけて旅して見ませんか。一日目は創建二千五百年の歴史を持つ武蔵一宮氷川神社と武蔵野の面影を残す大宮公園を半日散策してから新道山家に入ります。お風呂上りにごゆっくりと季節の味と色彩が溢れる会席料理の夕べを楽しんでいただきます。二日目は「これぞ日本の朝ご飯」と好評の朝食を召し上り、寛いでから宿を発ちます。大宮駅から埼京線で僅か30分ほどで川越に到着します。川越には千五百年前に本社から勧進された川越氷川神社があります。大宮と川越の二つの街並みは共に悠久の時を経てなお人々を惹きつけて止まない古都と言えます。太田道灌が築城した川越城は幾多の変遷を経てこの地区の要衝としての役割りを果たしてきました。江戸の世になって知恵伊豆と呼ばれた藩主松平信綱の英断で荒川・隅田川を経由して江戸に直行する新河岸川を整備してからは流通形式の革命と言われる川越舟が往来を始めました。平底の舟は川越を農産物や小川の和紙や裏絹を積んで夜発ちして明け方には日本橋に着き、折り返し生活物資を満載して、午後一には川越に戻ると言う急行便もあったそうです。瞬く間に川越は関東を代表する商都となり、小江戸と称されて今日まで発展を続けて来ました。写真の「時の鐘」は通常山のお寺にあるものですが、川越では街のど真中にあります。約束した時間と取引の内容をきちんと守る川越商人の心意気を表していて、ロンドンのビッグベンのような存在なのです。川越の見所は多すぎてここでは説明し切れませんが、名所旧跡を訪ねる道すがら、そこで生活している人達がどれ程自分の町を愛しているのか、如何に町の文化に誇りを持って守り継いでいるのかを是非ご自分自身の眼で見付け出して下さい。訪ねる度に新たな発見があるとても奥の深い街です。この小旅を通して川越を「私の城下町」にしていただければ幸いです。 文責:新道山家亭主・川島利雄 |
|
|
|
|
|
|
川越氷川神社の大鳥居は総ヒノキで高さが15メートルもあります。木製の鳥居としては日本一の大きさです。今上天皇の即位の大典に合わせて町衆の寄付で建てられました。扁額は勝海舟の直筆を彫られたものです。 |
|
川越城本丸御殿です。築城家として高名な太田道灌の手になるお城なのですが今はこの本丸御殿と堀割りの一部のみが残されています。道灌は優れた歌人としても当時から世に広く知られておりました。
|
|
三芳野神社❖在原業平が三芳野の乙女と恋に落ちる歌が残されていますが、道灌は城内の鎮守としてこの神社を建立しました。童謡「とうりゃんせ」は後に天神社となったここの境内で歌われたものが今に伝わっています。 |
|
|
|
|
|
|
重厚な蔵造りの街並みが続くメインストリートです。豊富な農産物や工芸品を百万人都市の江戸に供給する為に新河岸川を往来する川越舟によって急速な発展を遂げました。渋沢栄一の「論語と算盤」に則った実業精神はこの街にしっかりと受け継がれています。 |
|
城下町には迷路のような横丁が付き物ですが川越にしかない横丁がこの菓子屋横丁です。明治から続いているお店も多く、昔懐かしい駄菓子屋さんが軒を連ねて並んでいます。お菓子が大好きなお子様達には一日中居ても飽きの来ないワンダーランドですね。 |
|
飛脚便から郵便制度に変わったばかりの郵便局を蔵造りで再現したものです。文明開化を真っ先に地方に伝える役割を担いました。今は外国人観光客に依ってここから世界中の隅々まで日本の文化を発信しています。軒下で三毛猫が大きな欠伸をしていました。 |