いろり献残焼とは、雪深い越後路に昔から伝わる郷土料理です。
昔、上牧では上杉と武田の豪族の戦いが長いこと続いたそうです。戦の中、武士達が夕焼けの空を背に山菜や川魚などの獲物を剣にさし、焚火にかざして焼いたのが始まりと言い伝えられています。名前の由来は諸説ありますが、剣にさして焼いたけんさき(剣先)焼きがけんさん焼になったとも、高貴な方への献上品の残り物をおすそ分けした事が語源とも言われています。
みんなでいろりを囲み、焼き上げる楽しさも献残焼の魅力の一つです。また、炭火で焼くことで肉や野菜の旨みを逃がさず調理でき、食材から落ちた脂から出る煙で燻されて香り高い風味も加わります。
当館のいろりでは地元で作られたナラ炭を使用しております。本物の炭火で引き出される旬の食材の美味しさを存分にご堪能ください。
炭火で焼き上げた川魚の塩焼きや、お肉、焼きおにぎりなどをほおばると、炭の香りと共に温もりが体中に伝わります。身が温まるにつれて、 不思議と心が静かに安らぐ、穏やかな時間。
この素朴なお料理が、お客様の心に残るものとなれば幸いです。
大切な人と炭火を囲み、忘れられないゆったりとしたひと時をお過ごしください。
囲炉裏端でかぶりつく串焼きは、自分で焼く楽しさも手伝って絶品の美味しさです。
串焼きの後は、山菜や野菜・豆腐の水だき風の土師鍋を自在かぎにかけてお運びいたします。囲炉裏で煮える鍋の風情をお楽しみください。
最後は自家製の独特な味噌をぬった焼きおにぎりをどうぞ。