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1567年に織田信長公が岐阜に入城し、「岐阜」と命名してから450年。信長公ゆかりのまち・岐阜市は、長良川の鵜飼文化をはじめ、信長公のおもてなしの心が今も息づいています。期間限定の「体感!戦国城下町・岐阜 信長公ギャラリー」で信長公・幻の宮殿を体感し、信長公のおもてなしにココロとカラダが満たされる旅へ。
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岐阜の玄関口であるJR岐阜駅前で出迎えてくれたのは、黄金の信長公像。高さ3m、金箔を3層張りした銅像で、台座は高さ8mあるそう。
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旅の最初に向かったのは、織田信長公岐阜入城・岐阜命名450年を記念して期間限定で誕生した「体感!戦国城下町・岐阜 信長公ギャラリー」 。「おもてなし劇場」では、“幻の宮殿”と言われる信長公の居館を映像で巡ることができます。
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信長公の居館の中でも最も華やかな「濃姫の部屋」をドラマセットのように再現した「濃姫」ゾーン。信長公居館をバーチャルで散策できるCG映像を使った体験システムもあります。
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その後、信長公がポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスを案内したという、金華山にある岐阜城へ。ぎふ金華山ロープウェーに乗り、山頂駅で降りてすぐ目の前にあるのが「リス村」です。
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手のひらにエサを乗せて差し出すと、リスがちょこんと乗ってきました。一生懸命エサを食べている姿がかわいい。
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岐阜城はかつて稲葉山城と呼ばれていましたが、1567年に信長公が攻略し、地名を「井口」から「岐阜」に改名。天下統一の拠点としました。
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標高329メートルの金華山の頂きにあり、現在築城されている城郭のうちでは、有数の高さを誇る岐阜城。天守閣に上ると、信長公が誇らしげに披露したというのも納得の美しい景色が広がっていました。
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ロープウェーから下に見えるのが信長公居館跡。現在も居館の建物位置や構造を調べる発掘調査が続けられています。
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ランチは、長良川沿いに佇む「文化屋」へ。古民家を改装した店内は落ち着いた雰囲気。
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昼も夜もコース料理のみで、月ごとに内容が変わるそう。清らかな流れを眺めながら、旬の食材を使った創作料理をいただきました(要予約)。
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続いて向かったのは、岐阜市歴史博物館。信長公や宣教師など、戦国時代の衣装を無料で着付けしてもらうことができます(入館料は別途必要)。早速、武家の女性用着物を着てお姫様気分!手際がいいので、5分程度であっという間に変身できました。
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岐阜城や金華山ロープウェー、岐阜市歴史博物館があるのが、金華山の麓に広がる岐阜公園。正門前には「若き日の織田信長像」が。
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岐阜公園からすぐ、古い倉庫の一角に店を構える「YAJIMA COFFEE」。光が降り注ぐ大きな窓からは、金華山と岐阜城を見上げることができます。
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店内の奥に置かれた焙煎機。コーヒー豆は火を通せば通す程濃くなる一方、酸味が少なくなるなど、焙煎の違いで味が変わるのだそう。
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コーヒー豆は15種類以上。注文が入ってから自家焙煎した豆を挽き、丁寧にハンドドリップ。最後に一口味見をしてから、提供する姿は真剣でかっこいい!
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4年前にお店をオープンさせた矢島さん。できる限り全部自分で責任を持ちたいという想いから、コーヒー豆も自分で納得したものだけを仕入れ、自家焙煎にこだわっているのだとか。なかには現地のコーヒー農園に足を運んで仕入れたものも。
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ケーキは、妻の奈津美さんが手作り。居心地のいい空間とおいしいコーヒーでひとやすみすることができました。
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この日宿泊したのは、岐阜長良川温泉「ホテルパーク」。長良川温泉は鉄分を多く含んだ赤いにごり湯が特徴で、疲労回復や美肌におすすめなのだとか。展望風呂「川の湯」からは長良川を望むことができます。
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趣の異なる展望風呂「山の湯」から見えるのは金華山。春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色と金華山の春夏秋冬を感じることができます。
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広々とした和室は大きな窓が特徴。右に金華山、左に百々ヶ峰、正面には長良川上流まで見渡すことができます。のんびり温泉に浸かって、身も心もリフレッシュすることができました。
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長良川の北側に渡り、川沿いを散策。のんびりとした時間が流れています。
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長良川観光ホテル石金の入口横の小径を入ると、鵜飼舟をかたどったこだわりの足湯を発見!お湯の温度が熱すぎないので、のんびり浸かることができました。
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夕暮れ時になり、いざ1300年以上の歴史を誇る「ぎふ長良川鵜飼」へ。鵜飼観覧船事務所で受付を済ませたら、観覧船に乗り込みます。
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船頭さんが船を操りながら、長良川上流へ出航。心地よい風を感じながら、期待がふくらみます。
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通常、鵜飼観覧船事務所で予約した場合、食事はついていないため、自分たちで手配をします。今回お願いしたのは、「mino」のお弁当。前日までに予約をしておくと、鵜飼観覧船乗り場まで届けてくれます(合計金額2,160円以上)。鮎の塩焼きなど、見た目も華やか!
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鵜飼が開始するまでは、川岸に停泊。お弁当を食べたりお酒を飲んだりしながら、ゆっくりと鵜飼開始を待つのも醍醐味の1つ。
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鵜飼とは、鵜を巧みに操って魚を獲る漁法で、信長公が鵜飼を「見せる(=魅せる)」ことでおもてなしの手法として最初に取り入れたそう。花火が上がり鵜飼開始!
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観覧船が船団を組み鵜舟1隻と並走して川を下りる「狩り下り」。伝統装束に身を包んだ鵜匠が「ほうほう」と声をかけながら鵜を自在にあやつる姿を間近で観ることができます。
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クライマックスは鵜舟が川幅いっぱいに横一列になり、一斉に鮎を浅瀬に追い込む「総がらみ」。鵜船の篝火が川面に映し出される様が美しく、圧巻!
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鵜が捕まえた天然の鮎。鵜が噛んだ傷跡が残っているのが、その証なのだとか。長良川の幻想的な夜に酔いしれました。
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翌朝向かったのは、信長公の時代から岐阜のまちを守る氏神「伊奈波神社」。1539年、稲葉山城の築城にともない、斎藤道三公が現在の場所に移したと伝えられています。
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大鳥居、楼門、神門をくぐって拝殿へ。毎年4月第一土曜日に例祭「岐阜まつり」が行われているそう。
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中にハートのチャームが入っている「いなばさん恋みくじ」と、願いが結ばれて未来が開かれるように、という「むすんでひらいて御守」。
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伊奈波神社からほど近いところにあるのが、1876年創業の老舗油問屋「山本佐太郎商店」。和菓子職人のまっちんと出会ったことがきっかけで、からだにやさしい素材を使い、そのおいしさを最大限に生かした商品を開発。「大地のかりんとう」をはじめとする「大地のおやつ」シリーズは、岐阜から全国に発信しています。パッケージのイラストがかわいく、お土産にもぴったり!
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石臼挽き小麦全粒粉、粗糖、純国産油など、4代目の山本慎一郎さんが確かな目で品質を吟味。「毎日のおやつは安心して食べてもらいたい。みんなに長く愛される、30年後のおやつ作りを目指しています」(山本さん)
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ランチは、柳ケ瀬商店街にある「ミツバチ食堂」へ。環境破壊でミツバチが減っていて、ミツバチと共存していけるような自然環境に配慮した食堂になりたいという気持ちを込めて名付けたのだとか。
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動物性不使用の野菜の定食。野菜は岐阜近郊の有機又は無農薬の農家さんからわけてもらっているそう。この日のメニューは、自家製胡麻豆腐の揚げだし生姜あんかけ。体も喜ぶやさしい味。
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柳ケ瀬商店街にある「アイスクリーム 松ノ屋」で食後のデザートを。アイスをあふれそうなぐらい山盛りした「ばくだんアイス」。あずきとバニラの2種類あり、なんだか懐かしい味。
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旅の最後は「日本泉酒造」へ。信長公と濃姫の名前が付いたお酒を造っています。
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通常日本酒は1季(冬)に1年分の酒を大きなタンクで造り、それを貯蔵して1年をかけて販売します。けれど、日本泉は全国でも珍しく地下に酒蔵があり、温度が安定し、かつ冷却装置があるので、1年を通してフレッシュなお酒を製造することができます(見学は3日前までに要予約)。
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長良川の伏流水を使った地酒は、すっきりとした味わいが特徴。信長公に想いを馳せた旅でした。