私共つるやは1682年(天和2年)旅籠つるやとして創業いたし、商人宿としてずっと営業を続けて参りました。 当時小諸は立地上関東に対する信州の玄関口であり、物資の出入りも必ず小諸を経由して各地に分散するという所謂扇の要のような位置にあり加えて、北陸、北信濃の諸大名の参勤交代、善光寺の参詣などで、江戸との交通はすこぶる盛んでありました。江戸時代の末期には小諸宿の宿屋は30件ほどもあったそうです。 明治20年に小諸駅ができ国鉄信越線が開業すると街道を行き来する旅人もなくなり30件もの宿屋は次々に姿を消していきました。そして現在本町に当館つるや1軒だけが残り現在も営業をいたしております。 また、多くの文化人が逗留され青木繁先生、坂本繁次郎先生などの宿帳も残っております。 | ||||