川場温泉 かやぶきの源泉湯宿 悠湯里庵 |
四方を山々に囲まれ、ゆるやかな棚田が広がる山里。誰もが心に描く、日本のふるさとがここにある。この地に、悠久の時を超えて、今もこんこんと湧きつづける「弘法の湯」。平成22年3月、伝説の湯と日本の原風景が、かやぶきの湯宿として新たによみがえった。
敷地に入り、最初に出迎えてくれるのが長屋門。かやぶき屋敷の柱や梁として使われていた古木をそのまま組み上げている。ここは武尊神社の参道に位置し、2階の展望台からは赤城山をはじめとする群馬の名峰が見渡せる。
長屋門の隣に、壮大な本陣が建つ。山形県から移築したという3階に匹敵する典型的な兜造りのかやぶき屋敷は、今では全国でも希少価値の高い建物。圧倒されぎみに帳場(フロント)へ入ると、さらに驚かされた。まさにそこは神社仏閣のなか。色鮮やか彫刻絵が、ずらりとロビーの壁面を飾っていた。あっ気にとられていると、「うちの売りは、かやぶき屋敷に泊まれることです。さあ、こちらへどうぞ」と、案内された。
宿泊棟の入り口には、何やら温泉宿では見かけないモノが! 電気カートである。これに乗れば、コンピュータ制御により、自動的に自分の部屋まで連れて行ってくれるという優れ物だ。足の不自由な人や年寄りには大変ありがたい乗り物である。
かやぶき屋敷の宿泊棟は8棟、全18部屋。南向きのテラスからは、青々と空を映す棚田と新緑に萌える里山の風景が、ジオラマのように180度広がる。
何はともあれ、開湯1,200年の歴史をもつ「弘法の湯」源泉を浴むことにした。まだ木の香が漂う新しい湯舟に、悠久の時を超えて湧きつづける古湯が、かけ流されている。ややぬるめだが、ツルンとした滑らかな浴感のする湯だ。古くも新しい湯、新しくも古い宿、「新」と「古」が見事に融合している。 |
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(C)2010 Jun Kogure / Hajime Kuwabara |
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源泉名 |
川場温泉 弘法の4、4-1 |
湧出量 |
測定せず(動力揚湯) |
泉温 |
38.3度/39.2度 |
泉質 |
アルカリ性単純温泉 |
効能 |
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、皮膚病ほか |
温泉の 利用形態 |
加水なし、加温なし、完全放流式/加水なし、加温あり、循環ろ過 |
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