いつもは静かな陶器の町が100万人を超える人出で賑わい、ゴールデンウィーク最大級のイベントとして全国的にも有名な有田陶器市。泉山から有田駅までの長い街並みが売店となり、６００もの店舗が約４kmに渡り並ぶ光景は、焼物ファンならずとも心が躍る。陶器市のメインストリートとなる皿山通り、トンバイ塀通り、碗坂通りなどでは、朝がゆのふるまいやお値打ち品の特別販売、夕方まで買い物が楽しめる「夕市」など、お得で楽しい催しが開催。また、各窯元でも様々な催しが企画され、「賞美堂本店」ではTVでも紹介された鍋の取り皿「cacomi」を販売したり、「かどすみ商店」では全国駅弁ランキング1位の「有田焼きカレー」で使われている器を特別価格で販売（100個限定）したりと、各窯元を巡るだけでも面白い。「金照堂」で販売される、坂本龍馬・高杉晋作・土方歳三をテーマにした「SAMURAI-SPIRIT 焼酎グラス」も人気を呼びそうだ。

　陶器市の新グッズとしてチェックしておきたいのが、トンバイ塀通り商店街で販売される「さんのんさん絵馬」（1つ500円）。通り近くの2つの神社にそれぞれ祀られている雌雄の猿の神様「さんのんさん」が、12年に一度申年にひとつになるという風習から生まれた、恋愛成就を祈願する絵馬。かわいい猿のイラストが書かれた絵馬は、若者にも人気を呼びそうだ。

　昭和60年、有明海に面する鹿島市七浦地区に鹿島市海浜スポーツ公園（現在の「道の駅鹿島」）がオープンし、その記念イベントとして、干潟での大運動会（干潟のオリンピック「鹿島ガタリンピック」と命名）を企画して「第1回鹿島ガタリンピック」が開催された。これまで地元ではマイナスイメージであった干潟の海「有明海」を逆転の発想で、地域おこしの貴重な財産、資源として活用、改めて「宝の海」として見直すきっかけとなった。

　ガタリンピックの目的として掲げられるのは以下の4つ。
・地元のファンづくり
・全国のファンづくり
・都会の子どもたちのファンづくり
・海外・外国人のファンづくり

　そして現在、毎年3万人以上の来場者を誇る、鹿島の一大イベントとなっている。出場申し込みは、受付と同時に全国からの問合せでいっぱいに。また、留学生や韓国との交流をはじめとして、外国人の参加者も多く、国際的なイベントとしても定着している。「潟〜ザン」や「潟輪競技」「ガタスキー競争」「潟フライ競争」「女潟相撲」など、レギュラー競技のほかに、毎年新競技が行われ、10種目以上のユニークな競技で会場は賑わう。