奄美の島唄には決まった歌詞や譜面がありません。基本部分は昔ながらの口頭伝承で伝えられ、あとは唄い手が、そのときの心持ちを歌詞に載せて唄います。高校生のとき独学で島唄を習い始め、島唄で培った歌唱力をベースに、この春ポップスでメジャーデビューを果たした中(あたり)孝介さん(25)は、そんな奄美の島唄を、「なつかしや」といっています。「なつかしや」は奄美の言葉で人をいとしく思ったり、郷愁にかられたり、気持ちの琴線にふれたとき、ふとこぼれる言葉・・・。活動の場を広げるようになった今だからこそ、奄美での人と人とのつながりや、温かさを実感するようになったといいます。奄美の島唄に耳を傾けると、旅行者の私たちまでもがそんな温かな気持ちに包まれます。
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居酒屋かずみは、島唄の唄者(ウタシャ)の西和美さんが、まるで料理の傍ら鼻歌を歌うお母さんのような気軽さで、島唄を聴かせてくれるお店。けれど異なるのは、唄も料理も絶品なところ。奄美名物・黒糖焼酎と共に、箸がどんどん進みます。常連さんは三味線を弾いたりしゃべったり。宴の最後は、満場一体となって踊りで締めくくります。
飲んで踊らにゃ損ソン 居酒屋かずみ
一日体験で唄者に 奄美民俗村ばしゃ山
このジャングル!奄美大島なら、こんな景色に出合えます。ヒカゲヘゴなど、亜熱帯地方特有の植物が密生する金作原(きんさくばる)原生林には、アマミノクロウサギなど天然記念物の生物もいて、現地ツアーで訪れることができます。また合わせて体験したいのが、マングローブをカヌーで巡るツアー。根方のうねりに特徴のある群生は、やはり水面目線でのウォッチングがおすすめです。
面積の9割もが山林地帯の屋久島は、機上から眺めるとまるで海から山が生えたかのよう。次の世代に自然を残そうと、杉の伐採中止を訴え続けた島人の取り組みから40年。おかげで私たちは樹齢7200年とも言われる縄文杉など、大自然から英気を分けてもらえます。
カヌーでマングローブ巡り 黒潮の森マングローブパーク
古代縄文杉を訪ねる 屋久島観光センター・ネイティブビジョン
金作原原生林を探検 観光ネットワーク奄美