世界遺産登録決定!ぜひとも訪れたい 「明治日本の産業革命遺産」スポット

山口県 萩市

萩反射炉

萩反射炉 萩反射炉

大砲鋳造のためにつくられた金属溶解炉で、日本に現存する2基の反射炉の1つ。欧米列強に対抗するため、オランダの技術書を基に先んじて反射炉の操業を始めていた佐賀藩から技術を導入して建造された。日本の産業技術史上たいへん貴重な遺跡として国の史跡に指定されている。

萩城下町

萩城下町 萩城下町の風景

幕末から明治維新にかけて日本の近代国家形成を主導した西南雄藩のひとつ、長州藩の中心拠点。萩は現在でも「古地図で歩けるまち」と呼ばれ、江戸時代に形成された町割や街路、武家屋敷や町家などが数多く存在しており、国の史跡にも指定されている。

松下村塾

松下村塾 松下村塾

幕末期に吉田松陰が主宰した私塾。約2年10ヶ月の間に指導した塾生の中から、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋など、幕末から明治維新にかけての日本の近代化・産業化に貢献する人材を輩出した。木造瓦葺き平屋建ての50㎡ほどの小舎で、当初からあった8畳の一室と、後に吉田松陰が増築した4畳半一室、3畳二室、土間一坪、中二階付きの部分からなっている。

鹿児島県 鹿児島市

旧集成館(旧集成館反射炉跡、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館)

旧集成館機械工場 旧集成館機械工場

1851(嘉永4)年、薩摩藩主に就任した島津斉彬(しまづなりあきら)が、欧米列強による植民地化を防ぎ、日本を強く豊かな国にするため、大砲鋳造や造船を核とした様々な産業を興した。この事業の中核となったのが、鹿児島市磯に築かれた工場群「集成館」で、ここに大砲鋳造のための反射炉やガラス工場、鍛冶工場など、多くの工場が建造された。

静岡県伊豆の国市 

韮山反射炉

韮山反射炉 韮山反射炉

韮山反射炉は、実際に稼働し大砲を鋳造した反射炉であり、炉体は、外側が伊豆の特産品である伊豆石(緑色凝灰岩質石材)の組積造、内部が伊豆天城山産出の土で焼かれた耐火煉瓦のアーチ積となっているのが特徴。稼働当時、反射炉の周囲には各種の作業小屋や倉庫などが建ちならび、多くの職人が働いていた。

岩手県釜石市

橋野鉄鉱山・高炉跡

橋野高炉跡 三番高炉 橋野高炉跡 三番高炉

盛岡藩士大島高任の指導により、鉄鉱石を使った西洋式の高炉技術を導入し、鉄の連続生産に成功した証拠を示すもので、採鉱(鉄鉱石採掘場)、運搬(運搬路)、製錬(高炉場)に至るまでの製鉄工程を総合的に把握できる遺跡。高炉操業に欠かせない木炭を供給した周辺地域の森林景観とともに良好な状態で保存されている。

佐賀県佐賀市

三重津海軍所跡

三重津海軍所跡 三重津海軍所跡

佐賀藩海軍の訓練場・造船所で、日本に現存する最古の乾船渠(ドライドック)の遺構が残る。1853年に大船建造の禁が解除されたことを受け、佐賀藩はオランダに蒸気船軍艦を発注し、幕府の長崎海軍伝習所に藩士を派遣して操船や造船技術の習得を図った。また、1858年に三重津の舟屋を拡張して海軍の訓練場とし、後に乾船渠を増設して造船や修理の場とした。

長崎県長崎市

三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン

長崎造船所のクレーン 長崎造船所のクレーン

造船業形成期の三菱合資会社の時代に,造船所の工場設備電化に伴い、日本で初めて建設された電動クレーン。1961年に工場拡張のため移設されたが、当初から変わらず大型機械の搭載や陸揚げに使用され、現在も稼働中。(※非公開施設)

端島炭鉱

端島 端島

製鉄用原料炭に適した良質な石炭を産出した炭鉱の島。炭鉱開発とともに埋め立てにより拡張され、大正期の1916年以降に多くの鉄筋コンクリート造高層住宅が建設され、ピーク時には約5,300もの人が居住した。1974年に閉山したが、地下を含めて多くの生産施設や幾度にわたる埋め立ての護岸遺構が残っている。

 

旧グラバー住宅

長崎のグラバー邸 長崎のグラバー邸

小菅修船場や高島炭鉱の経営など、近代技術の導入を通じて日本の近代化に尽力した、スコットランド出身の実業家トーマス・グラバーの邸宅。主家は1863年に建設された日本最古の木造洋風建築で、欄間がアーチ型になっている一方で日本瓦や土壁が用いられるなど、イギリスのコロニアル様式と日本の伝統技術が融合した形となっている。

福岡県大牟田市

三池炭鉱・三池港(三池炭鉱宮原坑、三池炭鉱万田坑、三池炭鉱専用鉄道敷跡、三池港)

万田坑 万田坑

1873年に操業開始し、1997年に閉山した炭鉱。三池港は石炭の積出港として整備された。三池炭鉱専用鉄道敷跡は石炭や資材の運搬のために敷設された専用鉄道で、設置当時に造成された切土・盛土の跡などはそのまま残っており、国の史跡に指定されている。

福岡県北九州市

官営八幡製鉄所(八幡製鐵所旧本事務所、八幡製鐵所修繕工場、八幡製鐵所旧鍛冶工場)

八幡製鉄所第一高炉の作業 八幡製鉄所第一高炉の作業

明治20年代に急増した鉄鋼需要を補うため建設された。1904年の本格稼動により日本の高炉操業技術が確立され、日本の産業近代化(重工業化)が達成される。製鉄所は1930年代にかけて拡張され、周辺にも多くの産業が集積し、北九州工業地帯の主要拠点となった。

明治日本の産業革命遺産 全23スポット一覧

所在地 スポット(*印は非公開)
山口県萩市 萩反射炉
山口県萩市 美須ケ鼻造船所跡
山口県萩市 大板山たたら製鉄遺跡
山口県萩市 萩城下町
山口県萩市 松下村塾
鹿児島県鹿児島市 旧集成館 (旧集成館反射炉跡、旧集成館機械工場、旧鹿児島紡績所技師館)
鹿児島県鹿児島市 寺山炭窯跡
鹿児島県鹿児島市 関吉の疎水溝
静岡県伊豆の国市 韮山反射炉
岩手県釜石市 橋野鉄鉱山・高炉跡
佐賀県佐賀市 三重津海軍所跡
長崎県長崎市 小菅修船場跡
長崎県長崎市 三菱長崎造船所第三船渠*
長崎県長崎市 三菱長崎造船所ジャイアント・カンチレバークレーン*
長崎県長崎市 三菱長崎造船所旧木型場
長崎県長崎市 三菱長崎造船所占勝閣*
長崎県長崎市 高島炭鉱
長崎県長崎市 端島炭鉱
長崎県長崎市 旧グラバー住宅
福岡県大牟田市 三池炭鉱・三池港 (三池炭鉱宮原坑、三池炭鉱万田坑、三池炭鉱専用鉄道敷跡、三池港)
福岡県大牟田市 三角西(旧)港
福岡県北九州市 官営八幡製鉄所 (八幡製鐵所旧本事務所*、八幡製鐵所修繕工場*、八幡製鐵所旧鍛冶工場*)
福岡県北九州市 遠賀川水源地ポンプ室*
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