見学・試飲も楽しめる!全国のちいさなワイナリーめぐり22選

昨今の日本ワイン人気により、国内のワイナリーの数も増え続けています。47都道府県のほぼすべてにワイナリーができ、ワイナリーを訪れることは特別ではない、気軽なことになっています。2025年1月17日に発売されたガイドブック『全国のちいさなワイナリーめぐり』(ジー・ビー/2,178円)からおすすめワイナリーをご紹介。ぜひワインの生まれるところを見に行ってみませんか。

 

ワイナリーとは?

ワイナリーとはワインの醸造所を指しますが、多くのワイナリーではブドウの栽培からワインの醸造、販売まで一貫して手掛けています。そのため、ワイナリーごとに個性豊かな味わいや特徴が生まれ、それぞれに広がる豊かな世界を楽しむことができるのです。

ワイナリーの仕事は、ブドウを育てる1次産業、ワインを製造する2次産業、そしてそれを販売し、時には観光客を迎える3次産業を一手に担う「6次産業」の典型例ともいえます。このような形態は、現代では国が推奨する業務モデルですが、ワイナリーでは古くから自然に行われてきました。

 

書籍紹介

 

『全国のちいさなワイナリーめぐり』(ジー・ビー/2,178円)

ワイン王国の山梨県・長野県はもとより、北は北海道から南は九州まで、一度は行ってみたい特徴あるワイナリーをエリアごとに紹介。記事では22軒の紹介ですが、書籍ではコラムの内容も含めると90軒以上を掲載!「広がるワイン・ツーリズム」「増える都市型ワイナリー」「ワイナリーに泊まろう」など、読み物も充実しています。ぜひ本書を片手に、ワイナリーを訪れてみてください。ブドウ畑を歩き、作り手の話を聞き、その土地の味を楽しめば、日本ワインをもっと好きになるはずです。

 

単行本はこちら(楽天ブックス)

全国のちいさなワイナリーめぐり

 

作り手の想いとテロワールを感じる「ちいさなワイナリー」

山梨

seven cedars winery(セブンシダーズワイナリー)

7c seven cedars winery
7c seven cedars winery
7c seven cedars winery

栽培者のブドウからワインを考えつつ、泊まって味わう富士河口湖町初のワイナリー

富士河口湖町初のワイナリー計画は、複合施設「旅の駅 kawaguchiko base」の開発から。地域密着型を目指し、富士河口湖町でブドウ栽培からワインづくりをすることになったのです。コンセプトは「富士河口湖町のテロワールの表現」と「ブドウ栽培者に光を当てたワインづくり」。河口浅間神社の7本の千年杉(シダー)から名をいただき、地域への敬意と、この地に根差し育っていくワイナリーを見守ってほしいという願いをこめました。

 

ワイナリーの直営店「7c store&lounge」では、ワインのテイスティングや販売があり、オリジナルの雑貨や食品を買うことができます。 併設のワイナリーヴィラでは、ブドウ畑とワインづくりを身近に感じながらくつろぎ、宿泊者専用ラウンジで、ワインと食のペアリング、宿泊者だけが味わえるオリジナルワインが楽しめます。

 

seven cedars winery

住所
山梨県南都留郡富士河口湖町河口513-5
アクセス
富士急行線「河口湖」駅からタクシーで約10分
公式サイト
seven cedars winery

 


山梨

奥野田ワイナリー

奥野田ワイナリー
奥野田ワイナリー
奥野田ワイナリー

農業を守り、ブドウを育む。情熱も、絆も、熟成していく

オーナー夫妻が営むワイナリーのモットーは「小さいからこそできる丁寧なワインづくり」。2022年に、それまで醸造所だった空間をリノベーションして、日常からふと離れられるような素敵なショップ&サロンを開設しました。けれど、オーナー夫妻の想いが感じられるウェルカムな雰囲気は以前のままです。

 

かつて近隣のブドウ農家の共同作業場だった醸造所が担い手不足で困っている時に、受け継ぐことを決意したオーナーは、耕作放棄地の活用に力を注いできました。栽培や醸造方法を学び、引き継ぎから約40年。理想のワインを追い求める日々は続きます。自然農法にこだわり、土壌の微生物を増やすことで木に適度なストレスをかけるなど、さまざまな工夫を経て育つ、糖度の高い高品質なブドウ。素材のもつ味わいを生かした個性豊かなワインは全国のファンから支持を受けています。

 

奥野田ワイナリー

住所
山梨県甲州市塩山牛奥2529-3 
電話番号
0553-33-9988
営業時間
10:00~12:00、13:00~17:00
定休日
水曜(臨時休業あり)
アクセス
JR「塩山」駅からタクシーで約5分
公式サイト
奥野田ワイナリー

山梨

まるき葡萄酒

まるき葡萄酒
まるき葡萄酒
まるき葡萄酒

羊と一緒に地球にやさしく。現存する日本最古のワイナリー

1877(明治10)年、勝沼の人々はふたりの青年をフランスへ送り出しました。本場でワインづくりを学んで勝沼をワインの生産地にする。そんな使命を背負って未知の世界に旅立った青年のひとり、土屋龍憲(つちやりゅうけん)が、1891年に興したワイナリーが「まるき葡萄酒」です。日本ワインの父と呼ばれる新潟の川上善兵衛も、ここを訪れて醸造を研究しました。

 

長い歴史を経ても変わることなく、素材の持ち味を最大限に引き出した「本質的な豊かさ」を追求しています。畑に放たれた羊が雑草を食べながら自然に地表を掘り起こし、排泄物が健康な肥料になって生命力の高いブドウを育てます。素材に過剰に手をかけることなく、果汁に潜む旨みを削り出すように抽出して、ゆっくりと丁寧につくられるワイン。成人や還暦のお祝いに贈りたい誕生年のワインなど、宝物のような逸品にも出合えるかもしれません。

 

まるき葡萄酒

住所
山梨県甲州市勝沼町下岩崎2488
電話番号
0553-44-1005
営業時間
8:30~17:00
定休日
年末年始、臨時休業あり
アクセス
JR「勝沼ぶどう郷」駅からタクシーで約10分
公式サイト
まるき葡萄酒

山梨

ルミエールワイナリー

ルミエールワイナリー
ルミエールワイナリー
ルミエールワイナリー

伝統と革新のバランスで、繊細に醸し出す

南極探検隊や軍にワインを提供していたこともある、日本を代表するワイナリーは、約140年の歴史を刻んでいます。海外での評価も高く、昭和40年代から海外コンクールで好成績を残しています。1901(明治34)年に構築された日本初の地下発酵槽は、扇状地の傾斜を利用したヨーロッパ型で、耐酸性に優れた花崗岩で造られています。1基あたり1万リットル以上の醸造が可能で、ステンレスタンクがなかった時代に大きな役割を果たしていました。しかも1基はいまだ現役。

 

見学ツアーでは、石蔵発酵槽での昔ながらの醸造方法を見聞きできます。 創業時から受け継がれる「本物のワインは本物のブドウから」の信念に従い、自社畑の風土に合う不耕起草生栽培で土づくりからこだわっています。醸造タンクからワインセラーまで、傾斜を生かしてポンプを使わず、繊細に仕上げられるワインをご賞味ください。

 

ルミエールワイナリー

住所
山梨県笛吹市一宮町南野呂624 
電話番号
0553-47-0207
営業時間
9:00~17:30
定休日
年末年始
アクセス
JR「勝沼ぶどう郷」駅からタクシーで約10分
公式サイト
Lumiere Winery

 


長野

ジオヒルズワイナリー

ジオヒルズワイナリー
ジオヒルズワイナリー
ジオヒルズワイナリー

風が吹き抜ける丘から香り高いワインを届ける

ジオはベトナム語で「風」の意味。地元・御牧ヶ原の大地で育ったブドウがワインとなり、風に乗って多くの人に届くことを願い名付けられました。代表は、小諸市内にある「島崎藤村ゆかりの宿 中棚荘」の5代目当主です。歴史を守りながら新鮮さを追い続ける代々の気概が旅館だけにとどまらず、ブドウを育てワインをつくるという夢に結実しました。

 

2002年より千曲川ワインバレーにおけるワイン用ブドウ栽培の先駆者として栽培を続け、委託醸造を経て2018年にワイナリーを設立。豊かな酸をたくわえたブドウからハーブやナッツが香る白ワイン、青リンゴや紅茶を感じるロゼ、栓を抜いた翌日から新たな旨みを感じる赤ワイン、さわやかなコクのあるスパークリングほか、飲むたびにワクワクするようなワインを生み出しています。

 

ジオヒルズワイナリー

住所
長野県小諸市山浦富士見平5656 
電話番号
0267-48-6422
営業時間
10:00~16:00(カフェのランチは11:30~14:00、土・日・祝のみ)
定休日
不定休(事前連絡がおすすめ) 
アクセス
しなの鉄道「小諸」駅からタクシーで約15分
公式サイト
ジオヒルズワイナリー

 


長野

ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー

ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー
ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー
ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー

理想の里山ライフが広がる、信州ワインバレー構想の出発地

エッセイスト、画家として知られる玉村豊男さんが、夫婦で移住して開いたブドウ畑とワイナリーです。千曲川の流れに沿う標高850メートルほどの丘の上。雨が少なく日照時間の長いブドウの好適地で丁寧に育てられるブドウから生まれるワインは、数々のワインコンクールで輝かしい成績を残しています。

 

おもに欧州品種のブドウを栽培し、伝統的なフランス産のオーク樽を用いて生み出される、この土地ならではのワイン。醸造機器にはイタリア製やアメリカ製も使用し、世界に通じるワインの製法を採用しています。ワインやシードル、玉村さんの絵が美しい食器などオリジナル商品がそろうショップでお気に入りのグッズを見つけたり、カフェで採りたての野菜やハーブをふんだんに使った料理とワインを味わったり。玉村夫妻の理想が詰まった田園リゾートを満喫できます。

 

ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー

住所
長野県東御市和6027
電話番号
0268-63-7373
営業時間
10:00~17:00(カフェは17:00以降予約制)
定休日
水曜(4月~11月)、火・水曜(3月中下旬&12月上中旬)、12月下旬~3月上旬(冬季休業)
アクセス
しなの鉄道「田中」駅または「大屋」駅からタクシーで約15分
公式サイト
ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリー

 


北海道

Occi Gabi Winery(オチガビワイナリー)

Occi Gabi Winery
Occi Gabi Winery
Occi Gabi Winery

本物のワイン文化を日本へ。美しいワイナリーの挑戦

ワイナリーというよりも庭園のよう。そのまわりを囲む広大なブドウ畑では、ドイツ系品種を中心に15種ほどのブドウを栽培しています。年間、6万本ほどリリースされるワインはファンに愛され、すぐに売り切れてしまうものも多いのです。美しい庭を眺めながらゆっくり試飲したり、地場産の旬の素材から織りなされるコース料理をワインと共に楽しんだり。ワインがコミュニティの輪をつなぎ、文化の架け橋ともなっているワイナリー。

 

そんなスタイルは、世界の銘醸地では当たり前のものだと、当主の落希一郎さんは話してくれます。ドイツの国立ワイン醸造所でワインづくりを学んだ落さんの同窓生には、世界各地で活躍する有名醸造家が数多くいます。奥様と共に世界中の友人たちのワイナリーを訪ねるのも年中行事のひとつ。世界の視野で日本のワイン界を牽引する活動を続けています。

 

Occi Gabi Winery

住所
北海道余市郡余市町山田町635
電話番号
0135-48-6163
営業時間
ショップ:11:00~17:00/レストラン:11:00~15:00(ディナーは予約制)
定休日
年末年始
アクセス
JR「余市」駅からタクシーで約10分
公式サイト
OcciGabi

 


北海道

NIKI Hills Winery(ニキヒルズワイナリー)

NIKI Hills Winery
NIKI Hills Winery
NIKI Hills Winery

何度でも訪れたくなる、「北の楽園」をつくる

隣り合う仁木町と余市町を合わせたエリアには、大小のワイナリーが続々とオープンしています。にぎわいのあるイメージですが、仁木町は準限界集落であり、耕作放棄地や手入れのできない森林が深刻な状況になっていました。2014年、耕作放棄の整備を始めたワイナリーは、翌年から余市の契約農家のブドウでワインをつくり始めます。

 

現在では33へクタールという広大な敷地に圃場、ガーデン、醸造所、レストラン、そして宿泊施設も設け、複合型のワイナリーを築きました。地域の雇用を生み出し、ワイン産地としての名を世界に知らしめ、農業や地域を活性化させるための取り組みです。ワイナリーツアーだけでなく、スノーシューやテントサウナ体験、ネイチャートレッキングツアーなどにも参加できるので、自然や動植物がいっぱいの仁木の魅力にふれることができます。

 

NIKI Hills Winery

住所
北海道余市郡仁木町旭台148-1
電話番号
0135-32-3801
営業時間
10:00~16:00
定休日
不定休
アクセス
JR「仁木」駅からタクシーで約5分
公式サイト
NIKI Hills Winery

北海道

池田町ブドウ・ブドウ酒研究所

池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所

試行錯誤でブドウ生産を可能に。ワインも観光も満喫できるお城

中世のお城のような外観から「ワイン城」として親しまれています。池田町のある十勝平野は、昭和20年代後半に多くの自然災害に見舞われました。町が再生を賭けて取り組んだのが、ブドウ栽培とワインづくりでした。1963(昭和38)年、国内ではじめて自治体として果実酒類試験製造免許を取得。1964(昭和39)年には野山に自生するヤマブドウからつくられたワインが国際ワインコンペティションで銅賞を獲得する快挙を成し遂げました。

 

ワイン城の地下熟成室でじっくりと味わいを深めていくワインたちは、現在では「十勝ワイン」として国内で広く親しまれています。ブドウやワイン、町の歴史を伝えるミュージアムやライブラリー、特産品がそろうショップや十勝平野の眺めが雄大なレストラン、絶品ソフトクリームが人気のフードカウンターなど、道の駅のように観光を楽しめるワイナリーです。

 

池田町ブドウ・ブドウ酒研究所

住所
北海道中川郡池田町清見83-4
電話番号
015-578-7850
営業時間
9:00~17:00
定休日
年末年始
アクセス
JR「池田」駅から徒歩約20分
公式サイト
池田町ブドウ・ブドウ酒研究所

 


宮城

南三陸ワイナリー

南三陸ワイナリー
南三陸ワイナリー
南三陸ワイナリー

土地と人をつなげる。海の見えるワイナリー

豊かな海産物、牛、豚、羊の牧場など、豊富な食資源のある南三陸で、何かを生み出したい。ワインという人と人をつなぐ力、土地の魅力を伝えるお酒で、南三陸の物語を紡ぎたい。そんな想いが形になったワイナリーです。2016年のブドウ植樹からプロジェクトがスタートし、地域おこし協力隊として加わったメンバーが樹を増やしながら栽培、醸造の研修を受け、委託醸造を経て2019年、ワインの販売が始まりました。

 

同年に、宮城県初となる日本ワインコンクール受賞(奨励賞)を成し遂げたのもすごいこと。その後も畑を増やし、海中熟成ワインやシードルづくりという新しい試みに挑戦し続け、ショップや醸造所が完成したのは2020年です。試飲や飲食ができるショップ、レストランもオープンし、受賞歴を重ね、イベントで多くの人を集めるなど魅力を増し続けています。

 

南三陸ワイナリー

住所
宮城県本吉郡南三陸町志津川字旭ケ浦7-3
電話番号
0226-48-5519
開館・営業時間
水・木・金曜:13:00~18:00、土・日曜・祝日:10:00~18:00
定休日
月・火曜(祝日は営業し、翌営業日に振替休業)
アクセス
BRT「志津川」駅から徒歩約15分
公式サイト
南三陸ワイナリー

山形

ウッディファーム&ワイナリー

ウッディファーム&ワイナリー
ウッディファーム&ワイナリー
ウッディファーム&ワイナリー

ワイン用ブドウ栽培の歴史で、ここだけのブランドを確立する

蔵王連峰の裾野に広がる上山(かみのやま)で、ワイナリーと果樹栽培というふたつの顔で活動を続けています。上山では1970年代半ばからワイン専用品種のブドウ栽培が始まりました。ウッディーファームは当時からワイン専用のブドウをつくり続け、2013年にワインづくりに着手したときから、100%自社畑のブドウを原料とするドメーヌスタイルです。恵まれたテロワールを存分に感じさせるワインづくりを実現できる理由はここにあります。

 

来訪者により上山の魅力を感じてもらいたいと、作業体験できる畑を用意し、見学ツアーやイベントの開催にも積極的。宿泊施設も設けました。実際に産地を訪れて、時間を気にせずブドウやワインとふれる体験。それはワイナリーを訪れる人だけでなく、スタッフや協力者としてワインに携わる人々にも元気を与えるのだといいます。

 

ウッディファーム&ワイナリー

住所
山形県上山市原口829
電話番号
023-674-2343
営業時間
8:00~17:00(12:00~13:00は昼休み)/ショップ:10:00~16:00
定休日
土・日曜(ショップは4~11月毎日営業)、臨時休業あり
アクセス
JR「かみのやま温泉」駅からタクシーで約15分
公式サイト
ウッディファーム&ワイナリー

 


栃木

ココ・ファーム・ワイナリー

ココ・ファーム・ワイナリー
ココ・ファーム・ワイナリー
ココ・ファーム・ワイナリー

農福連携のパイオニア。土地に人に健やかなワインづくり

1958(昭和33)年、平均傾斜38度という急斜面の山にブドウ畑を開墾。ブドウを育て始めたのは、障がいのある中学生と担任の先生でした。心身を鍛え、自らやりがいを見出して働く経験ができるよう、1980年にワイナリーを設立。今や国際会議や国内線で採用される日本ワインをつくり出す場となりました。

 

急傾斜のブドウ畑という厳しい条件は結果的に、ブドウにとっては日当たりや水はけがよく、しっかり根を張って育つという好条件でした。畑には除草剤をまかないため、多様な植物が育ち、多くの虫や鳥がやってきます。収穫が近づくと、ブドウ畑には鳥を追い払うために一日中カンを叩く音が響きます。無心に自然に向き合う園生たちや、協力する人々のおかげで、滋味あふれるブドウが育ち、その一粒ひとつぶから「ココ・ファームの優しいワイン」が生み出されます。

 

ココ・ファーム・ワイナリー

住所
栃木県足利市田島町611
電話番号
0284-42-1194
営業時間
ショップ:10:00~18:00/レストラン:11:00~16:00(土・日・祝日は17:00まで)
定休日
年末年始、1月第3月~金曜、11月収穫祭
アクセス
JR「足利」駅、東武伊勢崎線「足利市」駅からタクシーで約20分
公式サイト
COCOFARM&WINERY

新潟

岩の原葡萄園

岩の原葡萄園
岩の原葡萄園
岩の原葡萄園

「日本のワインぶどうの父」の精神。勝海舟も応援したワイナリー

日本ワインを飲んでいれば、この人が生み出したブドウのワインを必ず飲んでいるはず。「日本のワインぶどうの父」川上善兵衛が自宅の庭を耕しブドウ園をつくったことから始まるワイナリーは、130年以上の歴史を刻んでいます。冷害や水害に苦労する農民たちを助けるため、親交のあった勝海舟にアドバイスを求めるうち、振る舞われたブドウ酒に可能性を見出したのです。

 

1893(明治26)年、はじめてのブドウ酒ができたものの、酸味が強い失敗作だったとか。以降、醸造や熟成のための石蔵を築き、より本格的なワインづくりのために品種改良に人生を費やしました。 日本ワインを語るうえで知っておきたい数々の物語は、ワイナリーでしっかり見聞きしてみてください。豊富な資料、当時から現役の石蔵、本格ワインとお料理が楽しめるレストランなど、時間があっという間に過ぎてしまいます。

 

岩の原葡萄園

住所
新潟県上越市北方1223
電話番号
ワイナリー:025-528-4002/レストラン:025-520-9002
営業時間
ワイナリー:9:30~16:30/レストラン:11:00~16:00
定休日
日曜(1~2月)、年末年始、臨時休業あり ※レストランは要問い合わせ 
アクセス
JR「上越妙高」駅からタクシーで約25分
公式サイト
岩の原葡萄園

 


新潟

アグリコア越後ワイナリー

アグリコア越後ワイナリー
アグリコア越後ワイナリー
アグリコア越後ワイナリー

豪雪を味方につけて、風土を反映したワインを

米どころ、そして豪雪地帯で知られる新潟県南魚沼市。創業者は、米の減反政策や雪に苦労する地域を元気づける可能性を探っていました。北海道・池田町のワインづくりを知り、南魚沼でもワインがつくれるのではないかと考えます。ボルドーに渡って栽培と醸造、ワインの文化を学び、帰国してブドウ栽培を始めます。 手作業の開墾で田んぼをブドウ畑に転用し、やがて良質なブドウを収穫できるようになりました。

 

ところが日本屈指の酒どころでワインを飲む人は少なかったこともあり、まずはウインタースポーツに訪れる観光客に自社のワインの良さを広めることから始め、今では国内広く、そして地元の人々にも故郷のワインとして愛されるように。八海山麓の畑で新潟初の垣根栽培に取り組み、雪を利用した貯蔵、熟成など、気候風土を最大限に生かして自然でフルーティーなワインを届けています。

 

アグリコア越後ワイナリー

住所
新潟県南魚沼市浦佐5531-1
電話番号
025-777-5877
営業時間
9:30~17:00/ショップ:11:00~15:00/レストラン:11:00~15:00、17:00~21:00
定休日
ショップ:元旦、レストラン:水曜(火曜はランチ営業のみ) 
アクセス
JR「浦佐」駅から徒歩約20分
公式サイト
アグリコア越後ワイナリー

 


富山

カナタワイナリー

カナタワイナリー
カナタワイナリー
カナタワイナリー

世界的にも特異な地形を、UOZUテロワールへ

魚津市の地域交流拠点「新川学びの森天神山交流館」の中に設けられたワイナリー。ブドウ畑の中に建造したかったところ、魚津の未来を担う観光資源として地域貢献を考え、2022年、この場所に設けられました。

 

魚津市で小学校から習う地域の特徴に「魚津の水循環」があります。水深1,000メートル超の富山湾から標高2,400メートル以上の立山連峰まで、奥行きわずか25キロメートルほど。つまり街全体が急峻な地形なのです。狭い範囲で海水が雲になり、雨や雪を降らせ、また海へという循環を繰り返します。この世界的にも特別な地形での農業を知り尽くした富山県庁農林水産部、そして魚津市にある県の果樹研究センター出身の醸造長が、土地の叡智を生かしてつくるワイン。地域の大きな課題である農業の高齢化問題と後継者不足を解決し、豊かな地元の食文化をより高めることが期待されています。

 

カナタワイナリー

住所
富山県魚津市天神野新字西大野147-1
電話番号
0765-55-2027
営業時間
10:00~16:00
定休日
月〜木曜(3~12月)、月〜金曜(1~2月)
※祝日は営業、年末年始、臨時休業あり
アクセス
北陸新幹線「黒部宇奈月温泉」駅からタクシーで約15分、あいの風とやま鉄道「魚津」駅または富山地方鉄道本線「新魚津」駅からタクシーで約10分
公式サイト
カナタワイナリー

 


愛知

常滑ワイナリー

常滑ワイナリー
常滑ワイナリー
常滑ワイナリー

オレゴンに魅せられて、カジュアルなワインライフを

元々、ワインを嗜むわけではなく、ぶどう栽培の経験もない。けれども、オレゴンでたまたま訪れたワイナリーの光景、そこで過ごす人々の姿に魅せられた。そこから知多半島にワイナリーを築き上げたオーナー兼醸造オーナー兼醸造家の情熱あふれるワイナリー。ワイナリーツアーでは、スタッフやオーナーの案内付きで畑をめぐりながら試飲、醸造場を見学して、地元名産の知多牛ステーキをいただけます(各種コースあり)。

 

粘土質で高温多湿な太平洋沿いの土地。そこでの慣れないブドウ栽培では、失敗を繰り返し、試行錯誤を続けました。垣根の高さや樹の間隔などを工夫し、今では環境のデメリットを感じさせない、ワインづくりにいいブドウを育てて、味わい深いワインをリリースしています。ワイナリーの雰囲気からもうかがえる、アメリカンスタイルのカジュアルなワインとワイン文化に、ぜひふれてみてください。

 

常滑ワイナリー

住所
愛知県常滑市金山上白田130
電話番号
0569-47-9478
営業時間
11:00~21:00
定休日
木曜
アクセス
名鉄線「多屋」駅または「榎戸」駅から徒歩約25分、「常滑」駅からタクシーで約8分
公式サイト
常滑ワイナリー ネイバーフッド

滋賀

栗東ワイナリー

栗東ワイナリー
栗東ワイナリー
栗東ワイナリー

琵琶湖近くの丘陵地で、土壌から築いたワインづくり

室町時代に江戸城を築城した太田道灌(おおたどうかん)の流れを汲む太田家は、明治初期に滋賀県草津で日本酒醸造を始めました。「道灌」で知られるようになった銘酒に加え、1949(昭和24)年より挑戦したのがワインづくりです。琵琶湖をわたる涼やかな風と山懐に抱かれた地形がヨーロッパに似ていることからです。ただし土壌に関してはブドウに向くものにするため、表土と底地を取り替える「天地返し」の大工事を行いました。

 

追い求め実現した理想の栽培地で豊かに実るブドウ。欧米品種を中心に10種ほどのブドウを栽培し、特に日本ワインの父・川上善兵衛が生み出した稀少種、レッドミルレンニュームの栽培に力を入れています。開業当初は本場山梨県から技術者を招き、研究を重ね減農薬と有機肥料にこだわって育てたブドウを、手間を惜しまず、一貫した手作業でワインへと仕上げます。

 

栗東(りっとう)ワイナリー

住所
滋賀県栗東市荒張1507-1
電話番号
077-558-1406
営業時間
8:30~16:30
定休日
不定休
アクセス
JR「草津」駅からタクシーで約20分
公式サイト
栗東ワイナリー

三重

伊勢美し国醸造所

伊勢美し国醸造所
伊勢美し国醸造所
伊勢美し国醸造所

伊勢志摩食材や伝統工芸を発信し、地域の活性化に結びつける

伊勢を表す「美し国(うましくに)」は、日本書紀に記された天照大神(あまてらすおおみかみ)の言葉です。神話の時代から「美しく、よい国」と謳われた伊勢志摩地区に、2022年、はじめてのワイナリーがオープンしました。

 

「ワインという伊勢の新しい文化を築くなかで、素晴らしい食材や伝統工芸、それらに携わる生産者の姿を発信し、地域の活性化につなげたい」。そんなコンセプトを感じさせるのが、醸造場の施設内に3軒の本格的な飲食店があることです。名産の伊勢肉をじっくり焼き上げる窯焼ステーキのレストラン、地産地消にこだわるイタリアン、バラエティ豊かな伊勢のお酒が楽しめるバー。もちろん、いずれも自家製ワインとの相性を一番に考えられています。個性豊かな地形で育ったブドウから醸される、伊勢志摩の恵みを感じられるワインを豊かな食と共に味わえます。

 

伊勢美し国醸造所

住所
三重県伊勢市大世古2-5-11
電話番号
0596-27-5050
営業時間
各店舗により異なるため公式サイトで要確認
定休日
各店舗により異なるため公式サイトで要確認
アクセス
JR・近鉄「伊勢市」駅から徒歩約10分
公式サイト
伊勢志摩ワイナリー

 


京都

天橋立ワイナリー

天橋立ワイナリー
天橋立ワイナリー
天橋立ワイナリー

丹後恵みのワインと食を、名勝地の景色と共に

日本三景のひとつ「天橋立」は、日本神話の国産みの舞台ともいわれます。天橋立ワイナリーでは、風光明媚で幻想的な情景を眺めながらワインの試飲ができます。丹後産ブドウでワインをつくることを志し、栽培を始めたのは1991(平成3)年のこと。2001(平成13)年にワイナリーをオープンすると、ドイツ人醸造家の指導を受けてワインづくりを手掛けます。

 

以来、ドイツの技術機器を使用して、丹後産ブドウ100%のクリアなワインをリリースし続け、ワインコンテストで数々の賞を受賞しています。2012年にはマルシェと地産地消に意識したレストランもオープンし、飲み手とつくり手のふれあいの機会が一層増えました。 「ワインづくりは農業なり」をモットーに、できるだけ自然な農法で、垣根仕立てによる栽培を行っています。加熱処理を施さない生ワインであることも特徴です。

 

天橋立ワイナリー

住所
京都府宮津市国分123
営業時間
ショップ:10:00~17:00/レストラン:11:00~17:00 (ランチは14:00まで)
定休日
全館:水曜、レストラン・マルシェ・パン屋:第2・4火曜
アクセス
京都丹後鉄道「天橋立」駅からタクシーで約15分
公式サイト
天橋立ワイナリー

 


愛媛

大三島みんなのワイナリー

大三島みんなのワイナリー
大三島みんなのワイナリー
大三島みんなのワイナリー
写真提供:青木勝洋(上)、吉野かぁこ(下)

みかん畑で育てるブドウが、思い通りにも意外なワインにも

日本一美しい島でワインをつくりたい。建築家・伊東豊雄さんの想いに共感して大三島(おおみしま)に移住した醸造家が、耕作放棄されたミカン畑を、島ではじめてのワイン用ブドウ畑に。簡単ではない夢でも、海のそばにブドウ栽培に適した土地が見つかり、仲間と共に一歩いっぽ進んでいける。そうして瀬戸内海に浮かぶ島でワイナリーショップ、醸造場など施設も充実させてきました。

 

ブドウ栽培に興味をもつ地元農家も増え、大三島のブドウでつくったワインの愛飲者も広がっています。2019年に完成した醸造場の敷地内には、廃校になった小学校を活用した宿泊施設「憩いの家」や彫刻の美術館も。醸造場と2015年から稼働しているワイナリーショップは車で10分くらいの距離です。大山祇(おおやまづみ)神社参道にあるショップも含め、ロケーションも興味深いワイナリーなのです。

 

大三島みんなのワイナリー

住所
愛媛県今治市大三島町宮浦5562
営業時間
10:00~16:00
定休日
月曜
アクセス
大三島バスストップからタクシーで約10分(バス便あり)
公式サイト
大三島みんなのワイナリー

 


福岡

巨峰ワイナリー

巨峰ワイナリー
巨峰ワイナリー
巨峰ワイナリー

巨峰の栽培から醸造まで、先駆者としてこだわり抜く

生食用としておなじみの巨峰ですが、戦後は栽培や流通の難しさから「落第果実」と呼ばれ、ほとんど栽培されていませんでした。けれど300年以上続く酒造場の12代目蔵元は、巨峰のポテンシャルを信じて地元農家と共に巨峰栽培の研究を重ねます。「買い手のつかない巨峰は、いつかワインの原料として買い上げる」。言葉通り納得のいく巨峰ワインが安定的につくれるようになったのは、13代当主がフランス・ボルドーで巨峰に合う酵母を探し当てたから。

 

こうして1972(昭和47)年、巨峰ワイナリーが誕生しました。 今でもワインは巨峰一筋。そのほかにブルーベリー、甘夏、キウイ、イチゴ、カキなど多彩なフルーツワイン、スパークリングをつくっています。試飲ができるショップでは、バラエティ豊かな土地のみやげものも販売。地下貯蔵庫、レストランやバーベキュー場もあるので、家族で1日楽しめます。

 

巨峰ワイナリー

住所
福岡県久留米市田主丸町益生田246-1
電話番号
0943-72-2382
営業時間
ショップ:9:00~17:00/レストラン:11:00~(L.O.ランチ15:00、カフェ16:00)
定休日
ショップ:年末年始/レストラン:公式サイトで要確認
アクセス
JR「田主丸」駅からタクシーで約10分
公式サイト
巨峰ワイナリー

 


長崎

五島ワイナリー

五島ワイナリー
五島ワイナリー
五島ワイナリー

南海の離島に出現する、ワイナリーをめぐるリゾート

青い海に囲まれた五島列島の福江島。海の青と緑、そしてキリシタンの祈りの歴史を受け継ぐ地に根ざすワイナリーです。2014年、長崎県で初の醸造設備をもつワイナリーとしてオープン。離島という稀有な環境で、高温多湿というデメリットの反面、日照時間の長さ、ミネラルを含む潮風、水はけのよい火山土壌という好条件があります。

 

ワイナリー設立以前よりブドウ栽培を続けており、福岡や山梨のワイナリーで委託醸造をしていました。自社で醸造できるようになってからは、より五島らしい味わいをめざしてワインづくりを進めています。次のステップは五島産のブドウを使ったワインを増やしていくこと。栽培経験を積んだナイアガラ、マスカット・ベーリーAなどのほか、耕作放棄地にブドウを植え、シャルドネ、カベルネ・フラン、ピノ・グリなどのヨーロッパ品種のブドウも増やしています。

 

五島ワイナリー

住所
長崎県五島市上大津町2413
電話番号
0959-74-5277
営業時間
9:00~19:00
定休日
木曜・毎月末(月により変更あり)、盆、年始
アクセス
福江空港(五島つばき空港)からタクシーで約5分、福江港ターミナルからタクシーで約15分
公式サイト
五島ワイナリー

 

 

 

書籍紹介

 

『全国のちいさなワイナリーめぐり』(ジー・ビー/2,178円)

ワイン王国の山梨県・長野県はもとより、北は北海道から南は九州まで、一度は行ってみたい特徴あるワイナリーをエリアごとに紹介。記事では22軒の紹介ですが、書籍ではコラムの内容も含めると90軒以上を掲載!「広がるワイン・ツーリズム」「増える都市型ワイナリー」「ワイナリーに泊まろう」など、読み物も充実しています。ぜひ本書を片手に、ワイナリーを訪れてみてください。ブドウ畑を歩き、作り手の話を聞き、その土地の味を楽しめば、日本ワインをもっと好きになるはずです。

 

単行本はこちら(楽天ブックス)

全国のちいさなワイナリーめぐり
Article survey

お客様のご意見をお聞かせください
このページは気に入っていただけましたか?

旅を彩る出版社G.B.(ジー・ビー)がお届けする「めぐりシリーズ」は、「ちいさな美術館」「動物園」「水族館」「神社・お寺」「街の本屋さん」「ワイナリー」「秘境」など、1つのテーマに沿った“街歩き”を提案しています。その他、日々の生活が豊かになるライフスタイル本や実用書、育児書、教養本なども数多く発刊しています。

・公式サイトはこちら/書籍のラインナップはこちら

※当ページのランキングデータ及び記事内容の無断転載は禁止とさせていただきます。
※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご了承ください。
※(税抜)表示以外の価格はすべて税込価格です。場合によって税率が異なりますので、別価格になることがあります。

 
 

TOP