ホテル評論家・瀧澤信秋さんおすすめのビジネスホテルチェーンランキング

東横イン、スーパーホテル、アパホテルなどホテルチェーンは多数ありますが、比べてみるとチェーンごとに特徴に違いが。今回はビジネスホテルに絞って、全国のホテルに年間250泊以上宿泊するというホテル評論家の瀧澤信秋さんに、おすすめのビジネスホテルチェーンランキングを教えてもらいます。ぜひ今後のホテル選びの参考にしてください!

そもそも「ビジネスホテル」とは?

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん

「ビジネスホテル」とは、宿泊に特化したホテルのことを指します。本来ホテルは、客室以外にもレストランや宴会場、スパなど宿泊以外の機能が多く備わっているのに対し、多くのビジネスホテルは客室とレストランのみのつくりになっているなど、「泊まること」に重きを置いているのが特徴です。

ビジネスホテルの中でも、大きく分けて「ハイクラスタイプ」と「ローコストタイプ」の2つに分けられます。ハイクラスタイプは、部屋が広い、家具がいい、付加価値があるなどの特徴が。ローコストタイプは、設備やサービスが限定的で、その分格安という違いがあります。

ただ、最近は、例えば「ルートインホテルズ」「ルートイングランティア」「スーパーホテル」「スーパーホテルLohas(ロハス)」など、ローコストタイプのブランドがハイクラスのサブブランドを出したり、ニーズに合わせてビジネスホテルも多様化してきています。

では、ハイクラスタイプ、ローコストタイプから2つずつ、瀧澤さんのおすすめビジネスホテルチェーンを教えてもらいましょう!まずは、ハイクラスタイプから。


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瀧澤さんおすすめ!ハイクラスビジネスホテルチェーン

ドーミーイン

天然温泉・大浴場がある!

まず、「ドーミーインといえばお風呂!」と瀧澤さんも大絶賛するほどお風呂に特徴が。ドーミーインは、ほとんどのホテルに天然温泉、もしくは大浴場を備えていて、ビジネスホテルに温泉を導入したパイオニア。

露天風呂やサウナ、水風呂なども男女別に用意されていて、夜中でも入浴可能。ホテルによっては、つぼ湯やエステシャワー、果実湯が楽しめるところも。広々とした湯船やサウナにゆったり浸かれば旅の疲れも癒やされます。

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

ドーミーインはとにかくお風呂がいい!サウナや水風呂などを備えているのもドーミーインならでは!

朝食がおいしい!ご当地メニューも食べられる!

ドーミーインの朝食は、無料ではありませんが、おにぎりや味噌汁といった和食から、ご当地メニューが楽しめる和洋バイキングなどホテルによって様々。地元の食材をふんだんに使用したメニューは品数も多く、朝からボリューム満点の食事を楽しめます。

また、ドーミーインといえば、夜限定の特製「夜鳴きそば」(醤油ラーメン)の無料サービスも見逃せません。飲んだ後のシメや温泉で汗を流した後にぜひ!

ドーミーイン名物「夜鳴きそば」

ドーミーイン名物「夜鳴きそば」

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

ドーミーインは全ホテル泊まったことがありますが、どのホテルに泊まっても朝食がおいしい!朝食だけでなく、ドーミーイン名物「夜鳴きそば」もおすすめです。あっさりとした味わいで夜食にもってこい!

顧客ニーズに忠実!

そもそも、ドーミーインがビジネスホテルに温泉・大浴場をつくるようになったきっかけは、顧客の声なのだそう。

ドーミーインを運営する「共立メンテナンス」は、もともと学生寮や社員寮を運営していて、ある日社員寮の人が「ホテルには大浴場がない」と話ているのを聞いて、ビジネスホテルに温泉・大浴場をつくるようになったのだとか。ホテルづくりに利用客の声が反映されていて、店舗展開も早いという特徴があります。

観光ニーズを取り入れたハイエンドの「ドーミーインPREMIUM」や、デイユースも可能な「ドーミーインEXPRESS」、和風の温泉旅館風の「御宿 野乃」、カプセルホテルの「グローバルキャビン」といったブランドも展開していて、一人ひとりのニーズに合わせたホテル選びができるようになっています。

ドーミーインPREMIUM

御宿 野乃

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

ビジネスホテルランキング1位を獲得したこともあるドーミーイン。利用者の声を聞いてつくられているだけあって、評判もよく、快適に過ごせる工夫が随所に感じられます。


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瀧澤さんおすすめ!ハイクラスビジネスホテルチェーン

リッチモンドホテルズ

客室がとにかく広い!

リッチモンドホテルで特筆すべきは客室の広さ。シングルの客室でも17平米前後あり、大きなベッドにテーブル&チェアを置いても十分余裕があります。

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

アパホテルが9平米~、東横インが12平米程度で置けるのはベッドのみ、ドーミーインが15平米程度でベッド+イス1個が置けるぐらいの広さ。そう考えると、17平米以上ある客室はとにかく広い!ゆったりと過ごせます。

質を極めた客室設備

リッチモンドホテルの客室は、広さだけでなく、設備面でもおすすめです。大型デスク&デスクライトやWi-Fiなど、お部屋に仕事がしやすい環境が整っています。特に出張での利用時にはうれしいポイント。

そして、ベッドも広々としていて、掛け布団全体をカバーで包むデュベスタイルを採用しています。よくある、全体をカバーで包まず、掛け布団と体の間にシーツを1枚挟むだけのスプレッドスタイルに比べて、ふんわり快適で、掛け布団カバーがめくれる心配もなく清潔。ぐっすり眠れること間違いなし!

ホテル評論家 瀧澤信秋

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リッチモンドホテルはベッドのクオリティも高く、とにかく質を極めている印象を受けます。

ご当地メニューを楽しめる高コスパの朝食

リッチモンドホテルの朝食もドーミーイン同様、無料ではありませんが、基本的にはビュッフェ方式でご当地食材やご当地メニューがずらり!

スクランブルエッグやウインナーなどの定番メニューはもちろん、仙台は牛タンカレー、大阪はたこ焼きや肉吸い、熊本はタイピーエンや馬メンチカツなど、その土地の名物をたっぷり堪能できます。

ちなみに、朝食が不要になってしまった場合は、フロントで朝食券をパウンドケーキに交換してもらうこともできます。

ホテル評論家 瀧澤信秋

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場所にもよりますが、朝食料金は1,000~1,600円程度。どれもおいしくて、ご当地メニューもいろいろ食べられて、コストパフォーマンス◎!

続いては、ローコストタイプのおすすめビジネスホテルチェーンをご紹介します。


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瀧澤さんおすすめ!ローコストタイプビジネスホテルチェーン

スーパーホテル

選べる枕やオリジナルマットなど”眠り”を究めている!

LOHAS(lifestyles of Health and Sustainability)を基本コンセプトに掲げるスーパーホテルは、”眠り”へのこだわりがおすすめポイントとしてまず挙げられます。

枕や寝具の無料貸し出しがあり、枕は8種類から好みの硬さ・高さ・素材を選べます。また、科学的に眠りを追求していて、オリジナルのマットレスや掛布団、快眠を考えた照明なども採用しています。

天然温泉を備えたホテルも多く、温泉ではなくても大浴場があるホテルも多数。ゆっくり温泉または大浴場に浸かって、こだわりのベッドに入れば、旅先でもぐっすり眠れるはずです。

ホテル評論家 瀧澤信秋

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今では、選べる枕のサービスを行っているホテルはほかにもありますが、スーパーホテルはそのパイオニア。快眠にこだわったオリジナルのヒーリングミュージックも館内で流れていたり、ぐっすり眠れる環境が整っています。

健康にこだわった朝食バイキングが無料!

スーパーホテルのもう1つのおすすめポイントが無料の朝食バイキング(一部有料)。オーガニック野菜のサラダをはじめ、有機大豆を使った納豆や醤油など、調味料までオーガニックにこだわったヘルシーなメニューがそろいます。

一部のホテルでは焼きたてのパン、北海道ではスープカレー、青森ではせんべい汁、神戸ではそばめし、宮崎では冷や汁などご当地メニューまで。これが無料なんてうれしい限り!

ホテル評論家 瀧澤信秋

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朝食時には自動販売機のドリンクも飲み放題になります。無料(宿泊料金に含まれている)とは思えない充実っぷり。朝からしっかり食べられます!

ルームキーがない!?合理的な工夫がおもしろい!

スーパーホテルで驚くのはルームキーがないこと。チェックイン時に暗証番号が印刷された紙を渡され、暗証番号を入力するとカギが開くシステムになっています。

鍵がないということは、外出時にフロントに鍵を預けたり、チェックアウトしたりといった手間がかからないということ。慌ただしい朝もスムーズに外出することができます。

そして、駅前や都心部など立地のいいところに多く展開しているので、移動に便利なのもポイントです。

ホテル評論家 瀧澤信秋

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暗証番号は、携帯で写真に撮っておいたり、その番号に発信しておくと、万が一忘れたり、紙を失くしてしまっても安心です。

深夜はフロントが閉まり、ホテルの入口も施錠されますが、これも暗証番号を使えば問題なし。合理的でユニークな仕様がおもしろいホテルです。


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瀧澤さんおすすめ!ローコストタイプビジネスホテルチェーン

東横イン

ホテル数多し!同じ部屋に泊まれる安心感

東横インの特徴はなんといっても軒数が多いこと。現在、国内外合わせて300以上ものホテルを展開しており、どこに行っても同じサービス、同じつくりの客室があるので、ホテル選びに迷わなくてすみます。

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

東横インは特に男性のファンが多く、全国各地に出張や旅行で行く人には、どこに行ってもあるので安心感があります。

デスクもすごい!無駄がない機能的な客室

東横インの客室は、シングルルームで12平米とローコストタイプのビジネスホテルとしてはまずまずの広さですが、ベッドの下にキャリーケースを置けるようになっていて、少しでも部屋を広く使えるような工夫がとられています。

そして、注目はデスク。引き出しがなく、何が置いてあるか一目でわかるようになっていて、デスクに座れば、メモ帳やドライヤーなど、必要なものにすぐ手が届きます。

また、新スタイルの客室では、圧迫感を感じずゆったり休める、デュベスタイルのベッドメイクを採用。枕元にUSBコンセントや読書灯を備えるなど、就寝前もリラックスした時間を過ごせます。

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

東横インの無駄がない機能的な客室設計はすごい!また、最初にビジネスホテルに空の冷蔵庫を置いたのは東横イン。今では当たり前のようにどこのホテルにもありますが、自分の好きなものを買ってきて、冷やしておけるようになったのも東横インがきっかけです。

朝食にお水・コーヒー、PC・プリンターも無料!

東横インは、常に利用者目線を追求していて、ロビーには無料のウォーターサーバーや製氷機、パソコン、カラープリンターを設置したり、セルフチェックイン機を導入したり(会員限定、一部ホテルのみ)、宿泊客にとって使い勝手がよく、居心地のいい空間を提供しています。

ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤さん おすすめコメント

朝食の無料サービスも見逃せません!品数はそこまで多くありませんが、さっと食べたい人には十分。この無料朝食も東横インが草分けで、まさにビジネスホテルのパイオニア的存在です。

ホテル評論家・瀧澤信秋さんのおすすめビジネスホテルチェーンランキング、ハイクラスタイプ1位はお風呂と朝食が魅力の「ドーミーイン」、2位は客室の広さと朝食が魅力の「リッチモンドホテルズ」、ローコストタイプ1位は快眠できる環境と無料朝食が魅力の「スーパーホテル」、2位は軒数の多さと機能的な設備が魅力の「東横イン」となりました。ご当地メニューがあったり、温泉があったり、同じチェーン内でもホテルによって違いがあるので、巡ってみるのもおもしろいかもしれません。


ホテル評論家 瀧澤信秋

瀧澤 信秋(たきざわ のぶあき)

ラグジュアリーホテルからビジネスホテル、カプセルホテル、レジャーホテル(ブティックホテル)まで、年間250泊以上するホテル評論家。利用者目線にこだわり、サービス、設備、ホテルグルメはもちろん、経営者やスタッフ、ホテルの裏側まで徹底的に取材。
『マツコの知らない世界』『ホンマでっか!?TV』『タモリ倶楽部』といった人気バラエティ番組から、『ビートたけしのTVタックル』『ワールドビジネスサテライト』といった社会派番組、各局ワイドショーのスタジオ解説、ラジオ・雑誌・WEBなどメディア出演多数。
著書に『辛口評論家、星野リゾートに泊まってみた』(光文社新書)、『ホテル評論家が自腹で泊まる!最強のホテル100』(イースト・プレス)など。

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