石川県南部の中心都市・小松市に、町家を改修した分散型ホテルブランド「Komado」が、2025年10月に誕生しました。
地元の工芸やアートを随所に配した第1号店「Komado ベンガラ」では、3室限定の客室に加え、館内にカフェやショップも併設されています。
「歌舞伎のまち」小松の中心部に完成した町家ホテル
小松市は、歌舞伎十八番のひとつ「勧進帳」の舞台として有名な史跡「安宅の関(あたかのせき)」を有し、市内中心部では、町衆と子どもたちによって250年以上続けられている神事「曳山子供歌舞伎」が毎年5月に上演されるなど、「歌舞伎のまち」として全国に知られています。
「Komado ベンガラ」は、その子供歌舞伎を奉納する町のひとつ「龍助町(りゅうすけちょう)」にある町家をリノベーションしてオープンしました。
日常の暮らしを長く支えてきた町家は、老朽化や後継者不足により近年、その姿が失われつつあります。今回誕生した分散型ホテルブランド「Komado」には、こうした地域の資源を未来へつないでいくねらいがあります。
宿名は、小松の日々をそっと見つめるささやかな「窓」のような場所でありたいとの思いから付けられたそう。
小松の町衆文化にふれる3室限定の客室
伝統的な街並みの中に立つホテルには、3つの個性的な客室が設けられました。定員2名の「ガーデンビュー」は、窓の外に中庭が広がる客室で、落ち着きある空間から四季の移ろいを存分に感じられます。
縁側で日だまりに包まれたり、藁座布団(わらざぶとん)に腰掛けて語らいのひとときを過ごしたり、庭の景色を眺めながら穏やかな時間に浸ってみては?
コンパクトで使い勝手の良い「ストリートビュー」は、最大3名まで宿泊が可能。通りに面した格子窓からはやさしい光が差し込み、町のにぎわいを感じられます。一人での滞在はもちろん、パートナーや友人同士での利用もおすすめです。
最も広い「ベンガラスイート」の定員は最大4名。大きな窓からは、ベンガラ色の小松瓦や中庭に佇む松の木の美しい風情を堪能できます。
小松は古くから採石、鉄鉱などの産業が盛んで、漆器や陶磁器などものづくりの産地として栄えてきました。
こうした文化の一端を感じてもらおうと、客室や共用部には、地域の生活工芸や地元作家によるアートワークなどを配置。九谷焼の茶器、最高品質の小松イ草で織られた小松畳、地域ゆかりのオブジェなどが滞在を豊かに彩ります。
まちに開かれたカフェ&ショップを併設
通りに面して大きく開かれたカウンターは、ホテルのチェックイン機能とカフェを兼ねたスタイルが特徴的です。カウンターテーブルには、地元名産の滝ヶ原石(たきがはらいし)が用いられ、地域になじむしつらえに。
蔵を活用したカフェラウンジでは、龍助町で約370年続く老舗日本茶専門店「長保屋茶舗(ちょうぼやちゃほ)」の自家焙煎による棒入り茶や、市内の人気コーヒー店「リセッタブルー」が手がけた「Komadoブレンド」が楽しめます。
また、館内には市内の古書店「キヅキブックス」が選書した約100冊のライブラリーが併設されているほか、九谷焼などの生活工芸を購入できるショップも設けられていて、さまざまな角度から小松の暮らしを体感できます。
彼方に霊峰白山を望み、ものづくりの美意識と粋な町衆文化が色濃く残る小松。長く地域を見つめてきた町家を旅の拠点として使える「Komado」は、街の文化や息遣いにふれる特別な宿泊体験をかなえてくれます。
2024年の北陸新幹線延伸でより訪れやすくなった小松で、ひととき北陸の暮らしに浸ってみませんか?
Komado ベンガラ
- 住所
- 石川県小松市龍助町29-1
- 総部屋数
- 3室
- アクセス
- 【電車】JR「小松」駅から徒歩約7分
【車】北陸自動車道「小松」ICから約10分 - 駐車場
- あり(無料)
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