
富山県と長野県を結ぶ世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」で、毎年春に行われる人気イベント「雪の大谷ウォーク」が、2025年4月15日〜6月25日まで開催されます。
高さ20メートルに迫る巨大な雪の壁の間を散策するウォーキングをはじめ、リラックスチェアに腰掛けながら富山平野を一望できるビュースポット体験など、豪雪で知られる高山地帯ならではの神秘的な企画が盛りだくさんです。
初夏まで雪景色が広がる世界屈指の絶景豪雪スポット

北アルプス北部に位置する日本百名山の「立山」(標高3,015メートル)は、主峰の雄山(おやま)、最高点の大汝山(おおなんじやま)、富士ノ折立(ふじのおりたて)の3峰からなる連峰の総称。富士山、白山と並んで日本三霊山のひとつに数えられる山岳信仰の山でもあります。
「立山黒部アルペンルート」は、富山県の立山駅から長野県の扇沢(おうぎさわ)までをケーブルカーやバス、ロープウェイなど6つの乗り物を使って結ぶ山岳観光ルートで、登山初心者でも気軽に高山や黒部ダムの絶景を楽しめることから、春〜秋の開通期間中は国内外から大勢の観光客でにぎわいます。

アルペンルートでは、2月上旬から約2カ月間かけて除雪作業が行われ、2025年4月15日に全線開通。初夏にかけて、世界屈指の豪雪エリアである標高2,450メートルの室堂周辺を中心に、さまざまなイベントで盛り上がります。

なかでも最大の見どころは、除雪によって出来上がる巨大な雪壁「雪の大谷」です。立山の春の風物詩ともいえる絶景で、約500メートルにわたって延びる雪壁区間は徒歩にして20分程度。
最も高いところで約20メートルにも及ぶ雪壁の間を歩く体験は、まるで異世界にやってきたような非日常感にあふれています。
雪の大谷ウォーク
- 開催期間
- 2025年4月15日〜6月25日
- 開催時間
- 9:30〜15:00 ※状況により変更の場合あり


ほかにも、リラックスチェアに腰掛けながら立山連峰や富山平野を一望する「立山ユキテラス」、雪の遊歩道「パノラマロード」での白銀ハイキングなど、春の立山を満喫できる多彩な企画が用意されています。
立山ユキテラス
- 開催期間
- 2025年4月26日〜5月6日
- 開催時間
- 10:00〜15:00(最終入場 14:30)
- 備考
- 入場に別途料金が必要
パノラマロード2025
- 開催期間
- 2025年4月15日〜5月6日
- 開催時間
- 10:00〜15:00
国内最高地点を走る「電気バス」が新たにお目見え!

今年の「立山黒部アルペンルート」でもう一つ注目したいのが、新たに登場する乗り物「立山トンネル電気バス」です。
アルペンルートの最高地点である室堂から、標高2,316メートルの大観峰(だいかんぼう)までの区間では、これまで29年間にわたって「立山トンネルトロリーバス」が観光客の足となってきました。
しかし「日本最後のトロリーバス」として親しまれた車体は、2024年に惜しまれつつも引退。今年からは、環境負荷低減を目指したサステナブルな「電気バス」へと世代交代します。
電気バスは高地での安定走行に強みがあり、なかでもこの「立山トンネル電気バス」は国内の電気バスとして最も高い場所を走ることになるのだとか。

バスの車体には、富山県出身のアニメ監督・細田守氏が手がけた、立山黒部が舞台の大ヒット映画『おおかみこどもの雨と雪』とのコラボラッピングが施されます。運行する8台の電気バスにはそれぞれ異なるデザインが描かれるので、訪れた際はいろいろな車体をチェックしてみるのも楽しそうです。

アルペンルートのなかでも室堂平周辺は、平地より15度ほど気温が低いことから、6月頃まで雪原が広がります。また夏にかけては名所「みくりが池」で雪解けと緑とのコントラストが楽しめるなど、麓とはまるで別世界のような「雲上の避暑地」に。
雪景色の中にそよぐ春の息吹や初夏の香りは、「立山黒部アルペンルート」でもシーズンインの今しか味わえない特別な光景です。北陸が誇る名山、その芽吹きの季節を体感する極上の富山旅を計画してみませんか?
立山黒部アルペンルート
- 営業期間
- 2025年4月15日~11月30日(予定)
- アクセス
- 【電車】「富山」駅から富山地方鉄道「立山」駅まで約65分
【車】北陸自動車道「立山」ICから「立山」駅まで約35分 ※立山駅〜扇沢間はマイカー進入不可 - 詳細
- 「立山黒部アルペンルート」公式サイト