UNESCO(ユネスコ・国連教育科学文化機関)の世界遺産委員会は2021年7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」を新たに世界自然遺産に登録しました。2021年5月に、ユネスコの諮問機関であるIUCN(国際自然保護連合)が世界遺産に登録するよう勧告していました。
「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が自然遺産登録
対象となったのは、鹿児島県の奄美大島と徳之島、それに沖縄本島北部と西表島にまたがる計約43,000ヘクタール。イリオモテヤマネコ、アマミイシカワガエルなど貴重な動植物が多く生息し、奄美大島や西表島などにはマングローブの原生林が広がります。「国際的にも希少な固有種に代表される生物多様性保全上重要な地域である」とされ、世界遺産の登録基準をクリアしていることが認められました。
世界遺産の登録を巡っては、2017年10月にIUCNによる現地調査及び評価が行われたものの、2018年に登録の延期勧告を受け、政府は一度推薦を取り下げていました。そして2019年に推薦書を改めて提出し、再挑戦したという経緯があります。また、2020年のユネスコ世界遺産委員会は、新型コロナウイルスの影響で延期に。そのため、2021年7月にオンラインで開催されたユネスコ世界遺産委員会で2020年分も合わせて審査され、正式に決定されました。
日本の世界遺産は、2021年7月27日に文化遺産登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」と合わせて25件に。自然遺産としては、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」が屋久島、白神山地、知床、小笠原諸島に続く5件目となりました。
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大自然を満喫できる豊富なアクティビティが魅力
奄美・沖縄といえば、美しい海に、マングローブの原生林をはじめとする森や山など、豊かな自然が広がるスポット。マリンスポーツ、カヤック、トレッキングといったさまざまなアクティビティを楽しめるのが魅力です。
サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツが盛んな奄美大島では、初心者でも楽しめるアクティビティが豊富。美しいサンゴの群生やカラフルな熱帯魚と出会えるシュノーケリング、奄美ブルーの海と空を満喫できるシーカヤック、海上を爽快に走る水上バイクなどを満喫できます。そのほか、マングローブの森を巡るカヌーツアーや、希少動物と出会えるトレッキングなども人気を集めています。
明け方や夕暮れ時、夜間と時間帯によってさまざまな表情を見せてくれる奄美大島では、ここでしか見られないような絶景と出会えることもしばしば。フォトジェニックなスポットも満載です。
世界遺産登録によって、今後ますます注目が高まる奄美・沖縄。豊かな生態系とあるがままの大自然に触れることで、心も体も元気をもらえそうです。