旅の楽しみ方

養老渓谷の絶景を巡る鉄道旅【後半:いすみ鉄道と大多喜編】

養老渓谷は房総半島の内陸部にある、温泉と滝で知られる場所。渓谷の緑と清らかな水、すがすがしい空気を感じる、癒しの週末旅行に出かけましょう。初日の宿泊先は、野生動物も現れる山奥の和モダンな宿。2日目はいすみ鉄道に乗って、「房総の小江戸」と呼ばれる大多喜を訪れます。

▼1日目の記事はこちら

2日目

朝は宿の敷地内にある「会所の滝へ」

8:30
千葉 岩畳の上を浅く水が流れる清流

「花山水」で朝食を済ませたら、敷地内にある川へ向かいましょう。本館の建物で長靴やサンダルを借りて、案内板に従って山道を下ります。
坂を下りきると、岩畳の上を浅く水が流れる清流に到着。ここは宿泊者だけが行ける川になっており、贅沢な大自然に囲まれて、心地よい朝の時間を満喫できます。

落差約5mの「会所の滝」に到着

千葉 花山水「会所の滝」
会所の滝

10分ほど川をさかのぼるとたどり着くのが「会所の滝」。岩を丸くくりぬいたかのような形になっており、静かに滴る水を眺めていると心も洗われるようです。この沢にはカニや川エビなどが生息し、カワセミが見られることもあるそうです。無料で網を貸し出しているので、子どもと一緒に楽しむのもおすすめ。
房総の山の奥深く、美しい自然に囲まれた「花山水」。今までにない体験ができ、よい思い出となるに違いありません。

住所 
千葉県夷隅郡大多喜町会所49
総部屋数
15室
交通アクセス
【車】木更津東ICから約45分【電車】小湊鉄道、いすみ鉄道 上総中野駅からタクシーで15分
宿泊料金
おひとり様 12,960円~(2食付2名1室利用時・消費税抜)

いすみ鉄道に乗って、城がそびえる大多喜へ

10:30
千葉 上総中野駅

宿をチェックアウトしたら、タクシーを呼んで上総中野駅へ向かいます。タクシーは大多喜町の方から来るので、宿到着まで30分ほどかかります。あらかじめ列車の時刻を調べておき、目当ての便に乗り遅れないようにしましょう。

上総中野駅は、1日目に下車した養老渓谷駅の隣駅。小湊鉄道といすみ鉄道の両方が乗り入れており、タイミングが合えば2つの車両が同時にホームに停まっている様子を見られます。

千葉 いすみ鉄道 ローカル列車
いすみ鉄道
千葉 いすみ鉄道
千葉 いすみ鉄道 ローカル列車

いすみ鉄道の黄色い車両がやってきました。いすみ鉄道は、上総中野から外房の大原駅までを結ぶ約26.8kmの路線。車両の後ろドアから車内に入って整理券を取り、降りる時に運転手側の運賃箱へ料金を支払うという、バスのような乗り方をします。

千葉 いすみ鉄道 ローカル列車 車内

車内の壁には、子供の描いた絵が飾られていたり、ほのぼのとした雰囲気です。走り始めると、車掌さんが沿線の見どころについての説明をしてくれます。線路脇のあちこちに菜の花が植えられていて、きれいなポイントに来ると教えてくれます。

車内から望める「大多喜城」

千葉 いすみ鉄道 ローカル列車 車内からの景色 大多喜城

大多喜駅の少し手前で、「前方左手に大多喜城が見えます」というアナウンス。夷隅(いすみ)川を渡る鉄橋で徐行運転してくれるので、小高い山の上にそびえる大多喜城をじっくり眺めることができます。

「房総の小江戸」大多喜で、歴史を感じる街歩き

11:00
千葉 「関東の駅百選」にも選ばれた大多喜駅
大多喜駅

上総中野から30分ほどで、列車は大多喜駅に到着。大多喜駅は「関東の駅百選」にも選ばれた駅で、列車はここを拠点に運行され、いすみ鉄道の本社もあります。

千葉 「関東の駅百選」にも選ばれた大多喜駅

大多喜は、江戸時代には猛将・本多忠勝を城主とする大多喜城の城下町として栄えました。駅のすぐ向かいに観光案内所があるので、必要な情報を手に入れたら早速お城へ向かいましょう。

徒歩約15分で「大多喜城」に到着

千葉 大多喜城

大多喜城の正式名は「千葉県立中央博物館 大多喜城分館」。上総大多喜城の本丸跡に1975年に建てられた、天守閣づくりの歴史博物館です。内部は房総の城と城下町をテーマに展示を行う展示室で、4階からはかつての城下町を遠くに眺められます。

#千葉県立中央博物館 大多喜城分館

住所 
千葉県夷隅郡大多喜町大多喜481
電話
0470-82-3007
営業時間
9:00~16:30(入館は16:00まで)
定休日
月曜(祝日の場合は翌日休館)、年末年始、展示替え期間
料金
一般200円、高校・大学生100円(税込)
駐車場 
あり(66台・200円/台)
アクセス 
【車】圏央道 市原鶴舞ICから約20分【電車】いすみ鉄道 大多喜駅から徒歩約15分

大多喜駅周辺で城下町散策

千葉 大多喜町  城下町

お城見学後は大多喜駅まで戻り、東へ5分ほど歩くと久保という地区があります。昔ながらの建造物が多く残り、かつての城下町らしい雰囲気たっぷり。当時の様子を想像しながら散策が楽しめます。

地元民からも人気のお店でランチ

「とんかつ亭有家」
大名とんかつ(竹)(1,600円・税込)

通りの途中には、地元民にも観光客にも人気の「とんかつ亭 有家(ありか)」があります。創業は1981年。肉屋の後を継いだ、2代目の現店主が始めたとんかつ専門店。
城下町の大多喜らしく「大名」「家老」「旗本」の名がついた各とんかつのほか、のりと明太子を挟んだ博多とんかつ1,380円(税込)や、リンゴがはさまった津軽とんかつ1,100円(税込)など、変わりとんかつも多い楽しい店です。

千葉 とんかつ亭有家 大きな「わらじとんかつ」(1,100円・税込)
わらじとんかつ(1,100円・税込)

一口食べると、衣はサクッと、肉はジューシーで、人気の理由がわかります。週末はとくに混雑するので、待つ覚悟で行きましょう。

#とんかつ亭 有家

住所
千葉県夷隅郡大多喜町久保135
電話
0470-82-2007
営業時間
11:00~18:00(売り切れ次第終了)
定休日
月曜日(祝日の場合は翌日休)
座席数
54席
駐車場
あり(20台・無料/台)
アクセス
【車】圏央道 市原鶴舞ICから約20分【電車】いすみ鉄道 大多喜駅から徒歩約4分

「商い資料館」大多喜商人の暮らしを見学

千葉県夷隅郡大多喜町 商い資料館

「とんかつ亭有家」の斜め向かいの建物は、商いと城下町の暮らしをテーマにした「商い資料館」。

商い資料館

1階では昔の商家を再現し、2階ではかつて商売に使われた道具や生活用具を展示しています。入館無料なので、散策のついでに気軽に立ち寄ってみましょう。

#商い資料館

住所
千葉県夷隅郡大多喜町久保153-1
電話
0470-82-2176(産業振興課/商工観光係)
営業時間
3~10月9:00~17:00、11~2月9:00~16:00
定休日
年末年始(12月29日~1月3日)
料金
無料
駐車場
あり(122台・2時間まで無料)
アクセス 
【車】圏央道 市原鶴舞ICから約20分【電車】いすみ鉄道 大多喜駅から徒歩約5分

江戸時代に創業「豊乃鶴酒造」でお土産探し

南房総 酒蔵豊乃鶴酒造

商い資料館から徒歩5分ほどの場所には、日本酒「大多喜城」で知られる「豊乃鶴酒造」があります。江戸時代の天明年間に創業し、現在は17代目。母屋と赤レンガの煙突、元精米所、そして酒蔵全体が国の有形文化財に登録された、昔ながらの趣いっぱいの蔵元です。

千葉 房総 「豊乃鶴酒造」

ここでは、伝統の手づくり製法にこだわった酒造りが行われており、購入も可能なのでお土産探しにもおすすめ。気になるものがあれば試飲させてくれますよ。代表銘柄の「大多喜城」にはさまざまな種類があるので、店の人に味や醸造方法の好みを伝えるといいでしょう。

#豊乃鶴酒造

住所
千葉県夷隅郡大多喜町新丁88
電話
0470-82-2026
営業時間 
8:00~17:00
定休日
不定休
駐車場
あり(5台・無料/台)
アクセス 
【車】圏央道 市原鶴舞ICから約20分【電車】いすみ鉄道 大多喜駅から徒歩約7分

1泊2日のローカル列車の旅が終了

17:00
千葉 房総 「豊乃鶴酒造」

1泊2日の旅が終了し、大原駅から帰路につきます。大多喜駅から、終点の大原駅までは約30分。JR大原駅からは、東京駅まで約1時間20分で行ける「わかしお号」や、新宿駅まで約1時間30分の「新宿わかしお」(土・日曜・祝日のみ運行)といった特急列車があるので、帰りもラクラク。

五井駅から大原駅にかけては、通しで乗れる「房総横断乗車券」(1,700円・税込)もあるので、うまくスケジュールを組めば日帰りでも楽しめます。友人同士やカップル、そして家族連れにもおすすめの養老渓谷。房総半島の秘境へ旅をしてみませんか。


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取材・写真・文/菅沼佐和子

※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご利用の際は公式ホームページなどでご確認ください。
※宿泊価格は2019年4月20日時点の楽天トラベルでのおひとり様あたりの最低料金です。ご予約時と異なることがありますので予めご了承ください。

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