【静岡県伊東市・城ヶ崎海岸】まるっ!自然の芸術“丸い石”の謎 どこでいつ見られるか解説

【静岡県伊東市・城ヶ崎海岸】まるっ! 自然の芸術“丸い 石”の謎 どこでいつ見られるか解説

提供:テレビ静岡

 

静岡・伊東市の城ヶ崎海岸にある「かんのん浜」という場所に、世にも不思議な“まんまる石”があります。この自然が作ったほぼ完全な球体を実際に見るためには、タイミングが重要。球体岩石の謎と、実際に見てきた体験をリポートします。

 

ポットホールとは?

球体岩石ができる場所は「ポットホール」と呼ばれますが、なかの岩石が完全な球体であることは非常に珍しく、市指定天然記念物に認定されています。

 

ポットホールは、日本語で甌穴(おうけつ)と呼ばれます。

 

岩床のくぼみに入った岩が水流により長い年月ぶつかり合ったり動き回ったりした結果、丸い穴ができ、入り込んだ岩もまん丸に削られます。

 

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かんのん浜のポットホールと球体岩石は、いまでも海水に動かされぶつかり合って少しずつ削られているので、将来、球体岩石が徐々に小さくなり、海へ流されてしまう可能性もあります。

 

かんのん浜のポットホールは、穴を作った岩石が完全に球体となって残っている非常に珍しい例として、観光やパワースポットとしても人気です。

 

!CAUTION!

遊歩道は整備されておらず足元が悪いので、伊東市はガイドなどの同伴が望ましいとしています。子供だけで行ってはいけません。現地を案内できるガイドの問合せ先を最後にご紹介します。

 

スタートは「いがいが根」の駐車場

球体岩石があるポットホールを見るため、まずはかんのん浜へ向かいます。

 

スタート地点は、城ヶ崎海岸駅から車で約4分、および伊豆高原駅から車で約7分の場所にある、「いがいが根駐車場」です。

 

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なかには公衆トイレもあります

駐車場から、海岸へ向かいます。

 

海岸への入り口は、駐車場の入り口から見て右奥にあり、「海岸へ」の看板が目印です。

 

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海岸へ続く森の入り口

ここから先は、ゴツゴツした岩場や草木の茂みなどを歩くため、必ず下記の服装と持ち物を用意しましょう。

 

【服装】
- 長袖
- 長ズボン(丈はくるぶしまで隠れるもの)
- スニーカーや長靴など(滑りにくく歩きやすいものを) 

 

【持ち物】
- タオル
- 水筒
- 軍手(岩を掴んで登ったりするため)
- 虫よけスプレー(夏は必須です)

 

危険なので、ヒールの靴やサンダルなど、歩きにくい靴での散策はやめましょう。

 

いがいが根~かんのん浜へ

駐車場の入り口から森の中へ進んでいきます。

 

中では、ときおり鳥や虫たちの声が聞こえます。

 

5分ほど歩いたら、だんだん海が見えてきて波の音が大きくなってくるのが分かるでしょう。

 

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野良ネコたちの憩いの場になっていることも

開けた場所に到着です。

 

ここはいがいが根といい、約4000年前に近くの大室山が噴火して流れ出た溶岩が、海水によって冷やされてできた場所です。

 

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右手奥に伊豆大島を望む「いがいが根」

もとは溶岩なだけあって、岩が黒くゴツゴツしており、独特な地形がみられます。

 

天気がよければ、いがいが根から伊豆大島や神津島など、伊豆七島がはっきり見渡せるでしょう。

 

いがいが根から海側を右手に進むと細い道があるため、さらに先へ進みます。

 

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右手は崖っぷち!高いところが苦手な人は少し試練かも

やがてススキ畑にたどり着き、目的のかんのん浜に到着です。

 

かんのん浜にくれば、球体岩石とポットホールはもうすぐそこ。

 

ここからは少々アドベンチャーになるため、水分補給をしつつ、心して向かいましょう。

 

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文字が隠れてしまっていますが「かんのんの浜」とあります

 

かんのん浜のポットホール

ゴロゴロした石の上を慎重に進んでいきます。

 

まれにゴロっと石が動くことがあるため、ゆっくり注意して進んでくださいね。

 

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正面に見える木の生えた岩には登らず左手へ

目指すは、先に見える崖です。

 

木が生えた岩山を登らず左側に進むと、崖っぷちに到着します。

 

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崖の先端の左下にポットホールが

崖の先に到着したら、左手に岩と岩の亀裂ができているため間を通り抜けます。

 

狭く足場が悪いため要注意です。

 

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この狭い隙間を通り抜けます

亀裂の間を通って崖下へ降りると、ありました!

 

かんのん浜の、うわさのポットホールと球体の岩石です。

 

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ポットホールは直径が約1.2mで、中におさまっている岩石の直径は約70cmです。

 

まれに海から波が押し寄せて、岩石がゴロゴロと動いているのがわかりました。

 

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今でもポットホールと岩石は少しずつ削られており、将来的にはなくなってしまうと思うと、少し寂しい気持ちがしますね。

 

今回は、下記のコンディションでポットホールと球体岩石をはっきり見ることができました。

 

天候と潮汐

天気
晴れ
風速
西風3m/秒
潮の高さ
約101cm

 

潮が高いときは、ポットホールが海の中に完全に浸かってしまっているため見られません。また、波が近くまで迫ってくるため大変危険です。

 

潮汐表と天気予報をあらかじめ確認して、コンディションがよい状態かどうか慎重に見極めましょう。

 

同行するガイドの予約

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かんのん浜のポットホールと球体岩石は、人工物ではなく、完全に自然の力によって作り出されたものです。

 

見つけにくい場所にあるため、はじめは「伊東自然歴史案人会」に予約して、案内してもらう方法が確実です。ガイド料は基本1人500円、小中学生は300円ですが、内容によって変わる場合がありますので、問い合わせてみてください。

 

場所が分かるだけではなく道中の自然の成り立ちや生息している生き物になどについて、楽しいお話がたくさん聞けるでしょう。

 

壮大な海と空の景色が堪能できますので、伊豆高原や城ヶ崎海岸へ訪れた際は、ぜひ一度探してみてください。

 

※足場が非常に悪いため、悪天候時や小さな子供のみでの散策はおやめください。

 

かんのん浜ポットホール

住所
静岡県伊東市八幡野1030
駐車場
いがいが根駐車場(20台まで駐車可)
ガイド予約
0557-37-3550(伊東自然歴史案内人会)

 

 

※この記事は、2024年11月29日にテレビ静岡「テレしずWasabee」で公開された記事を転載したものです。

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