提供:沖縄テレビ
国際通りに店を構える琉球料理店「くにんだ」が、毎月第3木曜日の琉球料理の日に伝統的な琉球料理「ぬちぐすい御膳」を500円(税込)で提供する取り組みをスタートした。
この取り組みは、琉球料理の伝統を次世代へとつなぐ想いで始まったもの。お店の採算は度外視で、純粋な琉球料理のおいしさはもちろん、歴史、伝統を次世代に継承していきたいとのこと。
「ぬちぐすい御膳」お品書き(メニュー)
来店された方一人一人に配られるお品書きは、お店の丁寧さとおもてなしの心を感じる。また、冒頭には、今回の取り組みの想いが記されている。
一切妥協なしの「ぬちぐすい御膳」
こちらが「ぬちぐすい御膳(500円・税込)」。
色鮮やかな赤と黒を基調とした琉球漆器が琉球料理と調和している。見た目から伝統の琉球料理を体験できる。
材料は三枚肉、Bロース、しいたけ、人参、ひじき、カステラかまぼこ。
それらをしいたけのダシと豚とかつおの一番出汁で炊き込んでいる。味付けには醤油と粟国の塩を使用。さらに隠し味もあるそう。
材料だけでもかなりのこだわりを感じることができる。
お米の一粒一粒にしっかりと味が染みこんでおり、口に入れた瞬間、ダシの香りが優しく広がっていく。あっさりしているのだが、噛めば噛むほど具材の味もしっかり感じることができる。
最近は全国的にも有名なジューシー。一般的には、濃い目の味付けが多いイメージがあるが、伝統的な琉球料理を再現している「くにんだ」のジューシーはあっさりながらとても繊細な味わいとなっており、ぜひご賞味いただきたい一品だ。
イナムドゥチは、白味噌をベースに、具材は三枚肉、Bロース、しいたけ、カステラかまぼこ、こんにゃくとなっている。
甘味のある白味噌ベースの汁に、豚肉の脂としいたけの旨味が染みこんでいて、コク深い味わい。また、こんにゃくも歯ごたえのいいアクセントになっており、具材のすべてが活かされている。
こちらは、シンプルなゴーヤーの漬物。
程よい酸味とゴーヤーの苦みが絶妙にマッチしており、口の中をリセットさせてくれる。
お酒のアテとしても合うかもしれない。
酸味は抑えめで、粘りとコシの強いもずくとなっており、しっかり食べ応えがある一品である。
紅イモをベースにニラをアクセントに使用。生地は、一般的にはタピオカの粉を使うことが多いが、「くにんだ」では、片栗粉を使用しているのでとてももっちりとしている。
ゴーヤーと豚肉、豆腐を味噌で煮込んでおり、非常にとろみがある。甘い味噌の風味とゴーヤーの程よい苦さが絶妙にマッチしている。
ビラガラマチは、お祝いごとの時などに食べられる料理。
「くにんだ」では、カステラかまぼこをニラで巻いて、酢味噌につけて食べるスタイル。カステラかまぼことニラの鮮やかなコントラストが見た目にも美しい。
ビラガラマチの下に引いてある、からし菜かまぼこはチキナー(からし菜)が練り込まれているかまぼことなっている。
千切りイリチーは、干した千切り大根とこんにゃくと昆布と三枚肉が入っていおり、大根のシャキシャキした歯ごたえと、味の染みこんだ三枚肉がよく合う。
クンボーマチは、ごぼうをお肉で巻いた料理。ごぼうによくダシが染みこんでいて優しい味わいである。
クーブマチは、メカジキを昆布で巻いた料理。あっさりした味わいのメカジキを昆布の旨味が包み込んでおり、海の恵みを感じる。
そして最後は沖縄のお菓子の代名詞、チンスコウとなる。
保存料は使用しない完全無添加のチンスコウはシンプルかつ深みのある仕上がりとなっている。
琉球料理のおいしさを知ってほしい
「くにんだ」の500円ランチ「ぬちぐすい御膳」は、琉球料理の伝統と心を身近に感じられる特別な一膳となっていた。
沖縄料理が多彩に進化を遂げる中、琉球時代から受け継がれる琉球料理には、歴史と文化が詰まっている。
「くにんだ」の提供する料理には、そんな琉球料理の原点を見つめ直し、その価値を次世代へとつないでいく想いが詰め込まれている。食材ひとつひとつに手間をかける美意識は、琉球時代から続くおもてなしの伝統そのもの。
ぜひ、「くにんだ」で琉球料理の伝統・文化を感じる体験をしてほしい。
くにんだ 那覇
- 住所
- 沖縄県那覇市松尾1-2-7 真喜屋ビル1F
- 営業時間
- 11:00〜15:00 (L.O. 14:30)
17:00~22:00 (L.O. 21:00) - 定休日
- 日曜日
※この記事は、2024年11月19日に沖縄テレビ「OKITIVE」で公開された記事を転載したものです。
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