「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

提供:Sitakke

 

小樽観光協会が運営するWebマガジン「小樽通(おたるつう)」より、選りすぐりの情報をお届けします。

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坂の街小樽。街から続く坂道を少し上るだけで、眼下に街や海が広がる、爽快感のある景色と出会うことができます。

小樽市のサイトでも、坂の紹介があります。

広報おたる連載「おたる坂まち散歩」

 

紹介されている坂の数、なんと31坂!(単位は合っているのでしょうか!?)

小樽市民でも、全ての坂を把握している方はなかなか居ないのではないでしょうか。

 

坂というと、最近は「船見坂」でのオーバーツーリズムも問題視されております。

船見坂は一般の道路ですから、車通りも多く、ゆっくりと景色を楽しめる場所ではありません。

しかし坂の上からの唯一無二の景色に魅了される気持ちも分かります。

 

そこで今回は分散を狙い、船見坂以外の観光で立ち寄りたい小樽の海の見える坂道をご紹介します。

アクセスの難易度に応じて初級、中級、上級に分けてみました。

さあ、海の見える坂道を登ってみましょう!

 

とは言え、坂道は歩道と車道の分離がされていない場所が多かったり、すぐ近くに個人の敷地があったり。安全に、そして誰もが気持ちよく坂を楽しむため、坂を巡った経験をもとに「坂のお作法」も考えました。登る前に見てみてくださいね。

 

 

※アクセスはいずれも坂の登り口までの所要時間です。

 

初級:外人坂・見晴坂

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

小樽堺町通り商店街から山手の丘の上の神社、水天宮へと向かう坂が外人坂です。名前の由来は、以前坂のふもとに外国人の方が住んでいたためだとか。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

連続した階段がふくらはぎにきます。息を切らしながら登りきると、その先は水天宮の境内。振り返ると港がすぐ近くに見えます。

キツイ坂道の後の絶景は、筋トレ後のごほうびスイーツのようです。

 

もちろん車両は通行できない道なので、ゆっくりと景色と坂を楽しめます。

水天宮は桜のスポットとしても有名ですので、時期を選んで訪れるのもおすすめです。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

外人坂

場所
小樽市東雲町
アクセス
南小樽駅より徒歩13分

 

おたる坂まち散歩 コッフさんと外人坂 前編

おたる坂まち散歩 コッフさんと外人坂 後編

 

外人坂から徒歩5分ほどの場所に見晴坂もあります。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
冬は除雪されていないので車輌通行止めです

 

見晴坂は別名「出世坂」とも言います。港が一望できる立地のために、かつて海運業で成功した経済人が好んでこの場所に邸宅を構えたからだそうです。

ゲン担ぎで登ってみるのもいいかもしれません。登り切った場所からは、かつての成功者たちと同じ景色をみることができます。なんだか出世できそうな気がしてきた!

坂を下ると小樽堺町通り商店街に出ます。観光の際にも寄りやすいですね。

 

見晴坂(斜度20%)

場所
小樽市堺町
アクセス
南小樽駅より徒歩13分

 

おたる坂まち散歩 見晴らし坂 前編 旧板谷邸と「坂の上の雲」

おたる坂まち散歩 見晴らし坂 後編 旧板谷邸と出世坂

 

中級:薬師神社の坂・うまやの坂

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

薬師神社の坂はその名の通り、薬師神社のある場所から伸びている坂。まっすぐと海まで続く道を境に右側が石川町、左側が豊川町です。

 

撮影や滞在は、坂の突き当りにある階段でどうぞ!車が来ないので安心です。

 

この海まで続く通り沿いには、お米とワインの丸い遠藤商店さんや、パン屋のギャベ(GABBEH)さん、少し左に入ると木彫り体験ができるTomo's carvingさんなど、観光の際に立ち寄りたいお店が集まっています。

 

薬師神社の坂

場所
小樽市清水町
アクセス
小樽駅よりバスで7分、手宮バス停下車徒歩1分

 

おたる坂まち散歩 薬師神社の坂 子どもの声の響いた坂

 

近くの海の見える坂をもう一つ。手宮公園から下る、うまやの坂にも行ってみましょう。

うまやの坂の名前のゆらいは、昔の地名です。うまやの坂を下った先、厩町岸壁に地名が残っています。

 

海手からの登り道はかなりの傾斜を実感します!

写真を撮っていると、坂沿いに住んでいる方から「上の方に行くともっときれいだよ」と教えてもらえました。

 

歩道と車道は分かれていないので注意が必要ですが、海を背にして坂の右端を歩いてみてください。道が良い感じに曲がっていて、振り返ったときに道の真ん中に出なくても正面に海を見下ろせるポイントがあります。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

登り切った先は手宮公園のグラウンド付近。登った先の看板で斜度をチェック。20%!なかなかです。

 

手宮公園といえば、手宮緑化植物園が有名ですね。花見、紅葉狩りの時期にまた来たい!

 

うまやの坂(20%)

場所
小樽市手宮
アクセス
小樽駅よりバス12分、手宮1丁目バス停下車徒歩1分

 

おたる坂まち散歩 うまやの坂

 

上級:まだ名の無い坂を見つけてみる

海の見える坂を探していて、ふと感じました。

 

「まだ名前の付いていない、素敵な坂を見つけてみたい!」

 

ということで、上級編!

おたる坂町さんぽには載っていない、海の見える坂を自分で探してみましょう。

Googleマップとにらめっこして、狙いを定めて…

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

行ってみた!けれど、帰ってから気づきました。この坂こそ前述した「うまやの坂」でした。

やはり良い坂は既に名前が付けられている。

 

諦めずに坂を探します。しかし登ってみると意外と海の見えない坂の多いこと!

いくつかの坂にアタックし、ついに見つけました。

急な坂道を滑り落ちそうになりながら登り…

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

振り返ると…!

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

海が見えたー!達成感に包まれます。

 

海の見える面積はほかの坂に比べて少なめですが、ちゃんと青い水面が見えます。

左側に生えている木は、松でしょうか。青い海、白い雪、深緑の松に、海まで広がる街。

この坂、気に入った!

 

坂の周辺には住吉神社さん、インテリアショップ群青-藍(ran)さんがあります。春からは旧住ノ江カトリック教会の再活用が始まるホットなエリアです。

名前も付けてみました。

住ノ江の火の見櫓(ひのみやぐら)の先の坂なので、「櫓坂(やぐらざか)」!

どうでしょうか。アイドルグループにありそうですね。え?無い?

 

櫓坂 小樽市住ノ江

 

編集部ライターのたるえもんさんも海の見える坂を見つけてくれました。

スノークルーズオーンズから山手に行った場所だそうです。命名「春香坂」。

海までの距離が遠いからこそ、スケールの大きさを感じる風景です。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

春香坂 小樽市春香町

 

坂のお作法

ここまで紹介した坂ですが、冒頭でも触れたように坂はあくまでも一般の道路で車の往来が多い場所もしばしば。

マナー違反による地域住民とのトラブルが問題となっていますが、うまやの坂での出会いのように時に小樽市民は良い景色の場所を教えてくれます。

 

気持ちよく受け入れられる訪問は、あなたの観光も豊かにしてくれるはず!ということで坂を巡った私が考えた坂のお作法をご紹介します。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
知らない人がいたらびっくりしちゃいますよ

自分の家の敷地に、知らない人がいたら…!想像してみてください。びっくり仰天してしまいますよね。多くの人が訪れる観光地でもそれは同じです。個人の敷地に侵入はしないようにしましょう。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
ポイ捨てしたゴミはその後どうなるか

お菓子の袋や空き缶。残されたごみは、誰かが片付けなければいけません。ずっと残されていると景観や環境も悪くなりますね。誰もが気持ちよく過ごすためにも、自分出したごみは正しい場所に自分で捨てましょう!

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】
撮影に夢中で車と衝突!…なんてことないように

せっかく観光に来た先で、自分の身に万が一のことがあったら元も子もありません!車道での撮影や通行は本当に危険です。わが身を守るために車道へは出ないように。歩道側からも十分綺麗な写真が撮影できますよ。

 

坂を登るのはキツいですが、アクティビティだと思うと楽しいですよ。何より、坂を登った先から見える風景が格別です。皆さんも坂の先で素敵な体験ができますように。

 

「人はなぜ海の見える坂を登るのか」爽快感のある景色…難易度別の“坂”レポ【北海道・小樽】

小樽通編集部 アキコ

小樽に数年前に引っ越してきました。アラサーOLです。豊かな自然と美味しいものを楽しみながら、小樽ライフを満喫しています。まだまだ小樽のことは勉強中。

 

 

※内容は 掲載時点(2025年3月15日)の情報に基づきます。

※この記事は、2025年4月15日にHBC北海道放送のWEBマガジン「Sitakke」で公開された記事を転載したものです。

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