カメラマンが教える絶景&撮影テクニック~富山県で絶景の立山連峰を撮る~

女岩と剱岳

富山県内のさまざまな場所で、立山連峰の絶景が撮れます!

北アルプス北部に位置する雄大な立山連峰。富山県では毎年11月末頃から4月末頃まで、冠雪した美しい立山連峰を見ることができます。今回は、富山で生まれ育ち、その魅力を発信している写真家・稲垣泰人さんが、立山連峰の絶景スポットと撮影テクニックを紹介します。

 

写真家
稲垣 泰人(いながき やすと)さん

1981年生まれ、富山県在住のフォトグラファー。地元富山を中心に、さまざまな風景や家族の写真をSNSなどで発表し、注目を集めている。Twitterのフォロワーは5万人以上。T&D×東京カメラ部「Try & Discover フォトコンテスト2019」 優秀賞など受賞歴も多数。

稲垣泰人さん

 

立山連峰のおすすめ撮影スポット【1】雨晴海岸

雨晴海岸

富山県高岡市の雨晴海岸(あまはらしかいがん)は、「日本の渚百選」「白砂青松百選」「日本の海水浴場88選」に選ばれており、夏は海水浴場としても人気です。天気が良い日はここから、富山湾越しに立山連峰の山々を見ることができます。近年ではSNSでもこの風景が話題になり、カメラマンはもちろん、多くの観光客で賑わっています。

撮影におすすめの時期は、雪が積もった立山連峰が見られる11月末〜4月末。午前中は逆光で立山連峰がはっきり見えないので、お昼以降の時間帯に訪れるのが良いでしょう。

 

雨晴海岸

住所
富山県高岡市太田雨晴
アクセス
【電車】JR「雨晴」駅より徒歩約5分
【車】能越自動車道「高岡北」ICより約15分

 

 

道の駅雨晴

雨晴海岸沿いの白い建物は、船の形をモチーフにした道の駅「雨晴」。観光案内所や情報発信コーナー、お土産ショップなどのほか、2階と3階には展望デッキがあります。

 

雨晴海岸

道の駅「雨晴」の展望デッキからは、立山連峰をバックに走ってくるJR氷見線を一緒に撮ることができます。週末になると観光客とカメラマンで混雑するので、可能であれば平日がおすすめです。

撮影の際は立山連峰をダイナミックに見せるため、望遠レンズを使いましょう。この写真は焦点距離約200mmで撮影しました。ピントはマニュアルで、電車を撮りたい位置に事前に合わせておく(置きピン)と失敗が少ないです。

また、スマートフォンではレンズが広角なため、余計な部分が写り込んでしまうことがあります。レンズが複数ついているスマートフォンであれば、できるだけ望遠のものを選んで少しズームにすると、イメージに近い写真が撮れると思います。

 

道の駅雨晴のカフェ

道の駅「雨晴」の2階には「Cafe ISOMI TERRACE(カフェ イソミ テラス)」があり、オーシャンビューを楽しみながら食事や休憩ができます。雰囲気が最高なのでぜひ!

 

道の駅雨晴で食事
道の駅「雨晴」のパスタ

パスタやハンバーグをはじめ、メニューのほとんどが地元の食材を使ったものです。

 

道の駅雨晴のカフェ

「Cafe ISOMI TERRACE」の扉を出ると、すぐに2階の展望デッキがあります。ここから、先ほどの立山連峰をバックにした氷見線の写真が撮影できます。

 

氷見線の時刻表
「Cafe ISOMI TERRACE」店内のテーブルには氷見線の時刻表も。これをチェックすれば氷見線が通る時間がわかり、撮影のベストタイミングを逃さないので便利!

 

道の駅「雨晴」

住所
富山県高岡市太田24-74
営業時間
9:00~19:00
定休日
年中無休
アクセス
【電車】JR「雨晴」駅より徒歩約5分
【車】能越自動車道「高岡北」ICより約15分
公式サイト
道の駅雨晴

 

女岩と剱岳

さらに、道の駅「雨晴」とJR「雨晴」駅の中間地点からは、雨晴海岸のシンボル的存在の女岩(めいわ)と、立山連峰にある日本百名山・剱岳(つるぎだけ)を重ねて撮ることもできます。

この写真は、立山連峰を最大限大きく見せたかったので焦点距離約300mmで撮影。手前に波を入れることで、動きのある写真になります。

 

立山連峰のおすすめ撮影スポット【2】新湊漁港

 

新湊漁港から見る新湊大橋と立山連峰

富山県内有数の漁港として知られる射水市(いみずし)の新湊(しんみなと)漁港。ここは、新湊大橋と立山連峰を望遠レンズでダイナミックに切り取るのに最適な場所です。

こちらは330mmで撮影。釣り人も入れて、このような写真が撮れます。

 

新湊大橋と剱岳

新湊漁港の少し西にある奈呉の浦大橋(なごのうらおおはし)付近からだと、新湊大橋と剱岳を重ねて撮影することができます。この写真は400mmで撮影しました。

 

新湊漁港

住所
富山県射水市八幡町1-1100
アクセス
【電車】万葉線「東新湊」駅より徒歩約10分
【車】北陸自動車道「小杉」ICより約25分

 

立山連峰のおすすめ撮影スポット【3】海王丸パーク

海王丸パーク

商船学校の練習船として誕生した帆船・海王丸。「海の貴婦人」と呼ばれる美しいその姿を、現役当時のまま公開している射水市の海王丸パークは、観光客や地元の人が多数集まる人気のスポットです。

 

海王丸と青空

海王丸パークは上から見るとUの字になっているので、海王丸をいろいろなアングルから狙えます。

この写真は、真横から対岸の海王丸と青空を超広角レンズ(14mm)で撮りました。広角レンズのスマホでも撮りやすい構図だと思います。

 

海王丸と立山連峰

海王丸パークからも立山連峰が撮影できます。おすすめなのは海王丸を真正面から撮る構図。離れた位置からできるだけ望遠レンズで撮影してみましょう。そうすると、後ろの立山連峰が大きく写って迫力のある写真になります。

横構図のこの写真だと160mm、縦構図で撮る場合は250mmくらいが良いでしょう。

 

海王丸パーク

住所
富山県射水市海王町8
営業時間
「帆船海王丸」公開時間・見学時間/9:30~17:00
定休日
水曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
料金
「帆船海王丸」乗船料金
大人(高校生以上)400円、小中学生200円、ファミリー券(大人1名+小中学生1名)500円
アクセス
【電車】万葉線「海王丸」駅より徒歩約10分
【車】北陸自動車道「小杉」ICより約20分
公式サイト
海王丸パーク

 

立山連峰のおすすめ撮影スポット【4】内川

新湊内川

射水市の新湊地区を流れる内川は東西約3,420mを結ぶ運河で、富山観光の際はぜひ寄ってもらいたい場所。川沿いに民家が立ち並び、両岸に漁船がとめられている美しい風景は「日本のベニス」と呼ばれ、とてもノスタルジックな雰囲気です。

 

新湊内川と立山連峰

晴れた日には立山連峰がきれいに見えます。ここでもやはり、望遠レンズの圧縮効果が活かされますね。

 

新湊内川の夕景
昼間はもちろんですが、夕景もすごく美しいので、この時間帯を狙って訪れるのもおすすめです。

 

新湊内川の夕景
風がない日だと、川が鏡のように夕焼けの空を映し込みます。内川の夕焼けは、広角でも望遠でも印象的に撮れますが、50mmくらいの標準レンズを使うとバランスが良いと思います。

 

内川

住所
富山県射水市港町~八幡町
アクセス
【電車】万葉線「新町口」駅より徒歩で約8分
北陸自動車道「小杉」ICより約20分

 

撮影・文/稲垣 泰人
 

 

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