名湯・玉川温泉と同じお湯を満喫できる秋田県仙北市の「新玉川温泉」で本格湯治体験! 入浴した翌日は、体が軽く、びっくりするほどお肌がつるつるに。心から安らげて、美容効果も期待できる女性必見の宿の魅力をご紹介します。
新玉川温泉とは?
画像提供:新玉川温泉
「新玉川温泉」は療養・静養を目的とした効能溢れる温泉施設。pH1.2という日本一の強酸性の湯と、地熱による温熱療法を利用した天然屋外岩盤浴が有名です。全国から湯治客が集まるため宿泊予約が取りづらいことでも知られています。
新玉川温泉へのアクセス
東京からは秋田新幹線で約2時間40分、「JR田沢湖駅」で下車し、駅前のターミナルからは、レンタカーか、路線バス「新玉川温泉方面行き」に乗って約1時間。
新玉川温泉は雪深い地域にあります。冬季(12月〜4月下旬)は一部通行止めになり、路線バス以外の一般車両は通れなくなるので注意が必要です。
初湯治にもおすすめの宿「新玉川温泉」へ
画像提供:新玉川温泉
「新玉川温泉」は、玉川温泉と同じお湯が一年中堪能できる宿。美容と健康に配慮した食事メニューも魅力的な、リゾート気分で滞在できる湯治施設です。自然豊かなブナの森の中にあります。
リニューアルしたばかり!美しく開放的な館内へ
リニューアルされた館内は、これまでの湯治宿のイメージを覆すおしゃれな空間。明るく清潔で、女性一人でも安心して滞在できます。若いスタッフや女性スタッフが多く、親しみやすい印象です。
ロビーは広くて開放的。売店もあり、滞在客が思い思いに過ごせる空間。窓の向こうに広がるブナの森に四季を感じます、日常を忘れる美しい景色です。
一人旅に最適なリニューアル客室
画像提供:新玉川温泉
旅行作家の野添ちかこさんも、女性一人旅に推薦しているシングルルーム。
『「湯治」というと女性一人ではなかなかハードルが高いものですが、ここなら安心して過ごせる雰囲気です』
と野添さんもおっしゃっています。
清潔感あるお部屋は、一般のホテルより収納スペースが多めで、必要なときは壁から物干しロープが出せるようになっているなど、長期滞在に便利な配慮が嬉しいですね。
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家族やカップルにおすすめの和室ツイン部屋
画像提供:新玉川温泉
リニューアルされた和室ツインのお部屋。モダンな畳と木のぬくもりが心地良く、広さがあるので室内でゆっくりくつろげます。
収納スペースが多く荷物の整頓が楽です。滞在中は何度も温泉や岩盤浴に行くため、自宅のようにあれこれ物を置けるとストレスなく過ごせます。
洗面スペースも広くて快適。足元に冷蔵庫が隠れています。加湿器も用意されていて、女性の気持ちを配慮したしつらえです。
お部屋に用意されていた浴衣。小さいタオルとバスタオル、手提げ袋と歯ブラシ。この袋に着替えや小物を入れて、すぐ温泉に入りに行けます。滞在中は、館内を浴衣で歩いてOKです。
青森ヒバで作られた大浴場!強酸性の湯を体験
画像提供:新玉川温泉
心も体も癒される効能豊かな温泉へ。大浴場は、酸性に強い青森ヒバで作られた広い空間で、趣が異なる浴槽が14種類。洗い場にはシャンプー、リンス、ボディーソープが用意されています。
画像提供:新玉川温泉
源泉100%は最も効果が期待できると言われています。強酸性日本一を誇る泉質はph1.2でレモンの約2~2.5倍の酸性度。皮膚にピリピリと刺激を感じるので、まずは弱酸性に調整したお湯から入り、次に50%と移動していきましょう。5分ほどで殺菌効果が得られるそうなので、さっと入って湯船から出ます。
適度に調節された湯を使った、打たせ湯や歩行湯、サウナのような蒸気浴や箱蒸し湯など、さまざまな湯浴み方法があり、遊園地のアトラクションのようです。
箱蒸し湯は、頭だけ出して箱の中に入り蒸気と温熱で温まるもの。代謝をアップして汗を流しましょう。また、立ち上る蒸気は喘息や気管支炎などに効果が期待できるそうです。
飲泉コーナーでは、手順にならって源泉を水で割って飲みます。酸性だけあってレモネードのような酸っぱさに驚きます。これもまた、昔からある温泉の楽しみ方のひとつです。
画像提供:新玉川温泉
露天風呂もあります。熱すぎず、景色も良くて開放感に浸れます。心からリラックスできるひととき。夜間や冬の雪見風呂も風情があってすてきです。
大浴場は脱衣所の洗面台の数が多くて、混雑しがちな女湯にはうれしいポイントです。ドライヤー完備、化粧水と乳液、綿棒などが用意されているので手ぶらで来ても安心です。
玉川温泉の天然屋外岩盤浴
画像提供:新玉川温泉
冬季以外は、1日に2回、玉川温泉まで行ける送迎バスが出ています。天然岩盤浴を無料で体験できるのでぜひ行ってみましょう。新玉川温泉からはバスで約6分。実はこの場所は十和田八幡平国立公園の中で、散策できるようになっています。
流れる川は温泉成分が付着して色が変わっています。この蒸気に含まれる温泉成分を吸うことで、肺や気管支炎の疾患に効果を期待できるそうです。酸が強すぎて、鉄製の包丁などは一晩浸けておくとボロボロになるのだそうです。
地面の岩が温かいのでその上にゴザを敷いて、さらに体の上にタオルを掛けて横になります。自然の持つ力を感じるような体験です。
地盤には微量のラジウムやマイナスイオンなどが含まれていて新陳代謝の促進や鎮痛に効果が期待できるそう。それから「病に効く」と噂され、毎日のように利用する人もいるのだそう。ゴザは玉川温泉の売店で購入できます。
ラジウム効果が期待できる屋内岩盤浴
こちらは新玉川温泉の屋内岩盤浴。床下に源泉が流れる造りになっていて、塩酸や硫酸、ラジウムなど、玉川温泉の屋外岩盤浴と同じような効能が期待できます。
画像提供:新玉川温泉
開業以来使っているこちらを利用してみると、10分ほどでじんわり汗が出て、手足が暖かくなるのを感じます。利用後は、肩や腰のこわばりが解消され、体がとても軽く感じました。
利用者はフロントで岩盤浴用の作務衣とバスタオルを借りられます。(レンタル料 600円)。8時~17時50分は予約制で、フリータイムは4時~7時30分と18時30分~22時。
女性にうれしい!健康と美容を意識したバイキングディナー
夕食は「旬菜ダイニング〜ぶなの四季〜」でいただきます。バイキング形式の料理は、目移りしてしまうほど種類が豊富。健康と美容に気を使う方のために、地物の野菜など、新鮮で安心して食べられる料理が用意されています。
画像提供:新玉川温泉
秋田名物のしょっつるや無添加味噌といった発酵調味料が絶妙なバランスで組み合わせてあり、味の奥深さに感動します。長期滞在のお客様のために、メニューは日替わりだそうですが、全部は食べきれそうにありません。
もちろんお寿司やお刺身、秋田の郷土料理も満載です。合鴨ステーキ、目の前で焼いてくれる比内地鶏の鉄板焼き、きりたんぽ鍋、稲庭うどんなど。ごはんはあきたこまちで、白米、玄米、おかゆなどから自由に選べます。
米どころ秋田に来たならぜひ飲んでみたいのが日本酒です。ドリンクカウンターに行くとおすすめの日本酒を選んでもらえます。料理にお酒、ディナーはフルーツやスイーツも充実していて、心ゆくまでおいしいものを満喫できます。
お土産や美容アイテムが充実の売店
ロビーにある売店が充実していて、お土産以外に、滞在中に必要になりそうな生活用品も置かれています。玉川温泉名物の湯の華にまつわる商品や、スキンケアアイテムが人気のようです。
こちらは玉川温泉の強酸性のお湯からお肌を守るために開発した、オリジナル保湿クリーム「玉川美人エモリエントクリーム」(1,512円)。宿のスタッフたちが意見を出し合って作ったそうです。ジェルのような軽いつけ心地でしっとり保湿してくれます。
夕食で登場したお酒も販売しています。店員さんに教えていただいた人気のお酒「天寿 鳥海山」(2,050円)。
湯治の夜長にぴったりな図書コーナー
広い館内の一角に図書コーナーがあります。宿が用意したもの以外にお客さんが置いていくこともあるそうです。デジタルデトックスを兼ねて、誰かが運んできた本との一期一会を楽しむのもおすすめ。
ヘルシーでおいしい朝食バイキング
朝食もディナーと同じレストランでバイキングです。焼きたてのパンやヨーグルトが並びます。和洋どちらも充実していて、もちろん全て好きなものを選んで食べられます。
洋食の組み合わせ。パンが小さめに作られていて、いろいろな種類をちょっとずつ楽しめます。
新鮮なサラダと地元のブランドポーク、オレンジジュースとスムージーもフレッシュでおいしいです。ほかにイチジクとグレープフルーツのドリンクやデトックスウォーターなどもありました。
和食は、あきたこまちの玄米ご飯に自家製のお豆腐、サラダにおひたし、野菜炒めは味噌の香りが香ばしくて食欲をそそります。朝からしっかり食べられて、一日を元気に過ごせそうです。
「健康や美容を意識して、良い素材をなるべく手作りでご提供するよう心がけています。普段の生活から離れてゆっくり過ごしてください、ここは星がとってもきれいなんですよ」と話してくださった阿部支配人。スタッフのみなさんの笑顔が印象的な宿でした。
入浴した翌日は、天然のピーリング効果なのかお肌がつるつるになり、体も軽くなったように感じました。
本格的な湯治はハードルが高いと考えている女性も多いと思いますが、ここはリーズナブルな宿泊金額で本格的な湯治体験ができます。心と体が綺麗になる、楽しい湯治旅に出かけてみませんか?
日本の山岳温泉リゾート 新玉川温泉
- 住所
- 秋田県仙北市田沢湖玉川
- アクセス
- 田沢湖駅前からバスで新玉川温泉入口までバスで約60分
- 客室数
- 192室
写真・取材・文/Junko Saito