旅の楽しみ方

【京都・伏見の女酒編】日本酒好き必見!関西の二大酒蔵を巡る1泊2日

兵庫・灘と京都・伏見。関西には二つの有名な「日本酒の郷」があります。情緒あふれる酒蔵やスポットを巡る日本酒の旅へ出かけましょう。今回は「伏見の女酒」と称される伏見エリアへ。滑らかでやわらかな水の恵みを感じる観光スポットもあります。

兵庫・灘と京都・伏見。関西には二つの有名な「日本酒の郷」があります。情緒あふれる酒蔵やスポットを巡る日本酒の旅へ出かけましょう。今回は「伏見の女酒」と称される伏見エリアへ。滑らかでやわらかな水の恵みを感じる観光スポットもあります。

※関西の二大酒蔵を巡る1泊2日 灘編はこちら


歴史ある町、京都の伏見で「女酒」を味わう

伏見

京都市の南にある伏見エリアは、桂川、鴨川、宇治川の3つの川が通り、江戸時代は大阪と京都を結ぶ玄関口として栄えました。幕末には坂本龍馬や新選組が活躍するなど、歴史の舞台としても有名です。また、徒歩圏内に有名な酒蔵や見どころが集まっており、1日でまわりやすい便利なエリアでもあります。

灘の「宮水(みやみず)」のように、伏見では「伏水(ふしみず)」と呼ばれる良質な水が豊富にあったため、酒造りが発展しました。宮水がしっかりした硬水なのに対し、伏水はまろやかな中硬水。伏見のお酒が「女酒」と呼ばれるのは、柔らかい水から、優しく芳醇な甘口のお酒ができるためです。灘のお酒とはまた違った魅力を味わいに、さっそく行ってみましょう。

伏見

「黄桜 伏水蔵」で日本酒と地ビール両方楽しむ

黄桜 伏水蔵

京阪中書島駅から専用シャトルバスに乗り、訪れたのは「黄桜 伏水蔵(ふしみぐら)」。

黄桜 伏水蔵

黄桜といえば、カッパのキャラクターを使った日本酒のコマーシャルが有名ですが、実は京都で初めて地ビールを作った会社でもあります。そのため伏水蔵では、日本酒の製造工程に加えて、ビール工場の見学ができるのが特色です。

黄桜 伏水蔵
黄桜 伏水蔵

日本酒造りもビール造りも一度に見られて、とても得した気分。黄桜では、ビールにも伏水を使っています。工程は機械化されているものの、日本酒もビールも、職人さんによる品質チェックが欠かせないそうです。

館内にはカッパのイラストが飾られ、まるでギャラリーのよう。
館内にはカッパのイラストが飾られ、まるでギャラリーのよう。

見学を終えたら、おしゃれなカウンターで日本酒やビールを試飲しましょう。(1杯100円~)

バーカウンター

また、レストランで飲み比べや食事もできますよ。

直営店限定酒 飲み比べ 600円
直営店限定酒 飲み比べ 600円
花御膳 1,500円
花御膳 1,500円

伏見のお酒は、女酒と言われるだけあって、どれもなめらかな飲み口。口の中に優しい甘さが広がり、京都の繊細な和食ともぴったり合います。黄桜ではとくに、日本酒の原料である「こうじ」作りにこだわっており、より香り高いお酒が味わえます。日本酒のほか、地ビールの飲み比べや一品メニューも豊富です。

黄桜 伏水蔵

住所
京都市伏見区横大路下三栖梶原町53
営業時間
10:00~16:00(入場無料)※レストランはL.O.15:00
定休日
お盆、年末年始
アクセス
京阪中書島駅より専用シャトルバスで約15分

「月桂冠大倉記念館」で100年前にタイムスリップ!

月桂冠大倉記念館

続いては、さきほどシャトルバスに乗った京阪中書島駅から徒歩約5分。月桂冠大倉記念館へやって来ました。なんと、明治時代に建てられた木造の蔵が、そのまま使用されています。

月桂冠大倉記念館

実は、灘や東北では、蔵の多くが震災で倒壊してしまったため、このように現在も残っている木造蔵は少ないそうです。

月桂冠大倉記念館

月桂冠大倉記念館には美しい中庭があり、まるでタイムスリップしたような気分が味わえます。この景観を守るために、電線が地下に埋め込まれているそうですよ。

月桂冠大倉記念館

中庭の井戸で、酒造りに使われている伏水が飲めます。伏見の日本酒同様、とても柔らかくておいしいので、ぜひ飲んでみてください。

展示室では、京都市の有形民俗文化財に指定されている、伝統的な酒造りの道具を見ることができます。

月桂冠大倉記念館
月桂冠大倉記念館

また、月桂冠の歴史をたどる展示も充実しています。中でも、とくに興味深いのがこちらです。

月桂冠大倉記念館

約100年前に販売が開始された、瓶詰めの日本酒です。それまで、お酒は酒屋にとっくりを持って行って買うものだっため、なじみのない瓶のお酒はなかなか売れなかったそうです。そこで、お酒を旅先でも飲めるよう、ふたの部分にコップを付けて駅で販売することで、普及していきました。他にも、昔の酒器などがたくさん展示されているので、ゆっくりと見学して過ごしたい場所です。

見どころたっぷりの月桂冠大倉記念館。20歳以上の方は帰りに純米吟醸酒のお土産がもらえます。無料の試飲コーナーもあるので、ぜひ月桂冠のフルーティでなめらかな、甘口吟醸酒を味わってみてください。

月桂冠大倉記念館

住所
京都市伏見区南浜町247番地
営業時間
9:30~16:30(入館料:大人400円 中学・高校生100円)
定休日
お盆、年末年始
アクセス
京阪中書島駅より徒歩約5分、伏見桃山駅より徒歩約10分

「伏見夢百衆」のカフェでちょっと休憩

伏見夢百衆

月桂冠大倉記念館のすぐ隣にあるのが、ショップ&カフェ「伏見夢百衆(ゆめひゃくしゅう)」。実はこの建物は、大正時代に建てられた月桂冠の旧本店を利用したものです。店内では、月桂冠以外にも、さまざまな京都のお酒やお土産が販売されています。

伏見夢百衆
伏見夢百衆

ゆったりとした喫茶スペースには、スイーツはもちろん、伏見のお酒が飲み比べできる利き酒セットもあります。今回は、人気の「清酒アイスクリーム」を注文。

清酒アイスクリームと水出し珈琲のセット(1,000円)
清酒アイスクリームと水出し珈琲のセット(1,000円)

バニラアイスクリームにお酒をかけていただく一品。アイスの甘味にお酒の風味がアクセントになっていて、おすすめです。また、水出し珈琲は、月桂冠の酒造りに使う仕込み水が使われていて、こちらも絶品。月桂冠大倉記念館を訪れたら、合わせて是非寄りたい場所です。

伏見夢百衆

住所
京都市伏見区南浜町247
営業時間
10:30~17:00(土日祝 10:30~18:00)
定休日
月曜日(祝・祭日は除く)
アクセス
京阪中書島駅より徒歩約10分

「十石舟」でぶらり伏見の川旅へ

十石舟

月桂冠大倉記念館の裏にかかる弁天橋の下には、「十石舟」という遊覧船の乗り場があります。この船は、江戸時代から明治末期まで、伏見と大阪をつなぐ輸送船として活躍しました。当時、伏見から大阪まで、船で7時間もかけて人やお酒、米などを運んだそうです。

十石舟

現在では、観光客を運ぶ遊覧船として、歴史ある伏見の町を約50分かけゆったりとめぐっています。春には桜、夏は緑、秋は紅葉が楽しめることで人気を集めます。出航時間が時期により異なるので、事前に確認の上行くことをおすすめします。

十石舟乗り場

住所
京都市伏見区南兵町247(月桂冠大倉記念館裏)
営業時間
10:00~16:20(季節によって変動あり。冬期、8月の一部休業)
定休日
毎週月曜日(祝日を除く、ただし、4・5・10・11月は月曜日も運航)
料金
大人1,200円(中学生以上)・小人600円(小学生以下)・幼児300円(小学生未満)
アクセス
京阪中書島駅より徒歩約5分、伏見桃山駅より徒歩約10分

「伏水酒蔵小路」で伏見17蔵のお酒を飲み比べ!

伏水酒蔵小路

最後は、伏見のお酒とおいしい料理が豊富に味わえる複合店「伏水酒蔵小路」を紹介します。こちらは、様々な種類がある伏見のお酒を、世界に広めることをコンセプトに据えたスポットです。
こちらでまずいただきたいのは、驚きの内容の飲み比べセット。

十七蔵の利き酒セット「粋酔」1,700円
十七蔵の利き酒セット「粋酔」1,700円

なんと、伏見にある全17蔵のお酒が試せる利き酒セットです。食前酒に最適な甘めのお酒から始まって、少しずつしっかりした純米酒へと味が変わり、最後は深い味わいが楽しめる生もと、山廃、熟成酒まで。蔵だけでなく、色々な種類のお酒が試せる、考え抜かれたセットです。これだけ飲むと、自分の好みがハッキリわかりますし、これまで知らなかった蔵のお酒にも出会えて幸せ気分。さすが伏見のお酒、しっかりしたものも、大吟醸も、それぞれに柔らかさを感じさせて美味しい。

もちろん、日本酒に合う料理も充実しています。

お試し海鮮炙り 8種盛り 1,390円
お試し海鮮炙り 8種盛り 1,390円
自家製燻製五種盛 1,090円
自家製燻製五種盛 1,090円

おすすめは、新潟の海の幸を使った海鮮炙りと、自家製の燻製盛り合わせ。どちらも、お酒との相性は抜群。さらに、伏水酒蔵小路の中には8つの飲食店があり、お寿司やイタリアン、ラーメンなど、バラエティに富んだ中から好みのメニューを出前注文できます。

伏水酒蔵小路
伏水酒蔵小路

週末を中心に、音楽ライブや蔵元さんを招いての日本酒イベントも行われています。昼から営業しているので、酒蔵めぐりの合間やしめくくりに立ち寄りたいお店です。

伏水酒蔵小路

住所
京都市伏見区平野町82番2
営業時間
11:30~23:00(L.O.22:30)※出前メニューは店舗により時間が異なる
定休日
火曜日
アクセス
京阪伏見桃山駅より徒歩約4分、中書島駅より徒歩約8分


1泊2日で日本酒を味わいつくす旅へ

灘と伏見の日本酒は、味が大きく異なり、どちらも美味しいので、ぜひ両方の酒蔵を訪れて較べてみてください。酒蔵は夕方には閉まるため、ゆっくりとまわりたいなら、やはり1泊2日で行くのがおすすめ。たくさん試飲できるように、お水を持参するといいでしょう。

また、試飲するときは必ず「お車ではないですか?」と聞かれます。今回紹介したスポットは、どこも駅から歩いて行ける所ばかり。公共交通機関を利用して、日本酒の旅を心置きなく楽しんでくださいね。

取材・写真・文/ヒトミ☆クバーナ

※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご利用の際は公式ホームページなどでご確認ください。

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