お手軽で、かつ快適に自然を楽しめることで話題のグランピング。新緑がまぶしい那須連山の裾野に位置する「那須ハイランドパークオフィシャルホテル TOWAピュアコテージ」では、グランピング施設の透明ドームグランピングが美しいと評判です。ベッド、冷蔵庫、電源など滞在に必要なものはそろっていて、フレームのない透明ドームになっているため室内にいながら自然に包まれている居心地を味わえます。標高も約600mと高く、那須エリアでは最も標高の高いグランピングのため空気がきれいで、美しい星空を見ることができます。
徒歩3分以内の場所にフロントやレストラン、それに温泉があるのも魅力。さらにレジャーランドの那須ハイランドパークや、空中アスレチックのNOZARUが敷地内にあり、宿泊者特典も。夜は満天の星空を眺めたり、朝は鳥たちのさえずりで目覚めたり。朝な夕な自然と共に過ごすひとときは、何にも代えがたい贅沢な時間です。
豊かな自然と避暑地として名高い那須
週末の旅行先として人気がある那須高原。首都圏からだと車で約2時間半、新幹線でも約1時間というアクセスの良さに加え、秋の紅葉を筆頭に四季折々の風景を楽しみに多くの人たちが訪れます。
TOWAピュアコテージがあるのが、那須五峰の1つである黒尾谷岳の南斜面。東京ドーム170個分という壮大な敷地内には、コテージやグランピング、一般の人たちも宿泊できる別荘が点在し、一大リゾート地が築かれています。
滞在の拠点となるフロント
複数の宿泊施設がありますが、すべてのチェックイン作業はこちらのフロントで行います。部屋の鍵や宿泊場所が記された地図などを受け取るほか、売店ではお土産やお酒、お菓子なども購入でき、大浴場も併設。ここからグランピングエリアAとB、コテージ、レストランも徒歩圏内です。
宇宙船のようなドーム型テント
2カ所あるグランピングエリアのうち、より自然を身近に感じられるのがグランピングエリアBになります。9棟の巨大なテントが森の中に設置されていて、まるで童話の国に登場しそうな光景です。
ぽこっとした愛くるしい外観に対して、直径約6mのテント内は予想以上に広々とした印象。天井が高いため開放感もあり、ベッド4台が一列に並べられるほどの大きさです。そして、吸い込まれるように視線を向けてしまうのが最奥部分。
一面が透明になっていて、外の世界が映し出されています。太陽の日差し、木漏れ日の揺らめき、雨粒のしずく。当たり前に感じていた1つ1つが、より鮮烈に、特別に感じられ、自分の五感が徐々に研ぎ澄まされていくのが実感できるはず。
テントの左右にも三角形の窓があり、開け閉めが可能。網戸も付いているので虫が入ってくるのも防げます。
ホテル同様の充実したアメニティ
テント内には冷蔵庫、お湯沸かし器、空気洗浄機が常備され、冬にはヒーター、夏には扇風機も置かれます。コンセントは4ヵ所あり、テーブルタップ(たこ足配線)も1本あるので、電源には困らなそう。
冷蔵庫には、水のペットボトル(500ml)が2本入っていて、棚にはインスタントのコーヒーや緑茶も。紙コップもありますが、何度も使う場合は余分に購入しておいたり、自分のものを持ち込んだりすると便利かもしれません。
真夏の午後はテント内も高温になることが多く、そのためグランピングのチェックイン開始はあえて涼しさが戻る17時に設定。4月下旬から10月上旬までの宿泊期間です。
上下に分かれている館内着とタオルのほか、歯ブラシセットも付いています。布団とは別に、毛布も余分に置いてありますが、寝るときに寒さが気になる人は一枚羽織れるものを持参すると心強いです。
さらにキャンプで外せないアウトドアグッズも完備。虫よけグッズは、もしものときに心強いもの。スイッチ式のランタンも、キャンプ気分を盛り上げてくれる必需品です。
夕食はキャンプ飯の定番、バーベキュー!
夕食は、バーベキューテラス「まつぼっくり」にて、ロースやカルビなど牛肉3種をはじめ、豚肉4種(トントロ、カルビなど)、鶏肉3種(もも串、皮串など)、さらにラムなどをバイキングでいただけます。
エビやホタテなどの海鮮に、季節の野菜も6~8品ほど。マリネなどの前菜やサラダ、それにデザートのケーキも食べ放題です。
十分な広さのウッドデッキは通気性も抜群。屋根付きなので雨天のときも天気を気にせずに食事を楽しめます。
一日の終わりは温泉でリラックス
大浴場は、内風呂と露天風呂の2ヵ所。露天風呂が硫酸塩温泉のかけ流しになっていて、那須高原では珍しい淡黄色です。40℃前後とほど良いお湯の温度で、すーっと日頃の疲れも癒せそう。テントから大浴場があるフロントまで行き来するので、着替えを入れられるバッグや、脱ぎやすいサンダルを持っていくと便利です。
夜のテントはロマンチックに
夜のとばりに包まれ、虫の音が響くころ。テントの明かりを灯してみると、眩しかった昼間とはまったく異なる空間が現れ、幻想的な世界へと様変わり。テレビやWi-Fiもない、こんな雰囲気抜群な夜なら、おしゃべりにも花が咲きそう。
そして、テント上空では無数の星が輝き、流れ星でなくとも、この満天の星空に願いを込めたくなるはず。
眠りにつくときには、カーテンを閉めるのをお忘れなく。初夏だと朝5時前後には日が昇り、思ったより早く起床することに。明るいのが気になる人は、アイマスクのご用意を。
太陽と共に目覚める朝
初夏の那須、一日はカッコウやメジロ、キツツキの大合唱から始まります。テントから外に出れば、朝露が日光に照らされ、凛とした森の空気に思わず深呼吸したくなるはず。
朝食は、ウッドデッキが改装されたばかりの洋食レストラン「ル・ロージェ」にて。
洋食、和食が揃ったバイキング形式で、りんどう湖のジャージー牛乳をたっぷり使って焼き上げるパンケーキは、しっとりした食感に牛乳のコクも味わえ、一口食べるごとに笑みがこぼれてしまう一品。
ドライフルーツにナッツ類、複数のジャムなどトッピングも充実しています。
また店内で焼いたクロワッサンは、外はサックサク、中はしっとりでバターの風味も濃厚。手のひらサイズよりひと回り小さいので、あともう1個とおかわりしたくなるはず。室内でも食事をいただけますが、ウッドデッキからは那須連山や那須ハイランドパークが見渡せ、絶好の展望席になっています。
宿泊者特典でお得に楽しもう!
チェックアウト後も、せっかくなら宿泊者特典を受けられる敷地内の施設に出掛けてみて。那須ハイランドパークへは宿泊者専用ゲートがあり、1日乗り放題のファンタジーパスも特別価格で購入できます。40種類以上のアトラクションがあり、コースターも8つある充実ぶりです。
日本最大級の空中アスレチックを謳うNOZARUは、グランピングエリアBのすぐ前にあります。地上10mの場所から木々の間を移動したり、ジップラインで森の中を滑走したりと、猿や鳥になった気分を味わえるアトラクションは、12コースあり、難易度もさまざま。こちらも通常より割安価格で利用できます。
雰囲気が異なるグランピングエリアA
グランピングエリアは2ヵ所あり、予約時に指定できます。緑生い茂るグランピングエリアBに対し、もう一方のグランピングエリアAは見晴らしがよいコート上に、テント6つが設営されています。
黒尾谷岳の雄大な山容がテントからも一望できる開放的な環境です。ウッドデッキも備わっているので、ここでコーヒーを飲んだり、読書をしたり。フロントがある建物のすぐ横の階段を上った先にあるので、大浴場にも近いです。
インスタ映えすると話題のAURA
白いテントのほかに、360度すべてが透明なAURA(アウラ)は、まるでシャボン玉のような外観が特徴。グランピングエリアBに3つ、FACTLANDに1つあります。FACTLANDはフロントから車で3分ほどの場所にあるオートキャンプ場です。
外界と室内の境界線がないAURAですが、エアコンが完備され、適温に調節可能。1周をぐるりと囲えるカーテンをひけば、周囲も気になりません。天井部分は透明なままなので、夜空を見上げながら眠りにつきます。
現代的なログハウスで自然を感じる方法も
自然を満喫できるのは、グランピングだけとは限りません。特にこちらでは敷地内にある戸建ての別荘を管理しており、そのうちの80軒ほどは1泊から宿泊できます。
建物同士が離れているので周囲も気にならず、キッチンや浴室など生活に必要なものがすべて揃っているのは別荘ならではの良さ。似た物件は1つもなく、色々な住まいを体験できるとリピートする人もいるのだとか。
例えば、独自性にこだわったデザイナーズハウスと呼ばれる別荘のなかには、木材をふんだんに使って建てられたログハウスも含まれます。四方から木の温もりや香りに包まれ、森というより木そのものの中にいるよう。
壁や床だけでなく、家具にもウッド調のものが使われ、さらにはダイニングテーブルに天然無垢の一枚板を起用するこだわりです。
自炊や持ち込みもできますが、事前に予約すればバーベキュー、しゃぶしゃぶ、すき焼きのセットが到着時には準備されているので、食材を購入する手間を省けます。
ツリーハウスを彷彿させる別荘
築年数が浅い物件が多いデザイナーズハウスは多種多様で、森のガーデンをイメージしてデザインされた邸宅も。小高い丘に建てられているので、窓に目を向ければ緑が生い茂る木立と同じ目線です。
ダイニングルームの先には、バーベキューを囲えるほどの大きなウッドデッキがお待ちかね。こちらの別荘はプライベートガーデンシリーズと呼ばれているだけあり、外に出てみると静寂に包まれ、自分だけの特別な空間が広がっています。
シックな色合いに統一された家具や内装が、落ち着いた雰囲気を演出。部屋の中央に置かれた暖炉ではパチッパチッという薪の音がBGMとなり、炎の暖色がそっと彩りを添えます。
眺望ありきでデザインされた別荘
森や木ではなく、空を近くに感じたいのなら、その名もTHE VIEWシリーズがおすすめ。敷地内で最も山頂に近い場所に建てられた建物は、まさに眺望を中心とした間取りになっています。
吹き抜けの窓から見えるのは、どこまでも続く那須野が原の地平線。ウッドデッキもあるので、四六時中、刻々と景色が移り変わる様子を眺めているのが、ここでの過ごし方なのだと思えてくるはず。
チェックインで立ち寄ったフロントは、観覧車が目印の那須ハイランドパーク近くなので、ずいぶん高い場所まで上ってきたと実感できます。
自然にふれてエネルギーチャージを
広大な敷地に、ありとあらゆる宿泊施設がゆとりをもって展開している「TOWAピュアコテージ」。ここでは聞こえてくる音も、見える世界も、鳥や太陽、虫に草木など自然が創り出しています。
首都圏で暮らし、数年前に那須に移住したスタッフの亀上さんいわく、「那須に移り住んだことで健康的になりました。ここは自然が豊富で、この環境にいることで結果的に生活が規則正しくなったのだと思います。那須での生活は良いですよ。移住、いかがですか?」
なかなか移住には踏み切れませんが、だからこそ自然の中にどっぷりと浸り、同時に快適な滞在もしっかりと堪能できる、色々な楽しさが濃縮したグランピングに惹かれるのです。
那須ハイランドパークオフィシャルホテル TOWAピュアコテージ
- 住所
- 栃木県那須郡那須町高久乙3375
- アクセス
- 東北自動車道の那須I.Cより、車で約20分。那須塩原駅より無料送迎バスも運行(約40分、予約制)
- 駐車場
- 無料(100台・先着順)
- 総部屋数
- 142室
取材・撮影・文/浅井みらの