二度目の大阪旅行なら「天六」へ。天神橋筋商店街で味わう大阪気分!

大阪の再訪なら、「天神橋筋(てんじんばしすじ)六丁目」駅、通称「天六(てんろく)」から始まるエリアはいかが?
地元住民もひいきにする日本一長い天神橋筋商店街を歩けば、その雰囲気にワクワク。寿司やたこ焼きはもちろん、名物パンの味は? ユニークな大阪の「ええもん」とは? 商店街の近くには、江戸時代の「大坂のまち並み」が再現されたミュージアムや、子どもたちがのびのびと遊べるスポットも。大人も子どもも楽しめる「天六」から始まる旅へでかけてみましょう。


 

天六

まずは旅先のエリアをご紹介します。「天六」とは「天神橋筋六丁目」駅のこと。ここは、大阪のキタ、梅田から地下鉄で2駅。南北に天神橋筋、東西に都島通が交差するエリアです。天神橋筋六丁目商店街もここからスタートします。

天神橋筋商店街

日本一長いと言われる天神橋筋商店街は、天神橋筋に沿って北から南へ七丁目、六丁目、五丁目…と一丁目まで続き、なんと全長およそ2.6キロメートル。アーケードには約600軒もの店舗が連なり、地元の買い物客や、国内外の旅行者が闊歩しています。六丁目から二丁目あたりまで歩くとすれば、約40分です。

江戸時代の「大坂のまち」へタイムトリップ?

大阪市立住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館

早速、商店街へ…と、その前に、ここへ来たら「大阪市立住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館」を訪ねてみませんか? 「天神橋筋六丁目」駅の3号出口に直結したビルの8階に入口があります。荷物をコインロッカーに預けて、さあ、「浪花見物」に参りましょう。

大阪くらしの今昔館

10階の展望室から見下ろせるのは、9階にある「なにわ町家の歳時記」。江戸時代、天保初年(1830年代前半)の大坂のまち並みを実物大で再現しています。空はちょうど夕暮れ時の照明、時を知らせる太鼓の音も聞こえてきて、リアルなまちです。

大阪くらしの今昔館

9階に降りて、当時の人の目線で歩いてみましょう。建具屋や呉服屋、今で言うインポートショップの唐物屋、薬屋などが連なり、行き交う人には、着物姿もちらほら。

大阪くらしの今昔館

子どもたちは人形屋の店先にあるおもちゃで遊んだりしています。

大阪くらしの今昔館

お店の中に入ったり、座敷に上がったり。展示されているものに実際に触れて、体感できるのもこのミュージアムの特徴です。当時の技法を忠実に再現している建物は、建築を学ぶ学生さんも見学に訪れるそうです。

大阪くらしの今昔館

昔のことがピンとこない小さな子どもたちには、動物探しがおすすめ。子ども向けパンフレットにあるネコ、イヌ、スズメ、ヤモリなどを、子どもたちは張り切って探します。

大阪くらしの今昔館
大阪くらしの今昔館

また、こちらで人気があるのが、30分間ワンコイン(500円)でできる着物のレンタルです。洋服の上から着用できる手軽さゆえ、老若男女、外国人旅行客も着物姿を楽しんでいます(着用はこのフロアのみ。身長110センチ以上、1日先着300名まで)。

8階に降りると、明治、大正、昭和の近代大阪のフロア「モダン大阪パノラマ遊覧」。大大阪時代の地図が床一面に描かれたり、戦後のバス住宅などが模型で紹介されたりしているので、大阪のまちと住まいに関する歴史も辿ることができます。

大阪市立住まいのミュージアム 大阪くらしの今昔館

住所
大阪市北区天神橋6-4-20 住まい情報センタービル8F
電話
06-6242-1170
開館時間
10:00~17:00(入館16:30まで)
休館日
火曜日、年末年始、その他臨時休館あり
アクセス
大阪メトロ谷町線・堺筋線、阪急「天神橋筋六丁目」駅3号出口直結
JR大阪環状線「天満」駅から北へ徒歩約7分
入館料
一般600円、高・大生300円(学生証要提示)、中学生以下無料(企画展観覧料は別料金要)

まずはぶらりと「天六」から「天満」駅まで

天神橋筋六丁目商店街

それでは、天神橋筋商店街へ。スタートは「天六」にある天神橋筋六丁目商店街から。南へ向かうと、天神橋筋五丁目商店街に続いています。中は、飲食店、パチンコ店などが連なるアーケードです。

商店街

期待を裏切らず、洋品店にはヒョウ柄の洋服もあります。

天満駅

人の波にのって歩いていると、天神橋筋四丁目北商店街へと続き、約7分でJR大阪環状線「天満(てんま)」駅に到着。JR「大阪」駅から1駅なので、ここを起点に歩いてもいいですね。駅前には、ネオンが光る地元の食品スーパーもあり、大阪らしい派手さもあります。

子どもたちのパラダイス「キッズプラザ大阪」へGO!

キッズプラザ大阪

ここでちょっと、商店街から外れて、「こどものための博物館 キッズプラザ大阪」へ行ってみます。JR大阪環状線「天満」駅から歩いて約3分、商店街から西へ向かい、天神橋筋を渡った向こう側にあります。大阪メトロ堺筋線「扇町」駅2号出口もすぐそば。

キッズプラザ大阪

館内の中心にあるのが、芸術家フンデルトヴァッサーの作「こどもの街」。4階、5階を貫く巨大な作品は、まるで絵本の世界に飛び込んだような空間となっています。

キッズプラザ大阪
キッズプラザ大阪

5階の「やってみる階」では、体がすっぽり入る巨大なシャボン玉を作ったり、風でボールを飛ばしたり、自由に遊べるフロア。遊び方の説明はなく、まずは遊び方を探すところから始めるので、子どもたちの想像力も膨らむのでしょう。

キッズプラザ大阪

「やってみる階」には、自然や科学の体験のほか、世界の国の伝統や文化に触れるコーナーもあり、キューバの打楽器に触れる姿も。

キッズプラザ大阪

このほか、3階の「つくろう階」には、「デジタル体感ひろば アクア」もあり、デジタル3Dデザイナーを使って親子でデザイン画に挑戦することもできます。「なんだろう?」「どうなっているの?」と不思議や発見がたくさんある、子どもたちがのびのびと過ごせるスポットです。

キッズプラザ大阪

住所
大阪市北区扇町2-1-7
電話
06-6311-6601
開館時間
9:30~17:00(最終入館16:15)
休館日
第2・3月曜(祝日の場合翌日、8月は第4月曜)、年末年始、臨時休館あり
入館料
大人1,400円、小・中学生800円、幼児(3歳以上)500円
アクセス
大阪メトロ堺筋線「扇町」駅2号出口すぐ
JR大阪環状線「天満」駅西へ徒歩約3分

地元パン屋さんの名物パンの味はいかに?

CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド

楽しく遊んだ後は、一息入れたいところ。天神橋筋商店街に戻って、地元の人もご贔屓にする「CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド」に立ち寄ってみます。

CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド

こちらは、食パンや総菜パンなどが並ぶパン屋さん。注目は、天神橋筋四丁目、通称「天四(てんし)」の名物「てんしの紅茶あんパン」。紅茶を使って炊き上げた香りのいい白あんと甘さを抑えたホイップが入って、食べるとロイヤルミルクティーのような味わいです。

CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド

甘辛い大阪のカレー入りで、半熟卵が絶妙の「とろーり半熟卵のカレーパン」も人気です。

CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド

イートインも可能。紅茶はセイロンティーのセルフサービスで、1人 290円(税込)でお代わり自由。一休みしたい時に、子ども連れでも訪れやすいカジュアルなお店です。

CEYLON TEA & BREAD セイロンティー&ブレッド

住所
大阪市北区天神橋4-7-29
電話
06-6355-4800
営業時間
7:00~21:30
定休日
不定休

まだまだ続くよ。商店街

天神橋筋三丁目商店街

再び、商店街を歩きます。天神橋筋四番街を超え、その先の夫婦橋を渡ると、天神橋筋三丁目商店街に入ります。アーケードを見上げると、カラフルな鳥居がぶら下がっています。

天神橋筋三丁目商店街

しばらく歩くと曽根崎通に出ます。曽根崎通に面したアーケードの入口には、人形浄瑠璃のモニュメントがあります。ここは、大阪メトロ「南森町」駅とJR東西線「大阪天満宮」駅。

天神橋筋二丁目商店街

天神橋筋二丁目商店街に入ると、大阪天満宮のお膝元です。上方落語の定席「天満天神・繁昌亭」もあります。時間があれば、日本の伝統話芸・落語を親子で楽しむのもいいですね。

「市中の山居」をイメージした日本茶カフェも

CAFE大阪茶会

歩き続けて疲れを感じた時に立ち寄りたいのが、日本茶を味わえる「CAFE大阪茶会」。

CAFE大阪茶会

こちらの常連さんは、近くにお住まいのフランス人や、80代のご婦人、幼稚園の帰り道に「抹茶ソフトクリーム」を目当てに立ち寄る親子まで幅広いのです。

CAFE大阪茶会

日本茶は今、国内外で大人気。メニューには、緑茶をメインに、ほうじ茶、ラテなど。その中から「挽きたて緑茶 ジャストワンカップ」を味わってみます。オーダーが入ってから茶葉を粉に挽いて淹れてくれるので、コクと風味、無農薬の茶葉を丸ごといただけます。

CAFE大阪茶会

お楽しみはもう一つ。店内で味わうなら、「チョイス棚」から好きなカップを選べるのです。伝統ある日本の焼き物の温もりを感じながら、個性豊かな作品で一服。至福のひと時ですね。約100種類のカップがあり、販売もされています。

CAFE大阪茶会

子どもたちには「抹茶ソフトクリーム」や緑茶入り「ミックスジュース」を。「エスプレッソがいい…」なんて言うパパには、フランス人も絶賛する「ほうじ茶ラテ」の香ばしさを勧めてみましょう。テイクアウトも可能です。

CAFE 大阪茶会

住所
大阪市北区天神橋2-1-25-1F
電話
06-6755-4789
営業時間
日曜10:00~21:30LO、月~木曜11:00~21:30LO、金曜11:00~22:30LO、土曜10:00~22:30LO
定休日
なし

大阪らしいユニークなお土産ならここ!

東側には大阪天満宮が鎮座するそのお膝元。天神橋筋二丁目商店街まで歩いてきたら、「天満天神 MAIDO屋」に立ち寄ってみましょう。こちらは、大阪の「ええもん」を集めたセレクトショップ。旅の思い出に、ユニークな大阪土産を探すのにぴったりです。

天満天神 MAIDO屋

入口には「まいど」「いらう」「ごんた」などの大阪弁が書かれたな提灯と梅鉢の提灯が掲げられているので、すぐに分かります。

天満天神 MAIDO屋

店内は明るく、モダンな雰囲気。三角屋根に格子の木枠のディスプレイは、江戸時代に「天下の台所」と呼ばれた大阪に物資を運んできた三十石船をイメージして作られたそうです。

天満天神 MAIDO屋

オーナーに主婦向けのおすすめ商品を聞いてみました。その一つが「だしまきだし」。これさえあれば、大阪のしっとりとした「だしまき」が簡単に作れるという優れもの。ほかに、何にでもふり「かける」昆布「大阪こんぶ 極旨」や、焼き肉のたれ「もんくたれ」など、さすがは大阪、にくいネーミングです。

天満天神 MAIDO屋

美しい色合いで知られる「にじゆら手ぬぐい」や、「サクラクレパス」とラムネの老舗「ハタ鉱泉」がコラボした「ハタクレパス風ラムネ」など、大阪が誇る産業が生み出すアイテムも。

天満天神MAIDO屋
天満天神MAIDO屋

そして、側面にU字型のカットが施された「天満切子」もあります。中を覗くと、底の模様が側面に映り込んで万華鏡のような煌めき。ここ大阪・天満はガラス発祥として知られる地で、それにちなんで作られるようになった工芸品です。

天満天神MAIDO屋

住所
大阪市北区天神橋2-1-23
電話
06-6882-3361
営業時間
10:00~19:00
定休日
なし

 


 

天六

長~い商店街を歩くと、いろんなお店とともに、味、もの、人に出会えます。その中には、大阪らしさを貫くお店もちらほら。アナウンスも、買い物をするおばちゃんたちの会話も大阪弁。商店街を歩けば、そんな空気を肌で感じることができるでしょう。帰りは大阪メトロ「南森町」駅または、JR東西線「大阪天満宮」駅から、宿や次の目的地へ。
さて次は、親子で人形浄瑠璃、上方落語など文芸を楽しむ旅というのはいかがでしょう?

取材・写真・文/Tomoda

※掲載内容は公開時点のものです。ご利用時と異なることがありますのでご利用の際は公式ホームページなどでご確認ください。

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