2024年10月に長崎市に誕生した「長崎スタジアムシティ」は、全国でも珍しい“まちなか”のサッカースタジアムを中心に、アリーナ、ホテル、商業施設、オフィスといった5つの施設で構成される大型エンターテインメント施設として注目を集めています。スポーツ観戦はもちろん、グルメやショッピング、リラクゼーションなど多彩な楽しみ方ができるのが魅力。「長崎スタジアムシティ」の注目スポットやおすすめの過ごし方を徹底レポートします!
“まちなか”だからアクセスも便利!JR長崎駅から徒歩約10分
約7.5ヘクタール、東京ドーム約1.5個分の広大な敷地に広がる「長崎スタジアムシティ」。JR長崎駅から徒歩約10分という好アクセスも大きな魅力です。路面電車やバスの停留所も近く、長崎空港からは空港線エアポートライナー(長崎出島道路経由)を利用すれば約45分で「銭座町 長崎スタジアムシティ」バス停に到着します。
事前ダウンロードがおすすめ!専用Wi-Fi利用も、決済にも使える公式アプリ
サッカー専用の「ピーススタジアム」を囲むように「ハピネスアリーナ」や「スタジアムシティホテル長崎」、「スタジアムシティ サウス」、「スタジアムシティ ノース」が建ち並んでおり、効率よく巡るなら事前に気になる店やスポットをチェックしておくのがポイント。イベント情報やフロアマップも紹介されている公式アプリをダウンロードすれば、敷地内で専用のWi-Fiも利用できて便利です。
また、施設内の決済はほとんどキャッシュレス(一部店舗を除く)となっていますが、公式アプリのオリジナル決済機能「スタPAY」に支払い情報を登録すれば、アプリのQRコードをかざすだけでお会計が完了。ポイントも貯まります。支払い方法は銀行口座連携、クレジットカード連携のほか、施設内にある専用機で現金チャージもOKです。
最大約2万人を収容するサッカー専用スタジアム「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」
中央に位置する「ピーススタジアム」は、プロサッカークラブ「V・ファーレン長崎」のホームスタジアムです。最大の魅力は、選手がプレーするピッチと全方向の観客席との距離がJリーグの最短基準である約5メートルに設計されていること。日本一近い距離でプレーを観戦できるので、選手の声やボールを蹴る音までもリアルに感じられそうです。
さらに、大型ビジョンがどの席からも見やすいように対角線上に2面設置されているほか、観客席全体が屋根でカバーされているので、雨の日も安心。迫力満点の試合を快適に楽しめます。
最大60cmでゆったり座れる観客席は、すべてドリンクホルダー付き。ベンチの後ろ側に位置し、選手目線で試合を楽しめる特別席なども用意されています。
スタジアムにはブルワリー「THE STADIUM BREWS NAGASAKI」が併設されています。サッカースタジアムでビールの醸造を行っているのは、全国でもここだけ! 常時7、8種類のクラフトビールが楽しめ、観戦のお供にぴったりです。もちろん試合がない日でも立ち寄ることができますよ。
「ピーススタジアム」のすごいところは、試合がない日は観客席が開放され(7:00~23:00)、誰でも自由に過ごせるという寛容さ。休憩したり、食事をしたりしながら、スタジアムの雰囲気を存分に味わうことができます。オープンからすでに地元長崎の方々の憩いの場となっています。
2024年11月1日からは、夜のスタジアムを彩るレーザーショー「NAGASAKI STADIUM CITY NIGHT MIRAGE(長崎スタジアムシティナイトミラージュ)」がスタートしました。11~3月は19:30と20:30、4~9月は20:00と20:45からの1日2回開催されています。
多彩なイベントに対応!多目的アリーナ「ハピネスアリーナ」
スタジアムの北側には、2020年に誕生したプロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」の本拠地「ハピネスアリーナ」があります。収容人数は約6,000人と長崎最大のキャパシティを誇り、すり鉢状の設計で、どの席からも試合が見やすいのが特徴です。可変式なので、Bリーグの公式試合だけでなくコンサートやアイスショー、大相撲などさまざまなイベントにも対応できるのだそう。
さらに、「長崎ヴェルカ」のクラブハウスも併設されており、練習コートはタイミングが良ければ屋外から見学可能です。屋上にはフットサルフィールドや3×3コートが設置され、誰でも利用できるオープンスペースとして開放されています。
特別エリアに潜入できる!「長崎スタジアムシティツアー」に参加しよう
スタジアムやアリーナの魅力をより深く体感したいなら、専門ガイドが案内してくれる「長崎スタジアムシティツアー」への参加がおすすめ! ピッチやバックヤードなど、普段は一般の人が立ち入ることのできないエリアを訪れることができ、写真撮影もできちゃいます。
料金は「スタジアムツアー」、「アリーナツアー」がそれぞれ大人2,500円・子ども1,000円、両方を巡る「スタアリツアー」は大人3,500円・子ども1,000円(団体料金は異なります)。ツアーへの参加は事前に公式アプリからの予約が必要です。
「スタジアムツアー」では選手たちの入場口を通ってピッチへ出ることができたり、チームロッカーやベンチを見学したりするなど、まるで選手になったかのような気分が味わえます。
「アリーナツアー」では、コートに立つことができるほか、VIP専用のラウンジやVIP BOXへも潜入。特別な体験を楽しみましょう!
長崎スタジアムシティツアー
- 営業時間
- 10:00〜18:00(平日・土日・祝日問わず)
※イベント開催時・年末年始・緊急災害時などは営業時間が変更となる場合があります - 料金
- スタジアムツアー・アリーナツアー:大人2,500円、子ども(4歳~小学6年生以下)1,000円/60分
スタアリツアー:大人3,500円、子ども1,000円/90分
※団体料金は異なります - 受付場所
- STADIUM CITY NORTH 2F 長崎スタジアムシティツアー受付
- 予約・詳細
- 長崎スタジアムシティツアー
スタジアムビューでサッカー観戦も! 「スタジアムシティホテル長崎」
スタジアムに隣接して建つ「スタジアムシティホテル長崎」は、客室だけでなく大浴場やプールなど館内のあらゆる場所からスタジアムを見下ろすことができる、唯一無二のホテル。計243室の客室は、スタジアムの臨場感を味わえる「スタジアムビュー」と、長崎ならではの斜面に連なる家々が織りなす夜景を眺められる「シティビュー」から選ぶことができます。
上層階ならではの眺望が魅力!「デラックススタジアムビューツイン」
こちらは、ゆったりベッドが2つ並んだデラックスタイプの広々ツインルームです。エキストラベッドも導入できるので、最大4名様まで宿泊が可能。ベッドのマットレスと枕は全室共通で高級寝具「エアウィーヴ」が採用されており、快適な眠りへと導いてくれます。
バルコニーに出ると、眼下には鮮やかな緑のピッチが広がり、その向こうには夜景スポットとして有名な稲佐山や長崎港も一望できます。ぜいたくな眺望を存分に楽しみましょう。
バスルームのアメニティは、オリジナルの「VIASU」シリーズ。天然温泉や五島の椿油を配合したシャンプー、トリートメント、ボディソープはしっとりとした使い心地で、上質なリラックスタイムを演出してくれます。ドライヤーもダイソン製で、肌にも髪にも優しさを追求した配慮がうれしいですね。
コーヒーや紅茶は、長崎県で生産されているオシャレな波佐見焼(はさみやき)のカップで味わえます。このほか、冷蔵庫内のジュース類も無料でいただくことができますよ。
ホテルの利用案内は、大画面テレビでチェックを。このテレビをはじめ、客室で採用している加湿空気清浄機、マットレスやドライヤーなどは、ホテルを運営するジャパネットグループの通販で購入もできます。実際に体験してから購入できるという、ジャパネットならではの試みもユニーク!
子どもが大興奮!「グランドデラックスシティビュー ファミリールーム」(ヴィヴィくん)
家族連れにおすすめなのが、「V・ファーレン長崎」のクラブマスコット・ヴィヴィくんをモチーフにしたファミリールーム。ポップな色使いがかわいいシティビューの客室で、最大5名まで宿泊可能です。ロフトタイプのベッドスペースもあり、まるで秘密基地のようなワクワク感が楽しめます。
将来は「V・ファーレン長崎」の選手になることが夢だというヴィヴィくんと一緒に、いい夢を見ましょう!
スタジアムビューの天然温泉の大浴場で身も心もリラックス
6階フロアは宿泊客専用の癒やしエリアで、バスローブやパジャマ、スリッパでの移動もOKです。天然温泉の大浴場からは、一面の窓越しにスタジアムの景観が広がっています。窓には特殊スクリーンが施され、外からは見えないようになっているのでご安心を。
景観もさることながら、泉質にも注目です。地下1,500メートルから湧き出るアルカリ性単純硫黄温泉は、肌がツルツルになることから「美人の湯」と呼ばれているのだそう。
ヒーリングスペースも併設されており、入浴後のほてった身体をゆったりとクールダウンできます。
マッサージチェアも無料で利用できるので、疲れをほぐしながらゆっくりとくつろぎましょう。
同フロアには、完全個室の家族風呂が1室用意されています。ハンモックやソファまで設置されていて、浴室とは思えないぜいたくな造り。小さな子どもと一緒でも、安心して湯浴みタイムが過ごせそうです。こちらは90分の時間制(平日3,500円、土日祝4,000円)で、フロントカウンターでの予約制となります。
リゾート感たっぷりの屋内プールと本格サウナ
大浴場の隣には、開放感あふれる屋内プールとサウナがあり、水着着用で利用できます。もちろんこちらもスタジアムビュー!
約28.5メートルのプールのそばには、ゆったりとくつろげるベンチやリクライナー、カーテン付きカバナも設置されていて、リゾートで過ごしているかのような気分に浸ることができますよ。
キッズ用のプールもあり、水深は20~30cmと40~50cmの2種類に分かれています。また、アームリング(腕用浮き輪)の貸出もあるため、年齢を問わず楽しく水遊びができそうです。
なんと、半露天のジェットバスも完備されています。外の空気を感じながら気泡に包まれ、リラックスしたひとときを過ごしてください。
プールに続くサウナエリアには、オートロウリュ付きの高温サウナ(約80℃)、低温サウナ(約40℃)、水風呂(約15℃)が並んでいます。男女共用なので、カップルや家族で一緒にととのうこともできちゃいます。
スイートルームフロア宿泊者専用のクラブラウンジ
13階はスイートルーム専用のフロアで、このフロアに宿泊するゲストのみが利用できる「クラブラウンジ」があります。専門のスタッフがチェックイン・チェックアウトを行い、朝食やカクテルタイムのサービスなど、特別な体験を提供してくれます。
ここでは、朝食、アフタヌーン、オードブル、ナイトキャップの4回の時間に分けて、ホテル専属のシェフ、パティシエ、パン職人が手掛けた料理を味わうことができます。長崎港の美しい夜景を眺めながらお酒をたしなむなど、スイートルーム宿泊ならではの上質なひとときを堪能できそう。
「CAFÉS & DINERS VERDE」でランチ&アフタヌーンティー
ホテル内には6つのレストランとバーがあり、好みやシーンに合わせてセレクトできます。デイタイムにおすすめなのが7階にあるカジュアルフレンチのレストラン「CAFÉS & DINERS VERDE(カフェ&ダイナー ヴェルデ)」。優雅な雰囲気の中で、旬の長崎産食材を使用した料理や洗練されたスイーツを楽しみましょう。
ランチセット(3,800円~)はメイン料理を選ぶことができ、焼きたてパン食べ放題のブレッドビュッフェ、季節のスープ、ドリンクが付いてきます。写真のメイン料理は「長崎産マグロのグリル ニース風」。
こちらも人気のメイン料理「長崎和牛のグリル 秋野菜を添えて」。デザートには、濃厚でリッチな味わいが魅力の「バスクチーズケーキ」をぜひ味わってみて。ぜいたくなひとときを締めくくる、至福のスイーツです。
2交代制(11:30〜13:30/14:00〜16:00)のアフタヌーンティーは、その豪華さと美しさに思わずうっとり。セイボリーも、スイーツも、一つひとつ丁寧に作られており、季節ごとに内容が変わるため、何度でも訪れたくなります。
アフタヌーンティーには90分のフリードリンクが付いており、世界中で愛される老舗紅茶ブランド「マリアージュ・フレール」の紅茶10種が楽しめるのもうれしいポイント!
CAFÉS & DINERS VERDE
- 営業時間
- 11:00〜18:00
さらに、和食やイタリアンをはじめ、最上階には長崎の美しい夜景と共に音楽と食事が楽しめるライブレストラン「THE CLUB NAGASAKI」やバー「THE BAR NAGASAKI」など、話題のスポットが盛りだくさん。宿泊客でなくても訪れることができるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
スタジアムシティホテル長崎
- チェックイン
- 15:00(最終24:00)
- チェックアウト
- 11:00
- 総部屋数
- 243室
- 駐車場
- あり(67台・要予約)
多彩な魅力が詰まったショッピングモール&フードホール
長崎スタジアムシティには、長崎初出店を含む約80店舗のテナントがそろっており、ショッピングはもちろん、グルメやカフェタイムも満喫できます。スタジアムの2階にあるフードホールや3階のコンコースには長崎県内外の人気店が並び、試合がある日もない日でも気軽に立ち寄って食事を楽しむことができますよ。
ジューシーなワンハンドグルメ「髙田茶屋 文治郎」
観戦のお供にもイチオシなのが、「髙田茶屋 文治郎」で提供しているワンハンドグルメ「フォカッチャカツサンド」(1,200円)。姉妹店となる長崎の名店「とんかつ文治郎」のソースをまとった肉厚のカツを、自家製フォカッチャで挟んだ食べ応えのある一品です。
フードホール内のテーブル席でいただくのもよし、試合がない日にはスタジアムの観客席で味わうのも格別です。
こだわり焙煎のコーヒーとスイーツで一息「STREAMER COFFEE COMPANY」
「ハピネスアリーナ」の入り口横には、ニューウェーブコーヒーの国内パイオニアとして知られる「STREAMER COFFEE COMPANY」も出店。ラテアートやスペシャリティコーヒーなど、こだわりの一杯を味わうことができます。
美しいラテアートに見ほれてしまう「ストリーマーラテ」(750円)は、大きめのカップにたっぷりと注いでくれるので満足感たっぷり。「サンドウィッチ」(500円)や、スタジアムシティホテル長崎のシェフパティシエによるティラミス「STREAMER TIRAMISU」(580円)、シュークリーム「STREAMER CREAM PUFF」(480円)などのスイーツも絶品です。
スタイリッシュな店内のガラス越しに見えるのは、「長崎ヴェルカ」クラブハウスのコート。運が良ければ、選手たちの練習風景を観ながらコーヒーを味わえるという、ここにしかない貴重な時間を過ごすことができます。
スタジアム上空を滑走!世界初の大興奮「ジップライン Supported by 買取専門店 諭吉」
さらに、ここでしか体験できないアトラクションも要チェック! NORTH(オフィス棟)とSOUTH(商業棟)の屋上を結ぶ、全長258メートルのワイヤーロープを滑降する「ジップライン」は、なんと地上約60メートルのサッカースタジアム上空を通過します。予約はスタジアムシティ ノース2階にて、時間枠ごとの先着順で受け付けています。座った状態からスタートする着座型と、胴体を吊られるスーパーマン型から選ぶことができ、料金は1回2,500円。
上から見るスタジアムの眺めはもちろん、長崎の港や山々など目の前に広がるパノラマビューは圧巻で、周りの景色がどんどん後ろに流れていく感覚は爽快そのもの。まるで空を飛んでいるような解放感を楽しめます。動画撮影サービス(1,500円)を利用すれば、360度カメラを腕に着けてフライトの様子を撮影することもできます!
このほかにも、温浴施設「YUKULU(ゆくる)」や屋内型スポーツエンターテイメント施設「VS STADIUM NAGASAKI」など、気になるスポットもたくさん。1日中、飽きることなく過ごせます。スポーツ観戦をはじめ、グルメ、ショッピング、アトラクションまで。多彩な過ごし方ができる「長崎スタジアムシティ」。長崎の新たな旅の目的となるスポットです。ぜひその魅力を体験してみてください。
長崎スタジアムシティ
- 住所
- 長崎県長崎市幸町7-1
- 営業時間
- ショッピングモール10:00~20:00 ※店舗ごとに異なる(公式サイトで確認)
スタジアムシティ内は7:00~23:00の入場が可能 - 休館日
- 不定休 ※店舗によっては臨時で休業する場合あり
- アクセス
- 【電車】JR「長崎」駅から徒歩で約10分、JR「浦上」駅から徒歩で約8分、路面電車「スタジアムシティノース」電停から徒歩で約3分
【バス】、長崎空港からは空港線エアポートライナー(長崎出島道路経由)を利用すれば約45分の「銭座町 長崎スタジアムシティ」バス停からすぐ - 公式サイト
- 長崎スタジアムシティ
取材・写真・文/吉野友紀