京都の里山をサイクリング!「かやぶきの里」など日本の原風景に出会える美山満喫モデルコース

京都の里山をサイクリング!日本昔話の世界「美山」を満喫する日帰りプラン

京都市内から車で約1時間30分。京都府南丹市美山町は、「むか~し、むかしあるところに…」という言葉が頭に浮かぶような、かやぶき屋根の古民家が残る美しい里山。週末にふらっと、心癒やすトリップを楽しむのにぴったりです。

そんな美山をサイクリング! 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された「かやぶきの里」を巡り、美山産のそばを味わい、パワースポットで開運祈願。見どころ満載のモデルコースを紹介します。

 

 

懐かしい里山風景が広がる美山

どこか懐かしい里山風景が広がる美山

京都駅から車で約60キロメートル。京都市内から福井県小浜市へ続く周山街道(しゅうざんかいどう)を北上すると、緩やかな谷間に、まるで絵に描いたような美しい集落が見えてきます。京都府南丹市美山町は、古き良き日本に出会える場所。アクセスは便利とは言えませんが、それでもわざわざ行きたくなる魅力がいっぱいです。

 

10:00 京都丹波高原国定公園ビジターセンター

京都丹波高原国定公園ビジターセンター

そんな美山を巡る旅は、道の駅「美山ふれあい広場」にある「京都丹波高原国定公園ビジターセンター」からスタート。まずはここで電動アシスト自転車(E-Bike)をレンタルします。利用料金は、4時間まで1台2,000円+保証金1台1,000円。サドルの高さを調整したら準備万端。さあ、里山サイクリングへ出発です!

 

京都丹波高原国定公園ビジターセンター

住所
京都府南丹市美山町安掛下23(道の駅美山ふれあい広場内)
開館時間
9:00〜17:00
※水曜日定休
料金

入場無料
[レンタサイクル]4時間までの利用/1台2,000円 +保証金1台1,000円(利用終了後に返却)
※4時間以上(9:00〜17:00)の利用は1台3,000円
予約フォームから前日までの予約優先制
※12~3月はレンタル不可

アクセス
【車】京都縦貫道「園部」ICより約40分
公式サイト
京都の森の案内所|京都丹波高原国定公園ビジターセンター

 

かやぶきの里

最初の目的地「かやぶきの里」までは片道6キロメートルちょっとで、走行時間は40分ほど。近すぎず、遠すぎず、のんびりサイクリングするのにちょうどいい距離です。山間の道なので勾配はありますが、電動アシスト付きだからへっちゃら! ペダルをこぐたびに、濃い緑の風景がゆっくりと流れていきます。

 

由良川

しばらくすると、底まで見える澄んだ川が見えてきます。この川は、天然のアユも生息している由良川。清々しい空気の中で深呼吸すると、爽快感でいっぱいに。

 

10:40 かやぶきの里に到着

かやぶきの里

緑豊かな里山をスイスイこぎ進めていくと、古民家が集まる「かやぶきの里」に到着。ノスタルジックな風景にワクワクします。

 

かやぶきの里

「かやぶきの里」の集落内は、自転車の乗り入れが禁止されています。「お土産処かやの里」の脇にある駐輪場に自転車を停めたら、「かやぶきの里」を歩いて散策しましょう。ここ南丹市美山町の北集落は、1993年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された、日本の原風景に出会える場所。江戸~明治時代に建てられたかやぶき民家が、今も39棟現存しています。

 

かやぶきの里

「かやぶきの里」の初秋の風物詩と言えば、そばの花の白いじゅうたん。毎年9月中旬~下旬頃になると、かやぶき屋根の民家との美しいコントラストを楽しめます。

 

かやぶきの里

入り口にある昔懐かしい赤い丸型ポストは、人気のフォトスポット。映える角度を探しながら、たくさん写真を撮りたくなります。

 

かやぶきの里

民家には洗濯物が干されていたり、リヤカーが置かれていたり…地域の人たちの暮らしがそこにあることに気付かされます。

 

美山かやぶきの里

住所
京都府南丹市美山町北
時間
[かやぶきの里駐車場]
夏季(4〜11月)/9:00〜17:00
冬季(12〜3月)/10:00〜16:00
アクセス
[かやぶきの里駐車場]
【車】京都縦貫道「園部」ICより約50分
公式サイト
美山かやぶきの里

 

11:00 カフェ美卵

カフェ 美卵

山道を自転車をこいできて少し疲れたので、着いたばかりですがエネルギーチャージしたいところ。そこで、「かやぶきの里」にある「カフェ美卵(みらん)」へ。

こちらのお店は、「かやぶきの里」でおいしい卵を育てる中野養鶏場が営む直売所兼カフェ。テラス席もあり、おだやかな里山の風景を眺めながらひと休みできます。

 

カフェ 美卵

お目当ては平飼い卵を使った「手づくりプリン」(300円)で、卵のおいしさが際立つ濃厚でなめらかな味わい。豆乳で仕上げた「黒豆豆乳プリン」(370円)はあっさりヘルシーな味わいで、食べ比べるのもおすすめですよ。

そのほか、地元の美山牛乳を使用した自家製ジェラートも人気。ミルク感強めなのに後味すっきりで、こちらも絶品です。

 

カフェ美卵

住所
京都府南丹市美山町北上牧42
営業時間
10:00~17:00
定休日
月・水曜日、年末年始、お盆
アクセス
かやぶきの里駐車場より徒歩約9分

 

11:40 ちいさな藍美術館

小さな藍美術館

「ちいさな藍美術館」は、2005年にオープンした藍染工房兼美術館。「かやぶきの里」内で一番古く、なんと江戸時代後期の1796年に建てられたかやぶき屋根の建物です。

 

小さな藍美術館

1階は藍染作家・新道牧人さんの工房。昔ながらの技法で藍染が行われている様子を見学できます。

 

小さな藍美術館
小さな藍美術館

2階には、世界中から集めた藍染のコレクションを展示。中には1800年代のフランス・ボルドー地方の女性が着用していた水玉模様のドレスなどもあり、見るだけでときめいてしまいます。

 

小さな藍美術館

1階受付の脇にあるショップでは、藍染の手ぬぐいや缶バッチ、スカーフなどを販売。お土産におすすめです。

 

ちいさな藍美術館

住所
京都府南丹市美山町北上牧41
開館時間
11:00~17:00
休館日
月・火・金曜日
※冬季休館
入館料
300円(美山町在住者、高校生以下は無料)
アクセス
かやぶきの里駐車場より徒歩約8分
公式サイト
ちいさな藍美術館:THE LITTLE INDIGO MUSEUM

 

12:10 美山民俗資料館

美山民俗資料館

次に向かったのは「美山民俗資料館」。自然の摂理に適した美山の暮らしぶりや、歴史の深さを肌で感じられます。実はこの資料館、2000年に火災が発生し、焼けてなくなりました。しかし、2002年に地域の人たちが力を合わせ、かつての姿を忠実に復元したのだそう。

 

美山民俗資料館

こうしてかやぶき屋根を見ると、その厚みにびっくり!

 

美山民俗資料館

1階に展示されているのは、家具や生活用具、農具、身につけていた物など。普段なかなか目にすることのない、貴重な品々が並びます。

 

美山民俗資料館

そして、奥には農耕用の牛小屋が。家畜というと一般的に外で飼育するイメージですが、美山では牛も家族の一員として大切に育てられていたことがうかがえます。

 

美山民俗資料館

資料館の目玉は、屋根裏のスペース。むき出しになったかやぶき屋根の構造を間近で見られます。これほど複雑な構造のものを、すべて人の手だけで作ったなんて驚きですね。

 

美山民俗資料館

住所
京都府南丹市美山町北中牧15
開館時間
10:00~16:00
休館日
月曜日、年末年始、お盆
入館料
大人300円(小・中学生無料)
アクセス
かやぶきの里駐車場より徒歩約8分
詳細
美山民俗資料館

 

12:40 お食事処きたむら

お食事処きたむら

そばの栽培が盛んな美山に来たら、おいしいそばを食べるのも楽しみの一つ。自家栽培のそばを石挽きし、手打ちで提供しているのが「お食事処きたむら」です。人気店のため、店内はいつもたくさんのお客さんでいっぱい。

 

お食事処きたむら

広々とした店内は居心地がよく、落ち着いた空間です。

 

お食事処きたむら

人気のメニューは、冷たいそばに天ぷらがついた「天もりそば」(1,560円)。そばにプラスして、美山の平飼い卵を使用した「ミニ玉子丼」(380円)をオーダーするのもおすすめです。

そばは細めで香り高く、つるりとした喉越しがたまりません。サックサクの天ぷらも絶品で、あっという間に完食しました。

 

お食事処きたむら

住所
京都府南丹市美山町北揚石19-1
営業時間
10:00~15:00
定休日
水曜日
アクセス
かやぶきの里駐車場より徒歩すぐ

 

13:30 知井八幡神社

知井八幡神社

お腹が満たされた後は、美山の神社で開運祈願。知井八幡神社は、「かやぶきの里」の東側に位置するパワースポットです。小高い場所にあり、絶景が望めます。

 

知井八幡神社
知井八幡神社

歴史は古く、創建は1071年。「京都府指定登録文化財」の指定も受けており、本殿の彫刻装飾などが見どころです。ちなみに知井八幡神社のご利益は、旅の安全や厄除け、縁結びなど。旅の無事を祈ったら、再び自転車に乗って帰路へ。

 

知井八幡神社

住所
京都府南丹市美山町北 宮ノ本31-1
アクセス
かやぶきの里駐車場より徒歩約10分

 

14:40 道の駅「美山ふれあい広場」

道の駅 美山ふれあい広場

「かやぶきの里」を満喫した、楽しかったサイクリングは終了。「京都丹波高原国定公園 ビジターセンター」に戻り、自転車を返却します。ビジターセンターの向かいにあるのは、道の駅「美山ふれあい広場」の店舗「ふらっと美山」です。

 

道の駅 美山ふれあい広場

広い店内にはおいしそうな特産品がたくさん。地域で採れた野菜や加工品、手づくりのお弁当、旬のフルーツ、平飼い卵などを購入できます。お土産に「美山牛乳」(150円)や「美山牛乳 ドロップス」(486円)、「シュークリーム」(260円)などをぜひ!

 

道の駅 美山ふれあい広場

道の駅には、美山牛乳を使ったジェラート専門店「美山のめぐみ 牛乳工房」も。旅の締めくくりに、ここで最高のごほうびスイーツが食べられます。定番の「ミルクジェラート」(450円)は、牛乳本来の甘さと風味を感じられる逸品です。

 

道の駅 美山ふれあい広場

実は、美山はツーリングのメッカ。週末ともなると「美山ふれあい広場」にも多くのバイカーが集まります。

そんなバイカーの旅心を満たすのが、「牛乳工房」スタッフ手作りの顔ハメパネル。顔だけではなく手も出せる仕様になっていて、牛型のバイクを乗りこなすユニークな写真が撮れちゃいます。キリッとした表情で顔をハメれば、とびきりシュールで楽しい写真に!

 

道の駅「美山ふれあい広場」

住所
京都府南丹市美山町安掛下23−1
時間
店舗によって異なる
アクセス
京都縦貫道「園部」ICより車で約40分

 

より美山を知るための体験&おすすめスポット

さらに深く「かやぶきの里」について知りたいなら、地元の人が案内してくれる「かやぶきの里ガイドツアー」に参加してみてはいかがでしょう。時間は30~60分の間で好きな時間を選択でき、参加費用はガイド1名につき5,500円(定員2~20名まで)。見るだけでは分からない、かやぶき屋根の歴史や保存のための取り組みなどを丁寧に教えてもらえます。

 

日蓮宗 知見山 正法寺

「かやぶきの里」からさらに北へ約6キロメートル。知見(ちみ)という地域にある「日蓮宗 知見山 正法寺(しょうぼうじ)」は、自転車で向かうには距離があるので、ドライブがてら立ち寄ってほしいパワースポットです。

創建は平安時代の909年で、京都で最初に日蓮宗を広めたお寺と言われています。境内にそびえ立つ大きなイチョウの木は迫力満点です。

 

日蓮宗 知見山 正法寺
日蓮宗 知見山 正法寺

本殿参拝後は、奥にある「七面宮」まで足を運んでみてください。その背後に流れ落ちる七面の滝を前にすると、心がクリアになるようです。

 

日蓮宗 知見山 正法寺

住所
京都府南丹市美山町知見家ノ上25
アクセス
【車】京都縦貫道「園部」ICより約60分

 

「かやぶきの里」をはじめ、日本の原風景を眺めながら安らぎのひとときを過ごせる京都・美山。のんびり、ゆったりしたいときは、ぜひ足を運んでみてください。

 

取材・写真・文/安藤美紀

 

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