
にぎやかなワイキキから少し離れ、ダイヤモンドヘッドの東に位置する高級住宅街のカハラ地区。落ち着いた雰囲気の中でハワイ時間を満喫できるエリアです。
そんなカハラ地区で、約60年もの間、世界中の人々に愛され続けている高級リゾートホテルが「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」。洗練されたホスピタリティで世界中のVIPをもてなしてきた名門中の名門です。
目の前に広がるビーチの絶景、細部まで行き届いた心地よいサービス、ハワイの文化体験――。伝統と格式あるリゾートホテルで過ごす極上の滞在記をお届けします。
世界のセレブが定宿にする名門ホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」

「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」は高級住宅街・カハラ地区のビーチフロントに1964年にオープンしました。以来、数え切れないほどの皇族や王族、著名人をもてなしてきたハワイを代表するリゾートホテルです。

バラク・オバマ元大統領をはじめとする歴代のアメリカ大統領、そして日本からも上皇ご夫妻がご宿泊。また、「カホリウッド」と呼ばれるほど、ハリウッドスターたちも定宿として利用し、セレブに愛されるホテルとしての地位を確立しています。

ホテルがあるのは、ワイキキから車で約10分、ダニエル・K・イノウエ国際空港から車で約30分の場所。閑静な高級住宅街を抜けると、エレガントな中にもリゾートを感じるエントランスが迎えてくれます。
人の往来が多いワイキキと比べるととてもおだやかな雰囲気。オアフ島にいるにも関わらず、離島のようなリゾートステイが叶います。

潮風が抜け、開放感あふれるロビーに入った瞬間、目を奪われるのが、「ザ・カハラ」のシンボルであるシャンデリア。シーグラスに見立てたカラフルなガラスが光をまとい、キラキラと輝いています。

3灯並ぶシャンデリアは、1964年の開業時から飾られていて、初代は約28,000個ものベネチアンガラスを使用しているそう(初代はメンテナンス中のため、現在のものは2代目)。このシャンデリアを見ると、多くのリピーターが「カハラに帰ってきた」と感じる象徴的な存在になっています。
ハワイらしいレイでのお出迎え


チェックイン手続きをしていると、レイでの歓迎が! レイは女性がイエローのシェル製、男性がブラックのククイナッツ製。生花のレイは日本に持ち帰れませんが、シェル、ククイナッツなら持ち帰ることができます。ハワイらしいおもてなしに旅のスタートから感激!

カードキーにはホテルの風景がデザインされています。数種類あり、どのデザインになるかはお楽しみ! 思い出に持ち帰ることも可能です。

ちなみに、「ザ・カハラ」には日本語を話せるスタッフが多数在籍しているので、英語が苦手な人も安心して滞在できます。
チェックインは日本語対応可能で、ロビーの一角には日本人スタッフがいるゲストサービスも。滞在中だけでなく、到着前から日本語でメールで相談でき、例えばレストランの予約、ハネムーンや記念日のお花の手配なども応じてもらえます。
眼下に海が広がる客室「オーシャンビューラナイ」
客室は全338室あり、すべてが51平米以上と広々。今回は広大な太平洋を見渡せる「オーシャンビューラナイ」に宿泊しました。

客室に入り、目に飛び込んできたのは美しい海! 大きくとられた窓の外には、ビーチに並ぶヤシの木と、太陽にきらめく青い海が広がっていました。「ザ・カハラを選んでよかった!」と心から感じる絶景です。

客室は、白・ブラウン・アイボリーを基調とした「カハラシック」で全室統一。天井には籐製のファンがまわり、カーペットにはハイビスカスがデザインされ、エレガントな空間の中にハワイらしさが散りばめられています。
「オーシャンビューラナイ」の広さは約51平米、ダブルベッド2台とキングベッド1台の2タイプあります。(予約完了後にリクエスト可能)定員は大人3名、または大人2名とお子様2名まで宿泊可能です。

「オーシャンビューラナイ」はその名のとおり、海を望み、ラナイ(ハワイ語でベランダのこと)が付いているのが特徴。まずは、ラナイで美しい景色を眺めながら、ウェルカムスイーツのココナッツクッキーとコーヒーを楽しみました。

西側にはオアフ島の象徴、ダイヤモンドヘッドが。ワイキキから見るより、平らな火口がよくわかり、カハラだからこそ見られる風景です。

このホテルは、全室バスタブ付きなのもポイント。湯船に浸かり、のんびりと旅の疲れを癒せます。

バスタブとは別にシャワールームを備え、洗面台は2つあり、トイレは独立しているので、ファミリーやグループで宿泊する際の使い勝手も◎! さらに、日本人にうれしいTOTOのウォシュレットを全室に完備しています。

バスアメニティはホテルオリジナル。サンダルウッドの香りのシャンプー、コンディショナー、ボディソープ、ボディローションが用意されています。
バスソルトなどのパッケージには、「ザ・カハラ」のシンボル、ロビーを彩っていたシャンデリアのベネチアンガラスがデザインされています。

石鹸はホテルのロゴをかたどったもので、カハラのおもてなしの心を表しています。中央の円はカハラのホスピタリティ、そしてその周りを囲む5枚の花びらはゲストへのサービスに対する姿勢。さらにその外側の5枚の花びらはゲストに提供する価値を表現しています。

スリッパなどにもロゴが。スリッパもバスローブもふわふわでとても肌触りがよく、湯上りも心地よく過ごせます。

ミニバーには、ネスプレッソのコーヒー、アメリカ発のプレミアムティーブランド「HARNEY & SONS(ハーニー&サンズ)」の紅茶や煎茶などが用意され、無料で楽しめます。
名門ゴルフクラブを望む客室「シーニックラナイ」
「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」にはオーシャンビューラナイのほかにも多彩な客室があり、眺望や旅のスタイルに合わせて選べます。

一例をご紹介すると、「シーニックラナイ」は目の前に名門ゴルフ場、遠くにコオラウ山脈を望みます。広さ約51平米、定員は大人3名、または大人2名とお子様2名。この客室もラナイが付いています。

静かな時が流れるラナイで、コーヒーを飲んだり、読書をしたりするのがおすすめの過ごし方。日中は芝や山々の緑が美しく、夜はカハラの高級住宅街の夜景が広がります。
イルカが泳ぐラグーン前の客室「ドルフィンラナイ」

このホテルならではの珍しい客室が「ドルフィンラナイ」。「ザ・カハラ」は敷地内に大西洋バンドウイルカが泳ぐ「ドルフィンラグーン」を有し、この客室では、目の前のラグーンでイルカが元気に泳ぐ姿を見ることができます。こちらも広さは約51平米、定員は大人3名、または大人2名とお子様2名まで。


約2,400平米の広大なドルフィンラグーンには、大西洋バンドウイルカが6頭暮らしています。イルカの生態を学ぶアクティビティ「ドルフィン・クエスト・プログラム」に参加すると、イルカとより近くで触れ合ったり、餌をあげたりできます。
ホテルの目の前に広がる美しいビーチとプール

客室で少しくつろいだら、水着に着替えてビーチへ。ホテルの前は約240mにわたって白砂のビーチが続き、海は遠浅で波はおだやか。子どもも安心して遊べます。海に入るとすぐ珊瑚礁があり、シュノーケリングを楽しめるのも魅力です。ホテルではビーチ遊びの道具のレンタルも行っています。
そして、ビーチから見える遠くの山はハナウマ・ベイ方面のココ・ヘッド。ワイキキとはまた違った、ハワイの美しい景色を堪能できます。

ビーチ沿いには、青いパラソルが印象的なプールが。ここは宿泊者だけの空間で、ラウンジチェアーやビーチタオルは無料で利用できます。隣接するレストラン「シーサイドグリル」でドリンクや軽食をオーダーし、プールサイドで楽しむのも最高の休日になります。
ディナーはメインダイニング「ホクズ」のコース料理に舌鼓


ディナーは、全席オーシャンビューのメインダイニング「ホクズ」で。ハワイ産の食材を用いたフレンチスタイルのコース料理を堪能できます。

総料理長を務めるのは、マウイ島で生まれ育ち、ミシュラン三つ星レストランなど、世界各国でフランス料理の技術を磨いてきたジョナサン・ミズカミさん。2021年には、地元紙「ホノルル・スター・アドバタイザー」の「評論家のベストレストランチョイス」にも選ばれています。そんなレストランのディナー、記憶に刻まれること間違いありません。

ディナーを終えて部屋に戻ると、ターンダウンサービスで就寝準備が整えられていました。ベッドサイドに置かれていたのは、マウイ島で作られたオリジナルのチョコレート。チョコレートには睡眠の質を高める効果があるとされ、高級ホテルならではの心遣いを感じます。
名物「シン・パンケーキ」も堪能! 「プルメリアビーチハウス」の朝食ビュッフェ


快適なベッドでぐっすりと眠り、迎えた翌朝。まずは朝日を見にビーチへ。水平線から昇るハワイの朝日は感無量の美しさ! ここでも「ザ・カハラ」に来られた幸せを感じました。

そのまま、ビーチフロントにあるレストラン「プルメリアビーチハウス」で朝食タイム。目の前に広大な海を望み、心地よい風が店内を吹き抜けます。



朝食はビュッフェ形式で、日替わりのスペシャルメニューやエッグベネディクト、クロワッサンやデニッシュ、マフィンなど充実したペストリー類、サラダ、フルーツなどを好きなだけ楽しめます。
さらに、そばや納豆といった和食もあるので、日本食が恋しくなっても心配ありません。

卵料理はオムレツや目玉焼きなど好きなものを、その場で作ってもらうスタイルです。サーロインステーキのカービングサービスもあり、とっても贅沢。

数ある朝食メニューの中で、このホテルのシグネチャーメニューが「シン・パンケーキ」。薄く焼いてくるくると巻いた細い(thin)パンケーキを、ホイップしたバタークリームといただきます。冷めてもおいしい工夫が施された「ザ・カハラ」伝統の味です。
ハワイの伝統文化を体験できる無料アクティビティ

ハワイの海を見ながら朝食を堪能する幸せを噛みしめたあとは、ハワイの伝統的なラウハラ編みを体験。これはハワイの美しい自然や文化を若い世代、未来に受け継いでいくための「ザ・カハラ」独自のサステナブルな取り組み「KISCA(キスカ)」の一環です。
「KISCA」とは、カハラ(Kahala)、イニシアティブ(Initiative)、サステナビリティ(Sustainability)、カルチャー(Culture)、アート(Arts)の頭文字をとった造語。ラウハラ編みのほか、レイメイキング、フラダンス、ハワイの語り部による物語りなど、ハワイアンカルチャーを無料で体験できるクラスを毎日実施しています。ちなみに、宿泊者以外も参加可能だそう。

教えてくれるのはビル・ケオウア・ネルソンさん。「ザ・カハラ」や「ロイヤル・ハワイアン・センター」などで、ネイティブ・ハワイアンの祖母から受け継いだラウハラ編みの技術を伝える活動をしています。
ハワイ語で「ラウ」は葉、「ハラ」はパンダナスという植物のこと。パンダナスは日本では「アダン」とも呼ばれ、沖縄や八丈島にも自生しています。

ラウハラで作られるものとしては帽子が有名ですが、とても高度な技術と時間を要するため、この体験プログラムでは1時間程度で完成するブレスレットを作ります。日本語も少し話せるビルさんの丁寧な指導で編んでいくと、無心になり、おだやかな気持ちにもなれます。完成したブレスレットは、ハワイ滞在中に着けるのもおすすめです。

KISCAの取り組みでもうひとつ注目したいのが、植樹。オアフ島ノースショアにある「ザ・カハラ・レガシー・フォレスト」に植樹する活動を行っています。宿泊者も寄付をすることによって植樹でき、木にはGPSが埋め込まれているため、日本帰国後もパソコンやスマートフォンで木の成長を確認できます。

また、宿泊費と一緒に寄付(10.47USD/日)をすることでも、この活動を支援できます。寄付金は植樹などサステナビリティに関する取り組みに活用されます。
「プルメリアビーチハウス」でランチを楽しむ

ランチは再び、朝食をいただいたレストラン「プルメリアビーチハウス」で。メニューは、前菜やサラダから、肉料理、魚料理、とんかつまでラインナップしています。
見逃せないのが、シグネチャーメニュー「フライド・アヒ・ポケ・ムスビ」(25USD)。マグロのポケ(ハワイ語で「切り身」の意味)入りおむすびをカリッと揚げたユニークな料理で、和食とハワイ料理のフュージョンを味わえます。

「ザ・カハラ・バーガー」(24USD)や「カハラ・ロコ・モコ」(28USD)には、グラスフェッドビーフ(牧草のみを食べて育った牛のお肉)を使用したジューシーなパテが2枚も入っています。ハワイらしいボリューム感にお腹も心も大満足!
レンタサイクルやシャトルバスも! 充実の無料サービスでハワイを満喫
レンタサイクルでカハラの街をサイクリング

午後はホテルの無料サービスを活用しながら観光へ。無料で自転車の貸し出しを行なっており、ハワイの風を感じながらサイクリングを楽しめます。
少し遠くのビーチを訪れたり、「ホール・フーズ・マーケット」などが入るショッピングモール「カハラモール」へ出かけたり。カハラの住宅街を走りながら、豪邸めぐりをするのも楽しいひとときです。
無料シャトルバスサービスでワイキキやアラモアナに出かける

宿泊者専用の無料シャトルバスサービス(要予約)を利用し、ワイキキやアラモアナまで足を延ばすのもおすすめ。
「カハラモール」や「アラモアナショッピングセンター」、ワイキキの「ラグジュアリー・ロウ」、「ロイヤル・ハワイアン・センター」、「インターナショナルマーケットプレイス」の5カ所で乗り降りできます。
フィットネスジムやサウナで汗を流す

ホテル内を満喫したいときは、最新のフィットネスマシンがそろう「CHI ヘルス&フィットネスセンター」もおすすめ。宿泊者は24時間いつでも無料で利用できます。


ドライサウナやジャグジーを併設していることも魅力。サウナ後はビーチで海を眺めながら外気浴でき、高級リゾートホテルで”ととのい体験”は格別の心地よさです。
名門ゴルフクラブでプレーできる宿泊者特権も

また、「ザ・カハラ」に宿泊すると、隣接する名門ゴルフクラブでプレーする夢が叶うかもしれません。通常、会員しか利用できないのですが、宿泊者なら平日の時間限定で予約ができる場合があります。興味がある人はコンシェルジュに事前に相談を。
金・土曜日の午後はアフタヌーンティーで優雅に過ごす

「ザ・カハラ」ならではの優雅な午後を過ごすなら、ロビー横のラウンジ「ザ・ヴェランダ」でのアフタヌーンティー(80USD)がイチオシ。ジョナサン・ミズカミシェフが手がけた料理と、ハワイのオーガニックティーブランド「ティーチェスト」の紅茶などを楽しめます。
アフタヌーンティーは、金・土曜日の14:00~15:30限定。早めの予約がおすすめです。
チェックアウト後もシャワーや個室を使えるうれしいサービス

最終日は12:00にチェックアウトした後、フライトまで時間があったので「ホスピタリティ・スイート」を利用しました。ここはチェックイン前・チェックアウト後でも自由に使える無料休憩スペースです。

ソファーや個室、シャワーなどがあり、例えば朝早くハワイに到着した場合も、ここでシャワーを浴びて、チェックインまでの時間、観光に出かけたり、水着に着替えて、ビーチやプールで遊んだり、個室で仮眠をとったり……。
はたまた、チェックアウト後にショッピングに出かけて、荷物が増えても大丈夫。スーツケースも広げられるので、しっかり荷物を整理してから帰国の途につくことができます。
名物のマカダミアナッツチョコレートをお土産に

最後は館内のショッピングアーケードでおみやげ探し。「シグネチャーショップ」では「ザ・カハラ」のロゴがあしらわれた雑貨やグルメなど、オリジナルグッズがそろいます。なかには、「ザ・カハラ」限定の日焼けしたハローキティのぬいぐるみも。

一番人気はマカダミアナッツチョコレート。マカダミアナッツチョコレートはハワイみやげの定番ですが、「ザ・カハラ」のものは一線を画す最高級品です。
カリッと香ばしいマカダミアナッツと、上質なカハラクオリティのチョコレートがベストマッチ。フレーバーは、ミルク、ダーク、ホワイト、ブロンド(キャラメル)の4種類(各32USD)。4種類すべて入ったボックス(60USD)のほか、期間限定のフレーバーもあります。

ショップを出ると、目に留まったのは「セレブリティ・ウォール」。「ザ・カハラ」に宿泊したVIPの写真がずらりと並んでいます。アメリカだけでなく、日本のスターの写真も飾られていて、このホテルがいかに世界中のセレブに愛されているかをうかがい知ることができます。

オーシャンビューの洗練された空間や、世界中のVIPに支持されるホスピタリティに、心から癒された「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」でのひととき。格式高いホテルながら、肩の力を抜いたハワイらしいラグジュアリーを堪能できます。「ザ・カハラ」だからこそ叶うおだやかな時に身を委ね、リフレッシュする旅へと出かけてみませんか。
ザ・カハラ・ホテル & リゾート(THE KAHALA HOTEL & RESORT)
- 住所
- 5000 Kahala Ave, Honolulu, HI 96816
- アクセス
- ダニエル・K・イノウエ(ホノルル)国際空港より車で約30分
ワイキキ中心地まで車で約10分 - 駐車場
- 40USD/1泊
- チェックイン
- 15:00
- チェックアウト
- 12:00
撮影・取材・文:小浜みゆ