130年にわたって受け継がれてきた「帝国ホテル 東京」で一流のおもてなしを堪能

世代を超えて憧れを抱く場所「帝国ホテル」。敷居が高い印象もあり、なかなか足を踏み入れにくく感じていた人もいるかもしれません。上質な時間が流れる「帝国ホテル」で最上級の寛ぎとおもてなしによる、特別な一日を過ごしてみませんか？

1890年の開業から130年を迎えた「帝国ホテル 東京」。時代を超えても変わることのないおもてなしが国内外から愛される、歴史あるホテルです。

皇居や日比谷公園が目の前に広がる、日比谷・銀座エリアに位置し、ビジネス・レジャー問わずアクセスに便利な立地にあります。

エントランスを彩る、368枚のガラスを組み合わせて作られたシャンデリア“ゴールデンローズ”とゴージャスなドーム型の装花、そしてホテルの象徴のひとつである階段は、「帝国ホテル 東京」のフォトスポットとしても人気の場所です。

季節ごとに変わるというロビー装花を楽しみにしている常連客も多いそうで、10月は秋らしさを感じる色鮮やかな菊が迎えてくれました。特に、クリスマス時期の薔薇が一番人気とのことで、それを楽しみに毎年予約するという通な常連客もいるそうです。

ホテル入館口には新型コロナウイルス感染予防対策のため、アルコール消毒液とサーモグラフィーが設置されており、手の消毒と検温を行います。　

チェックイン時には健康状態に関する調査票への記入がありますが、その際に使用するペンは事前に消毒を徹底しているので安心です。

「帝国ホテル 東京」の4Fには趣のある「茶室 東光庵」があります。日本庭園を眺められる100坪ほどの茶室は、お茶会やお茶事の席として利用されるほか、親子や友人同士で茶道体験もできます。

初めての人にもわかりやすく丁寧に茶道の説明を行ってくれるので、歴史と伝統を感じながら和菓子やお茶をいただき、内外から和の魅力を存分に味わえます。

「茶室 東光庵」に入ったらまずは手を清めるところから始まります。作法も丁寧に教えてくれるため、全く知識が無くても心配はいりません。

ご挨拶の方法やお辞儀の角度、その理由や歴史なども細かく教えてもらいながら、日本文化の奥深さを改めて感じ、貴重な時間を過ごせます。

先生のように上手くきれいな抹茶の色が出るかどうかチャレンジしてみましょう。

茶碗の持ち方や飲み口を変えるなど、初心者には知らないことだらけでしたが、こんな日本文化を伝統的な帝国ホテル内で体験できるプランがあることは、あまり知られていないそうなので、ぜひ、ご家族や友人とお楽しみください。宿泊者だけでなく、茶道体験だけの利用もできます。

本館14〜16Fは“インペリアルフロア”と呼ばれている特別な空間です。開業以来、「帝国ホテル」で受け継がれてきた伝統のおもてなしを受けながら、上質な時間を過ごすことができます。

着物を着た“インペリアルフロア”専属のアテンダントが滞在のサポート。その他のサービスとして、夕方のドリンクのサービスや館内のフィットネスセンターの利用（事前予約制）などが含まれています。

今回宿泊したインペリアルフロアのデラックスルームは42平米の広々としたお部屋で、窓からは皇居が見渡せる、まさに“インペリアル”な客室でした。

帝国ホテルが開発したオリジナルの寝具「スリープワークス」と帝国ホテルとAYURAのコラボレーションアメニティもこのフロアならではの特典！

AYURAの化粧品はインペリアルフロア限定ですが、通常は女性用化粧品 （メーク落とし、洗顔料・化粧水・乳液の4点セット）、女性用アメニティ（コットン・爪やすり・ネイルリムーバー・ヘアゴムの4点セット）、男性用化粧品 （ヘアートニック、ヘアーリキッド、アフターシェーブローション）、裁縫セット、入浴剤、ボディーローションなどが用意されています。

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため2020年4月2日より営業停止をしていた本館17Fのブフェレストラン「インペリアルバイキング サール」。

ニューノーマルな生活様式に即し、デジタルツールを取り入れた新たなバイキングスタイルとして8月1日「バイキングの日」より営業が再開されました。「できたてのおいしさをお客様に味わっていただきたい」という料理長の想いはそのままに、各テーブルに設置されたタブレットから好みのタイミングで注文するオーダーバイキングスタイルへと進化。

また、店内に設置されたモニターで調理過程のライブ中継も楽しめるほか、バーテンダーによるカクテルの創作やデザートコーナーでの炎の演出など、五感で楽しめる新たなオーダーバイキングからは、スタッフの方々のおもてなしを存分に感じることができます。

ここまでバイキングにこだわる背景には、帝国ホテルがバイキングの発祥の地でもあるからだそう。北欧の伝統料理「スモーガスボード」を取り入れて考案されたこの食のスタイルは1958年8月1日に開店して以来、バイキングの先駆けとして愛されてきた背景があるのだとか。

2020年8月1日にバイキングとして生まれ変わった「インペリアルバイキング サール」をぜひお楽しみください。

環境問題に積極的に取り組んでいる「帝国ホテル」では毎週月曜日の夜を“エコマンデー”として、店内照明にグリーン電力を使用。ご来店のみなさまには、カクテルの特典が用意されています。

また、社内外の資格試験を経た「バイキングコンシェルジュ」が常駐しているので、襟元に称号をつけた人を探して気になることを質問すれば、「インペリアルバイキング サール」やバイキングの楽しみ方について、詳しく教えてくれます。どちらも知る人ぞ知る通情報です。

こちらは、着席するとまず運ばれてくるオードブルスタンドで、「燻製クロカジキのカルパッチョ タプナードソース」、「焼き茄子とスモーク鴨のビーツソース ジロル茸添え」、「栗の冷製スープ 生ハム添え」とパンがセットになったもの。

季節によってメニューが変わり、12月からは別の料理が楽しめるそうです。タブレットでオーダーしたお好みの料理は、スタッフによりテーブルまで運ばれてくるので、席を立たずにいただけます。

リニューアル後に導入された、目の前でシェフが料理の最後の仕上げをしてくれる、臨場感あふれるサービス。

茸の香ばしい香りを楽しめ、最後にはたっぷりのトリュフを削ってくれる「茸とクリームの焼ニョッキ トリュフ添え」。こちらも季節ごとにメニューが変わります。

好みの厚さにカットしてくれる「ローストビーフ」も伝統メニューの1つ。

食べ応えがあるのに口の中でとろけてしまいそうな濃厚なローストビーフは、絶対におかわりに行きたくなる一品。好きな料理を何度でも食べられるのがバイキングのいいところですね。

季節のフルーツをフランベして創る「季節のフルーツのジュビリー」。ディナータイム限定の炎の演出も必見です。

この日は洋梨のジュビリー。ほんのり洋酒の香りが漂う温かいスイーツをバニラアイスにかけて食べる、上品な大人のスイーツです。
新しくなった「インペリアルバイキング サール」の豪華バイキングを堪能してくださいね。

「インペリアルバイキング サール」でお腹を満たした後は、向かい側にあるバーラウンジ「インペリアルラウンジ アクア」で1日の締めくくり。

いつもは忙しい東京の街並みを落ち着いたラウンジから眺めてみると、美しい東京を改めて感じたり、日ごろの疲れをリセットできたりと、思い思いのゆったりとした時間を過ごせます。

健康応援メニューとして作られたオリジナルカクテルはここでしか飲めない特別な味わい。

バーテンダーと料理長がタッグを組んで、今までにない組み合わせで作られたエキゾチックなスパイス入りのカクテルと、胡麻の風味が和菓子を食べている感覚を思わせるカクテルの2品。この機会に限定カクテルとともに上質な時間をお過ごしください。

(左)オリエンタルスマッシュカクテル×杉本東京料理長　2,300円
(右)セサミホッパー　1,800円
※消費税込、サービス料別
※次の販売は2021年1月～2月末予定。（12月は販売していません。）

最高級の睡眠から目覚めた朝は「パークサイドダイナー」で朝食を。朝食から夕食まで利用できるオールデイダイニングになっており、窓から差し込む光が心地よい空間です。

卵料理（フライ、スクランブル、ボイル、プレーンオムレツ）、もしくはパンケーキから選べる朝食「パークサイド ブレックファスト」。ナイフを入れるのがもったいないほどの見事なオムレツはホテル朝食の醍醐味。

行列ができるほど人気のパンケーキ。帝国ホテルのメニューに登場したのは1953年で、長年愛されているメニューのひとつです。

その伝統と変わらない味、食感、焼き色などを厳格に保つため、修業を積んだ料理人のみが作ることを許されているという徹底さで、不動の人気メニュー。また、厨房にもこだわりがあり、均一に黄金色の焼き色を付けるため、5cmの鉄板で焼いているんだとか。

また食べたくなる、昔ながらの王道パンケーキ。甘さ控えめなのでメープルシロップとホイップバターで好みの味に調節するのもいいですね。

1Fにあるホテルショップ 「ガルガンチュワ」では、ホテルメイドの惣菜やケーキ、パンをはじめ、チョコレートやクッキーなどお土産にもおすすめの商品を多数取り揃えています。

帝国ホテル内のレストランで人気のカレーなどもテイクアウト用にアレンジしてご用意。ホテル内で食べて気に入ったフードをショップで購入すれば、ご自宅で再び味わえます。

「インペリアルバイキング サール」でも人気のアップルパイは根強いファンも多く、早い時間に売り切れてしまうこともあるそうなので購入はお早めに！

同じく、バイキングで好評の「抹茶のケーキ テ ヴェール」も購入できますよ。

バレンタインデーの時期には即完売してしまうような、オリジナルのショコラなども豊富に揃っています。

伝統を守りながら進化を続ける「帝国ホテル 東京」。特別な日はホテルの魅力を余すところなく堪能して、記憶に残る東京滞在を過ごしませんか。

撮影／湯浅良介・澁澤羅貴
取材・文／髙根沢麻美