旅の楽しみ方

かに旅行前に要チェック!イケメンかに達人が教える種類・時期・食べ方

冬の味覚の王様「かに」。日本で水揚げされるかには、ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニなどいくつかありますが、時期によって食べられる種類が違うこと、種類によって味や特徴が異なること、タグのことなど、ご存知でしょうか?

兵庫県はズワイガニの漁獲量日本一を誇り、中でも大半が水揚げされるのが香美(かみ)町の香住(かすみ)地区。まさに日本一の「かにの町」香住で、イケメンかにツウたちに、かにの種類、かしこい選び方、おいしい食べ方などを教えてもらいました。

いつ、どこに行けば、どんなかにが食べられるのかを、かに旅行に行く前にチェックしておきましょう!

かにのことならお任せ! 香住のイケメンかにツウたち

今回、お話を伺ったのは、香住にある宿のイケメン主人のおふたり。

ワイルド系おしゃれかに男子 「民宿 せきのや」ご主人・関さん

民宿せきのや 関さん

「民宿 せきのや」のご主人・関崇志さんは、セリで買い付けをするようになって23年というかにのプロ。毎朝、漁港に足を運び、自分の目で見極めたかにしか使わないというこだわりの持ち主です。おしゃれな迷彩柄の長靴が漁港でもひときわ光っていました。
(ちなみに、お嫁さん絶賛募集中だそうです!)

癒やし系イケメン 「湯宿 川本屋」ご主人・川本さん

湯宿川本屋 川本さん

そして、『ミシュランガイド兵庫2016特別版』で3つ星を獲得している、1947(昭和22)年創業の「湯宿 川本屋」の3代目ご主人・川本剛志さん。“香住の小栗旬“とも呼ばれ、テレビ取材が来たこともあるのだそう!

かにを食べに行く前に要チェック! カニの種類・時期・見分け方

期待してかにを食べに行ったのに、意外と細かった、思ったほど身が詰まっていなかった、とがっかりすることがないよう、まずは「ズワイガニ」と「紅ズワイガニ」の違いや食べられる時期を押さえておきましょう!

かにの王者「ズワイガニ」

ズワイガニ

丹後・山陰地方では「松葉ガニ」、北陸地方では「越前ガニ」の名で知られる「ズワイガニ」。漁場や水揚げ港によって呼び名が異なりますが、同じズワイガニのことを指します。

漁期
11月6日~翌年3月20日
特徴
身がぎっしりと詰まっている(その分、食べる際に取りにくいことも)
見た目は茶褐色、加熱すると鮮やかな赤色に変わる
生息水深帯
約200〜400m
漁法
底曳船

スリムで甘味が特徴の「紅ズワイガニ」

紅ズワイガニ

「紅ズワイガニ」は、「香住ガニ」の名でも知られています。紅ズワイガニ船があるのは、香住と境港(鳥取県)だけ。要するに、近畿地方で紅ズワイガニが獲れるのは香住だけです。

しかも、香住の船は小型で、日帰り漁を行っているため、とれたての鮮度の良いかにが食べられます。

漁期
9月1日~翌年5月31日
特徴
身に甘味があり、ジューシー
生の状態で真っ赤
ズワイガニより細身
生息水深帯
約500m以下
漁法
エサを入れたかごを沈めておびき寄せる「かにかご漁業」
ズワイガニと紅ズワイガニ

並べてみると違いがよくわかると思います。手前がズワイガニ、奥が紅ズワイガニです。

そして、もう1種類、「セコガニ」も押さえておきましょう。

小ぶりなメスの「セコガニ」

セコガニ、セイコガニ

「セコガニ」や「セイコガニ」と呼ばれるのがメスのかに。エリアによって呼び名が異なり、兵庫では「セコガニ」、京都では「コッペガニ」、鳥取では「親ガニ」、越前へ行くと「香箱(こうばこ)ガニ」などと呼ばれています。

漁期は11月6日の解禁日から12月末まで。ズワイガニのセコは、値段もリーズナブルで、味が濃くておいしいと人気です。

また、甲羅の中に外子(そとこ:腹にある卵)と内子(うちこ:甲羅の中にある卵巣)があり、これもおいしいと関さん・川本さんも絶賛! 味噌汁や炊き込みご飯にしてもおいしくいただけます。

「タグ付きがに」とは?

よく耳にする「タグ付きがに」の「タグ」とは、いわばブランドの証。例えば、香住地区にはかにが水揚げされる漁港が2ヶ所あり、柴山港で水揚げされたズワイガニ「柴山がに」にはピンク色、香住港で水揚げされたズワイガニには緑色のタグが付いています。

タグはすべてのかにに付くわけではなく、サイズや傷の大きさなど、各漁港で決められた基準を満たしたものだけに付けられます。

但馬・丹後地方の主なブランドがにとタグの色

ピンクのタグの「柴山がに」
ピンクのタグの「柴山がに」
緑のタグの香住のズワイガニ
緑のタグの香住のズワイガニ
青いタグの「津居山かに」
青いタグの「津居山かに」
黄色いタグの「香住がに」
黄色いタグの「香住がに」

画像提供:せきのや

ピンク
柴山港で水揚げされたズワイガニ「柴山がに」
香住港で水揚げされたズワイガニ
間人(たいざ)港(京都府京丹後市)で水揚げされたズワイガニ「間人ガニ」
(香住港と同じ緑色のタグですが、形が異なり、「たいざがに」と記載されています)
津居山(ついやま)港(兵庫県豊岡市)で水揚げされたズワイガニ「津居山かに」
黄色
香住港で水揚げされた紅ズワイガニ「香住ガニ」

「柴山がに」の中にもさらにブランドがある

柴山港のズワイガニ「柴山がに」の中でも、体重1.4kg以上、傷がない、身が詰まっている、といった基準を満たし、漁師・仲買人・セリ人の三者が認めたものは「柴山ゴールド」と呼ばれ、ゴールドのタグが付けられます。

香住港でも、ほぼ同様の基準を満たすものは「香住プレミアム」というタグが付けられます。どちらも、1,000枚に1枚あるかどうかという貴重な最上級品です。

110ものランクに分ける! 選別日本一の柴山港

柴山港 セリ

柴山港に水揚げされたかには、漁師たちによって、大きさ、身のつき具合、色、指のあり・なしなど、110ものランクに選別されます。これだけ細かく選別するのは日本中で柴山だけ。「それだけ、品質は保証済みで失敗のない仕入れができる」と関さんもおっしゃっていました。

柴山港 セリ

ただ、セリは1ランクずつ順番に行われるため、大型船が戻ってきた日は3,000枚ものかにが水揚げされ、セリに3時間以上かかることもあるのだとか。

柴山港 セリ

まだある! レアなかにたち

ブランドがに以外にも貴重なかにはまだあります。かにを食べに行ったら、出くわすかもしれないのでご紹介しておきましょう。

番ガニ

「柴山がに」のランク分けでいちばん大きいもののことを指します。

黄金がに

ズワイガニと紅ズワイガニのあいの子のことで、水揚げ量が少ないため高価。身がぎっしり詰まっているのが特徴のズワイガニ、甘味が特徴の紅ズワイガニ、両方のいいところを兼ね備えています。すすけた色なので「ススガニ」と呼ばれることもあります。

水ガニ

脱皮したばかりのかにのことで、身がみずみずしいことから「水ガニ」と呼ばれています。越前では「ズボガニ」や「若ガニ」などと呼ばれることも。

香住地区では毎年1月からの1ヵ月半だけ獲ることが許されているため、食べられる期間がかなり限られます。

かにのプロが伝授! おすすめの食べ方

かにの旨味を味わうなら「蒸し焼き」

かにを味わうには、焼きがに、茹でがに、刺身、かに鍋といろいろな料理がありますが、「せきのや」のご主人・関さんにおすすめの食べ方を聞いてみると、「蒸し焼き」との答え。蒸すことで旨味とほどよい水分が残り、柔らかく仕上がるのだそう。

焼きがにで味わう際は、焼きすぎNG、さっとあぶるのがおすすめ。そして、かに味噌を食べるなら茹でるのがおすすめとも教えてくれました。

とれたてが水揚げされる地元ならではの「かに刺し」

「川本屋」のご主人・川本さんがおすすめするのは「かに刺し」。日帰り漁を行っている香住では、早朝に水揚げされたかには、朝セリにかけられ、その日のうちに宿などのテーブルに並びます。とれたての鮮度のいいかにが食べられる香住ならではの贅沢です。

買うときは要チェック! プロが教えるかにの選び方

かにを選ぶときは、実際に持ってみて重いものを選ぶのがコツだそう。大きくても軽いものは身が詰まっていないので、大きさよりも重さで選びましょう。

ただし、お店などで手にとる際は、勝手に触るのはNG! 必ずお店の方に聞いてからにしてくださいね。

かにを食べに行くなら、香住のかにイケメンたちの宿へ!

ご紹介してきたようにかにを食べに行くなら「かにの町」香住がおすすめです。今回お話を伺ったかにイケメンたちの宿でも、おいしいかにをお腹いっぱい堪能できます。

主人自ら、毎朝買い付けるかにが自慢「せきのや」

毎朝、セリに足を運び、自分の目で見極めたかにしか使わないというワイルド系おしゃれかに男子・関さんの宿「せきのや」。

一番人気のズワイガニのフルコースは、1人1枚付いてくる茹でがにに始まり、かに刺し、かにちり鍋、焼きがに(宝楽焼)、かに味噌の甲羅焼き、〆のかに雑炊など食べきれないほど! 甲羅に日本酒を注いで甲羅酒を楽しむこともできます。

かにだけでなく、地元で水揚げされた旬のお魚の活け造りも付いています。ちなみに野菜は自家有機栽培。かにの殻で自家製の堆肥を作って育てています。

かにを満喫した後は、香住余部(あまるべ)温泉の湯でゆっくり温まってください。

また、春から秋までカヤックSUPツアーもやっています。

住所
兵庫県美方郡香美町香住区矢田59-2
アクセス
JR「香住」駅より車で約5分、徒歩約15分、送迎バスあり(要予約)

かにすき発祥の歴史ある宿「川本屋」

湯宿川本屋 川本さん

癒やし系イケメン・川本さんの「湯宿 川本屋」は、実はかにすき発祥の宿で、香住のかにが全国的に知られるきっかけになった宿。『ミシュランガイド兵庫2016特別版』で3つ星にも輝いています。

「川本屋」でも、丸ごと1枚使った贅沢なかにちり(かにしゃぶ)、陶板で蒸し焼きにする焼きがに、かに味噌の甲羅焼きなど、かにづくしのコースなどを堪能できます。かには、仲買人であるお兄さんから直接仕入れた逸品を使っています。

お風呂は、温泉大浴場のほかに露天風呂が4つあり、いずれも趣向を凝らしたものばかり。備長炭で四方を囲んだお風呂は遠赤外線の効果でじんわり温まります。鋳物でできた五右衛門風呂や、麦飯石、信州の木曽檜を使ったお風呂もあり、宿の中で湯めぐりが楽しめます。

住所
兵庫県美方郡香美町香住区下浜633-16
アクセス
JR「香住」駅より車で約5分、徒歩約18分、送迎バスあり(要予約)

現地スタッフが厳選! 絶品のかにが食べられる香住のおすすめの宿

香住地区には、なんと170軒もの旅館・民宿があり、すべての宿で旬のかにを堪能することができます。その中から、香住の宿を知り尽くす、「楽天トラベル」香住担当スタッフ厳選の宿をご紹介します。

温泉重視派には「あまるべ温泉 夕香楼しょう和」

あまるべ温泉 夕香楼しょう和
あまるべ温泉 夕香楼しょう和

かにだけでなく、温泉にもこだわりたい人におすすめなのは「夕香楼しょう和(ゆうかろうしょうわ)」。一切薄めることなく、余部(あまるべ)温泉の源泉100%のお湯を、海を眺めながら堪能できます。

また、子ども用の食器やチェア、専用の食事処があるなど、小さなお子さんにも優しい宿で、子連れでもかに旅行を楽しみたいファミリーにおすすめです。

コスパ重視派には「民宿 一(かず)」

民宿 一(かず)
民宿 一(かず)

コスパを求める人におすすめなのが「民宿 一(かず)」。松葉ガニを2杯も堪能できる1泊2食付きのプランが19,800円~、「香住ガニ」をたっぷり2.5杯も食べられる2食付きのプランは、なんと15,400円~。(いずれも2名1室利用時)

コスパも高い上、北近畿豊岡自動車道・日高神鍋高原ICより車で約30分とアクセスも◎です。

アクセス重視派には「かにの宿 丸世井」

かにの宿 丸世井
かにの宿 丸世井

アクセス重視派におすすめなのは「かにの宿 丸世井(まるせい)」。香住駅から無料送迎バスがあり(要予約)、宿の目の前はバス停という立地なので、車なしでもOK! 車でも、山陰近畿自動車道・香住ICから約10分と好アクセスです。観光にも便利で、香住漁港には徒歩約10分、鳥取砂丘には車で約40分ほど。

ご主人が毎朝漁港に出かけて直接仕入れる、こだわりのかにを食べられるのもうれしいポイントです。

かにの町・香住へのアクセス

香住地区は、兵庫県の日本海に面した小さな町。JR大阪駅から特急「こうのとり」で約2時間40分、京都駅から特急「きのさき」に乗り約2時間20分で城崎温泉に着きます。そこから在来線に乗り換え約30分で香住駅に到着します。

冬のかにだけでなく、季節ごとに旬の魚介類も味わえて、夏には海水浴も楽しめ、関西から1泊旅行にはちょうどいい距離なので、香住グルメ旅に出かけてみませんか?

冬の味覚を堪能!かに旅行へ行こう

取材・文/吉田由紀子

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