
提供:ことりっぷ
近年、絶景のあじさいが見られるお寺として話題になっている秋田県の「雲昌寺」。あじさいが作り出す幻想的な青の風景は、うっとりする美しさです。
2025年のあじさい観覧期間は、6月14日から7月21日まで。夜はライトアップもされます。青色に満たされた非日常の空間へでかけてみませんか。
副住職が丹精込めて育てた2000株のあじさいが咲き誇る
参道をゆっくり歩いて山門へ
秋田駅から車で1時間ほどの場所に位置する男鹿半島は、民俗行事の「ナマハゲ」で知られる風光明媚な半島。その北側の日本海沿いにある男鹿市北浦地区に、青色のあじさいで知られる「雲昌寺」がたたずんでいます。江戸時代初期に創建した歴史あるお寺です。
多くの参拝者が訪れるきっかけとなったのが、「死ぬまでに行きたい! 世界の絶景」にも選ばれたあじさいが咲く風景。境内をブルー一色で埋め尽くすように咲く圧巻のあじさいは、みとれてしまう美しさです。
癒されるブルーのあじさい
20年以上前、副住職の古仲宗雲(こなかしゅううん)さんが境内に咲いていた1株の美しい青色のあじさいに心を打たれ、参拝者や檀家さんが見たら喜ぶだろうと株分けしたことがはじまり。古仲副住職はあじさいの青色を保ったり、きれいに咲いたりするように日々手入れを行い、大切に育ています。現在は2,000株にもなっているそう。
2025年のあじさい観覧期間は、6月14日から7月21日まで、見ごろは6月下旬から7月上旬だそう。とくに美しいこの時期に訪ねるのがおすすめです。夜はライトアップも行われ、さらに幻想的になりますよ。
見どころも多い幻想的なあじさい寺を散策
江戸時代築の立派な本堂にお参り
あじさいを眺めながら山門をくぐり境内に入ると、参道の両側にもずらりと鮮やかなブルーのあじさいが咲き誇っています。あじさいに包まれるような感覚です。まずは江戸時代に建てられた、ご本尊の釈迦牟尼仏を祀る本堂を参拝しましょう。
一面を埋め尽くすブルーのあじさいの美しさにうっとり
参拝後はゆっくりとあじさいの観賞を。日本海が見える見晴台は、あじさいと海の写真が撮れるスポットです。その付近から本堂のほうを眺めると、ブルーのあじさいが辺り一面を染める圧巻の景色を楽しむことができますよ。
見晴台から海を一望。北浦漁港までは徒歩で10分ほど
涼しげで癒される「竹林の小径」
境内には赤い和傘が飾られた竹林があり、清々しい小径も設けられています。あじさいの下や竹林の小径の足元を見れば、「微笑み」「感謝」などと名付けられた、6体の「幸せ六地蔵」の姿も。やさしい顔のお地蔵さまにほっこりしますよ。
「心を静められるお寺です。非日常の空間のお寺をお参りし、心をゆっくりリフレッシュしてほしいです」と古仲副住職。
境内にたたずむ6体のお地蔵さまを探すのも楽しい
あじさいのプリザーブドフラワーで作る“唯一無二のお守り”
「omamori」(数量限定)1,200円
雲昌寺は“ご縁をつなぐお寺”でもあることから、良縁を結ぶ、願いを叶えるというご利益があるそう。あじさい寺ならではのお守りも用意されています。雲昌寺のあじさいをプリザーブドフラワーにして入れた「omamori」(数量限定)が人気。1つ1つていねいに花びらをお守りに詰めています。
「あじさいお守り」(数量限定)1,200円
もう1つのお守りは、あじさいをイメージしてデザインした大きな布を、株分けするように切り分けて1つ1つ作った「あじさいお守り」(数量限定)。御朱印帳も同じデザインです。同じ柄にならないように裁断しているため、好きな柄を探してみましょう。
「あじさい」のスタンプが押された御朱印と、6体の「幸せ六地蔵」がそれぞれスタンプされた御朱印が人気です。「あじさい」のスタンプは、1回目は「あじさい」、2回目は「寺紋とあじさい」、3回目は「手水鉢とあじさい」と訪れた回数によって変わるそう。参拝した記念にいただくのもおすすめです。
「あじさい」の御朱印(1回目)500円と御朱印帳
色とりどりの「あじさい絵馬」1,000円
ふんわりとした色合いがかわいらしい「あじさい絵馬」も。秋田市の和紙職人が手漉きで作る「出羽和紙(いではわし)」で作られた絵馬です。ピンクは恋愛運、青は運気上昇など、7つの願いごとによって和紙の色が選べるようになっています。願いを込めて、絵馬に書いてみては。
身に着けたくなる素敵なあじさいアイテムも
期間限定の「あじさいピアス」1,700円と猫をイメージした「花御守り」1,300円
あじさい観覧期間には、お寺のあじさいをプリザーブドフラワーにしたミニリース、猫や犬の形をした花御守り、ピアスやイヤリングなどのアクセサリーが並ぶ販売所も登場。人気のミニリースは飾るだけでなく、お守りとして購入する方も多いとか。身に着けて守ってもらえるアイテムがそろっています。
期間限定の「あじさいミニリース」1,200円
あじさいの時期はカフェもオープン♪
人気の「あじさいブルーソーダ」と「お寺のカフェオレ」
境内ではあじさい観覧期間を中心にテイクアウトメニューをそろえる「あじさいカフェ」がオープン。あじさい色のドリンクやコーヒー、紅茶などが楽しめます。人気の「お寺のカフェオレ」はカフェオレに合う豆で淹れた一杯。水にもこだわっています。「あじさいブルーソーダ」は色味がきれいなさっぱりしたソーダ。散策の合間にひと息入れて。
あじさいや緑の木々に囲まれた「あじさいカフェ」でひと休み
ブルー一色のあじさいに彩られた境内は幻想的で癒される光景。今年のあじさいは遠出をして、秋田の「雲昌寺」で楽しんでみませんか。
文:細江まゆみ 写真:加藤熊三