沖縄より近い海外リゾート「済州島」
韓国の南端に浮かぶ済州島(チェジュ島)。美しい海に囲まれ、島の中央には韓国国民が一度は登りたいという世界遺産の漢拏山(ハルラサン)がそびえ立ちます。その豊かな自然が見せる景勝美から「アジアのハワイ」とも呼ばれ、韓国国内だけでなく世界中からも観光客が訪れる人気リゾートアイランドです。
日本からは大韓航空の直行便が運航しており、成田国際空港から約2時間30分、関西国際空港から約1時間40分と、実は沖縄へ行くよりもフライト時間が短いんです!
しかも韓国なら日本との時差がないのも大きな魅力。海外旅行初心者や子連れ、三世代の旅行でも気軽に行ける、そんな済州島で今、話題のおすすめスポットを現地ガイドさんに案内してもらいました。
目次
ローカルが認めるグルメの宝庫「東門市場」には海産物やB級グルメがいっぱい
済州島の活気ある暮らしを垣間見るならまず訪れたいのが、空港から車で東へ約10分、島の中心街にある「東門市場」(トンムンジャン)。 近海でとれた新鮮な海産物や島特産のみかんなど、生鮮食品の店がずらりと軒を連ねる市場です。
どこか日本の魚市場に似た雰囲気で、海産物の種類の豊富さは島ならでは。いけすには透き通ったヤリイカが泳いでいました。
青果店の軒先に山盛りにされた済州島の特産のみかん。
もう1つの特産品がこの太刀魚。東京の鮮魚店ではあまりお見かけしませんが、済州の食卓には普通に並ぶ魚だそうです。その名前の通り「刀」にそっくり!
場内にはその場で買って食べられるグルメもたくさんあります。
これはズワイガニの脚を丸ごと揚げたコロッケ。W2,500(2,500ウォン)ということは日本円で約250円。W100が約10円(2018年8月現在)なので、ウォン一の位の数字をカットすればだいたいのお値段が計算できるのが韓国旅行のいいところでもあります。
市場で売られる韓国のB級グルメは、日本人の口にも合いやすく、しかもお値段お手ごろ!
みかんを絞ったジュースもありました。このかわいらしい容器は、韓国語で石のおじいさんという意味の「トルハルバン」になっています。トルハルバンは済州島を観光しているといたるところで見かける守り神の石像で、島のシンボル。
そして今、この東門市場で話題になっているのが2018年3月からはじまった「夜市場」(ナイトマーケット)です。市場南側のGate8に、済州のローカルフードを販売する露店が約30店、毎日18時~0時まで立ち並びます。
はじめは外国人観光客のためのナイトスポットとして企画されたそうですが、済州の島民だけでなく韓国本土からも多くの人が訪れ、熱気にあふれています。
その人気の秘密は、どのグルメもただ美味しいだけでなく、フォトジェニック!
写真を投稿するSNSとして人気のアプリInstagram(インスタグラム)は韓国でも若者を中心に利用者が1,000万人を超えています。見た目にもインパクトのある料理の投稿が拡散されてヒット商品になるケースが増えているそうです。
それだけに出店者も「インスタ映え」を狙って、地の物をアレンジした個性的なグルメを展開しています。
人気店には行列ができるほど活気に満ちあふれた夜市場。韓国の最新B級グルメが味わえて、旅のテンションも上がること間違いなしのスポットです。ぜひ立ち寄ってみてください。
#東門市場(トンムンジャン)
- 場所
- 済州市観徳路
- アクセス
- 東門ロータリーから徒歩約3分
- 営業時間
- 9:00~21:00 ※店舗により異なる(夜市場は18:00~0:00)
- 定休日
- なし
韓国でも旅のキーワードはインスタ映え!観光農園「ボロムワット」で絶景を撮ろう
「インスタ映え」は韓国の観光でもキーワードです。
済州島で今、映える!と話題のスポットが中心街から車で1時間半ほどの島の中東部にある「Boromwat GARDEN(ボロムワットガーデン)」。ボロムワットとは風の強いところという意味だそうです。
およそ330,000平方メートルの広大な農園には、春と秋にそばの花が、夏にはラベンダーや紫陽花が咲き誇って美しい光景を見せてくれます。
この時は畑一面にラベンダーが広がっていました。
花畑には自由に入ることができるので、ベストショットを収めるためにたくさんの観光客が自撮り棒を使って写真を撮っていました。中にはラベンダーを背景にウェディング写真やマタニティ写真を撮るカップルの姿も。
園内には農園直営のおしゃれなカフェもあります。開け放たれた大きな窓の外に広がる花畑を眺めながらティータイム。思わず長居したくなる心地よい空間です。
店内では農園で栽培される小麦を使った自家製のパンが売られていて人気を集めています。
いくつか味見をしてみましたが、シフォンケーキを思わせるようなしっとりとした食感に驚かされました!この小麦粉(500g W4,000)をお土産に買って帰る観光客も多いそうです。
他にも園内には1.2kmにもおよぶ紫陽花の小道があり、見ごろの6月には一目見ようと大勢の人が訪れる人気のスポット。満開の紫陽花に囲まれながら、のんびりと散策を楽しめます。
#Boromwat GARDEN(ボロムワットガーデン)
- 場所
- 西帰浦市
- 営業時間
- 8:30~18:30
- 定休日
- なし
- 入園料
- 大人W3,000 子供W1,000
リゾートでしたいことがすべて叶う!「済州神話ワールド」
済州国際空港から南西へ車で約1時間。「済州神話ワールド」は、なんと東京ドーム約50個分の敷地に建設されたばかりの統合型リゾート施設です。
4つのホテル(マリオット、ランディング、サマーセット、神話リゾート)とテーマパーク、ショッピングストリート、カジノなどが備わり、アイランドリゾートで楽しみたいことのすべてがこの1箇所に凝縮されています。
その中の1つ「神話テーマパーク」は、古代ギリシャやマヤ、インカ文明など、世界の様々な神話の世界を体感できる遊園地。大人から小さな子供までが楽しめる15種類の乗り物とアトラクションがあります。
1日フリーパス:大人W39,000 子供W29,000
営業時間:10:00~18:00
2018年夏には新たに「神話ウォーターパーク」が誕生!波のプールをはじめ、天候に関係なく楽しめる屋内プールや全長230mもあるアジア最長のウォータースライダーも!
神話ホテルから直結しているので、宿泊者であれば移動も着替えもスムーズ。家族でゆっくり時間をかけて遊びつくしたい施設です。
料金:大人・子供W39,000
営業時間:10:00~18:00
神話テーマパーク正門の真ん前にある「YGリパブリック」は、韓国の芸能企画会社であるYG Entertainmentとコラボレーションしたエンターテインメントゾーン。
中でも独特な外観が目を引く「Untitled, 2017」は、世界的な人気を誇る男性アーティストグループBIGBANGのリーダー、G-DRAGONがプロデュースしたブランチカフェです。
企画から細部のインテリアデザインまで本人が手がけていて、ファンでなくともその世界観は一見の価値あるアーティスティックな仕上がりです。
ここは済州観光公社が運営する神話免税店が集まるショッピングストリート。世界的なラグジュアリーブランドからヤングカジュアルまで、様々なファッション、雑貨を取り揃えています。
済州島のローカルアイテムも豊富!特に島の素材で作られたコスメは限定品も多く大人気。椿油や馬油を使ったハンドクリームはパッケージもかわいらしく、お土産に喜ばれそうです。
#済州神話ワールド
- 場所
- 西帰浦市安徳面
- アクセス
- 済州国際空港からシャトルバスで約1時間
人気急上昇!ローカルな韓国がフェリーで約15分の離島「加波島」にあった
韓国でもありきたりな観光スポットをめぐるのではなく、昔ながらの風景や、その土地ならではの体験を求める旅行者が増えているそうです。 済州島観光で近年、人気が高まってきているのが離島への小トリップ。済州島の周囲にはいくつかの島が点在しており、その一つの加波島(カパド)へ足を伸ばしてみましょう。
加波島へは済州島の最南端にある摹瑟浦(モスルポ)の旅客船ターミナルから1日4便出ているフェリーで向かいます(往復W7,100)。
所要時間はわずか15分ほど。カラフルな屋根の家々が並ぶ加波島が見えてきました。
船着場のそばにはレンタサイクルがあります(1日W5,000)。沿岸はサイクリングロードになっているので、これで島をぐるっと1周してみましょう!1時間程度で回れます。
島の暮らしは風との戦い。赤い屋根の民家はどれも低く造られ、周囲を石垣で囲って風をよけています。自然と寄り添いながら暮らす離島の生活を感じながら、のんびりと島を散策するのは贅沢な時間です。でも、時間を忘れて帰りのフェリーに乗り遅れないようにだけ注意しましょう。
麦畑に囲まれたのどかな散策路からは、遠くにこんもりとした済州の山房山と漢撃山が望めました。途中におしゃれなカフェもあります。
街の喧騒とはまるで別の世界のような、静かでゆるやかな時間が流れる離島の風景は、一度経験すると忘れられないものになるのではないでしょうか。
#加波島(カパド)
- 場所
- 西帰浦市
- アクセス
- 摹瑟浦旅客船ターミナルからフェリーで約15分
済州島でこれだけはおさえておきたい!韓国グルメガイド
済州島観光の楽しみは、なんといっても島グルメ!新鮮な魚介類はもちろんですが、特に有名なのが島のブランド肉である黒豚です。
ぜひ食したいのが黒豚のオギョプサル。三枚肉のサムギョプサルよりも肉厚な五枚肉のことで、皮と脂身と赤身を含んでいます。
皮をよく見ると細かい毛が少し残っていて、本物の黒豚とわかるようにしているのだとか。焼いた黒豚をイワシの塩辛ソースにからめて食べるのが済州流!脂ののった柔らかい肉質にソースのコクが増して美味!
#ヌルボムフッテジ
- 場所
- 済州市老衡洞
- 営業時間
- 11:00~23:40
- 定休日
- 年中無休
韓国を代表する料理の1つでお餅を炒めたトッポギは有名ですが、「トゥッペギ」をご存知ですか?
トゥッペギとはチゲを煮るときなどに使う土鍋のことで、1人前の鍋料理を指します。済州では海女さんによるアワビ漁が盛んで、新鮮なアワビがごろっと贅沢に入った海鮮トゥッペギも名物です。
東門市場で見かけたヤリイカの刺身も鮮度抜群で、コリコリとした食感が最高でした。
#ソウルトゥッペギ
- 場所
- 済州市アヨン路
- 営業時間
- 7:00~21:00
- 定休日
- なし
いかがでしたか?韓国は日本と文化的な共通点も多く、特に島国の済州島はローカルな異国情緒の中にどこか懐かしさを感じる風景に出会えるはず。
思い立ったときに行ける距離でもあるので、身近な海外旅行先として豊かな自然美を誇る済州島に足を運んでみませんか?
済州島観光の基本情報
- 済州島へのフライト
- 済州国際空港へは、大韓航空の直行便が成田国際空港から週3便(行き:月・水・金/帰り:火・木・日)、関西国際空港から週4便(行き:火・木・土・日/帰り:月・水・金・土)運航しています。※2018年6月1日現在
- 島内交通
- 済州島には鉄道がないため、観光の足は主に車かバスになります。うまく使いたいのがタクシー。日本より運賃が安いので、島内を観光するならチャーターするのがおすすめ。1日(8時間)チャーターしてもおよそ10,000円ほどです。アクティブに回るならレンタカーが便利ですが、国際免許を取得しておく必要があります。
- 気候
- 日本の福岡県とほぼ同じ緯度にあたり、気候も日本と似て温暖湿潤です。気温は年間を通じて東京とほぼ同じくらい。ベストシーズンは4~5月、9月~11月といわれています。海に入るなら7月~9月に行きましょう。
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