非日常・絶景の旅

天橋立と伊根の舟屋でフォトジェニックな風景に出会う

1度は見たい日本三景の「天橋立」と実はバスで30分ほどの距離にあるもう1つの絶景スポット「伊根の舟屋」を1日でめぐるモデルコースを紹介します。

1度は見たい日本三景の「天橋立」と実はバスで30分ほどの距離にあるもう1つの絶景スポット「伊根の舟屋」を1日でめぐるモデルコースを紹介します。

日本三景の1つ京都府の天橋立

日本海に面した京都府北部にある「天橋立」(あまのはしだて)は日本三景のひとつ。展望台から見える絶景は必見です! 遠くから眺めるだけでなく、実際に天橋立を散策したり、モーターボートに乗って景色を楽しむことができます。歴史があるお寺や神社、ご当地の名産物も魅力です。

伊根の舟屋

また、天橋立からバスで30分ほどあれば行くことができるもう1つのおすすめの場所が、「伊根の舟屋」です。全国でも珍しいノスタルジックな風景が広がります。透き通った綺麗な海、そこに浮かんで見える舟屋群を眺められる遊覧船や、古くからある唯一の造り酒屋なども見逃せません。今回はそんな2つの絶景スポットを1日でめぐるモデルコースを紹介します。

京都から特急で約2時間!天橋立へのアクセス

天橋立に向かうには、京都駅から「特急はしだて」に乗って約2時間で最寄の天橋立駅に到着します。城崎温泉からもJR山陰本線に乗車し、豊岡駅で京都丹後鉄道宮豊線に乗り換えると約1時間半で行くことができます。

天橋立駅に近づいてくると、今まで見えていた山や田園風景からはうって変わって、車窓から目に飛び込んでくるのは、海! 天橋立がまるで架け橋のようになっている宮津湾です。風景に魅了されているうちに、和風の装いの駅舎「天橋立駅」に到着します。

智恩寺でかわいい扇子おみくじを引こう

天橋立駅に到着したら、駅からすぐの智恩寺にお参りに行きましょう。
目の前の大通りは、両側にお土産屋さんや飲食店が立ち並び、活気にあふれています。駅を出て3分ほど歩くと存在感のある智恩寺が見えてきます。

智恩寺の山門

黄金閣と称される三門は、京都府の指定文化財となっています。実際に見ると、とても大きく迫力があります。楼上には釈迦如来、中央には十六羅漢が安置されています。

境内に入ると、明応9(1500)年に創建された国の重要文化財に認定されている多宝塔、両サイドには松の木が生い茂り、神聖な空気に包まれています。本堂は「3人よれば文殊の智恵」でおなじみの文殊菩薩が祀られています。智恵を授かる仏様として有名で、受験シーズンになると多くの学生がお参りに訪れます。

智恩寺のすえひろ扇子おみくじ

お参りが終わったら、本堂の正面の階段を上がると左側にあるおみくじコーナーでおみくじをひいてみましょう。いろんな種類のおみくじがありましたが、今回は小さい扇子の形をした「すえひろ扇子おみくじ」で運試し。1回300円で引くことができます。

智恩寺のすえひろ扇子おみくじは境内の松の木に結びつけるのが習わし

扇状になっているおみくじは、開くと結果がわかります。今回の結果は末吉でした。かわいいので持って帰りたくなりますが、境内の松の木に結びつけるのが習わし。大吉のおみくじも結びつけられていました。

智恩寺

住所
京都府宮津市字文珠466
駐車場
あり
アクセス
京都丹後鉄道「天橋立」駅から徒歩約5分

ご利益のある智恵の餅を食べて智恵を授かる

天橋立の名物として知られるのが「智恵の餅」です。歴史は古く、その起源は一説によると嘉暦年間(1326~1329 年)ごろとされています。食べると「智恵を授かる」というご利益があると古くから伝えられており、智恩寺を参拝した後に智恵の餅を食べるという慣習があるそうです。

智恵の餅の文珠荘 勘七茶屋

智恵の餅を食べられるお店は、智恩寺から許可を得た門前に並ぶ4軒のみ。その中の1つ「文珠荘 勘七茶屋」に立ち寄ってみました。

文珠荘 勘七茶屋の店内

店内の奥には囲炉裏があり、伝統を感じられる落ち着いた雰囲気の中で、古くから伝えられるお餅の味を楽しむことができます。

文珠荘 勘七茶屋の智恵の餅

智恵の餅は、100%地元のお米を使ってやわらかくつき上げた白いお餅にこし餡がのっており、口あたりも滑らか。あっさりとした甘さを感じさせてくれます。
1皿3個入り、お茶付きで260円。おいしくてもう1皿食べられそうなほどでした。

文珠荘 勘七茶屋

住所
京都府宮津市文珠471-1
営業時間
8:00~17:00
定休日
不定休
アクセス
京都丹後鉄道「天橋立」駅から徒歩約3分

天橋立神社で恋愛成就をお願いしよう!

勘七茶屋を出て、正面にある小天橋を渡ります。この橋は智恩寺のある陸地と天橋立をつないでおり、廻旋橋という別名でも呼ばれています。

珍しい廻旋橋として知られる小天橋

橋の高さが低いので、大きな船を通す場合には中央の橋げたを軸に90度回転して航路を開きます。現在は機械で動かしていますが、昔は人力で動かしていたそうです。毎朝9時55分ごろの観光船通行時、日曜日の11・12・13・14・15時、さらに不定期の大型船通行時に、橋の回転する様子を見ることができます。

大天橋を渡ると天橋立

小天橋を先に進むと今度は少し大きい青色の橋が見えてきます。この橋を渡ると天橋立の中にある大天橋(松並木)です。右側には海が見え、風が心地よく感じられます。

約3.6kmに及ぶ天橋立には松の木が立ち並ぶ

高い松の木が両側に連なり、まるで天橋立を守っているかのようなこの景色は、約2.4kmにも及びます。朝からこの景色の中で散歩をすると、とても気持ちがいいです。

天橋立神社

真っ直ぐ道なりに歩いていると、見落としてしまいそうなくらいにひっそりと佇む「天橋立神社」が横手に現れました。
天橋立には、天橋立神社・元伊勢龍神社・真名井神社の3つのパワースポットがあります。その中でも天橋立神社は、恋愛成就のスポットとして有名です。

天橋立神社の社殿

元々は智恩寺の境内にありましたが、天橋立内のこの場所に移したという説があります。現在の社殿は明治45年(1907年)に再建されたものです。
天橋立は昔、天にいた男神「いざなぎのみこと」が、地上にいた女神「いざなみのみこと」に会うために使った梯子だったと伝えられています。そこから「天(男)と地(女)を結ぶ」=恋愛成就の聖地、として知られるようになりました。

日本の名水百選にも数えられる磯清水

また、不思議な存在として知られているのは、天橋立神社の左手にある磯清水です。この井戸からは、宮津湾と阿蘇海に囲まれているのにもかかわらず、真水が湧いているのです! 日本名水百選の1つにも数えられています。お水は手水ですので、飲むことはできないので注意してください。

天橋立神社(橋立明神)

住所
京都府宮津市文珠天橋立公園内
アクセス
京都丹後鉄道「天橋立」駅から徒歩約15分

モーターボートに乗って天橋立の長さを実感!

天橋立の絶景を見に、対岸にある傘松公園へ向かいます。智恩寺の方へ戻り、そばにある船乗り場からモーターボートに乗ってみましょう。

天橋立の展望台へ向かうモーターボート

天橋立に沿って阿蘇海を抜け、展望台へ向かうモーターボート(天橋立桟橋~一の宮桟橋)は、所要時間約5分です。どれに乗ればいいのか迷っていると、乗り場のお兄さんが気づいてボートに誘導してくれました。

モーターボートからの景色

いざ出発! 先ほど歩いた天橋立を外側から眺めることができ、異なる魅力を感じることができます。たまに体がフワーッと浮き、水しぶきが顔に飛んできて、エキサイティング!

モーターボートから天橋立の全長を実感できる

改めて天橋立の全長を実感することができました。景色に見入っているうちに、気づけば一宮橋に到着です。

傘松観光モーターボート

住所
京都府宮津市文珠468
営業時間
8:00~17:00(12・1・2月は16:30まで)
定休日
不定休
料金
大人(片道)600円(往復)1,000円、小学生(片道)200円(往復)400円
アクセス
京都丹後鉄道「天橋立」駅から徒歩約4分

日本三景「天橋立」を股のぞき

天橋立の展望台へ向かうロープウェイ

いよいよ一番の見所、天橋立を海抜130mの高台にある傘松公園から一望しましょう! 園内にはケーブルカーもしくはリフトで上がります。

龍が天に昇っていくように見える天橋立

見える景色は天橋立に限らず、空気が澄んで天気の良い日には、一番遠くに能登半島も見ることができます。

眺める景色も非常に美しいですが、天橋立には「股のぞき」という有名な見方があります。
天橋立を背にして、肩幅より大きく脚を広げ、その間から前屈の姿勢で顔をのぞかせてみましょう。すると天橋立が天に昇っていく龍のように見えます。この眺めは「昇龍観」と呼ばれ、右肩上がりに昇っていく様は縁起が良いとされています。

天橋立のスカイデッキ

傘松公園には、他にも絶景スポットがいくつかあります。木製で円形の床が特徴的な、新展望台の「スカイデッキ」。柵の部分などがガラスでできているため、開放感があります。一部突起した部分は、底面がシースルーになった空中廊下になっています。足元から約40m下を見ることができ、空中散歩を楽しめますよ。

天橋立の眺望を楽しめるスカイテラス

眺望スペースの「スカイテラス」には屋根があるので、日差しを気にせず、椅子に座ってお茶などを楽しみながらゆっくりと景色を楽しむことができます。

展望レストランのアマダイニングからの眺望

スカイテラスの横には「Ama Terrace」(アマテラス)があり、2Fの展望レストラン「Ama Dining」(アマダイニング)からの景色もおすすめです。大きな窓には海と天橋立のパノラマビュー! 食事をしながら、絶景を味わえます。

傘松公園

住所
京都府宮津市大垣75
営業時間
【ケーブルカー】1・2・12月/8:00~16:30、3・11月/8:00~17:00、4~10月/8:00~17:30 ※7月10日~8月20日は8:00~18:00
【リフト】9:00~16:00(12~2月は運休)
※運賃は共に往復大人660円、小児330円。
【Ama Teracce】3~11月 お食事10:00~16:30(LO15:30)/喫茶9:00~16:30(LO15:45)、12~2月 お食事10:00~16:00(LO15:00)/喫茶9:00~16:00(LO15:30)
定休日
無休
アクセス
観光船で「一の宮桟橋前」下船徒歩約5分、ケーブルカー約4分・リフト約6分

ボリューム満点!名物イカ丼を堪能しよう

よし乃やの名物イカ丼

傘松公園へ向かうケーブルカーの駅前にある「よし乃や」。同店の名物・イカ丼は予約必須! 夏が旬の地元高級イカを贅沢にも丸ごと1匹使っています。身は刺身で、ゲソはボイルされており、異なる食感を楽しむことができます。イカの種類は季節によって変わり、春・夏は白イカ、秋・冬はアオリイカになります。

女子には少し多いくらいのボリュームで、透明で新鮮な刺身がツルツルっと口の中に入ってきて、イカそのものの甘みが味わえます。ゲソも刺身に負けないくらいやわらかくて、生卵を絡めるとさらに濃厚で絶品! お吸い物とお漬物が付いて1,680円です。

よし乃や

住所
京都府宮津市大垣48
営業時間
8:00~17:00 ※要予約
定休日
無休
アクセス
観光船で「一の宮桟橋前」下船徒歩約5分

海に浮かんだような町並みの「伊根の舟屋」へ

伊根の舟屋

イカ丼を堪能した後は、よし乃やからすぐの「天橋立ケーブル下」バス停から路線バスに乗って伊根の舟屋へ向かいます。
バスは1時間に1本しかないので、乗り遅れないように気をつけてください。丹後海陸交通バスの伊根・蒲入・経ヶ線で、路線番号5・7・8・9のいずれかに乗ります。降車場の「伊根」までの所要時間は最短で約30分です。

伊根浦公園

伊根湾を取り囲むように約230軒の漁師家が水際ギリギリに建ち並らぶ伊根の舟屋。1階は船のガレージで、2階は住居、道を挟んだ山側の母屋が生活の基盤です。

伊根の舟屋には外せない場所があります。舟屋を間近で見渡せるスポット「伊根浦公園」です。ここでは舟屋群の景色がベストな構図で撮影できます。小さな公園ですが、綺麗でベンチもあり、のんびりと写真撮影や風景を眺めることができます。

ノスタルジックな風景の伊根の舟屋

まるで海に浮かんでいるかのようにみえる伊根の舟屋の風景が、目の前に広がっています。どこの角度がより美しく見えるのかを探して楽しんだり、ノスタルジーな風景に浸ったりと、穏やかな時間をゆっくり過ごすのもいいですね。

伊根浦公園

住所
京都府与謝郡伊根町平田494
アクセス
丹後海陸交通バスで「伊根」下車徒歩約1分

海から建ち並ぶ舟屋の景観を眺めよう

伊根湾巡りの遊覧船

公園からだけでなく、遊覧船からの舟屋の風景も見逃せません。伊根浦公園から徒歩で20分ほどの距離にある遊覧船乗り場へ向かいます。歩くのは大変という方は、公園の目の前にあるレンタサイクルを利用するのがおすすめです。

神の住む島といわれる青島

伊根湾巡りの遊覧船は所要約25分、船内では伊根の歴史や暮らしを解説してくれます。遊覧船のりばの日出桟橋を出発すると、初めに神の住む島といわれる「青島」が見えてきます。島は無人島で、蛭子神社があります。島があるおかげで外からの波を防ぎ、伊根湾の海を穏やかにし、舟屋を守ってくれています。

遊覧船からの伊根の舟屋の眺め

たくさんの舟屋群が見えてきました。遊覧船は程よい速度で進んでくれるので、趣のある風景をゆっくりと満喫できます。舟屋は背後を山に囲まれ、海上に浮いているように見えるため、地上から見るよりも一層立体的で迫力があります。

遊覧船の周りにはカモメが飛び交う

また船上ではカモメに餌をあげることができ、寄ってくるカモメを真近でみることができます。餌は船内で1袋100円で販売されています。

伊根湾めぐり遊覧船

住所
京都府与謝郡伊根町日出11
営業時間
9:00~16:30 ※季節により異なる
毎時00分、30分毎に運航。繁忙期、多客時には15分毎に運航
定休日
無休
料金
大人 680円、子ども 340円(所要時間約25分)
アクセス
丹後海陸交通バスで「伊根湾めぐり・日出」下車すぐ

舟屋群の一角に建つ女性杜氏の酒蔵「向井酒造」

向井酒造

遊覧船の乗り場から伊根浦公園へ戻る途中にも立ち寄りたいスポットがあります。舟屋の町並みにとけこむ日本で一番海に近い蔵元「向井酒造」は、江戸時代から続く伊根町で唯一の造り酒屋。現在では、全国でも数少ない女性杜氏が手がけていることでも知られており、人気となっています。

古代赤米を使った伊根満開

一番の売れ筋は、めずらしい古代米を使った「伊根満開」(720ml/1,900円)です。この赤色は着色料によるものではなく、古代赤米の色がそのまま着いたものです。見た目も美しく、多くの方にとって飲みやすい甘口のお酒です。

人気の徳利いか

最近では徳利いかも海外の方に人気! スルメイカの中身を取り除き、空気を入れて膨らませて乾燥させたものです。実際に熱燗を入れて飲むことができます。2〜3回ほど堪能した後は、火であぶり、食べることができるお得な商品です。インスタグラムから人気に火がついたそうです。

酒粕を使ったアイス

夏限定の酒粕アイス(350円)と赤米酒粕アイスモナカ(400円)も人気商品の1つ。パッケージに描かれたあかちゃびんは、女性杜氏の向井久仁子さんがデザインしたものだそうです。

伊根の舟屋が眺められるイートインスペース

お店の向かいには、舟屋を眺めながら購入した商品を飲食できるスペースがあるので、おすすめです。

向井酒造

住所
京都府与謝郡伊根町平田67
営業時間
9:00~17:00(12:00〜13:00は休み)
定休日
年末年始
アクセス
丹後海陸交通バスで「伊根」下車徒歩約2分

自然のもたらす天橋立の美しさと、風情あふれる伊根の舟屋の町並み。それぞれ異なるフォトジェニックさのあるこの2箇所は一度に巡れてしまうほどに近い立地にあり、時間の限られた観光にはお得なスポットです。
関西圏からもアクセスしやすい2つの人気観光スポット。1泊2日以上の旅程なら城崎温泉まで足を伸ばしてみるのもおすすめです。

取材・写真・文/風花ルル

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