冬の澄んだ空気を肌で感じながら、いにしえの道を歩いてみませんか?
古代から中世にかけ、上皇から庶民に至るまで多くの人々が辿った信仰の道、熊野古道。「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。
冬の旅の醍醐味は、なんといっても温泉。
熊野本宮には旅心を満たしてくれる、表情豊かな温泉が点在しています。熊野古道を歩いた後は、熊野本宮温泉郷で体の芯から温まり、ゆったりとしたひとときを。
中世、都からの熊野御幸に用いられた熊野古道中辺路ルートのひとつで、熊野本宮大社の神域の入口となる「発心門王子」から始まる、約7km、所要時間約3時間のコース。石畳が残る古道や杉並木、集落の中の棚田や茶畑など、山村で暮らす人々の生活風景が見られます。緩やかな下りが多く歩きやすい整備された古道と集落を通る、見どころが多い、初心者の方にも人気のコースです。雰囲気のある古道を歩いてみませんか。
【アクセス】発心門王子バス停下車 徒歩5分
猪鼻王子手前の船玉神社付近から分岐し、湯の峰温泉へと向かうルートが赤木越で、発心門王子から約7km、所要時間約2時間20分のコース。赤木越分岐からは150m程の標高差を一気に登りますが、その先は明るい雑木林の尾根道が続き、心地よくウォーキングを楽しむことができます。
赤木越を歩く場合は、バスで発心門王子バス停で下車し、発心門王子、猪鼻王子を経由し、赤木越分岐から湯の峰温泉に向かいます。
【アクセス】発心門王子バス停下車 赤木峠分岐まで徒歩約30分
熊野本宮大社と湯の峰温泉を結ぶ山越えルートで約3.4km、所要時間約1時間10分で距離は比較的短いものの、急な上り下りがある健脚向けコースです。
うっそうとした森の中に祠がある月見ヶ丘神社は神秘的な雰囲気があり、途中の鼻欠地蔵には、江戸時代の彫刻師・左甚五郎にまつわる伝説が残っています。
峠を越えたら湯の峰温泉まで一気に下ります。辿りついたら、湯筒で卵をゆでたり、温泉に浸かって疲れた体を癒しても。
【アクセス】大日越登り口バス停下車すぐ
小雲取越は小口から熊野本宮大社へ向かう峠道です。約13kmの山越えのコースとなりますが、小和瀬から桜茶屋にむけての登りが厳しいほかは、比較的緩やかなアップダウンの道となります。古道の途中に開けた絶景ポイントの「 百間ぐら」では、熊野の雄大な山並みを見渡すことができます。ひと休みして、大パノラマの光景を堪能してみませんか。
【アクセス】請川バス停下車 小雲取越登り口まで徒歩3分
湯けむり漂う山間にたたずむ湯の峰温泉は、4世紀頃に発見されたと伝わる日本最古の温泉です。熊野詣の旅人はここで旅の疲れを癒し、聖地へ参拝する前の禊としました。古き良き情緒漂う風景は、訪れる人々を魅了してやみません。お湯の色が刻々と変化し、「七色の湯」といわれる「つぼ湯」は、餓鬼阿弥になった小栗判官が蘇生したという伝説が残る岩風呂で、熊野古道の一部として世界遺産に登録されました。湯の花がそこかしこに見られる川のそばには、約90度のお湯が湧き出る湯筒があります。網に入れた卵や野菜を茹でて味わえるのも楽しみのひとつです。
【アクセス】湯の峰温泉バス停下車 徒歩1分
川湯温泉街のすぐそばを流れる大塔川は、川底から約70度の温泉が湧きだす全国でも珍しい川です。川原を掘って自分だけの露天風呂をつくってみませんか。
12月~2月末まで、川湯温泉の河原に天然の大露天風呂、「仙人風呂」が登場。川底から湧く73度の源泉を、川の水で40度前後の適温に調整しており、ほかではなかなか味わえない圧倒的な開放感が人気です。昼間は川湯温泉街と緑の山々を眺めながら浸かり、夜は湯船に寝そべり満点の星空を独り占め。この贅沢な空間をぜひお楽しみください。
※水着要着用。
【アクセス】ふじや前バス停下車すぐ
古くから、神経痛、内臓病の平癒を祈願し、多くの人々の信仰を集めてきた川湯温泉の守護神、川湯十二薬師如来。
毎年1月12日、十二薬師をねぎらい川湯温泉の繁栄を祈願して、対岸まで縄を張り、そこに供物として「 揚げ物」(張り子の人形)を吊るします。十二薬師が山に里帰りするときの道しるべとして、川に渡したしめ縄に大根などの野菜をぶら下げたのが始まりと言われています。川幅約70mの大塔川をまたいだ揚げ物は、川湯温泉の宿泊施設の方の力作ぞろい!干支にちなんだもの、話題になったものなど様々な揚げ物は、目にする人を楽しませてくれます。
【アクセス】川湯温泉バス停下車 徒歩1分
熊野三山のすそ野を流れる四村川沿いの渡瀬温泉には、大露天風呂や趣向を凝らした貸切露天風呂が楽しめる「わたらせ温泉」があります。
源泉かけ流しの温泉は豊富な湯量を誇り、熊野ならではの自然あふれる風景を目の前に、心とからだを癒してくれます。近隣には渡瀬温泉センター「おとなしの郷」があり、温泉施設やコテージ・キャンプ場などが立地する人気のアウトドアエリアがあります。
【アクセス】渡瀬温泉バス停下車 徒歩3分
せっかく熊野に来たなら、「熊野古道」を歩いてみては?
古道歩きが初めての方でも楽しめるコースがあります。熊野古道の歴史や文化はもちろん、古道沿いに咲く季節ごとの山野草や山里の暮らしなどもご紹介します。地元の語り部といっしょに歩きながら、心に残る旅をしてみませんか。
熊野本宮語り部の会
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮100-1
【TEL】0735-42-0735
熊野本宮大社の神事の中には、一般の方も参列できるものがあります。熊野本宮で迎えた朝は、心厳かに神事に参列し、清らかな心で一日を過ごしてみませんか?
・日供祭(にっくさい)は、毎日午前7時から(毎月1日と15日を除く)
・月次祭(つきなみさい)は、毎月1日と15日、午前9時から
※前日17時までに予約が必要です。
熊野本宮大社
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮1110
【TEL】0735-42-0009
【アクセス】本宮大社前バス停下車 参道登り口まで徒歩1分
熊野本宮で生産される伝統和紙の「音無紙(おとなしがみ)」。地元の山に自生するコウゾやミツマタを原料とした和紙の紙漉きを体験できます。
自分で漉いた「音無紙」を旅の思い出にするのはいかがでしょうか。
熊野和紙体験工房おとなし
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮454-3
【TEL】0735-42-0269(平日 8:30~17:15)※12/29~1/3の年末年始除く
※土曜日と日曜日のみ営業 ※1/2、3及び1/8、9は休業いたします。1週間前までにご予約をお願いします。
【アクセス】本宮大社前バス停下車 徒歩5分
100年ぶりに新種のサクラと判断されたクマノザクラ。紀伊半島南部にもともと自生していましたが、ヤマザクラの変異と考えられていました。花弁が白色~淡紅色、一枚の花びらの中にも濃淡がある美しい野生種で、2月末~3月中旬が見ごろ。バスの車窓からや熊野古道歩きをしながら、お花見をぜひお楽しみください!
名前のとおり薄い皮に包まれたきめの細かいあんは、あっさりとした味わいのなかにやさしい甘さ!食べだしたらとまりません。同じあんで作られたあんドーナツもおすすめです。
おばあちゃんが完成させたこだわりの製法が、今は四代目に受け継がれ、添加物などを一切使わずに毎日手間をかけて造られています。
お食事しもじ
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮285
【TEL】0735-42-0312
【営業時間】9:00~16:00
【定休日】水曜日
【アクセス】本宮大社前バス停下車 徒歩1分
熊野もうで餅は、玄米粉をまとったお餅で、熊野のもつ素朴さと温かさ、重厚さをイメージしています。
熊野牛王符にちなんだ包装で、お土産にもぴったりです。
店内で、お抹茶と一緒に楽しめます。
茶房珍重庵 本宮店
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮195-3
【TEL】0735-42-1648
【営業時間】9:00~16:00
【定休日】水曜日
【アクセス】本宮大社前バス停下車 徒歩1分
熊野古道沿いで採取した希少なニホンミツバチのハチミツを使った「くまみつカステラ」はしっとりしてすっきりとした甘さ。
古道ウォークで歩き疲れた体にごほうびを。
Cafe alma(カフェアルマ)
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮195
【TEL】080-9508-1125
【営業時間】10:00~16:00
【定休日】不定休
【アクセス】本宮大社前バス停下車 徒歩1分
熊野本宮大社旧社地・大斎原、大鳥居前の田んぼで育ったもち米「やたのもち」を中心に使い、釜炊きして半づきした独特の口当たりと素朴な味わいが特徴です。
おいしさをそのまま凝縮し、冷凍で販売しています。常温解凍で3時間くらいが食べごろです。
※石原商店、樹の里(本宮大社前バス停下車)、道の駅奥熊野古道ほんぐう(道の駅奥熊野バス停下車)、わたらせ温泉露天風呂食堂(渡瀬温泉バス停下車)で購入できます。
有限会社 熊野鼓動
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮1301‐2
【TEL】0735‐42‐8310
サクサクの生地にしっかりしたクリームがたっぷりで濃厚、食べ応えがあります。それでいてくちどけがよく後味すっきり。シュークリームのほかにもフィナンシェ、梅酢を使ったチーズケーキも。テレビ番組でも紹介された人気のスイーツ店です。
確実にゲットするなら事前予約がおススメ。
choux(シュー)
【住所】和歌山県田辺市本宮町本宮1571-15
【TEL】0735-30-0801
【営業時間】11:00~17:00
【定休日】月、火曜日
【アクセス】大日越登り口バス停下車すぐ
- ■紀勢自動車道 上富田IC経由のアクセス
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(上富田ICより約54km、約1時間15分)
阪和自動車道(海南湯浅道路・湯浅御坊道路)~紀勢自動車道・上富田ICより、国道42号線・311号線・168号線にて本宮町へ。
- ■阪和自動車道 有田IC経由のアクセス
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(有田ICより約100km、約1時間45分)
阪和自動車道(海南湯浅道路・湯浅御坊道路)有田ICより、県道22号・国道424号線を南下。龍神村を経て県道198号線を通って田辺市中辺路町栗栖川交差点より国道311号線より本宮町へ。
- ■五条・十津川経由のアクセス
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(橿原高田ICより約110km、約2時間20分)
西名阪自動車道・南阪奈道等を利用し、大和高田より国道24号線、五條市を経由して国道168号線を南下し、本宮町へ。
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※掲載している情報は2021年12月時点の情報です。