福島県内で最大の人口を誇るいわき市。かつてこのエリアには本州最大の炭田があり、首都圏にも近いことから、明治時代の日本の近代化に大きく寄与してきました。今回訪れた「スパリゾートハワイアンズ」は、炭田が時代の流れとともに閉山になっていくなかで、雇用と家族と地域を守るためにつくられた大型リゾート施設です。
「創業は1966年。時代とともに常に新しい風を入れ、子どもからお年寄りまで、3世代によろこんでいただける施設を目指しています。」そう話すのは支配人の郡司昌弘さん。現在、敷地内にはコンセプトに基づいた4つのホテルと6つのテーマパークがあり、*年間で宿泊者約47万人、日帰りで約147万人ものお客様を迎え入れているそう。
*2017年度スパリゾートハワイアンズ調べ
スパリゾートハワイアンズを代表する施設が、トロピカルムードたっぷりのウォーターパークです。3種のウォータースライダーに、古き良きハワイの街並みをイメージした飲食店やショップが立ち並ぶなど、歩いているだけでリゾート気分に浸れます。ちなみにプールにいわき湯本温泉の湯がつかわれているのも、スパリゾートハワイアンズならでは。
スパリゾートハワイアンズを語る上で忘れてはならないのが、フラダンスをはじめとするショーの数々。2006年に公開された映画『フラガール』で一躍有名になりましたが、専属のダンサーであるフラガールたちのダンスは一見の価値あり。彼女たちの優雅なダンスを見ていると、日本にいるのを忘れてしまうかのようなひとときが過ごせるのです。
そんなスパリゾートハワイアンズで総料理長を務めるのが、高橋 剛さんです。三ツ星レストランでの修行経験をもつフレンチのスペシャリストで、メニュー考案のために各島々を巡るなど、今でも常に新しいものを追求し続けています。「みなさんに楽しんでもらうのは絶対条件ですが、さらにここにしかないエッセンスを取り入れるようにしています」。
フレンチ×ポリネシアンを融合させたレストラン「ネシア」でのおすすめは、いわき市のシンボル、メヒカリを唐揚げにして甘酢に付け込んだ「メヒカリをつかったエスカベシュ」と、柔らかく煮た鮭とイクラのハーモニーが味わえる「はらこ飯」。どちらも素材の良さを活かした、高橋総料理長のセンスが光る逸品です。
※宿泊施設「モノリスタワー」内にあるビュッフェレストラン「ネシア」にて提供。
パシフィックチャイニーズがコンセプトのレストラン「パシフィック」で、ぜひ食していただきたいのが「秋鮭老酒揚げ」です。鮭の切り身をお花のように丁寧に切り出すことで、見た目にも美しい料理に仕上がっており、鮭の持つサクサク感と会津味噌と豆板醤をあわせたピリ辛ソースとのからみは絶品です。
※宿泊施設「ホテルハワイアンズ」内にあるビュッフェレストラン「パシフィック」にて提供。
「1日だけでなく2泊3日で宿泊するお客様もいらっしゃいますよ」と総支配人の郡司さん。アクティビティと食、そして長居したくなるような居心地の良さ。東北屈指のリゾート施設、スパリゾートハワイアンズには、老若男女問わず多くの人を引き付ける魅力があるのです。