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1567年に織田信長公が岐阜に入城し、「岐阜」と命名してから450年。 信長公ゆかりのまち・岐阜市では記念イベントなどを開催し、盛り上がりをみせています。 今年7月にオープンした期間限定の「体感!戦国城下町・岐阜 信長公ギャラリー」 をはじめ、歴史にふれながら、のんびりレトロ旅へ。
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織田信長公にゆかりが深いまち・岐阜市。まずは、今年7月に期間限定で誕生した「体感!戦国城下町・岐阜 信長公ギャラリー」 がある「みんなの森 ぎふメディアコスモス」へ。岐阜市立中央図書館やカフェなどが入っている複合施設で、伊藤豊雄さん設計の空間が美しい。
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1階みんなのギャラリーで開催されているのが、「体感!戦国城下町・岐阜 信長公ギャラリー」 。入場無料なので気軽に立ち寄ることができます。
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まずは信長公像がお出迎え。ここでは、信長公と岐阜との結びつきを知ることができます。信長公は1567年に岐阜に入城し、地名をそれまでの「井口(いのくち)」から、「岐阜」に改め、天下統一の本拠地にしたのだとか。
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「バーチャル空中ブランコ」では、岐阜城下をブランコに乗って散策する気分を味わうことができます。あらためて岐阜城は有数の高さにあることを実感。
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回廊ゾーンは、世界的に活躍する左官職人・挟土秀平氏が「信長公」をイメージして新たに製作した作品がずらり。
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「おもてなし劇場」と呼ばれる映像シアターでは、信長公の小姓の案内で信長公の居館を映像で巡ります。ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが“地上の楽園”と呼んだという美しい居館が、CGで鮮やかに再現され、タイムスリップした気分になりました。
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信長公の居館の中でも最も華やかな「濃姫の部屋」をドラマセットのように再現した「濃姫」ゾーン。信長公居館をバーチャル散策できるCG映像を使った体験システムもあります。
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当時の襖絵や屏風絵などを参考に組み合わせながら、襖や床の間の障壁画が制作されたのだそう。すっかり信長公のおもてなしに魅せられました。
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続いて、日本三大仏の一つに数えられる岐阜大仏へ。仏像の高さ13.7m、耳の長さ2.1m、鼻の高さ0.4mで、乾漆仏としては日本一の大きさを誇ります。やさしく、おごそかな表情に、心がやすらぎました。
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続いて向かったのは、昔ながらの町家風情と建物が残っている川原町。この日宿泊する老舗温泉旅館「十八楼」で色浴衣を借りることができます(浴衣セット貸出500円、色浴衣無料宿泊プランもあり)。
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「十八楼」の玄関脇には手湯が。長良川温泉の泉質は空気に触れると赤褐色に変化する単純鉄冷鉱泉。手を入れると気持ちいい〜!
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信長公の時代から商人の行き交う川湊だった地域、通称「川原町」。間口が狭くて奥行きのある昔ながらの日本家屋が続く町並には、町家や蔵を改装したお店が点在しています。
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「和菓子処 緑水庵」では、岐阜県産「美濃ハツシモ」100%の米粉を使ったお団子をはじめ、お座敷や縁側でのんびり甘味をいただくことができます。
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「お花氷」のかわいらしいお花は、練りきりになるあんこに手を加えたもの。ほろ苦さを感じる抹茶シロップとあんこの甘さがベストマッチ!
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岐阜農林高校オリジナルのみかんジュースを使ったみかんシロップをかけた「みかん氷」のほか、「わらび餅氷」「水まんじゅう氷」など和菓子屋さんらしいユニークなかき氷がラインナップ。
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次に、手作りの岐阜うちわを100年以上作り続けている「住井冨次郎商店」へ。
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4代目の住井一成さん。実際に作業している様子を見ることができます。
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雁皮紙(がんぴし)という薄い和紙に天然ニスを塗って仕上げる水うちわ。見た目が涼しげなため、その名がつけられたのだそう。
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まるで昔にタイムスリップしたような趣のある蔵の石垣が続く小径。浴衣で歩くのがぴったりな雰囲気。
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川原町広場を抜けると、水路が。涼を感じることができました。
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長良川温泉にある「十八楼」は、創業150年余り。湯巡りを思う存分満喫することができます。「蔵の湯」は明治時代の蔵を蘇らせ大浴場として再生。
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昭和初期のステンドグラスや美濃和紙の照明がレトロでかわいい。
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目の前に広がる清流長良川の涼風を感じられる「川の瀬」の露天風呂。夜になると、水面が水中ライトで照らされて幻想的に。
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いたるところに取り入れられた長良川で行われている鵜飼の鵜のモチーフ。和モダンでレトロな空間にすっかりリラックス。
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夕食は飛騨牛鍋や鮎の塩焼き、鮎雑炊など、岐阜の素材を活かした懐石料理をいただきました。
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夕食を早めに済ませて、いざ岐阜城へ。金華山ロープウェー乗り場のお土産屋さんで見つけた信長公と濃姫のカップ酒。並べると2人が向き合うデザインがステキ。
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ぎふ金華山ロープウェーに乗るとあっという間に金華山山頂へ。そこから歩いて岐阜城の天守閣を目指します。
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信長公が日本で初めて松明などでライトアップを行ったとされることにちなみ、夜の岐阜城の登山道を幻想的な提灯や篝火で彩る記念イベント「野外幻燈」を開催しています(〜9/3。9/1休み)。
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現在築城されている城郭のうちでは、標高329メートルという屈指の高さにある岐阜城。「野外幻燈」の期間中は、信長公像の前面ガラスを利用し、信長公と岐阜の関わりを映像で知ることができます。
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最上階の天守閣からは、絶景が楽しめます。だんだんと空が茜色に染まり、次第にまばゆい輝きが広がっていく様はロマンティック。360度の景色を見渡せる大パノラマ夜景に心奪われました。
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翌日は、川原町で食べ歩き&お土産探し。創業100年を越える「御菓子司 玉井屋本舗」。茶室でお抹茶とともに季節の生菓子をいただくことができます。
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戦国時代、宣教師ルイス・フロイスが織田信長に南蛮菓子を献上したことにちなんだ「献上かすていら」と、戦国時代の茶席で好まれていたというふやき菓子を現代風に再現した「天風(てんぷう)」。信長公に想いを馳せて味わって欲しいという願いが込められています。
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川原町を歩いていると鵜と鮎が描かれたマンホールを発見!
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昼食は、「鮎」と書かれたのれんが目を引く「川原町泉屋」へ。定番の鮎の塩焼きだけでなく、鮎ラーメンや鮎ピザなどユニークなメニューもあります。
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鮎の塩焼きは、お客様の注文が入ってから焼き始めるので40分ほどかかるのだとか。じっくり焼き上げる分、頭から骨まで食べることができます。
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鮎の塩焼きや鮎雑炊、焼鮎の笹巻き寿し、若鮎と季節野菜の天ぷらなど、鮎を満喫できるコースに舌鼓。
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パッケージもおしゃれな鮎のリエットと白熟クリームはお土産に。観光庁主催の「世界にも通用する究極のお土産」にも選定されました。。
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昔ながらのレトロな赤いポストが目印の「川原町屋」へ。紙問屋を改装し、いまは雑貨も取り扱う町家カフェになっています。
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母屋を抜けると中庭があり、その先には蔵を改装したカフェスペースが。レトロで和モダンな雰囲気です。
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美濃和紙を使ったメモやヘアゴムをはじめ、和紙製品や手ぬぐい、練り香水など、おしゃれな雑貨が並び、思わす手に取ってしまいます。
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注文を受けてから豆を挽き1杯ずつ丁寧にドリップした川原町屋珈琲と和テイストの川原町屋パフェでひとやすみ。のんびり旅気分を楽しみました。