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聖なる自然と王朝文化の美が今なお息づく世界遺産を有する島、宮島。美しい街並と数多くの名所が点在する広島市内。雑誌や映像で一度は目にしたことのあるおなじみの景色ものんびり歩いてじっくり巡れば、新しい発見や魅力がたくさん。ちょっと視点を変えて、一歩奥に踏み込んだ広島へ、旅に出てみませんか。
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旅の初めに訪れたのは、宮島の霊峰「弥山」。宮島ロープウエーの終着「獅子岩」駅から自分の足で山頂を目指します。
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ロープウェイの中からは弥山の手つかずの豊かな原始林や瀬戸内海の多島美が。
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緩やかな坂道が続く、登山道。生い茂る緑と澄んだ空気、時折吹く爽やかな風が気持ちいい。
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1200年以上前、弘法大師・空海が開山したと伝えられる弥山には、ゆかりの寺やお堂、不思議な伝説が数多く残ります。登山の途中、「弥山本堂」に立ち寄ってお参りを。
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弘法大師が修行に使った火が1200年以上経った今なお、燃え続ける霊火堂の「消えずの火」。この火で沸かした霊水は万病に効くとの言い伝えも。
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山頂間近で、巨石のアーチ「くぐり岩」を発見。自然が創り出したダイナミックなスケールに圧倒されます。
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いよいよ頂上へ!視界を遮るもののない圧巻の大パノラマは登山者だけが拝める特権です。
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登山の後は、「お食事処 梅山」で宮島名物・あなごめしをいただきます。味わい深い秘伝のたれがふっくらと柔らかなあなごに絡んで美味。
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この道52年という三代目のご主人。あなごめしの秘伝のたれは創業当時より代々受け継がれているのだとか。おすすめのかきめしやにし貝のつぼ焼きも絶品でした。
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次に訪れたのは、世界遺産「嚴島神社」を海上から眺めるシーカヤックを体験できる「HARTアドベンチャーセンター」。集合場所の「すみれぐさ」は町家造りの素敵な佇まい。
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大鳥居近くの浜でインストラクターさんとパドリングの練習をしてから、大海原へ出発。
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右、左、右、左…二人の呼吸を合わせて夢中で漕ぎ進めば、青い海に浮かぶ大鳥居はもう目の前。心地よい波の揺れと爽やかな潮風に包まれて、海上から世界遺産を独占する贅沢な時を満喫しました。
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この日宿泊したのは、創業百余年の老舗宿「宮島錦水館(きんすいかん)」。宮島検定ゴールドの資格を持つ、宿スタッフ松本さんに穴場スポットをリサーチ。
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夕食までの時間を利用して早速、教えてもらった穴場名所「山辺の古径(こみち)」を散策。現在の表参道が海だった頃、嚴島神社へ参拝客が歩いた宮島最古の参道なのだそう。
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瓦屋根の町屋を見下ろしながら坂を進めば、宮島を見晴らす絶景・絶好のフォトポイントが。
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夕食では広島牛の味しゃぶや広島牡蠣の酒蒸しなど地産池消の旬素材を生かした料会席コースを堪能。
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料理長のこだわりと技が光る一皿一皿に、お腹も心も満たされていきます。お部屋でのんびりといただけば、また格別。
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かまどで炊き上げたご飯はふっくら、つやつや。契約栽培しているという安芸高田の桑田米は、ほんのり甘くて冷めても驚くほど美味しい。残ったご飯で夜食用のおにぎりを作ってもらいました。
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旅の2日目。多くの観光客が買い物を楽しむ表参道商店街から小路を入って、昔ながらの町並みが残る「町家通り」を散策。
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レトロな看板と素朴な佇まいの店舗に惹かれて訪れた「佐々木文具店」。
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店内を覗い見てると文具に加えて和雑貨や小物がズラリ。お気に入りが見つかりそうな予感。
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もみじまんじゅうをはじめ、可愛らしい和菓子の正体はマグネット。瀬戸内レモン紅茶やしゃもじハガキなど店主のセンスが光る雑貨達に心躍ります。
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歩き疲れたら、手作りの和スイーツを味わえる「和かふぇはやしや」でひと休み。町家の伝統技法を取り入れた店内は落ち着いた雰囲気。
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自家製あんに自家製抹茶ケーキを使った、オリジナルの「はやしや風抹茶パフェ」。ちょこんとのった鹿クッキーがキュート。
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可愛らしい店員さん達がおもてなし。彼女たちの笑顔にほっこり癒されました。
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宮島に別れを告げて、ひろしま世界遺産航路で広島市内の平和記念公園へ。
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宮島から平和記念公園までを結ぶ海と川の旅は、船上から広島の街並みや原爆ドームを眺めることができます。
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公園内を満喫した後は、「くにまつ」で広島の新名物・汁なし担担麺を。辛さはお好みで4段階。ピリリとした花椒と五香辣油のストレートな辛さの深い味わいに箸が進みます。
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食後は京橋川まで散策を楽しみ、川沿いの人気ケーキ店「ムッシムパネン」へ。鳥のさえずりや自然の匂いを感じるテラス席でしばし旅の余韻に浸って。
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店内のショーケースには色とりどりのケーキが並ぶ。木イチゴムースにまろやかなピスタチオが新鮮な「ラズベリーピスタチオ」と特製アーモンド生地のタルトにふんわりバニラムースたっぷりの「ヴァニーユ」をいただきました。