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楽天トラベルトップ > FINDING JAPAN & ME ココロが動く、を探しに行こう > #49 都会では聞こえない音、見えない景色がここに。 情緒あふれる温泉街、下呂の旅へ。

FINDING JAPAN & ME  ココロが動く、を探しに行こう

初めて訪れたのに、どこか懐かしさを覚える古い温泉街「下呂温泉」。
中心街を一歩出れば、迷路のような細い裏路地の町、
二百の滝をもつ溶岩台地の森など、隠れた魅力が満載。
ふるさとの情景と自然のぬくもりに、ほっとココロがほどける旅へ出かけませんか。

photo by Kazue Sato realization & text by Rika Hiro

#49 都会では聞こえない音、見えない景色がここに。 情緒あふれる温泉街、下呂の旅へ。

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初めて訪れたのに、どこか懐かしさを覚える古い温泉街「下呂温泉」。中心街を一歩出れば、迷路のような細い裏路地の町、二百の滝をもつ溶岩台地の森など、隠れた魅力が満載。ふるさとの情景と自然のぬくもりに、ほっとココロがほどける旅へ出かけませんか。

東京から新幹線と特急を乗り継ぎ約三時間、千年の古い歴史をもつ名湯「下呂温泉街」へやって来ました。到着早々、飛騨の名産“飛騨牛”を使った「飛騨牛ひつまぶし膳」を堪能。

一杯目は、そのまま飛騨牛のおいしさを味わい、二杯目は、ねぎ・しそわさび・のりといった薬味を添えて。最後の三杯目は、飛騨牛のしぐれ煮をのせた上からだし汁をかけて、お茶漬け風にいただきます。お腹もココロも幸せで満たされました。

次に訪れたのは、合掌造りの村が再現された野外博物館「下呂温泉 合掌村」。散策していると、日本の原風景にタイムトリップしたような気持ちになります。

下呂温泉 合掌村の園内には、昔懐かしい工芸体験が出来る「飛騨工房」があります。関西からはるばるやって来たというお客さんに混じって、この日はロクロの陶芸体験に挑戦。

肌で粘土のぬくもりを感じながら、ロクロ回しに没頭する時間は、日頃の忙しさや胸の中のもやもやを消してくれるようでした。

ロクロを回すこと約十五分、あっという間に完成したのはお椀型の“とっくり”。我ながら小洒落た出来栄えだと大満足。焼き上がって約一ヶ月後に届いたこのとっくりで、冷えた日本酒を飲む瞬間が今から待ち遠しく思いました。

陶芸体験を終え、園内の茶房「萬古庵」に入り一休み。下呂の特産品であるトマトやこんにゃくを使ったスイーツ、「萬古あんみつ」を注文。甘さ控えめのやさしい味わいに、体力も全回復。

下呂温泉 合掌村を出る前には、ぜひ「かえる神社」でお参りを。若ガエル、無事カエル、銭カエル、迎カエル、人を迎える、 無くしたものを迎える、の六つの縁起の良い“かえる”を叶えてくれるそう。

下呂温泉 合掌村の門を一歩外に出ると、足元の道路には大きなカエルのイラストが。下呂のシンボルマークに見送られながら、下呂温泉の中心街を後にしました。

下呂温泉 合掌村から車を走らせること約40分。江戸時代、4つの藩の境にあたる宿場町として栄えた金山町にやって来ました。ここには、昔から人々が生活道として利用してきた、細い裏路地が迷路のように張り巡らされており、そこを散策するツアーが観光客の間で話題となっているそう。

通りには昔ながらの老舗商店が軒を連ね、食べ歩きも楽しめます。こちらは、「びっくり餅の餅倖(もちこう)」の“丹波の黒豆大福”。地元民に愛される、懐かしくてやさしい味わいです。

散策路には、今も透き通った地下水が湧き出る古井戸など、昭和の面影が満載です。

レトロ可愛い昔の銭湯も発見。実際に建物の中に入り、当時のまま保管されている内装を見学することが出来ます。

飲み水場、野菜の洗い場、洗濯物場と、様々な役割を果たす生活用水場も当時のままです。

飛騨地方では、細い裏路地のことを“筋骨(きんこつ)”と呼び、人間の体の筋(すじ)や骨のように複雑に絡み合う様子からそう呼び名が付いたのだそう。そんな「筋骨めぐり」の旅もそろそろ終盤。

筋骨めぐりの最後に立ち寄ったのは、享保五年の創業から飛騨の地酒をつくり続ける「奥飛騨酒造」。飛騨の美しい清流から生まれた、伝統の味わいに酔いしれつつ、筋骨の町を後にしました。

日も暮れる頃、再び下呂温泉の中心街に戻ってきました。宿に向かう途中で見つけた「鷺の足湯」で一休み。夜のひんやりとした空気の中で浸かる温泉は格別です。

宿の夕食には、飛騨牛はもちろんのこと、松茸などの下呂の秋の味覚が勢ぞろい。旅の疲れもすっかり癒されました。

翌朝は、開放的な露天風呂で下呂の名湯と朝日を全身に浴び、旅の二日目をスタート。

下呂の旅のお土産を、と思い訪れたのは、地元で採れた野菜や特産品が並ぶ「いでゆ朝市」。

冷えておいしそうな飛騨牛乳を発見。朝の目覚めにぴったりです。

トマトも下呂の特産品の一つ。地元の農家で収穫・製造された身体にやさしいトマトです。

東京から来たと話せば、あれもこれもとおまけを付けてくれた優しいお母さんも。そんな地元の人との触れ合いも朝市の魅力の一つです。

いでゆ朝市を後に、ぶらり温泉街を散策。緑豊かな「雨情公園(うじょうこうえん)」の中央には、下呂の山が育んだ清流“阿多野谷”が流れています。

さらに中心街へ下ると、川幅が広く豊かな水量をたたえた「益田川」にぶつかります。そこには、昔人々に下呂温泉の源泉を知らせたと伝えられる“しらさぎ”の姿が。伝説の中で薬師如来の化身として登場する下呂のシンボルです。

次に、温泉街を離れて訪れたのは、下呂市小坂町の「がんだて公園」。今回、この公園からスタートする「小坂の滝めぐり」ツアーに参加して来ました。

ここ小坂町にはなんと二百以上の滝があると言われ、今回はその代表的ないくつかを、地元のガイドさんと共に約五時間をかけてゆっくりとめぐって行きます。

岩肌のコケや、足元に咲く小花など、普段目に止めない小さな自然の息吹を感じることが、このツアーの醍醐味だとガイドさんは語ってくれました。

この一帯は、長野県と岐阜県にまたがる「御嶽山(おんたけさん)」の溶岩流によって形成された、溶岩台地の森なのだそう。歩き始めてから約四十分後、落葉樹の“コナラ”に覆われた幻想的な空間にたどり着きました。

切株の椅子に囲まれた森の休憩所で、御嶽山の開山に貢献したとされる“覚明行者”の紙芝居を聞きました。森の中で紙芝居を聞けるのは、一生に一度の体験かもしれません。

紙芝居と一緒に、その場でガイドさんがたててくれる“抹茶”も味わうことが出来ます。

抹茶のお供にお菓子(えごまプリン)まで付いてきます。森の澄んだ空気の中で楽しむ野点は、ハイキングの疲れを忘れさせてくれます。

エメラルドグリーンの美しい滝壺「あかがねとよ」。ここを過ぎると、小坂の滝めぐりもそろそろ終盤を迎えます。ツアー出発前は長いと感じた約五時間の時間も、気づけばあっという間に過ぎてしましました。

この日は途中雨に見舞われ、ツアー後にいただいた“円空の修行弁当”。通常は圧巻の「からたに滝」を眺めながら食べることが出来るそう。都会には無い多くの景色に出会える下呂の地を、また訪れたいと思いました。

今回訪れた場所
  【下呂市森】
下呂温泉 合掌村
住所:岐阜県下呂市森2369
    【下呂市金山町付近】
飛騨街道(筋骨散策コース)
住所:岐阜県下呂市金山町付近
    【下呂市湯之島】
鷺の足湯
住所:岐阜県下呂市湯之島
 
 
  【下呂市森】
下呂温泉 いでゆ朝市
住所:岐阜県下呂市森2712
    【下呂市小坂町】
小坂の滝めぐり
住所:岐阜県下呂市小坂町小坂町