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楽天トラベルトップ > FINDING JAPAN & ME ココロが動く、を探しに行こう > #26 忙しい毎日を抜け出して、気ままな湯めぐりの旅へ

FINDING JAPAN & ME  ココロが動く、を探しに行こう

千年以上の歴史を持つ古湯、下呂温泉。
重ねる月日の中で大型温泉地に成長した現在も、
山あいの街特有のゆったりとした時間が流れています。
何にも縛られず、私なりに楽しむ湯めぐりの旅へ。


photo by Nobuyuki Kobayashi , realization & text by Rika Hiro

#26 山々に囲まれ、のんびりと時間が流れていく下呂温泉街。 忙しい毎日を抜け出して、気ままに楽しむ湯めぐり旅へ

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千年以上の歴史を持つ古湯、下呂温泉。重ねる月日の中で大型温泉地に成長した現在も、山あいの街特有のゆったりとした時間が流れています。何にも縛られず、自分なりに楽しむ湯めぐりの旅へ出かけませんか。

東京から、新幹線と特急を乗り継ぎ約3時間。訪れたのは、有馬温泉や草津温泉と並び、日本三名泉と称される下呂温泉街。土産屋や飲食店ののぼりが連なる通りは、温泉街ならではの情緒にあふれています。

下呂温泉街を流れる阿多野谷沿いを歩いていると、橋の上に「チャップリン像」を発見。下呂を映画通りにするという観光事業の一環でつくられた像で、下呂定番の記念撮影スポットなのだそう。

チャップリン像のすぐ側に佇む「ゆあみ屋」は、店内で足湯が楽しめるお土産屋さん。足湯でくつろぐ家族連れの微笑ましい姿がありました。

ゆあみ屋自慢の「温玉ソフトアイス(400円)」と「ほんわかぷりん(350円)」を注文。国産飼料にこだわった地元養鶏場のおいしい玉子でつくられたスイーツ。「Gスイーツ」こと下呂のスイーツを代表する2品です。

ソフトクリームに“温泉玉子”をトッピングした「温玉ソフトアイス」は、よく混ぜてから食べるのがおすすめ。玉子の黄身とソフトクリームが合わさると、カスタードクリームのようなやさしい甘さに。ゆあみ屋ならではのユニークなスイーツです。

次に訪れたのは、173段の長い石段を上った先にある「温泉寺(おんせんじ)」。はるか昔の文永二年頃、下呂温泉の湧出が突如途絶えてしまった時、“しらさぎ”に化身して人々に温泉の湧出場所を案内したという薬師如来様が祀られているそう。

温泉寺には、湯治による健康を願う人々が多く訪れるそうで、本堂の絵馬にもその思いが残されています。いつの時代も、下呂の人々の生活には温泉が欠かせない存在なのだと分かります。

本堂前には、足元から温泉が湧き出す湯薬師如来尊像が。温泉寺という名の通り、下呂の人々の温泉への尊い思いを感じるお寺でした。

この日宿泊する下呂の老舗旅館「下呂温泉 水明館」へ、少し早めのチェックイン。敷地内にある大きな池には、錦鯉やチョウザメなど種類豊富な魚が泳ぎます。館内には美術館さながらの美術品・工芸品が展示されており、夕食までに時間が空いた時でも退屈しません。

夕食はお部屋での和食会席。旅館のすぐ側を流れる飛騨川でとれた“若鮎”の塩焼きや、飛騨蕎麦など、地元の食材を活かした料理長こだわりの品々が並びます。

メインは飛騨牛の石焼!お肉を石にのせた時の“ジュー”という音と、香ばしい匂いに食欲をそそられます。まさに旅の醍醐味を噛み締める瞬間。この後お酒も進んで、下呂の夜をゆっくりと満喫することができました。

翌朝、宿泊したお部屋「青嵐荘」に備え付けられている客室露天風呂で、下呂温泉を堪能。体にやさしく、高めのアルカリ性なので“美肌の湯”としても知られる下呂温泉。おいしいものを食べて、綺麗にもなりたい!という欲張り女子の願いを叶えてくれる、すてきな旅館でした。

※「青嵐荘」の宿泊のご予約はお電話のみとなります。

朝風呂でリフレッシュした後に訪れたのは、下呂の特産品が揃う「いでゆ朝市」。朝の8時からお昼の12時まで開催されているため、早起きが苦手、朝ゆっくりしたい人にもおすすめ。

下呂を代表する特産品の「トマトジュース」は、余計なものを加えず、地元農家製造のトマトそのものの甘さが活きたやさしい味わい。

地元の人との触れ合いも朝市の魅力の1つ。カメラを向けると皆さん気さくにポーズをとってくれます。この日はお土産にトマトジュースと、これまた下呂名物の鶏ちゃんをお土産に購入。

いでゆ朝市から階段を登ってすぐの、「下呂温泉 合掌村」へ。白川郷で知られる合掌造りの民家を再現した、下呂で人気の野外博物館です。

敷地内には食事処も充実していて、さっそく川魚料理のお店「市倉」で、“あまごの塩焼”を購入。ほぼ一年中食べられるとのこと。

国の重要文化財であり、合掌造りの民家の中でも最大級だという、「旧大戸家住宅」へ。4階建ての内部は自由に見学可能で、当時の人々の素朴な生活を感じることができます。軒先に腰掛け、中庭を眺めながら先ほど購入した“あまご”をパクリ。

旧大戸家住宅でのんびりした後、次に訪れたのは影絵昔話館「しらさぎ座」。下呂周辺に伝わる伝説や昔話を影絵で楽しむことができます。

この時上映されていた「しらさぎ伝説」は、昨日訪れた温泉寺に祀られている、村人に下呂温泉の湧出場所を教えた薬師如来様のお話です。CGを使った色鮮やかな現代影絵劇と、伝統的な影絵劇を組み合わせて表現されています。

しらさぎ伝説の上映後には、手や体を使った伝統的な影絵劇が始まり、その素晴らしさに場内の観客全員が拍手喝采。客席に影絵のつくり方をレクチャーしてくれる時間もあり、この時は両手を使った“かえる”や“きゅうす”のつくり方を教わりました。

しらさぎ座を上演する「劇団かかし座」の皆さんは、遠い出身地を離れ、下呂に住み込んで共同生活を送っているのだそう。意外に20代の若い団員さんが多く、その笑顔と人柄に元気をもらいました。

次に訪れたのは、和紙の絵すき体験ができる「漉倉」。ハガキサイズと色紙サイズの2種類のうち、今回は色紙サイズで体験スタート。“こうぞ”という木の細かな繊維が入った絵料液を桁に流し込み、水分を切っては流し込む作業を繰り返します。こうして土台の紙の部分が完成。

土台の紙ができたら、その上に色のついた“こうぞ”で絵を描いていきます。完成した作品は、乾燥させてから約1週間ほどで郵送してくれるそう。どんな仕上がりになったかは、1週間後のお楽しみ。

絵すき体験の後、最近オープンしたばかりだという「円空館」へ。生涯でおよそ12万体の仏を彫ったといわれる遊行僧“円空”の作品が展示されています。全国各地で確認されている“円空仏”ですが、下呂でも180余りの作品が見つかったことから、この円空館が建てられたのだそう。

合掌村で最後に訪れたのは、Gスイーツ(下呂のスイーツ)の中でも人気の「萬古あんみつ(500円)」が食べられる「萬古庵(ばんこあん)」。ハチミツ漬けのフルーツトマトや、わらび餅風のさしみこんにゃくなど、下呂の食材をふんだんに使ったこだわりの1品。従業員さんが試行錯誤で完成させたという、手作りのやさしい味わいです。

下呂の豊かな自然に囲まれ、地元の食・伝統を満喫できる「下呂温泉 合掌村」は、心の中にある“ふるさと”を訪れるような、あたたかい気持ちになれる場所でした。

合掌村を後にし、下呂駅周辺を散策していると、“温泉”を購入できるという、その名も「温泉スタンド」を発見。車の後方に“温泉タンク”を詰んだ地元の人々が次から次へと温泉を買いにやって来ます。200リットル150円とお値打ち価格で、自宅で温泉を楽しめるという下呂ならではの贅沢な仕組みです。

昼食に訪れたのは、下呂名物“トマト丼”で知られる食事処「宴蔵(えんぞう)」。納豆を食べて育ったヘルシーで柔らかい「飛騨なっとく豚」を使用した、「飛騨なっとく豚 トマト丼(単品980円/セット1,180円)」をいただきました。トマトの酸味と自家製タレの旨みが絶品の1品。ボリュームも満点!

地元名物のトマト丼であるからこそ、アクセントにタバスコを出してみたり、タレの隠し味を変えてみたり、日々改良を続けているという宴蔵のご主人。その努力が多くの観光客を呼ぶ理由だと分かりました。

次に訪れたのは、「下呂温泉 湯あそびの宿 下呂観光ホテル本館」。下呂での出来事を記録した写真を展示する無料開放のギャラリーがあります。

この日開催していた「geroten Vo1.2」は、下呂の田の神祭りの様子を収めた写真展。定期的に展示内容が変わるそうで、いつ訪れても新しい下呂を発見できる隠れ家スポットです。

この旅最後に訪れたのは、「金山巨石群 岩陰遺跡(いわかげいせき)」。下呂駅から車で約30分ほどの場所にあり、縄文時代頃に天体観測に使われていたとされる「巨石日時計」がある、ユニークな観光スポット。巨石群へと続く階段はどことなく神聖な雰囲気。

巨石群に到着!人がミニチュアになって、どこに居るか分からなくなるほどの大スケール。下呂には、温泉やおいしい食べ物だけでなく、ユニークなスポットが満載でした。時間に追われず、細かく計画を立てず、気ままで自分らしい旅を心ゆくまで楽しむことができました。

今回訪れた場所
  【下呂市湯之島】
ゆあみ屋
住所:岐阜県下呂市湯之島801-2
    【下呂市湯之島】
温泉寺
住所:岐阜県下呂市湯之島
    【下呂市幸田】
下呂温泉 水明館
住所:岐阜県下呂市幸田1268
 
  【下呂市森】
いでゆ朝市
住所:岐阜県下呂市森2369
    【下呂市森】
合掌村
住所:岐阜県下呂市森2369
    【下呂市森】
お食事処 宴蔵
住所:岐阜県下呂市森971-59
 
  【下呂市幸田】
下呂温泉 湯あそびの宿 下呂観光ホテル本館
住所:岐阜県下呂市幸田1113
    【下呂市金山町】
金山巨石群 岩陰遺跡
住所:岐阜県下呂市金山町岩瀬