湧き水の水路で染め上げる、 歴史ある郡上本染の布 |
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郡上八幡でまず訪れたのは、創業430年、郡上本染(藍染め)の「渡辺染物店」。店内には自然の藍が発酵させてあり、そこで染めた布を、店の前を流れる水路で洗います。すると、濁った緑色が鮮やかな青色へと一変。藍が酸化することで生まれるその深い色味は、市販のものでは表現出来ないそう。「この技術を受け継いでいきたい」と語る、十四代目・渡辺庄吉さん。その指の爪は藍色に染まり、職人技と深い歴史を物語っていました。 |
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吉田川が育んだ、 とれたての天然郡上鮎 |
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日が暮れて訪れたのは、地元の食材にこだわった手作りの郷土料理店「大八」。その日の朝釣ったばかりの天然の郡上鮎は、秋になり子持ちになる前の今の時期が、1番美味しいとのこと。この日は塩焼きとお刺身で贅沢にいただきました。その他にも、郡上みその煮込み鍋や、裏の山でとれた葉わさび、郡上どうふなど、地元の食材で彩られた料理が豊富。ご主人の地元愛に満ちたやさしい味がしました。
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下駄の音が響きあう、
郡上おどりの暑い夏の夜 |
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お腹も満たされたところで、いよいよ日本三大盆踊りの一つとしても名高い「郡上おどり」の会場へ。「盆の4日間は身分の隔てなく無礼講で踊るがよい。」江戸時代の城主の一言から、400年もの間踊り続けられている郡上おどりは、地元の人も観光客の人も分け隔てはありません。私たちも見よう見まねで踊り始め、気づけば時間を忘れて踊りに没頭。「見るおどり」ではなく「踊るおどり」といわれる郡上おどりの魅力を堪能しました。 |
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ピリッと辛いのに、
どこかやさしい味の「肉桂玉」 |
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翌朝訪れたのは、明治20年創業の老舗飴屋「桜間見屋」。渡辺染物店で染めた店頭ののれんにも書かれている「肉桂玉(ニッケイダマ)」は、地元の誰もが知る名産品。飴を丸くする工程以外はすべてが手作業。グラニュー糖ではなくざらめを使うため、甘さにくどさがなく、長く愛される秘訣だそう。黒肉桂に使用する黒糖は沖縄産にこだわるなど、昔から変わらない材料と製法で、今後も伝統の味を守りたいという思いが伝わってきました。
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人々の生活を支え続ける、せせらぎに満ちた「いがわこみち」 |
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町の中心を流れる吉田川沿いに見つけたのは、民家の間に用水が流れる「いがわこみち」。昔から人々の生活水として親しまれる「いがわこみち」では、今も洗濯物や野菜が洗われているそう。鯉をはじめとする川魚も多く泳いでおり、
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えさやりを楽しむ子どもたちの笑顔が、緑の木漏れ日の中で輝いていました。 |
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郡上の天然水から生まれた、 名菓子「清流のしずく」 |
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小腹が空いたところで、郡上八幡旧庁舎記念館前にある小さな洋菓子店「中庄」へ。郡上の天然水をふんだんに使用した「清流のしずく」は、周りをコーティングしているゴムを爪楊枝でぷちんと割って、蜜をかけて食べる、目にも口にも涼しいゼリー。生まれも育ちも郡上八幡の店長さんが、郡上を連想するお菓子を作りたいと、試行錯誤の末に完成させた一品。共に育った自然への想いが形になったような、清流のしずくの美しさに、胸が一杯になりました。
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