雪国に受け継がれている伝統の技。 冬の手仕事、奥会津編み組細工 |
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会津若松より車で約1時間、一面雪景色の三島町に到着。ここで国の伝統工芸品・奥会津編み組細工が作られています。冬の間、農作業を終えた人々が自らの手で自分たちが使う生活道具を作っていたのがはじまり。山ブドウ、ヒロロ、マタタビといった、地元で収穫した自然の素材を利用してカバンやカゴを作ります。私も地元の方に教わりながら縄づくりに挑戦!先人の知恵が受け継がれた丈夫で美しい奥会津編み組細工。全国から買いに訪れるというのも納得です。 |
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パタン、パタン。織姫が奏でる音。 手間を惜しまず作る、からむし織 |
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三島町の隣に位置する豪雪地帯の昭和村。約600年も昔から「からむし」という植物繊維で手作りの糸を作り続けています。その工程はすべてが手作業。からむしの刈り取りから、繊維を取り出す「苧引き(おひき)」、その繊維を爪で裂き、撚りながら繋ぐ「苧績み(おうみ)」、そして、紡がれた糸を昔ながらの機(はた)織りで手織りしてようやく「からむし織」 |
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が完成します。とくに「苧積み」は根気のいる作業で、帯一本分の糸を編むのに約2ヶ月!雪国だからこそ、手仕事に時間を惜しまず、代々続いてきました。この伝統の技を守るため、全国から人材を募集して育成する「織姫制度」を開始。私も織姫になった気分で機織り体験!織りを揃えるのに一苦労しながら、小さなコースターの完成です。 |
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昔ながらの山塩作りを復活! 温泉水から作った、やさしい味 |
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雪山に囲まれた会津地方、北塩原村大塩。その名のとおり、塩分を含んだ大塩裏磐梯温泉があり、交通の便が悪かったこの地で室町時代から温泉を煮詰めて塩作りをしていました。しかし、戦後交通の便が発達、塩が手に入りやすくなり昭和24年ごろに一度廃れましたが、約5年前に地元の有志で復活。現在も昔ながらの薪窯で煮詰めるという製法で山塩 |
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作りを続けています。「ガスの火力で煮詰めると塩辛くなります」と語るのは、会津山塩企業組合の栗城光宏さん。機械ではなく手仕事で行っているため、1日の生産量はわずか7〜8kg。「効率は悪いですが、自分たちで生産できる技術を繋げていきたい」。こうしてできた会津山塩は、ほのかにしょっぱく、やさしい味がしました。 |
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楢(なら)薪を焚いて作る玉羊羹。 江戸時代から守り続けた味 |
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徳川将軍家にも献上し、東北の諸大名を虜にしたという、玉嶋屋の「二本松羊羹」。当時と変わらない、樹齢23年の楢薪を燃料としてあんを練る製法で、水分がしっかり飛ぶことから、あっさりとした甘さと日持ちがいいのが特徴です。玉嶋屋の名物「玉羊羹」が誕生したのは、昭和12年。県の知事や軍から持ち運べるように作って欲しいと言われ、ゴムに入 |
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れた羊羹を発案、戦後大ヒットとなりました。取材に訪れた時も地元の人で大賑わい。「先人が苦労して作っていた味。うちだけが作っているので、やめるとなくなってしまう」と、その味を守り続けています。今回訪れた、福島の手仕事をめぐる旅。ものがたりは、これからも続いていきます。 |
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