ただいま新酒を仕込み中! 手間ひまをかけた伝統の酒造り |
|
角館駅から車で約15分、創業300年以上、秋田県を代表する蔵元「秀よし」があります。酒蔵に入るとふんわり漂う甘い香り。ちょうど新酒の仕込み中でした。酒造りは冬のいまが最盛期。なぜなら、雪が降ると空気が乾燥し雑菌が繁殖しにくいと同時に、酒蔵の中が酒造りに適した温度に保たれるからだそう。
「昔は秋がふけ、日が暮れた後、裸足が寒ければ酒を作ってもいいと言われていました」と語る鈴木直樹さん。北国ならではの伝統の酒造りが、おいしい地酒を生み出しています。
|
|
|
|
|
|
|
木のぬくもりを感じながら 1つひとつ編んでいく伝統工芸品 |
|
約200年前、農作業ができない冬に手仕事として始まったという「イタヤ細工」。イタヤカエデの若木の幹を裂いたものを編み、カゴやカバンなど様々なものを作っています。 |
今回挑戦したのは、子どものおもちゃ。折り目の数を間違えないように気をつけながら、1つひとつ手作業で編んでいけば、白い木肌が素朴でやさしい「イタヤ馬」が完成しました。 | |
|
|
|
今もなお、武家屋敷が並ぶ角館。 質素倹約で生まれた知恵と遊び心 |
|
角館に現存する最古の家屋がある「石黒家」。内部を見学しながら武家の生活様式を垣間みることができます。例えば、欄間に施された亀の透かし彫りは、隣の壁にその影が映し出され見事!「亀は長寿を願うもの。当時は質素倹約の中で楽しんでいました」と石黒直伸さん。現在、家族と一緒に主屋で生活しているそう。思わず寒くないですか?と聞くと、笑顔でこう答えました。「囲炉裏(いろり)など寒さを楽しめるものがあります。そして、何よりも雪景色の武家屋敷は格別ですよ」。 |
|
|
|
|
|
|
雪景色の秘湯、乳頭温泉郷へ。 妙の湯で混浴露天風呂に挑戦! |
|
翌朝は、“秘湯”という名がふさわしい、古くからの湯治場の雰囲気を残す乳頭温泉郷へ。山あいに7つの温泉が点在し、湯めぐりを楽しむことができます(一部冬期休業あり)。まず訪れたのは、金の湯、銀の湯の2つ異なる泉質の「妙の湯」。バスタオルを使用できる混浴露天風呂は、女性も挑戦しやすいのでおすすめ。ちょうど1週間前から雪が降り始めたとのことで、目の前を流れる先達川もすっかり雪景色。見とれているうちに、身体の芯から温かくなりました。 |
|
|
これぞ秘湯!時間の流れが 止まったかのような、鶴の湯温泉 |
|
|
県道をそれて曲がりくねった山道を車で進むこと約10分、乳頭温泉郷の中で最も古くからある温泉宿、鶴の湯温泉に到着。うっすら雪が積もった茅葺き屋根の「本陣」は、1638年に二代目秋田藩主・佐竹 |
義隆が湯治で訪れた際に警護の者が詰めた建物だそう。大自然に囲まれた白濁の混浴露天風呂をはじめ、肌触りが異なる4つの湯。秘湯好きになること間違いなしです。 |
|
|
|
|
|
|
|
囲炉裏を囲んで食す山の芋鍋。 寒いからこそ感じられるもの |
|
昼食は鶴の湯別館山の宿の名物、山の芋鍋を。地元で穫れる「山の芋」をすりおろし団子状にして入れた、味噌風味の山の芋鍋と塩焼きの岩魚と山菜、秋田名物の漬物“いぶりがっこ”、白いご飯がごちそうです。囲炉裏を囲んで、ご飯を食べて、たわいもない会話をして。それだけでなぜだか楽しかったりする。それは、寒いからこそ温かい笑顔や人のぬくもりを感じられるからかもしれません。今頃はすっかり雪が積もった秋田で、温かさを感じに行きませんか。 |
|